アズールレーン二次創作 ~ 今日もあの娘は元気です ~ 作:ながやん
1942年5月7日、珊瑚海海戦にて雷撃と爆撃を受け大破。最後まで友軍艦載機の収容をしながら修復、復元を図ったのもの、損傷が激しく回復不能と判断。日本海軍の手に渡ることを防ぐため、自軍の駆逐艦による魚雷にて自沈処分となった。
潮風がカーテンを揺らして、午後の熱気を連れて去る。
大洋の秩序を守るべく結成された軍事同盟、アズールレーンの母港は今日も平和だった。
指揮官はいつも通り、執務室で溜まった書類仕事と格闘中。
そして、いつものように室内には楽しげなハミングが響く。
少し離れた秘書用の机で、彼女は上機嫌だ。
指揮官が自ら選んだ秘書艦、最も信頼するKAN-SEN……レディ・レックスことレキシントンである。アズールレーンの歌姫は、まるでピアノを奏でるように端末のキーボードを叩いていた。
その美貌につい、指揮官は魅入ってしまう。
レキシントンは視線に気付いたのか、こちらを向いてクスリと笑った。
「あらぁ? 指揮官、どうしたのかしら? 手が止まってるわ」
若くして艦隊の指揮を執る少年は、事務仕事が苦手だ。
だが、この手の書類は毎日貯まる一方で、レキシントンにばかり頼る訳にもいかない。艦隊の最高責任者として、最後に決済をするのは指揮官なのだから。
彼は渋々、口をもごつかせての全面降伏。
素直に見惚れていたのだと白状した。
レキシントンは余裕の笑みで、優しげなまなじりをさらに下げて微笑む。
「まあ……指揮官、いけないわ。今はお仕事の時間、そうでしょう?」
レキシントンの言う通りだから、頷くしかない。
そして、立ち上がった彼女がその時間を止めてくれる。
静かな昼下がりの午後、遠くに汽笛が響く。
軍港の喧騒も今は、歌姫を飾る伴奏のようにたゆたう。
レキシントンは、指揮官の執務机まで来て、優美なヒップラインをその上に乗せる。ぐっと身を乗り出してくる彼女に、自然と指揮官は身を固くした。
今はもう、レキシントンの吐息が肌で感じられる程に顔が近い。
「指揮官、夜まで待てないのね? ふふ、じゃあ……お姉ちゃんと、同じだわ」
大人の色香というものを、少年は彼女の匂いと味とで知った。
そして今も、麻薬のようなその魔性に虜になっている。
姉気取りの余裕と気配り、時々過保護で口うるさい……そんなレキシントンが、若き艦隊司令として働く指揮官を支えてきた。百戦錬磨のKAN-SEN達と共に戦う中で、彼女が指揮官を一人前にしてくれた。
大人の男にしてくれたのだ。
だから今も、レキシントンに恥じぬ男であろうとしている。
でも、どこかつい甘えてしまうのだ。
「ねえ、指揮官。……待ちきれないのは、貴方だけじゃないわ。だから――」
艶めく唇に、視線が吸い込まれる。
レキシントンの手が、そっと頬に触れてくる。
甘やかな匂いに包まれ、互いの距離は零に近付いた。
だが、不意に空気がサイレンの音で沸騰する。
ここは戦いの最前線で、戦うために二人は仲間達と共に集ったのだから。
敵襲を告げるけたたましさの中、つまらなそうにレキシントンは執務机から降りた。
「残念、やっぱりお仕事の時間みたい。さ、指揮官。私に命令して頂戴? お姉ちゃんが、貴方のかわいい娘達と一緒に出撃するわ。勝利の全てを、貴方のために……ね? そうでしょう?」
指揮官は大きく頷き、レキシントンが渡してくる制帽を受け取る。
謎と驚異に満ちた海へと、抜錨の時が再び訪れた。
アズールレーン艦隊総旗艦、レディ・レックスことレキシントンの歌が征く……激戦を勝ち残り、数多の同胞を迎えて導く、それは女神の歌声。深海に眠る全てに鎮魂歌を捧げて、今日も指揮官はレキシントンの歌う戦場へと船出するのだった。
嫁です(笑)
アズレンは連合国側の艦船が非常に充実してて、ゲーム内容もSTGメインなので凄く楽しいです。レキシントンは自分にとって、とても好きな艦ですね。アズレンではアイドルのお姉さんですが、妹のサラトガがランカちゃんタイプなら、姉のレキシントンはシェリルさんタイプ?かな?
艦載機は爆撃機×2に戦闘機という、珍しいタイプ。攻撃機がないんですね。常にうちの第一艦隊旗艦として、結婚後も難易度の高い海域へと出撃してもらってます。改造、こないかな…サラトガみたいにSSRにパワーアップさせてほしいな、といつも願ってますね。