北上「来月、前線に行ってくるねー」 ショタ「お土産は?」   作:くれ

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北上「たぶんあたしは、2人目だから」ショタ「えっ」

―ヒトサンマルマル 鎮守府廊下―

 

北上「あたしが死んでも、代わりはいるもの」

 

ショタ「そ、そんなことないよっ!」

 

ショタ「北上おねーちゃんは、おねーちゃんだけだよっ」

 

ショタ「だから死ぬなんて言わないでっ」ヒシッ

 

北上「あーいやー」

 

北上「今のはさー、なんて言うか」

 

北上「単にアニメの台詞を言ってみただけなんだよねー」ポリポリ

 

北上「知らない? エ○ァ?」

 

ショタ「○ヴァ?」

 

北上「そう、エヴ○」

 

北上(そうよねー、世代じゃないかー)

 

北上(新劇場版の方もねー、いつまで待てばって感じだしねー)

 

北上(ジェネレーションギャップ、ジェネレーションギャップと)

 

北上「まあ、平たく言うとね。男の子がロボットに乗って」

 

北上「怖―い怪獣と戦う物語なんだよー」ガオー

 

ショタ「へー」

 

ショタ「カッコいいねー」

 

ショタ「主人公の男の子ってどんな感じ?」

 

北上「ヘタレ」

 

ショタ「えっ」

 

北上「で、ファザコンでマザコンで年上好きでツンデレ好きで無口好き」

 

北上「自分勝手で弱虫で泣き虫で、おまけに優柔不断、かな」

 

ショタ「・・・・・・・それ、面白いの?」オズオズ

 

ショタ「というか、戦えるの?」

 

北上「なんやかんやで、敵は全部倒す・・・・・・のかな? アレは」

 

北上「まあ、あたしは面白いと思ったけどね」

 

北上「主人公も好きだったよ」

 

北上「人間臭くって」

 

北上「あの世界であの性格じゃなかったら、逆に勝てなかったかもねー」

 

北上(艦娘のあたしが、人間を語るのも可笑しい気もするけどね)

 

ショタ「へー」ポケー

 

北上(あ、これ。全く理解できてないって顔だ)

 

 

???「やあ、子守り大変そうだね、手伝おうか?」

 

 

北上「ん」

 

ショタ「まさか、おねーちゃん達は・・・・・・」

 

―ヒトサンマルゴー 司令室―

 

金剛「・・・・・・続いて。今日の建造の結果ですケド」

 

金剛「鈴谷、那珂、足柄でシタ」

 

金剛「どうするネ? 提督」

 

提督「・・・・・・」

 

提督「鈴谷をこの司令室に呼んでくれ」

 

提督「那珂、足柄は“解体”する」

 

金剛「カーンカーンカーン」

 

提督「何か言ったか?」

 

金剛「いいえ、何でもないデス」

 

金剛「じゃあいつものように、大本営にも連絡をとっておくネー」

 

提督「よろしく頼む」

 

提督「では金剛、次は・・・・・・」

 

コンコンコン

 

金剛「Oh! ハーイ、誰ですカー?」

 

北上『球磨型 3番艦 重雷装巡洋艦 北上です』

 

北上『お客様をお連れいたしました。提督はいらっしゃいますでしょうか?」

 

提督(客?)チラッ

 

カレンダー「ワイやで」

 

提督(摩耶と鳥海を前線に送り出してから、約2週間・・・・・・)

 

提督(そして我が鎮守府の北上にあるまじき、礼儀正しさ)

 

提督(ということは)

 

提督「入れ」

 

北上「失礼します」ガチャ

 

ショタ「お父さーんっ」タッタッタッ ダキッ

 

ショタ「ふたりが帰ってきたよー!」ニコニコ

 

???「「失礼いたします」」

 

摩耶「高雄型重巡洋艦3番艦 摩耶」

 

鳥海「同じく、高雄型重巡洋艦4番艦 鳥海」

 

摩耶「本日付けで、大本営の指揮下から」

 

鳥海「正式にこの鎮守府に配属になりました」

 

摩耶 鳥海「「よろしくお願いしますっ」」ビシッ

 

金剛「Oh! 摩耶に鳥海デース!」

 

金剛「Welcome! これからよろしくネー!」

 

