喋る刀と大海賊時代を生き抜く   作:オハギ

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第3話です!


3話 目標決めました。

 

 

 

 やっぱり他力本願は良くないと思うんだ。

 己の道は己で切り開き、突き進むのが真の漢だと俺は思う。

 そう、だからね⋯⋯作るんです!海を凍らせて道を!

 

『つい数時間前まで神に祈ってた人が語る言葉じゃないわね。⋯⋯厳密には海を凍らせるのは私の力だし』

 

 はいそこ静かにー!

 いいかい氷姫?美しき宝刀である君が細かいことを気にしていたら、器の大きさを疑われてしまうよ?

 

『うっ、そ、それもそうね⋯⋯!既に私達の魂は繋がってるんだから、私の力はキースの力でもあるものね!』

 

「はははっ、分かってくれればいいんだ」

 

 氷姫を言いくるめ⋯⋯⋯じゃなくて、理解し合えたところで早速行動だ。

 俺は波が押し寄せるギリギリのところで立ち止まり、氷姫を抜刀する。

 

『⋯⋯たぶん今のキースじゃ無理だと思うわよ?貧弱だから』

 

「一言余計だこのやろう!んなこと俺だって分かってるわ!」

 

 この作戦を不安に思っているであろう氷姫の言う通り、今の俺じゃ島と島を結ぶ程の力は無いだろう。てか、ある筈がない。

 

 自慢じゃないが、俺は弱いよ。

 剣の腕だって凡才。賞金首の1人も狩れやしない。高身長でもなければイケメンでもない。むしろルックスは中の下⋯⋯の上だ。

 

 ⋯⋯⋯⋯ぐすんっ。

 

『聞いてて悲しくなるわね⋯⋯』

 

 何故だろう、表情が読めないのに憐れみを感じる。

 

「何も一度で成功させようなんて考えてねぇさ。失敗したなら、練習して成功させるまでよ。⋯⋯それに」

 

『それに?』

 

「氷姫が言っただろ、努力すれば多少の無茶は出来るようになるって。⋯⋯俺達の相性はバッチリだって」

 

 俺は右手で握っている氷姫に笑みを向ける。

 

『ええ⋯⋯ええ、そうね。今までのどの剣士よりも私達は相性抜群よ!』

 

 深く頷くように肯定してくれる氷姫。

 へっ、それでこそだ!全財産投げうってまでこの島に来た甲斐があるってもんだぜ。

 

「んじゃまあ、今現在でどのくらいまで凍らせられるか確認だ!」

 

 俺は上段に構え、氷姫に意識に集中。

 次第に冷気が刀身から発せられ、幾分か周囲の温度が下がっていくのを感じる。

 

『いつでも行けるわよ』

 

 氷姫からのGOサインだ。

 よし、行くぜ!

 

「うおりゃぁぁぁッ!!」

 

 勢いよく降り下ろす!と、同時に海が一直線上に凍り始めた。少しして、俺が目視出来るギリギリの所で凍るのが止まる。

 

「おお?結構遠くまでいけるじゃねぇか!」

 

 これなら案外すぐに島まで凍らせることが出来そうだ!

 自分で作った氷の道を見て安堵する。

 しかし、そんな俺に氷姫から『よく見てみなさい』とのお達し。

 

 俺はよぉぉく目を凝らして見ると⋯⋯。

 

「oh⋯⋯」

 

 氷の道が所々に崩壊し始めていたのだった。

 崩壊は徐々にスピードを早め、ものの数分で氷は完全に海に沈んでしまった⋯⋯。

 

『木を完全に凍らせるのは問題無いけれど、今のキースじゃここまでの規模になると厳しいみたいね』

 

 呆然とする俺に淡々と説明をする氷姫。

 ま、まあ最初から出来るとはおもってないし、あくまで確認だ。

 

 ただ、生半可な努力じゃこの目標は達成できないのは痛いほど分かったぜ。

 

『あとそれ以前に、この島で生きていかなきゃね。最悪餓死もあり得るわよ?』

 

 氷姫の指摘で餓死する自分を想像する。

 うん、有り得なくもない。って、いやいや!

 

「だ、大丈夫だろ⋯⋯。木の実とか小動物を狩れば何とか⋯⋯」

 

 ━━━などと軽視していたことを後悔するのは、そう遠くない未来である。

 

 さて、ここから俺のサバイバル兼キース最強化計画の始動だ!

 一年、二年、はたまたそれ以上かかるかも分からないが、取り敢えず頑張っていきますとも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、因みに、万が一助けの船とか小舟(相棒)が見つかった場合はその瞬間そっちに変更ね!

 

『さっきまでの決意が嘘のようね⋯⋯』

 




誰だって楽が出来れば一番さ!



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