仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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きらファンにリゼ参戦決定! きらファンのキャラはあんまり想像で使いたくなかったから参戦なかったら出番作れなかったんですが、これで遠慮なく出せるぞ!!
そしてジャンプフォース、承太郎出るからやりたいけど、金も時間もない……

p.s.今回も長いです。しかもキャラ増員と説明があったから、ちょっとグダクダになってしまいました。


第10話「襲来するENEMY」

バグスター怪人達がを撃破した後、エグゼイドは変身を解除し、永夢の姿に戻る。そしてゲーム病を診断するための装置で、感染者二人の安否を確認した。

 

「もう大丈夫。二人とも、完全に治りましたよ」

「ありがとうございます! まさか二度も助けて貰えるとは…」

「おにいちゃん、ありがとう!」

「まさか対立した相手に救われるとは……本当に助かりました」

「上司の私からも、お礼を言わせてください。ありがとうございます」

 

助けられた人々は、皆が永夢にお礼を言う。セサミも流石に、感謝せずにはいられなかったようだ。

 

「気にしないでください。体だけでなく、患者の心も救ってこその医療ですから」

(すごいな、この人。強さも信念も、しっかりと持ち合わせている……僕も負けていられないな)

 

永夢のその姿に、修は思うところがあったようで、決意を新たにする。

そして親子はそのまま町へと戻っていく。しかし先ほどまで敵対していたセサミがいまだ残っているため、油断ができない状態だ。

 

「本来なら、ここであなた方を捕らえてアルシーヴ様に身柄を届けるのですが……恩人に手を挙げるのは気が進みませんね」

「「「え?」」」

 

しかし予想外の発言を聞き、永夢、修、青葉の三人は声を揃えて驚く。後ろにいるほかの面々も驚いている様子だ。

 

「そうでなくても分が悪いですから……今回は撤退させてもらいましょうか。それでは、行きましょう」

「はい。皆さん、ありがとうございました」

 

そして、セサミは部下の女性と二人でその場を去っていった。どうやら転移魔法の類は使えないらしく、セサミ達は徒歩で去っていった。

 

「たぶんなんですけど、あのセサミさんは根っからの悪人じゃないと思うんですよね」

「それは、僕もわかります。近界人もエネルギー不足とか仕方ない理由で、僕らの世界を侵攻しているわけですからね」

 

青葉がセサミに対して思うところを口にすると、修がそれに同意する。やはり敵が戦争中という事情から、修自身も何か思うところはあるのだろう。

そしてセサミの姿が視界から消えた直後……

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?」

「あおっち、どしたの?」

「なんか、向こうの方から声がしたような……」

「? 僕は何も聞こえませんでしたが…」

 

青葉が何かを感じ取った。しかし修やねねには聞こえていない。しかし構わず、青葉は近くの茂みに駆け寄り、その辺りを調べる。

そして、すぐに何かが見つかった。

 

「? これから、声が?」

 

青葉が見つけたのは、白い布に覆われた何かであった。気になってそっとそれを開けると……

 

「ひぃ!? 骨?」

「まさか、形的に、人間の背骨……かな?」

「状態からして、ミイラとかの一部か? でも、なんでこんな物が?」

 

予想外の代物が出てきたことで、青葉とねねが顔を青ざめる。永夢も予想外の代物に、困惑していた。しかし遊真は、先ほどソルティが話していた、ある単語を思い出した。

 

「そういえば、あのバグスターと戦っている時、聖なる遺体とかいう物を探してるって言ってたな。まさか、これのことか?」

「こ、これがあの人たちの狙い?」

「聖なる……なんか、不思議な力でもあるんですかね? それが、青葉さんを持ち主に選んだ、のか?」

 

〜青葉は聖なる遺体の脊椎部を手に入れた〜

 

「流石は仮面ライダーエグゼイド。二体ともレベル10まで進化していたにもかかわらず、レベル2のまま倒してしまうとは。クリエメイトにボーダーの方々も、なかなかの腕前で……」

 

その時、何処からか拍手の音と一行を賞賛するが聞こえる。声のした方を振り向くと、そこには姿を消したカイがいた。

 

