仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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最近、感想に質問や「ダイの大冒険の新作アニメやります」とかの最新情報を書き込む機会が増えています。情報とかはありがたいですが、感想以外の書き込みって規約外の筈なんですよね。
ログイン外からのコメントばかりなので、場合によってはログイン者に限定することも検討させてもらいます。今年最後の投稿ですが、注意勧告させてもらいます。感想と一緒に書く分にはこちらも不問としますのでご協力願います。


第28話「Revengerな近界民」

転移させられた永夢、青葉、ヒュース以外の三雲隊メンバー。しかし、その際あることに気づく一同。

 

「あれ? 迅さんや烏丸先輩達がいない…」

「涼風さん以外のイーグルジャンプの人達もいない?」

 

修と永夢が辺りを見回してみるも、自分達以外に誰もいない。しかしそんな中、不意に口を開いたのは青葉だった。

 

「たぶん、人数が多いから分断されたのかもしれません」

「え? 青葉さん、どういうことですか?」

 

青葉の推察を聞き、千佳が尋ねる。すると意外なことが判明した。

 

「さっき、迅さんから私と遠山さんにだけ伝えられたんですけど、全員がバラバラの場所で戦っているって予知が見えたそうなんです」

「なるほど。チームの総数なら俺たちが一番多いから、妥当かもな」

 

青葉から話を聞いて納得した様子の遊真。しかしその話を聞いた永夢は疑問を感じたので、思わず尋ねる。

 

「でも、なんでその二人だけなんですか? 何か聞かされてたりって、あります?」

「それが遠山さんの転移先に…」

ダンッ

 

会話を遮り、突然銃声が鳴り響く。音のした方に一同が視線を向けると、NEVERのジャケットを着た銃で武装した男と額に傷のある壮年の男の二人だ。するとその銃撃した男は壮年の男に咎められる。

 

「おい、いきなりの威嚇は礼が成っていないぞ……すまないな、急に。俺はガトリン、ガロプラからの出向部隊で隊長を務めている。この男は協力者の一人、芦原賢(あしわらけん)。NEVERという強化人間だそうだ」

「おいおい、近界民と噂の改造人間が手を組んだのか。笑える話じゃねえな」

「空閑、言ってる場合じゃない。この人、記録映像じゃ前の襲撃部隊を率いて……」

 

目の前の壮年の男、ガトリン。彼はアフトクラトルの属国の一つ、最初に青葉たちが遭遇したレギンデッツ達ガロプラの軍を率いる隊長だ。

以前彼らは同じ属国の一つロドクルーンから提供された三百近くのトリオン兵を率い、ボーダーを襲撃した。目的は四年前の近界民第一次侵攻で攫われた民間人と、アフトクラトルの大規模侵攻で攫われた訓練生達の奪還のための遠征艇を破壊することであった。

その時の襲撃は、迅の予知による万全の防衛体制と、格納庫にたどり着いたガトリンを小南を含めたソロランクトップ4のアタッカー総出での撃破によって阻止できたが、彼の部下であるラタリコフをアタッカー2位の風間蒼也が抑え、3対1で互角という強敵である。

 

「だとしたら、この人相当強いんじゃ…」

「それに、例のNEVERという強化人間もかなり強いらしいし…」

「どっちにしても、戦うしかない。幸い、バグスターはトリオンに干渉できるから、バグスターウイルス由来のガシャットの力でも対抗できるはずだから、僕も戦います」

 

目の前の強敵二人に対して、思わず委縮してしまう青葉と修。しかし、永夢は強い意志の籠った眼で二人を見据える。そして対抗しようと、ゲーマドライバーを装着する。

 

「戦士の顔をしている……話には聞いたが仮面ライダーとやらは強さも信念も相当らしい。そんなお前に敬意を表して、全力で相手をしてやる」

 

するとガトリンから称賛の声が上がると同時に、彼のトリガーが起動される。

ガトリンの背中からブレードを装備したロボットアームが4本も生える。見た目からして、攻撃力特化の装備であった。

 

「俺のトリガー”処刑者(バシリッサ)”は切れ味と強度に自信がある。いかに仮面ライダーといえどまともに斬り合えば命はないと思え」

「…ゲームスタート」

【トリガー!】

 