提督「・・・・・・」

 

提督「両名、遠路はるばるご苦労だった」

 

提督「ところで、ふたりだけでここまで?」

 

???「もちろん違うさ」

 

???「彼女たちは僕が引率してきたんだよ」

 

時雨「白露型駆逐艦2番艦 時雨」

 

時雨「まあ、僕の自己紹介はいらないとは思うけど、一応ね」

 

提督「久しぶりだな、時雨」

 

提督「変わりはないか?」

 

時雨「・・・・・・」

 

???「あまりなれなれしくしないでくれないか」

 

???「この時雨は貴様のではなく、俺の艦娘なのだから」

 

提督「・・・・・・その様子じゃ、お変わりないようで」

 

提督「安心しましたよ、大佐殿」フフッ

 

大佐「ふんっ」

 

大佐「ため口でいい」

 

大佐「貴様の敬語など、気色が悪い」

 

大佐「階級や能力の差こそあれ、同期には違いないのだからな」

 

提督「では、お言葉に甘えるとしよう。大佐」

 

提督「元気そうで何よりだ」

 

提督(彼は私の士官学校時代の同期)

 

提督(かつては互いを認め合い、競い合った仲だが)

 

提督(鎮守府に配属されるやいなや彼は、数々の戦果を挙げ大佐に)

 

提督(そして現在、32歳というという若さにして、最前線の総指揮を任されている)

 

提督「・・・・・・」チラッ

 

北上「・・・・・・」コクリ

 

北上「さあ、ショタっちー」

 

北上「これから、あの顔の怖―いおじさんと性格の怖―いおねーさんが提督と大事な話があるらしいからさ」

 

北上「終わるまでどこかで待ってよっか?」

 

大佐「・・・・・・」ギロッ

 

時雨「そんな顔してるから、あんなこと言われるんだよ。大佐」ヤレヤレ

 

時雨「でも、僕の説明についてはあとで訂正しておいて貰えると嬉しいかな」ニコニコッ

 

北上「ははは」

 

北上「善処しまーす」

 

北上(あんたもその笑顔もたいがいだよねー)

 

ショタ「えー、折角ふたりが帰ってきたんだから、早くお祝いしようよー」

 

北上「無理言わないの」

 

北上「摩耶と鳥海のふたりはすぐ来ると思うから」

 

北上「それまではこのハイパー北上様が一緒に遊んであげる。ねっ」

 

ショタ「えっ、本当っ!?」

 

ショタ「分かった、行こっ! 北上おねーちゃん」グイグイッ

 

ショタ「お父さん、金剛、そしてふたりとも。またあとでねっ」バイバイッ

 

ガチャ バタンッ

 

提督「金剛」

 

提督「大佐と時雨を隣の応接室に」

 

提督「私もすぐに向かう」

 

金剛「はいネー」

 

金剛「それではおふたりとも、こちらにどうゾー」スタスタ

 

大佐「ああ」スタスタ

 

時雨「うん」スタスタ

 

提督「・・・・・・・」

 

提督「摩耶、鳥海」

 

提督「事前に渡していた資料には一通り目を通したか?」

 

摩耶「おう」

 

鳥海「ええ」

 

提督「では、ひとまず資料を完璧に網羅してほしい」

 

提督「その残された情報のひとつでも、齟齬が生じないように頼む」

 

提督「それと、これからのスケジュールについてだが」

 

提督「この鎮守府にて数日間、艦隊演習を行ってもらった後」

 

提督「とある海域への輸送任務を行ってもらうことになる」

 

提督「初任務としては、少々荷が重いとは思うが」

 

提督「ここに着任した艦娘たちが全員通ってきた道だ」

 

提督「無事、達成してくれることを願っている」

 

提督「以上だ」

 

摩耶 鳥海「「承知したぜ(いたしました)」」

 

提督「何か質問は?」

 

摩耶 鳥海「「ありません」」

 

提督「では、下がって休んでくr」

 

 

『お父さーんっ』

『ふたりが帰ってきたよー!』

 

 

提督「・・・・・・」

 

提督「あー、最後に」

 

提督「これは業務命令ではないんだが」ポリポリ

 

提督「私の息子は君達が来るのを心待ちにしていてね」

 

提督「疲れているところ申し訳ないが、すこし相手をしてくれると助かる」

 