「しかも聖なる遺体も見つけていただけて、助かりました」

「財団とショッカーの狙いは、この遺体だったのか……それで何をする気だ?」

「そこは、守秘義務を行使させてもらいます。しかし遺体がクリエメイトを持ち主に選ぶとは……」

 

その様子を見たカイは、わざとらしく思案する様子を見せる。そして告げたのは

 

「武力行使させてもらいますか」

 

あからさまな敵対宣言であった。そして指を鳴らすと、直後にそれは起こった。

 

「な、何これ!?」

「空間に、黒い穴?」

「まさか、(ゲート)か!?」

「え!? 確かそれ、ネイバーが敵を送るとかいう……」

 

青葉と永夢がそれに驚く中、修は見覚えがあったのでついその単語を口走る。そしてそれを聞いていたねねが、思い出して口にした瞬間、それが現実に起こった。

現れたのは、軽自動車ほどの大きさの虫に似た姿に、巨大なブレードを備えた二本の前足を持った怪物が3体だ。人のような歯を生やした口の中に、モノアイと左右に二つの複眼が備えられている。そしてその周囲に、人型だがこちらも目は口の中のモノアイ、という奇怪な姿の何かが十数体現れた。

 

「まさか、修君の言ってたトリオン兵?」

「なんか、思ったより気色悪いんやけど……」

「はじめ先輩、正解。あと、トリオン兵は基本こんなのばっかだからあきらめてくれ、ゆん先輩」

 

はじめの推測通り、現れたのはトリオン兵であった。前者の軽自動車サイズのトリオン兵はモールモッド。巨大なブレードからもわかるように、戦闘特化型である。後者の人型はアイドラという集団戦闘用トリオン兵だ。

 

「まさかとは思ったけど、トリガーに手を出してたんだな。お前」

「ええ。我々、財団Xは“来たるべき壮大な計画”のため、様々な技術を手に入れることを目的としています。そのためなら、トリガー技術のような異世界の超科学も、この世界の魔法のような超神秘も分け隔てなく手に入れるわけです」

 

遊真の指摘に対して、財団の簡単な説明まで含めて明かしたカイ。

 

「近界にまで干渉する……どれだけ巨大な組織なんだ、その財団Xっていうのは?」

「それも、だけど…ショッカーだっけ? 財団が、スポンサーに…なってるん、だよね?」

 

財団Xと、その財団がスポンサーとなるショッカーという、巨大すぎる組織に戦慄する修とひふみ。しかし、それだけではなかった。

 

踊り手(デスピニス)

 

淡々とした男の声が響いた直後、何かが高速回転しながらこちらに飛んできた。

 

「皆さん、伏せて!!」

 

それに気づいた永夢が叫ぶと、一同が一斉にその場で倒れこむ。すると、飛んできた何かが近くの木々を次々と切り倒していく。

 

「そうそう、言い忘れてました。我々がトリガー技術を手に入れたのは、協力者兼提供者のおかげです」

「意図して言わなかったんだろう、どうせ? 性格の悪いお前のことだ」

 

そういい現れたのは、カイに声をかけるスポーツ刈りにした黒髪の青年と、おかっぱ頭の金髪の少年だった。前者の黒髪の青年が、先ほどの声の主のようだ。

 

「彼らは、ガロプラのトリガー使い!?」

「え? 修君、知り合いなの?」

 

修が現れた二人組を知る発言をしたために、永夢が問いかける。しかし予想は外れ、修から説明がなされる。

 

「いえ、僕自身はあったことはないです。でも、以前そのガロプラという近界の国が、ボーダーの基地に攻撃を仕掛けてきて、その時の記録映像で……」

「つまり、あの子たちが近界民(ネイバー)?」

「おう。そういえば話してなかったけど、近界民は俺らと変わらない人間なんだ」

 

修の話を聞いた青葉がまさかと思い聞くと、遊真から答えが返ってくる。財団Xの協力者らしき二人組こそ、ボーダーが対立する近界民であった。すると黒髪の近界民がこちらに声をかけてきた。

 