一方の賢も、ここまで無口だったところで一言だけしゃべり、ガイアメモリを起動。そしてそれを投擲したと思いきや、右掌に浮かんだ差込口にメモリが吸い込まれた。

それによって賢は、右腕が大型ライフルと化している青い武骨な体の”トリガー・ドーパント”へと変化した。

 

「……」

スチャッ

「!? 危ない!!」

「きゃあ!?」

 

トリガー・ドーパントが銃口を向けたことから、永夢はすぐに察して青葉を解き飛ばして自身も飛びのく。

修達も察して飛びのくのだが、その判断は正しかった。

 

ドォオオオオオオオオンッ

「も、問答無用で発砲した…」

「でもあの冷淡な感じ、傭兵向きな性格ではあるな」

「遊真君、言ってる場合じゃないよ。早く戦闘準備を!」

【マイティアクションX!!】

 

さっきまで自分たちの立っていた場所が大爆発し、修は冷や汗を流しながらその光景を見る。遊真が感心している横で永夢もガシャットを起動して二人の敵に駆け出した。

 

「変身!!」

【マイティ! マイティアクションX!!】

「永夢さんの言うとおりだ! 千佳、空閑、行くぞ!!」

「「「トリガー起動(オン)!」」」

 

そして一斉に変身し、エグゼイドと修と遊真は三人でガトリンとトリガー・ドーパントに立ち向かっていく。

 

「青葉さん、私たちも援護しましょう!」

「だね、千佳ちゃん! メガ粒子レクイエムシュート!!」

 

そして千佳が黒い狙撃銃をガトリンに向けて撃ちながら青葉に促し、その青葉も必殺の魔法をトリガー・ドーパントに放った。

 

「修、遊真、このまま超協力プレイだ!」

「オッケー、エム先生」

 

そしてエグゼイドに呼びかけられた遊真は、グラスホッパーを発動して二人で飛び上がる。そしてガシャコンブレイカーとスコーピオンでガトリンに切りかかった。

 

「……!? これは」

 

ガトリンも二人を迎え撃とうと処刑者のアームを操作するが、アームの一本が異様な重さを感じたので視線を向ける。そして事態を察して距離を取るも、逃げきれずに遊真の斬撃で片腕を切り落とされてしまった。

一方のトリガー・ドーパントも青葉の魔法を回避して発砲。

 

「そう何度も上手くはいきませんよ!」

 

しかし今度は、青葉も自力で避けることに成功した。今回は不意打ちではなく、冷静に相手の射線を把握できたので成功したようだ。

 

「重石になる弾丸のトリガーがあると部下の報告を聞いたが、まさか狙撃にも使えるとはな。ルーキーですら厄介とは、玄界(ミデン)は侮れんな」

 

遊真と距離をとったガトリンは千佳に撃たれたアームに視線をやると、確かに重石のようなものが一体化しているのが見える。

諸事情で人を撃てない千佳が、ランク戦においてメインの攻撃手段としていた鉛弾(レッドバレット)狙撃だ。攻撃力0を代償にトリオンで生成された物体以外は通過、着弾すると重さ100kgの重石となる強力な射撃オプション鉛弾。しかし重くする効果にトリオンの大半を割いたため、弾速と射程が著しく低いというデメリットがある。

しかしある狙撃手発案の、膨大なトリオンを持つ人間が弾速強化の狙撃銃ライトニングを使うという手段で狙撃に用いることに成功したのだ。

 

「だが、こういう時のカバー策も用意してある」

 

しかしガトリンは冷静に鉛弾の重石を付けられたアームを切り離し、アタッチメントのようなトリガーを当てる。すると、それによって新たなブレードが形成された。

 

「一瞬で修理された……まさかとは思うが、財団とやらが作ったのか?」

「ああ。トリガーを知って一週間そこらでこんなものを開発したあたり、底が見えん技術力を持っているらしい」

 

遊真の推察を肯定しながら、ガトリンは切り落とされた腕にもアタッチメントを当てて、機関銃を生やして代わりの腕にする。

 

「では、戦闘続行と行かせてもらう!」

「…ゲームリスタート」

 

そしてガトリンは機関銃を構え、いつの間にかトリガー・ドーパントと二人がかりでの銃撃を開始した。

 

