ほのぼの神様生活   作:ランブルダンプ

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主人公の名前は『空亡』です。


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まだ下校時間では無いので、誰も居ない公園でひとしきり「そこだ!」みたいなリアクションをしながら火薬銃で遊んでみた。

 

持ってきた火薬キャップは三年前のだったけど、幸い湿気てなくちゃんと音を出してくれた。

 

「やっぱこの形良いな……それっぽいのを私の武器にしてみようかな」

 

知り合いの鴉天狗の黒羽(くろう)とかは日本刀持ってたし、私も素手以外の武器を持ってみるのもいいかもしれない。

 

「あ、でも形は作れるけど内部構造とか分かんないな。神社にあるやつデカいのばっかだし……今度、えーっと……あの吸血鬼に会ったら訊こう」

 

確か前に、300年くらい前に会った吸血鬼……名前は忘れたけど、がリボルバーを使ってたハズ。

会えたら一丁貰えないか交渉してみよう。

 

 

そんな事を考えながら遊んでいると、火薬キャップを全て撃ち尽くしてしまったので、ゴミを片付け、駄菓子屋へお菓子と今度遊ぶ用の火薬を買いに行くことにした。

 

 

 

300年前の話で思い出したが、私はゲーム的に言うなら火属性だ。

 

400年くらい前には江戸とかで妖怪とかとバトってたのが懐かしいな。

その頃会ったのが黒羽だったっけ。

 

「……会いに行ってみるか」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「という訳で会いに来たよ☆」

「どういう訳よ!?」

 

目の前で背中の羽をバタバタさせながら、ギャーギャー騒いでいるのが友達の黒羽だ。

昔会ったときは修験者みたいな格好していたのだが、今はタボダボのTシャツにズボンと随分ラフな格好をしている。

 

「来るなら事前に連絡くらいしなさいよ。アンタの姿見た部下が何人も倒れてんのよ?」

「普通に入口から入ったんだけどな……」

「その入口普段何重にも結界張って誰にも見つからないようにしている奴よ?」

「え、そうなん?」

「そうよ。……ハァ、で何の用なの?」

「ただ何となく会いたくなって」

「……何となくぅ?」

 

ホントに何となくしか理由が無いなぁ。

目の前でぶつぶつ呟きだした黒羽を眺めながらこの後どうしようかなと考えた。

 

「そうだ、黒羽」

「ハァ……長達から部下が大半やられた化物が居るから至急応援頼まれたから来たってのに……」

「神社で一緒に暮らさない?」

「………………え?」

 

最近何もなくて暇だったし、、幸い神社は広いので一人や二人増えても何も問題は無い。

 

(え、これって同棲!?でも今まであいつの無自覚さに何度ガックリさせられて来たことか……でも同棲ならそういう意味で襲えれたり出来るの!?いや手出したら全国の百鬼夜行仲間から抜け駆けしたとかで殺しに来られるかもだし……)

「どうかな?嫌ならいいけど」

 

「行きます!」

 

 

この日、鞍馬の山の天狗達の最高戦力である八咫烏の黒羽がかつての百鬼夜行最強の存在である空亡(そらなき)に『何となく』という動機で引き抜かれたのであった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

あれは何だ。

 

我等の山の結界をまるで障子紙のように破ってきた相手が、今我々の前に立っていた。

 

見た目は白髪の幼女。しかし、本来風のように舞う我等鴉天狗がその身から発される威圧感に、一歩も動けないで居た。

 

「……ぁ」

 

隣でガチガチと歯を震わせていた同僚が泡を吹きながら気絶した。

 

奴のあの右の紅眼を一目見た瞬間から震えが止まらない。

そこから想起させられるのは無限の業火で灰も残さず焼き尽くされる自身の姿。

 

火が火が火が火が火が火が火が炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔焔

 

たとえ一瞬幻影を振り払っても現実の中に地獄の暑さを思わせる火炎炎炎炎炎ががががががががーーーーーー

 

 

その生き地獄は唐突に終わりを迎えた。

辛うじて正気を保てた他の仲間がこの山で最強の存在である黒羽殿を呼んでくれ、あいつの眼を遮ってくれたからだ。

 

そこから先は俺も安堵で気絶していたので分からない。

しかし、全てが終わった後、奴が残した鞍馬の山への損害はとてつもないものであったと知った。

 

黒羽殿は連れ去られ、結界はこじ開けられたせいでズタズタ。

同僚の何割かは精神を焼き尽くされて廃人と化した。

 

奴は一体なんだったんだ?




黒羽の容姿、スレンダーな黒髪少女。
空亡とは百鬼夜行からの付き合い。
八咫烏、火の眷属であった為主人公の精神汚染に耐性があります。

神なのに精神汚染持ってるのもどうかとおもいますけどね。
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