「仮面ライダーに、クリエメイトとかいったか? 俺はラタリコフ、ガロプラの兵士だ。で、こっちが同僚のレギンデッツ、俺たちはレギィと呼んでいる」

「ラタ。敵に、しかも抹殺対象に名乗っても仕方ねぇだろ?」

「レギィ君、例え敵対者相手や戦争状態であっても、相手への礼節というのは重要ですよ」

「そんなの知るか。あと言っておくが、上はどうか知らねぇが、オレはアフトをぶっ潰せるかもしれねぇからあんたらに手を貸してるんだ。信用はこれっぽっちもしてねえから、そこは理解しておけよ」

 

ラタリコフと名乗った黒髪の近界民に対し、不機嫌そうに諫めるもう一人の近界民レギンデッツ。協力者であるカイにもかみつくあたり、まだ精神的な幼さが見られた。

 

「抹殺……やっぱりだけど、これだけじゃなくて私達も狙いなんだね」

「察しがいいな。そしてカイの推測、見事に当たったな。クリエメイトが、聖なる遺体とやらの持ち主になるとかいう」

 

青葉が手にした遺体に目をやりながら言うと、ラタリコフからカイがこの事態を推測したという事実まで告げられる。

 

「そういうことだ。まあ、その遺体とやらをオレ達に寄越すなら、命は助けてやってもいいぜ。まあ、あんたらクリエメイトは戦争も知らねぇ甘ちゃんだし、選択する余地なんてねぇだろうけど」

 

そしてレギンデッツから交渉の提案が為されるが、口調からかなり舐めた様子が見られる。しかし、一同の答えは決まっていた。

 

「財団Xの協力者に、手を貸す道理はありません。僕は命と笑顔を守るために医療の道に入り、仮面ライダーにも同じ理由でなった。だから引けません」

「私だって、いきなり見ず知らずの人間にウイルス感染させて怪物に変えるような人、信用できませんよ!」

「そうだそうだ! 青っちの言う通りだし、そんな奴らに手を貸してる時点で信用なんないから!」

 

永夢、青葉、ねねが口々に告げる。しかしその時、レギンデッツの額に青筋が浮かび上がっているのが見えた。

 

「オレが好き好んで、こんな胡散臭い男に協力していると思うなよガキに甘ちゃんども! こうなったのも全部アフト……アフトクラトルにガロプラが侵略されたからだ!!」

「おい、レギィ……」

 

そしてそのまま喚き散らすレギンデッツ。ラタリコフが諌めようとするが、聞かずにそのまま続けた。

 

「そんな中でオーバーヘブンショッカーに財団Xが、ガロプラやロドクルーン、その他のアフトの属国や小国に接触して来たんだ! 技術提供するなら、アフトをぶっ潰すのに協力してやるってな!!

だからオレ達は、周りの信頼を無くそうが知ったこっちゃねぇ!! 自由のためにアフトをぶっ潰しちまえば、もう万事解決なんだよ!!」

 

激昂したレギンデッツから、ガロプラ側の事情が暴露される。そしてそれと同時に、彼の右腕が恐竜やドラゴンの尻尾を思わせる形状の、巨大な蛇腹剣へと変じた。

 

「交渉は決裂したみてぇだな。全員まとめて、オレの剣竜(テュガテール)のサビにしてやる!」

(冷静さを欠くのは御法度……戻ったらガトリン隊長に報告だな)

 

レギンデッツは腕が変化した剣の名前を告げながら構え、臨戦態勢に入る。ラタリコフもその様子を不満に思いながらも構え、先ほど飛ばしたものと思しき円盤をいくつか浮かべる。

 

「まさかアレが、近界民のトリガー?」

「はい。ボーダーの戦闘用トリガーは継戦力を重視して規格・量産化してますが、近界民は一人一人の戦闘スタイルに合わせたオーダーメイド品を使うそうです」

 

永夢が予想外の形状をしたレギンデッツのトリガーに注目すると、修が解説を入れる。

 

「なるほど……他所からトリオン取りに行くあたり、エネルギーコストを心配しているから量産しないのかな? トリオン兵も卵にして運べるとか言ってたし……」

「青葉ちゃん…なんだか、落ち着いている、ね……怖く、ないの?」

 

落ち着いた様子で青葉が推察をしていると、ひふみが思わず気になって問いかける。そしてそれに対して、青葉も胸の内を明かした。

 