「二人とも、ここは僕が!」

 

そして修がレイガストをシールドに切り替え、エグゼイドと遊真の前に躍り出る。そしてそのまま防ごうとするのだが……

 

「修! お前のトリオンで防げるのか、それ!?」

「片方はトリオン由来じゃないし、おそらくギリギリ……ぐわぁ!」

 

エグゼイドが心配してかけた声に修が答える最中、突然大きな爆発と同時にシールドが砕けた。そして爆風で吹き飛んだ修から、なんとトリオンが漏れ出しているのが目に映る。

 

「「修君!!」」

 

直後、青葉と千佳が修を助けようと駆け寄り、青葉は敵二人を迎撃しようと爆炎越しに魔法を放つ。それを低威力と思ったのか、トリガー・ドーパントは片手で払って青葉を撃とうとする。

 

「!?」

 

しかし、腕に大きな痛みが生じたトリガー・ドーパントは、怯んで攻撃を中断してしまった。

 

「逃がすか!」

 

するとガトリンはこの隙に逃げられると思ったのか、飛び出してブレードを稼働させる。

 

【ぶっ飛ばせ!突撃!ゲキトツパンチ!ゲキトツロボッツ!】

「おりゃああ!!」

「ぐっ!?」

 

しかし直後に鳴り響く熱血アニメのようなサウンドと歌に合わせてエグゼイドがガトリンに殴りかかる。

とっさにガードするも大きく吹き飛ぶガトリン。彼が見たエグゼイドの姿は、赤い装甲にV字型のアンテナがついたヘッドギア、強化パーツを装着して肥大化した左腕といった、まるでロボットアニメの主人公ロボのような様相となっていた。

 

「あの、そのエグゼイドの姿は…」

「ロボットアクションゲーマーレベル3。エグゼイドがレベルアップした姿だ。見たまんま、左腕のパワーが上がって攻撃力超強化モードになったわけだ」

 

急に変化したエグゼイドに思わず青葉が問いかけると、変身時の勝気な口調のまま能力について自ら解説する。

しかしその際、遊真から先ほどの攻撃についての疑問が生じる。

 

「でもおかしくないか? 爆発の具合からして、あのドーパントってやつの攻撃でシールドが砕けたんだろ? 奴はトリオン使えねぇはずなのに…」

「……まさか」

 

そんな中、何かに気づいたのは修であった。そしてそれについて問いかける千佳だが…

 

「修君、何か気づいたの?」

「あいつが使ったガイアメモリってアイテム、確かトリガーって言ってたけど…まさか、"僕たちの使うトリガーの記憶"も入っているんじゃ?」

「え? そんなダジャレみたいなことあるの?」

「でも、そうじゃないとこの状況の説明が…」

 

まさかの修の回答に、一緒に聞いていた思わず青葉が問い返してしまう。しかし現在進行形で起こってしまった以上、それを前提で戦うしかないのは明白だった。

 

「ギリギリで防げたが、アームの損傷が思いのほか激しいな。なら、あの時渡されたこれを使うしかないか…」

 

一方、ゲキトツロボッツのパンチ力でアームが破壊されたガトリンは新しいアタッチメントを取り出す。そしてそれを背中の処刑者本体に取り付けると、とんでもないことが起こった。

 

処刑者(バシリッサ)・Ver.アラクネ。財団Xが試作した戦闘用トリガーで、俺の処刑者の上位型のようなものだ。実戦使用は初なんで、手柔らかに頼む」

 

なんとガトリンの背中のアームが、8本にまで増えていたのだ。まさにアラクネ=ギリシャ語で蜘蛛というわけだ。

 

「敵もパワーアップ、ゲームより漫画寄りの展開だなこりゃ…」

「言ってる場合じゃありません! 来ますよ!!」

 

青葉の慌てる様子に何事かと思いきや、ガトリンは背中のアームを足代わりにして迫ってくる。しかもその上に乗るトリガー・ドーパントと共に一斉射撃を仕掛けてきたのだ。

 

「やべぇ! 青葉、ちょっとわりぃ!!」

「きゃあ!?」

「俺たちも離れるぞ!!」

 

青葉の体を抱えて飛び上がるエグゼイド。遊真もグラスホッパーを使って修と千佳の退避に協力する。

 