摩耶 鳥海「「・・・・・・」」キョトン

 

鳥海「・・・・・・ふふ」

 

提督「? なにかおかしなことをいっただろうか」

 

鳥海「いえ、司令官さんはこういう人なんだなぁ、と」

 

鳥海「なるほどなぁ、と思ってしまいまして」

 

鳥海「ねえ、摩耶?」

 

摩耶「まあ、なんつーかさ」

 

摩耶「そういう、優しさをもっと直接伝えてやれば」

 

摩耶「ショタのヤツも喜ぶんじゃねーのか? 提督」

 

提督「・・・・・・すまん」

 

提督「そういうのは、勝手が分からなくてな」

 

鳥海「難しく考える必要なんてありませんよ。司令官さん」

 

摩耶「そーそー。あいつと一緒に遊んでやりゃいいんだ」

 

摩耶「あのくらいのガキは、大人が笑ってりゃ、十分楽しいんだからさ」

 

提督「そこなんだよ」

 

摩耶「あん?」

 

提督「・・・・・・その笑顔が、な」

 

提督「怖いんだとさ」

 

鳥海「怖い?」

 

提督「ああ」

 

提督「ショタがまだ言葉も覚えていない頃だ」

 

提督「ベビーベッドで昼寝をしていたショタが目を覚ました」

 

提督「妻は料理中で手を離せず、仕方なく私があやすことにした」

 

提督「『いないないばー』とな」

 

提督「そして私が顔を覆っていた手を取った瞬間」

 

提督「失禁された」

 

摩耶「」

鳥海「」

 

鳥海「は?」

 

摩耶「し、失禁!?」

 

提督「ああ、それはもう盛大にだ」

 

提督「おむつをしていたのにもかかわらず、ベットの上は大洪水」

 

提督「あまりに静か過ぎるのを不審に思った妻がすぐにやってきて」

 

提督「その惨事に、私はこっぴどく叱られた」

 

提督「正直、父親からの説教や,元帥からの詰問よりも恐怖を感じた」

 

提督「それ以来人前では極力、真顔で笑わないように心掛け」

 

提督「ショタにも怖がられないように、ある程度の距離を持って接する様になった」

 

提督「まあ、それ以上に、またショタを泣かせて、妻から怒られるのが怖かったからな」トオイメ

 

提督「そういうわけで私は、ショタの世話を北上たちにお願いしているんだ」

 

提督「分かってくれたかな?」

 

 

摩耶 鳥海「「」」

 

提督(なんだ、この反応は?)

 

摩耶 鳥海「「・・・・・・っ」プルプルプルプル

 

摩耶「だーっ、はっはっはっ!」

 

摩耶「何百っていう艦娘の命を預かる提督がっ」

 

摩耶「息子ビビらせて、嫁さんに怒られてるとか」

 

摩耶「だらしねーにもほどがあるだろ」ゲラゲラ

 

鳥海「ちょっと、摩耶。そんなに笑っては司令官さんがかわいs・・・・・・ぷっ」

 

鳥海「す、すみません。司令官さん」プルプル

 

提督「い、いや。気にするな」

 

摩耶「はっはっはっ・・・・・・はぁーあ」

 

摩耶「どれどれ、どれだけ怖いか見てやるよ、提督。鳥海」ミギホホツネリ

 

鳥海「しっ、失礼します。司令官さん」ヒダリホホツネリ

 

提督「・・・・・・」

 

 

提督「ほうは(どうだ)?」

 

摩耶 鳥海「「~~~~っ!?」」

 

 

摩耶「確かにコレはこえ~よっ」ゲラゲラ

 

鳥海「も、もう限界ですっ」プルプルプルプル

 

バンッ

 

大佐「おい!客を待たせてさっきから何を騒いでいるっ」

 

時雨「やれやれ、乱暴だな。大佐は」

 

金剛「Oh、ドアはもっとdelicateに扱ってくだサーイ」オロオロ

 

時雨「その台詞を君の口から聞くのは、多少なり違和感を覚えるね」

 

提督「ほほ、ふまはい(ああ、すまない)」クルッ

 

大佐「」

時雨「」

金剛「」

 

大佐「なっ!?」

 

大佐「何だその顔はっ」ヒキッ

 