「……正直、怖いです。でも私だって夢があるから、まだ死にたくありません。だから、怖がって動かないくらいなら少しでも強気とか冷静じゃないと……って、ところですかね?」

「青葉ちゃん、意外としっかり考えてるんだね…」

「はじめとはえらい違いやな」

「なんだとぉお!?」

 

それを聞いたはじめが感心しているも、すぐにゆんと漫才もどきのやりとりが始まる。しかしそれを見て不満な男が一人いた。

 

「お前ら、ふざけてんのか!? この局面で騒ぐんじゃねぇよ!!」

 

またもレギンデッツだ。精神年齢が幼いのは本当なのだろうが、先ほど激昂した時に明かしたガロプラの事情から、恐らく焦りの感情が大きいのだろう。

 

「もういい。トリオン兵ども、攻撃開始だ!!」

「うわ、動き出した!」

 

そしてその苛立ちから、モールモッドとアイドラが動き出した。ねねが思わず驚くが、冗談抜きですぐ何がないと危険だ。

 

「だったら…」

 

そしてその様子に永夢は懐から何かを取り出す。それはガシャットに似ているが、先ほどのマイティアクションXと違い、大きな白いガシャットだった。

 

「マックス大へ…」

 

そしてそれを使い変身しようとした瞬間、それは起こった。

 

 

 

 

 

 

どぉおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!

「うぇ、何これ!?」

 

突如鳴り響いた轟音と同時に、頭上にビームのようなものが横切るのが見えたのだ。あまりの事態に、永夢は変身を中断してしまう。

 

「メテオラ!」

 

それに続いて、一人の少女が割って入り、アイドラに目掛けてエネルギー弾を放つ。着弾と同時に爆風を起こしたそれは、複数体のアイドラを巻き込んだ。

 

「遊真、探したわよ! 手間かけさせんじゃないっての!」

「おおコナミ先輩! 先輩もここに来てたのか!」

 

遊真の名を知り、遊真自身も名を呼んだことから、味方のようだ。コナミと呼ばれたその少女は、短く切り揃えた茶髪に羽根のような形のアホ毛が目立つ。そして手にはハチェット状の剣を二刀流で装備しており、それでモールモッドに突撃していった。

 

「遊真君の反応的に、味方?」

「みたいですね……まさかこの人も飛ばされて来たのか?」

 

唐突すぎる助太刀に、つい困惑する青葉と永夢。しかしそれだけでは終わらなかった。

 

「おりゃあああ!!」

「おっと。背後からとは、遠慮なしですね」

 

誰かがカイに背後から斬りかかるも、避けられてしまう。その斬りかかった人物は、日本人顔ながら金髪碧眼の似合うスレンダーな美女だ。そしてその顔を見た瞬間、青葉が歓喜の表情を浮かべた。

 

「八神さん! 来てくれたんですね!!」

「待たせたね、青葉。何か依頼で手伝えないかと思って後を追ってたら、この人達が青葉達がピンチになるって話しててさ。間に合ってよかったよ」

 

現れたこの女性こそ、青葉憧れのキャラデザイナー"八神コウ"その人であった。

 

「援軍……しかも最初の女は隊長を倒した斧使い!」

 

その時、コナミを見て反応したラタリコフは、彼女と交戦経験があった。そこから警戒し、真っ先に撃破しようとトリガーで生み出した円盤を飛ばした。

 

「エスクード」

 

直後、今度は地面から盾がせり上がり、それが円盤による攻撃を防いだ。

 

「修、まさかこんなところにいるとは思わなかったぞ」

「京介、俺のサイドエフェクトが言った通りだったな。あの紅渡ってのに協力しないとメガネ君達がピンチになるって…」

「ええ、本当に。迅さんの予知が無かったら、信用してませんでしたよ」

 

更に現れたのは、二人の男前だった。最初に現れたのは若干モサモサした黒髪をしており、もう一人の迅と呼ばれた方は濃いめの茶髪にバイザー風のサングラスを額にあげている。しかもサラッと、予知能力持ちだと明かされる。

 