「さて、これはどう攻略するべきか?」

 

エグゼイドが仮面の下で思案する。敵側にトリオン破壊が出来るドーパントという、予想外のアドバンテージがあった。これは、今回の勝敗を左右する大きな要因だろう。

 

「逃がさんとさっき言っただろう!」

「何!?」

 

しかしその直後に声が聞こえたと思いきや、なんとガトリンが宙を舞ってこちらに迫ってくるものが見えた。バーニアのようなパーツもないことから、アームの力でジャンプした可能性が高い。

そしてガトリンは青葉を抱えているエグゼイドごとぶった斬ろうとアームを振るう。

 

「うぉお!?」

「きゃあ!」

 

エグゼイドは咄嗟に左腕の強化パーツ・ゲキトツスマッシャーで攻撃を防ぐも、肝心のゲキトツスマッシャーは切り裂かれ、エグゼイドは体勢を崩して青葉と2人で地面へと落下していった。

 

「永夢さん! 青葉さん!!」

「修くん、危ない!!」

「え?」

 

修が落ちた2人を心配して叫ぶが、直後に千佳の叫び声が響く。その時、修は不意に地上のトリガー・ドーパントに視線を向けると、彼が自身に向けて発砲するのが見えた。

 

 

 

 

 

 

 

「シールド!」

「空閑!?」

 

するといきなり遊真が身をひるがえし、そのままシールド用のトリガーを起動して修を庇う。シールドのおかげでダメージこそなかったが、爆発によって体勢を崩してしまい、そのまま地面へと落下してしまう。

 

(空閑が落ちた! 上手く防御したみたいだからダメージは無いだろうけど、このままじゃ……油断した、僕のミスだ!)

 

その様を目の当たりにした修に、動揺が起きる。圧倒的に不利な状態に持ち込まれてしまう。まさに絶体絶命だ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

~一方その頃~

「あの、うみこさん……これは一体?」

「桜さん、馬鹿なんですか? どう見ても敵に囲まれているに決まっているでしょう」

 

大量のトリオン兵、人型のアイドラと犬型のドグに囲まれながらねねは、冷や汗をかきながらうみこに問い尋ねる。そしてうみこ自身もそれに呆れながら答える。他にレイジ等玉狛第一の3人とひふみ、はじめ、ゆんの計8名がこの場にいた。

 

「とりあえず初見さんばっかりだから自己紹介しとくね。俺はこの場の指揮を任されたコスケロって者です、お見知り置きを」

「ウェン・ソー。慣れ合う気は無いけど、一応名前は覚えてもらうわ」

『トリオン兵越しで申し訳ありません。オペレーターのヨミと申します』

 

そしてトリオン兵を指揮する四人のトリガー使いと、トリオン兵を介して話しかけてくるオペレーターの計五人が敵の総戦力なようだ。

四人のトリガー使いはラタリコフとレギンデッツの他に、名乗った順に眠たげな目と顎髭が特徴の青年と冷淡な雰囲気のポニーテールの女性、そしてアイドラに仕込んだ通信機で話しかけるオペレーターを名乗る少年の声の人物だ。

 

「みなさん、一応彼らとの戦闘データはあるので使用トリガーと戦闘パターンはわかっています。上手くいけば皆さんでも有利に立ち回れるかもしれません」

「京介くん、ありがたいけど私らで有効活用できる情報かな?」

 

京介の言葉に対応するはじめだったが、自分たちと戦い方がまるっきり違うのでうまく立ち回れるかわからず、不安そうだった。

 

「念のため、伝えておきますね。顎髭の男は粘液を生成するトリガーでの妨害メイン、女性は分身を出すトリガーを使います。残り二人は皆さんも相対してたのでまあ、わかりますよね」

「うん、まあ……ていうか、一人分身作るって言わなかった?」

「鏡を利用した映像なので、攻撃力はないですから、そこはご安心を」

「トリマル、そういう話じゃないと思うんだけど…」

「トリガーって、結構何でもありな技術なんやね」

 

 

 

「それじゃ、私らも暴れますか」

「小南、気をつけろよ。搦め手や妨害メインのトリガー使いが多い、真正面から当たると落とされるぞ」

「まあ、ソロ攻撃手トップ3の小南先輩なら心配ないでしょうが」

 