大佐「ええい、その顔をこっちに向けるなっ」シッシッ

 

提督「ほんはにはへんにへふへも・・・・・・(そんなに邪険にせずとも・・・・・・)」

 

大佐「やかましい。気色が悪いにもほどがある」

 

大佐「赤子なら即座に泣き出すレベルだぞっ」

 

提督「」グサッ

 

摩耶(あ、今提督が傷ついた音が聞こえた)

 

鳥海(というか、大佐さんは良く司令官さんの言ったことを聞き取れましたね)

 

提督「ひぐへ、ひみははいひょうふはよな?(時雨、君は大丈夫だよな?)」

 

時雨「・・・・・・すまない、あまりこっちを見ないでくれるかな?」

 

時雨「夢に出てこられたりでもしたら、嫌だからね」ニコ

 

提督「」

 

提督「ほ、ほんh(こ、金g)金剛「Oh! これがジャパニーズなまはげ! 中々のqualityデース! 流石提督ネー」

 

提督「」

 

提督(この仕事、もう止めようかな・・・・・・)

 

―ヒトサンサンマル 鎮守府廊下―

 

摩耶「はーあ、面白かった」メモトコスリ

 

鳥海「やり過ぎよ、摩耶」

 

鳥海「司令官さん、最後の方魂の抜けたもぬけの殻状態だったじゃない」

 

摩耶「鳥海だって終始ノリノリだったじゃないかよ」

 

ショタ「あ、来た」

 

ショタ「おーい、ふたりともー」ブンブン

 

鳥海「・・・・・・摩耶」ボソッ

 

摩耶「・・・・・・わーってるよ」ボソッ

 

摩耶「おー、ショタ」

 

摩耶「改めて、ただいまだぜ。元気してたか?」ナデナデ

 

ショタ「うんっ、摩耶おねーちゃんもおかえりー」ギュッ

 

鳥海「ショタ君、私には?」

 

ショタ「鳥海おねーちゃんもおかえりなさい」ギュッ

 

鳥海「はい、ただいま。ショタ君」ナデナデ

 

鳥海「私たちがいない間、さみしくありませんでしたか?」

 

ショタ「ちょっと寂しかったけど」

 

ショタ「お父さんも、北上おねーちゃんも、金剛もいたから」

 

ショタ「あんまり寂しくなかったよ」

 

摩耶「おいおい、そこは寂しかったって言っておけよな~」

 

ショタ「えへへ~」

 

鳥海(かわいい)

 

北上「・・・・・・戻ってくるの遅いよ、ふたりともー」ボロッ

 

鳥海「あれ、どうしたんですか北上さん」

 

鳥海「お疲れのようですけれど」

 

北上「いやね、まさしくその通りなんだよ」

 

北上「もうね、くたびれてまーす、あたし」

 

摩耶「そんなになるまでなにして遊んでやってたんだよ」

 

北上「・・・・・・一発ギャグ縛りしりとり」ボソッ

 

摩耶 鳥海((なに、その地雷臭ぷんぷんの遊び・・・・・・))

 

摩耶「しゃーねーな。んじゃこの摩耶様がひとはだ脱いでやるとしますかっ」

 

ショタ「ほんとっ!?」

 

摩耶「ああ、本当だとも」

 

ショタ「どうしようかなぁ」ウーン

 

北上「・・・・・・いいの? 疲れてるんじゃない? ふたりとも」

 

鳥海「お気遣いありがとうございます」

 

鳥海「でも今日は、大本営からこちらの鎮守府に移動してくるだけでしたら」

 

摩耶「ショタが喜んでくれてるんだし、ちょっとはサービスしてやらないとな」

 

北上「ふーん」

 

ショタ「あ」

 

摩耶「お、決まったか?」

 

摩耶(悩んでたわりには、あっさり決まったな)

 

ショタ「ううん、そうじゃなくてね」

 

ショタ「おねーちゃんたちに聞こうとしてたこと、たったいま思い出したんだ」

 

ショタ「ねえ、摩耶おねーちゃん、鳥海おねーちゃん」

 

ショタ「なんでお姉ちゃんたち、出かける前と制服が違うの?」

 

 

ショタ「どうして前と制服違うの?」 摩耶 鳥海「「・・・・・」」 につづく

 

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