「烏丸先輩に迅さん!? なんでここに……」

「聞いての通り、紅渡とか名乗るいう謎のイケメンがメガネ君や空閑がピンチになるとか話して来てな。しかも三門市にショッカーとかいう敵が来るかも知れねえから、手を貸してくれってことで来たのさ」

 

迅が修に事情を話しているが、渡はすでにこんなところにまで手を回していたのだ。直接来れない分、かなり手広いサポートをしてくれているようである。

 

「ひとまず、向こうにレイジさんと支部長が車を用意している。それで撤退するぞ」

「させると思うか!」

 

そしてもう一人の京介という男から話を投げる算段を聞かされるも、レギンデッツが腕の蛇腹剣を振るい、かけて来た。

しかしその時、予想だにしない援軍が来た。

 

「お前、たぎんねえよ」

「ぐわぁあ!?」

 

そこに割って入って来たのは、一人の仮面ライダーだった。エグゼイドと同じ目が複眼じゃなく瞳のあるゴーグルとなっている、ガシャットで変身するタイプだ。そしてそのライダーは、赤と青のコントラストが映え、腰布を装備して如何にもな強者感を出している。

その仮面ライダーは永夢が乗っていたバイクにまたがりながら、手にした銃でレギンデッツに攻撃している。同じタイプの仮面ライダーなのでやはり味方、しかも永夢もその姿を見た瞬間、とても嬉しそうであった。

 

「パラド、お前も来てくれたのか!」

「永夢、待たせたな。せっかくの異世界でゲームと行きたいけど、今は逃げるぜ」

 

そして永夢からパラドと呼ばれた仮面ライダー、正式名称"仮面ライダーパラドクス"は後ろに永夢を乗せて、そのまま撤退していく。

 

「それじゃあ、あたし達もずらかるわよ」

「よし。それじゃヒュース、頼んだぞ」

 

コナミの宣言と迅の呼びかけに合わせ、突如と空から黒いチップのようなものがいくつも飛んで来たかと思いきや、なんと青葉達に引っ付いた。そして、それが彼女達の体を宙に浮かせたのだ。

 

「え、え!? 私達、浮いてるんですか!?」

「コウちゃん…ちょっと、怖い…」

「なんかこれ、磁力を使うらしいよ。ひふみんも、味方のやつだから怖くないって」

 

そして驚く青葉とひふみを安心させるコウ。そしてはじめやゆん、ねねも回収されていく。続いて修と遊真、モールモッドを倒し終えたコナミも回収されるが、修達はこのトリガーに覚えがあった。

 

「まさか、これヒュースの……!」

「ああ。事が事だけに、アフトクラトルの強化トリガーがいると、俺のサイドエフェクトがいってな。城戸さんから許可もらってきたのさ」

 

先ほどからレギンデッツが口にしていたアフトクラトルの名が飛び出してくるが、今はこの場を去ることを優先したいので、青葉達は特に何も言わない。そしてこのまま撤退していくのだが……

 

 

 

「ひぇええええ! 速い速い!!」

「いや、いくらなんでも磁力強すぎでしょ!?」

「今回ははじめに同意するでぇええ!」

 

ねねとはじめ、そしてゆんが凄い勢いで飛んでいく。余りのスピードに、3人とも絶叫必死であった。しかしこの三人よりやばそうなのが一人いた。

 

「……」ブクブク

「八神さん、ひふみ先輩が泡吹いてます!」

「ひふみん、ごめん! でもこれしか手っ取り早い脱出方法なかったんだ!」

 

そしてそのまま、イーグルジャンプ組はワチャワチャしながら撤退していくのだった。

 

その一方、取り残されたカイとガロプラ組は……

 

「あらあら。逃げられちゃいましたね」

「何を落ち着いているんだ、お前!? 目と鼻の先にあった目標が、あんなあっさりと逃げていったのによ!」

 

戯けた様子で言うカイに、またレギンデッツが苛立つ。するとカイから反論がきた。

 

「それなら、近くの町を襲って住人を人質にでもすればよかったではないですか。捕獲機どころから爆撃機のイルガーだっているんですから」

「トリオン兵はアフトとの決戦までは取っておくんだよ! それにこの世界の人間はトリオン器官がないんだから、捕まえても仕方ねぇだろ!!」

「カイ、我々は兵士であって破壊者ではない。そちらの方針に口は出さんが、命令ならともかく無関係の人間を蹂躙するのは好かんのは、理解してほしい」

 