言いながらトリガーを取り出す三人。そして、同時に起動した。

 

「「「トリガー起動(オン)」」」

 

そして戦闘モードに変身した三人。レイジはノースリーブの隊服の上にジャケットを装備、小南は髪が短くなり緑の隊服を纏う。そして京介は青地に白いラインの入った隊服、と三人とも隊服を揃えていない。

そして戦闘態勢をとり、レイジから指示が入る。

 

「チーム編成は前後衛のバランスを考えて、俺とうみこさんと桜、小南と滝本さん、京介と篠田と飯島で行こうと思う。トリガー抜きの攻撃が効くかわからないから、クリエメイトの皆さんはサポートメインでお願いします」

「それが無難ですかね。桜さん、でしゃばったら命はないと思ってください。今回は冗談で済みませんから」

「いや、流石にわかってますって…」

 

結果、レイジの組んだチーム分けになって、そのままガロプラ軍へと突撃していく。一方のガロプラ側も、迎撃態勢に入っていた。

 

「俺達も行くか。黒壁(ニコキラ)

「了解しました、副隊長。藁の兵(セルヴィトラ)

「レギィ、俺達も行くぞ。踊り手(デスピニス)

「言わずもがなだ。竜剣(テュガテール)!」

 

そして総力戦が始まる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「パラド君、だけみたいね」

「みたいっすね。俺一人じゃ戦力状況だと、りんさん守れなさそうだけど…大丈夫っすか?」

「そこは大丈夫。さっき迅君から予知の話を聞いてたから…」

 

人数の少なさにパラドは少し不安げな様子だが、りんは青葉が永夢に話した通り、迅の予知を聞かされていたのか不安な様子は無い。そしてその話をしようとした直後…

 

「クロスファイヤーハリケーン!」

「!? 危ない!!」

「きゃああ!?」

 

技名を叫ぶ声と同時に、何処からか十字架の形の炎が飛んできた。りんはパラドに手を引かれてどうにか避けると、炎が飛んできた場所に視線を向ける。

 

「クリエメイトと仮面ライダーが一人ずつ、か。承太郎やディケイドがいないのが残念だが、贅沢は言えんな」

 

そこで悪態を吐くのは、炎を纏った鳥人間=スタンドのマジシャン・ズレッドを従えた中東ファッションに褐色肌の男。モハメド・アブドゥルだ。

 

「迅君の予知が当たったわ。アブドゥルさんがここに来ているって」

「あれがジョセフ爺さんの持ってた写真の…」

 

一応、二人ともアブドゥルは写真で顔を知っていたようだ。

 

「でも、聖なる遺体を持っている青葉がいないのに、どうするんすか? 気絶でもさせます?」

「そこは、まあちょっとね」

 

そう言い、りんは普段の彼女らしからぬ悪戯っぽい笑みで、パラドに説明し始めるのだが……

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「迅君とヒュースだけ? 青葉達は?」

「チラッと予知が見えましたけど、分断された可能性が高いですね。俺ら、人数多かったから敵も警戒してた可能性は高そうっす」

「無駄話をするな。どうやら敵はすでに張っているらしい」

 

残りのメンバーの迅、コウ、ヒュースの三名。ヒュースが二人に警戒を呼びかけると、そこに敵がついに接触を図ってきた。

 

「はいはいはいはぁ~~い、ちゅうも~~く♪」

 

この場に似つかわしくないハイテンションな声が響く。近寄ってきた敵が声の主のはずだが……

 

「あなた達ね。この最も美しき破面"シャルロッテ・クールホーンちゃん"と戦うことになった、運のない子猫ちゃん達は」

 

現れたそいつは、紫の混じった黒髪にガタイのいい体とタラコ唇、そこに女性的な口調が入った破面だった。

それを見て、迅とコウは口を揃えて感想を口にした。

 

「「オカマ?」」

「ぬぁあんですって?」

 

しかしシャルロッテ自身はそれが気に入らないのか、侮蔑するような目で二人を見る。そしてそのまま詰め寄ってきた。しかも、コウをピンポイントでだ。

 

「オカマの何が悪いのよ! あんた、心が腐ってんじゃないの!?」

「いや、それが悪いとは一言も言ってないじゃん! だから文句言われる筋合いなんかないやい! ていうか、心が腐ってるってそういう単語思いつくあんたの方が腐ってんじゃないの!?」

「口の減らない女ね! あたしがオカマ云々はともかく、あんただって女のくせして何よその男みたいな恰好? 美に対しての意識が低いんじゃないの!?」

「いいじゃん、別に! 私は好きで女っぽいの着ないだけだし、その美とやらにも執着してるわけじゃないんだから! ていうか、そういうものの押し付けする方が美しくないんじゃないの!?」

「欠点を指摘してあげたのに逆切れですって!? あんたのほうこそ、美しくないじゃない!!」

 

そのままコウとシャルロッテは口論を始めてしまう。突然の出来事に、思わず迅とヒュースも固まってしまった。

 

「ジン、あいつは何を言っている? 戦いの場で美しさにこだわるなど、よくわからんが…」

「アフトクラトルの事情は知らないけど、まあそういうやつもいるってことさ」

 

思わずヒュースが冷ややかな目で問いかけるも、迅にも個々人のこだわりやそれを持つに至る経緯についてなどわかるはずもなく、そうとしか答えられなかった。

しかしそんな中、事態は急展する。

 

「それだったら、こうしましょう。ここで戦って、勝ったほうが美しく、負けた方が醜い。シンプルでいいでしょう?」

「ああ、そう来るよね。まあ、どの道あんたらとは戦わないといけないしさ」

 

シャルロッテは提案すると同時に腰に差していた刀を抜く。それに同意しながら、コウも剣を手にとって臨戦体制に入った。

 

「本当ならサシでやり合いたいところだけど、そこの2人も始末しなきゃだし、あなたの実力じゃあたしには敵わないだろうから、ハンデとして共闘を許すわ」

「ありがたいね。迅君もヒュースも、よろしく」

「それじゃあ、さっさと終わらせますか」

「こんなわけのわからん奴に、時間を割くのも勿体ない。一気に終わらせるぞ」

 

そのままシャルロッテからのハンデにのり、迅とヒュースもトリガーを起動する。

迅は普段のジャケット姿のまま、遊真と同じスコーピオンを装備。ヒュースはアフトクラトルの軍服らしき衣服の上から、黒いマントを纏った姿になる。そしてその周囲には、磁力を放つ黒い無数のビットが浮いている。

 

蝶の盾(ランビリス)

 

そしてヒュースがトリガーの名前を呟くと、ビットが集まってエッジの付いた車輪を二つ生成する。そして、それをシャルロッテに向けて射出した、

 

「単調な攻撃ね」

 

しかしシャルロッテが呟いた直後、一瞬でその場から姿を消す。別エリアでルフィが相対した破面ルピが用いた高速移動技・響転(ソニード)だ。

 

「な!?」

「まず、そこの坊やの首からもらうわ」

 

そして動揺するヒュースの反応をよそに、その彼の背後に回って首を切ろうとする。

 

「させないぜ」

「ぬ!?」

 

しかし予知のサイドエフェクトのおかげで、迅はシャルロッテの攻撃を読んでいたようだ。スコーピオンで切りかかり、シャルロッテの攻撃を阻止することに成功した。しかしシャルロッテには咄嗟に防御されてしまったため、ダメージを与えるには至らず。

 

「だったら、アタシが!」

 

そして体勢の崩れたシャルロッテに、コウが追撃を仕掛ける。

 

「調子乗ってんじゃないわよ、ブサイク!!」

 

しかしすぐに体勢を戻してしまい、そのままシャルロッテは尋常じゃない跳躍力で天高く飛び上がる。そして空中で剣を構え…

 

「必殺…

 

 

 

ビューティフル・シャルロッテ・クールホーン's・ミラクル・スウィート・ウルトラ・ファンキー・ファンタスティック・ドラマティック・ロマンティック・サディスティック・エロティック・エキゾチック・アスレチック・ギロチン・アタック!