ラタリコフも途中で会話に入り、自分たちの誇りを語る。さらっとらレギンデッツが衝撃の事実を口にしていたが、カイはすでに知っていたのかスルーしている。

 

「まあ、お二人も聞いているはずですよ。遺体は各パーツが一つになろうとする特性があるから、一つ手に入れば全部揃うのは明白なんです。だから、気楽に行きましょう」

「……わかった。アフト打倒のためにも、俺達も遺体のパワーが欲しいから、その知識のあるお前達に手は貸そう。隊長達にも進言しておく」

「ありがとう、ラタさん」

 

そしてラタリコフはカイとの話を終えると、レギンデッツを伴ってその場を去っていく。

 

(エグゼイド……究極のバグスター"ゲムデウス"を退けたハイパームテキは流石に見れませんでしたが、基本形態であの強さ。やはり世界で最初のバグスターウィルス感染者だけはありますね)

 

そして一人取り残されたカイは何かを思案しながら、ノートパソコンをどこからともなく取り出して操作していく。

 

(僕自身、究極の力を手に入れるためにトリガー技術共々、とことん利用させてもらいますか)

 

飛び切り邪悪な笑顔を浮かべながら。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「おし、全員無事みたいだな」

「林藤さん、本当にありがとうございます。おかげで青葉ちゃん達を助けられました」

 

敵から逃げおおせた一同は、そのまま車とバイクで町から離れた平原に向かい、一息ついていた。その際、ボブカットの二十代半ばの女性が、メガネの30代半ばほどの男性にお礼を言っている。見たところ女性は青葉達の、男性は迅達の上司のようだ。

そしてその周りには先ほど加勢に来た迅達以外に、ガタイのいい青年と褐色肌の女性、メガネの少女に小学生ほどの背丈の少女、カピバラに跨るお子様にこめかみ辺りにツノを生やした青年、外人風の男と優しげな黒髪の女性といった、多種多様な人物がいた。

そして同時にコナミとパラドクスが変身を解除する。コナミはアホ毛はそのままで髪がロングに、パラドクスは背の高いパーマがかった髪の青年となった。

そして修が、一同について簡単に説明する。

 

「青葉さんに永夢さん、この人達が僕らの属する"ボーダー玉狛支部"の方々です。二人ほど、見覚えのない人がいますけど……」

「ああ、その二人はメガネくん達がいなくなってた間に戻ってきた、県外スカウトに出てたメンバーだよ。せっかくだし、初見の皆さんのために自己紹介でもしようか」

 

そして迅が補足説明をすると同時に、改めて玉狛支部のメンバーの紹介に突入する。

 

「俺はボーダー玉狛支部所属のA級隊員、実力派エリートの迅悠一(じんゆういち)。19歳の大学生だ、よろしくな」

「ウソ、私と同い年!?」

「お? おチビちゃんもか。意外だな」

 

改めて名乗る迅だが、なんとギリ未成年という驚愕の事実が判明した。雰囲気で二十歳は超えていると思ってたので、ねねが声を上げて驚く。

 

「俺は玉狛支部の支部長、林藤匠(りんどうたくみ)だ。34歳、よろしくな」

「私はオペレーターの宇佐美栞(うさみしおり)、17歳の高校生だよ。よろしく」

 

そして上司の男性とメガネの少女の、メガネコンビが続けて自己紹介していく。

 

「こっちの賑やかな子が、玉狛第一所属のA級隊員の小南桐絵(こなみきりえ)ちゃん。同じく17歳で高校生」

「何勝手に紹介してんのよ!」

 

すると栞が、コナミ改めて小南の紹介を勝手に行い、本人が憤慨する。しかし構わず、他のメンバーの紹介を続けていった。

 

「こっちのもさもさした男前が、同じく玉狛第一の烏丸京介(からすまきょうすけ)君。16歳のやっぱり高校生」

「もさもさした男前です、よろしくお願いします」

「とりまる、アンタまさかその下り、気に入ってる?」

 

そして栞からの呼ばれ方を、無表情ながらノリノリで自称する京介。すると小南が何故か烏丸なのにとりまる=鳥丸と呼び出した。わざとか?