 

やたら長い技名を叫びながら高速回転して落下して来た。

 

「技命長!?」

「言ってる場合か!離れるぞ!!」

 

思わずコウはツッコんでしまうも、ヒュースに促されて逃げるコウ。技の予備動作が長かったおかげで避けるのは簡単だったのだが、直後に起こった事態に戦慄することになる。

 

「ぬぅううん!!」

ドゴォオオオオオオオオオオオオンッ

「ウソ……って、わぁああ!」

「マジか…」

 

なんと、シャルロッテの一撃が地面を粉砕し、凄まじい地響きを起こしたのだ。その衝撃でコウも足元をすくわれてしまう。迅も思わず、冷や汗をかいてしまう程だ。

 

(身体能力のみで地形を変える破壊力……近界と玄界、どちらの常識からも外れすぎている! 異世界とやら、侮れんな)

 

ヒュースもその凄まじい戦闘力に戦慄し、警戒心を強めることになった。

 

「なら、まずは動きを封じさせてもらう!」

 

結果、ヒュースの次の行動は決まった。蝶の盾のビットをバラバラのまま飛ばす。そしてシャルロッテの両腕に纏わりつかせる。

 

「あら、あら? ちょ、なにこれ?」

「剣を振るう腕は封じさせてもらう。ジン、コウ、今のうちだ!」

「ナイスだヒュース!」

「いきなり呼び捨てって…でもよくやった!」

 

そして磁力で腕を封じたシャルロッテに対し、迅とコウが二人係で切りかかる。しかし、そこで上手くいかないのが実戦だ。

 

「そんなもんであたしを止められるなんて、甘い考えね!」

「「な!?」」

(ラ、蝶の盾を振りほどいた…!?)

 

シャルロッテは怒号を飛ばすと、そのまま腕力で強引に蝶の盾を振り払ってしまう。

 

虚弾(バラ)!」

「なに!?」

「ヒュース、その攻撃を食らうな!」

 

そして距離を取りながら、エネルギー弾の乱射を仕掛けてくる。しかも、ヒュースを集中的に狙っている。迅に促されてヒュースは回避を取るも、弾速が早くて2,3発食らってしまう。

 

「何!?」

 

そこでヒュースに驚愕が走る。なんと、彼の纏うマントが今の攻撃でボロボロになってしまっていたのだ。このマント自体がトリオンで生成された装甲の役割を果たしているのだが、トリオンで生成された物体はトリオンによる攻撃しか効かないはずなのに、今のシャルロッテの攻撃で破壊されてしまった。

 

「やっぱりか。嫌な予知が見えたが、それが当たっちまったわけか」

「迅君、ヒュース、今の攻撃って…」

「バグスターウイルス由来の力と同様、トリオンに干渉可能な一部の例外か?」

 

まさかの事態に、一同の中でシャルロッテへの警戒レベルが跳ね上がる。幸い、マントは新しく生成可能なため防御が落ちるのは一瞬で済んだ。

 

「あんたたちが姑息な攻撃したせいで、地味な破面共通の技使っちゃったじゃない。美しくないわね」

「え? これを同族みんな使えるの?」

「まあ、そんなものね。さて、景気づけにもう一発さっきのを…」

 

まさかの事実を聞き、青ざめるコウをよそにシャルロッテは刀を構えて跳躍の準備に入る。またあの技を使うつもりのようだ。

 

必殺! ビューティフル・シャルロッテ・クールホーン's・ミラクル・スウィート・ウルトラ・ファンキー・ファンタスティック・ドラマティック・ロマンティック・サディスティック・エロティック・エキゾチック・アスレチック・ギロチン・アタック!

 

技名を叫ぶ美ながら、さっきの倍は高く跳躍。隙は大きいが、あの威力が段違いな一撃が再び、それも先ほどより高威力となって迫る。

 

「だから、技名長いって! ヒュース、ちょっとあたしを空に打ち上げて」

「正気か? あの破壊力だ、すれ違いざまの風圧だけでも殺傷力がありそうだが」

「ちょっと考えがあってね。迅君、予知で安全な距離とかの目安はわかる?」

「! なるほど。でも、結構危ない賭けになるからおすすめはできませんけど」

 

直後のコウの提案にヒュースはあり得んといった目で見てくるが、迅は何を考えているのかも予知で察したようだ。一応、念は推しておくが彼女の決意は固かった。

 