 

「こっちの落ち着いた筋肉が、玉狛第一の隊長で木崎(きざき)レイジさん。21歳の大学生」

「だから、落ち着いた筋肉って人間なのか?」

 

そしてガタイのいい青年が紹介されるが、確かに雰囲気は落ち着いているが筋肉呼びは何かおかしい。レイジ本人も気にしているのか?

 

「はじめまして。三雲隊の狙撃手(スナイパー)雨取千佳(あまとりちか)です。14歳の中学生です」

「ちなみにさっきのどでかい砲撃は、チカの狙撃だぜ」

「ええ、中学生なの!? しかもこの子が、あんなビームを……」

 

そして小学生っぽい少女の自己紹介と、遊真の説明で青葉が仰天する。自分を含めて小柄な少女が多いクリエメイトだが、そんな彼女らと比べても下から数えた方が早そうなるので、無理もなかった。

 

「で、あそこの隅で黙っているのが、近界民のヒュース。訳あって、ウチの支部の捕虜兼メガネくんのチームメイトになってるんだが、仲良くしてくれ」

「言っておくが、馴れ合うつもりはない。ジンの言うことを本気にするな」

「あ、そうですか……しかし、近界民を味方にするって豪胆なことしますね」

 

そして迅からツノの生えた青年・ヒュースの紹介が入る。捕虜となった近界民をチームメイトに入れるという、まさかの事実に困惑する永夢であった。

 

「そんでこっちは林藤陽太郎(りんどうようたろう)。5歳、ウチの支部のお子様だ」

「かわいいおんなのこ、いっぱいだな。おれのおよめさんになったら、雷神丸のおなかさわらせてもいいぜ」

 

そして結構雑な紹介をされたお子様・陽太郎。結構ませているようで、乗っているカピバラの名前を引き合いにナンパしてきている。

そしてついに、修と遊真も初見の二人が、自己紹介に入った。

 

「はじめまして。支部長の姪の、林藤ゆりです。24歳、栞ちゃんと同じくオペレーターです」

「ミカエル・クローニン。表向きにはカナダ人で通ってるけど、近界民出身でエンジニアやってる」

「あなたが、話に聞いたクローニンさん…」

「近界民にも…いい人、いるんだ…よかった…」

 

修は以前に話だけ聞いていたが、県外の隊員スカウトに出ていたこのクローニンをはじめ、地球で生活している近界民は意外と多いという。その事実にひふみは、安心した笑顔を見せていた。

 

「ちなみに修君達がいない間に、ヒュース君はクローニンさんの親戚ってことに表向きはなったから」

「ちなみに、甥っ子設定な」

 

そして栞がヒュースの扱いについて説明、クローニンが補足を入れる。

そして次はイーグルジャンプの上司組が自己紹介を始める。

 

「八神コウ、25歳。まあ、この子達の上司ってことで、よろしく」

「私は遠山りん、コウちゃんと同期で同い年よ。アートディレクターやっているの」

「阿波根うみこ、プログラマーで同い年です。沖縄出身でこんな苗字ですが、皆さん名前呼びしてくださいよね。もし苗字で呼んだら……」

 

そしてコウだけでなく、ボブカットの女性と褐色肌の女性が立て続けに自己紹介するが、モデルガン片手に並んできたあたり、コンプレックスがあるらしい。

そして最後にパラドクスに変身していた青年が名乗るのだが、それに修や青葉はまた衝撃を受けることとなった。

 

「俺はパラド。永夢の仲間で、同時に永夢に感染したバグスターだ」

「え、バグスター!? でも、どこからどう見ても人間じゃ……」

「それに、永夢さんに感染って……」

 

そして静かに、永夢とパラド自身からその詳細を告げられた。

 

「実は僕が変身に使うガシャットと、このベルト"ゲーマドライバー"は、バグスターウィルスの抗体を持つ人間にしか使えないんです。そして僕は、世界で最初のバグスターウィルス感染者だから、抗体を持っていました。まあ、それ自体も最初は知りませんでしたが」

「俺が人の姿をしているのは、子供の頃の永夢が望んだ"一緒にゲームをしてくれる友達"の姿をイメージしたからなんだ。前は永夢とも対立してたけど、今は味方だから安心してくれ」

 

衝撃のカミングアウトに驚く修達。一方でコウや迅といった先輩組は、先に聞いていたのかそんなに驚いていない。

 

「流石に急にバグスターと言われても信じられませんが……助けられたのも事実ですから、そんなに煙たがるつもりはありません」

「私も修君に同意です。パラドさん、ありがとうございます」

「気軽に呼び捨ててくれよ、俺もあんたらとは仲良くしてえからさ」

「……じゃあ、パラド。よろしく」

 

そしてパラドは修と青葉に受け入れられ、二人と握手を交わす。すると今度は、修が先ほど話しそびれたあの事実を明かそうとする。

 

「もう、この勢いで空閑の事実を話させてもらっても、いいですか? なんか下手したら、忘れてしまいそうなので……」

「あ、そう言えば忘れてた……」

 

永夢もどうやら、立て続けに起こった出来事から忘れていたようだ。しかし、この直後にねねがなんとなく言い放ったことが、その答えとなってしまう。

 

「でも、この分だと遊真も近界民って普通にありえそうなんだよね……」

「お、ねね先輩。鋭いね」

「…………え、マジで!?

 

正解すると思ってなかったのか、ねねは遊真の言葉に仰天した。青葉も永夢もひふみ達も、開いた口が塞がらなかった。

 

「はい。空閑は元々、父親と近界の各地を旅していたそうなんですが、その先で巻き込まれた戦争で瀕死の重傷を負ったそうです」

「で、親父が死にかけの俺を助ける為に、(ブラック)トリガーって特殊なトリガーを作って延命してくれたってわけだ」

 

そう言い、遊真は手にした黒い指輪を一同に見せる。これがその黒トリガーのようだ。

 

「俺の本体は死にかけのまま、このトリガーに格納されているんだ。言ってみれば、俺は常時トリオン体で生活してんだよ。だからそうなった3年前から成長も止まって、背も伸びてねぇってわけさ」

「そうか……生身じゃないから、すぐにあの傷も治っちゃったんだ……」

「な、なんか遊真って、物凄いハードな人生送ってんだね……」

 

余りにもヘヴィな事実に、青葉とねねがまた騒然とする。するとそんな中、林藤支部長が声をかけてくる。

 

「さて。まだ話したりねぇだろうけど、そろそろ行くぞ。いつ敵が追ってくるか、わからねぇからな」

「それもそうですね……パラド、今度は僕が運転代わるよ」

「永夢、任せたぜ」

 

そしてそのまま、一同はコウの案内の元、里へと直行するのであった。

 

「………」

「永夢、どうした?」

「何でもないよ、パラド」

 

しかし移動中、永夢は何か思うところがあったらしい。

 

(特に語られてなかったけど、遊真君の父親は今何をしているんだ? それに特殊なトリガーを作ったとしか話してないけど……まさか、もう?)

 

遊真に対するある事実と、それに関する戦う理由。まだ明かされていないが、里についてからタイミングを見て言及すべきだと、胸に秘めておくことにする永夢であった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

その一方、次なるクリエメイトが仮面ライダーと新たな戦士に出会おうとしていた。

 

「みんなー、こっちだよー!」

「ちょ、千矢…早すぎ…」

 

「ここがハオの言ってた異世界か……正直、色々とめんどい」

「何言ってるのよ、葉。ハオの言ってた聖なる遺体とやらが奪われたら、もっとめんどいことになるのよ。だから頑張りなさい」

 

「ここが渡が言ってた異世界とやらか……よし、まずは合流だな」

シュッ




レギィの扱い悪くなりそうですが、私の印象はこんなものですね。未熟だからすげぇ身勝手な物言いも平気にしちゃう、的な。
あと参戦作の登場順ですが、最初はメインクエスト参戦組を順番に片付けようと思ったんですが、優先して出したい作品を先に動かしたかったので、順番弄りました。
というわけで次回、うらら迷路帖編、どうぞお楽しみに。
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