「大丈夫。阿波根に対抗してちょろっとやっただけだけど、自信はあるから。それに、自分だけ守られるってのも癪だし」

「……わかりました、この実力派エリートにお任せを。ヒュース、真上じゃなくてちょっと左にずらしてから、トリガーの磁力ビットで八神さんを空に打ち出してくれ」

「…どうなっても知らんぞ」

 

コウの意思を汲んで、彼女の考えに乗る迅。ヒュースに一番安全な角度を伝えて、そのまま打ち上げ準備に入る。

 

「何をする気かは知らないけど、このまま一気に決めさせてもらうわ!!」

 

落下中のシャルロッテは、下の様子を見て怪しく思うも、このまま決めようと落下速度を上げる。

 

「今だ、発射!」

 

そして迅の合図に合わせ、コウを上空へと打ち出す。そしてシャルロッテと同じ高度に迫った瞬間、コウは懐から何かを取り出した。

 

「食らえ、化け物!」

ダンッ

「うぎゃあ!?」

 

それは一丁の拳銃で、どうやらこれでの攻撃を目的としていたようだ。上手くシャルロッテに命中したようで、そのまま攻撃が中断される。

 

「当たったな。ヒュース、成功だ」

「ジン、コウは何をしたんだ?」

「ああ、実は昨日…」

 

シャルロッテが体勢を崩したことから、作戦が上手くいたことを察する迅。何が起こったのかいまいち理解できないヒュースに、その詳細を説明するのであった。

 

~回想~

「簡易トリオン銃?」

「そう。トリオンを充填して、弾丸にする近界の武器っすよ」

 

コウ、りん、うみこのイーグルジャンプ年長者組が玉狛支部の用意したキャンピングカーに呼び出されて、件の銃を見せられていた。キャンピングカーは、玉狛の装備をメンテナンスするための設備を兼ねており、中でクローニンがレイジ達の装備を調整している。

 

「トリガーは近界の文明の根幹を支える技術なうえに、生体エネルギーであるトリオンを動力源にするから純粋な戦闘用トリガーとその使い手は、結構貴重なんだよね」

「だから、向こうじゃ攻勢側はトリオン兵を使うことが多くて、防衛側もこういうタイプの武器を使う国が多いんす」

 

そしてクローニンと二人で、向こうの戦闘事情を説明している。しかしそんな中、当然疑問も生じるのでうみこが代表して問いかけた。

 

「あの、何故そのような情報を私達に明かすんですか? 知ったところで、皆さんの世界に行くわけでもないのに…」

「その簡易トリオン銃のサンプルが、いくつか余ってるって言ったらどうです?」

 

するとクローニンがアタッシュケースを机の下から取り出し、それを開けて中に入っていた物を見せてきた。

ビームガンのようなSFチックな拳銃が3丁入っており、さっき話していた簡易トリオン銃のことだと、察しがついた。

 

「これがあれば、トリオン兵やトリガー使いに皆さんでもダメージを与えられます。でも、ボーダーの戦闘用トリガーと違って、殺傷力があるので研究用として保管されていました」

「年長者のお三方には、正しく使ってもらえると信じさせてもらったので、今お貸ししようと思った次第です。まあ、皆さんの手を汚しかねないから、その判断はお任せしますが」

 

結果、この時のトリオン銃をコウは覚悟の下で受け取った次第であった。 

 

~回想了~

「という次第さ」

「簡易トリオン銃か。まさか、クリエメイトに手渡していたとは…」

「まあ、受け取ったのは八神さんとうみこさんの二人だけなんだがな」

 

事情を話し終えたころに、ちょうどコウも地上に戻ってきた。シャルロッテの攻撃は当たらなかったようで、コウの策は上手くいったようだ。

 

「いたた…まさかこんなのに攻撃を受けるなんて」

「取り合えず、人間なめるなってとこかな? 素人も素人なりに足掻こうとはするさ」

 

起き上がったシャルロッテに、少し得意げにしながら告げるコウ。しかし今回は不意を突いた一撃ということもあり、コウは内心では警戒を続けていた。

 

「相変わらず美しさには無頓着ねって、アタシの顔!?」

 

シャルロッテは喋っている途中、顔に痛みのようなものを感じる。見ると、右頬に傷を負っていた。どうやら、先ほどの銃撃が顔に当たったらしい。鋼肌(イエロ)という、破面共通の頑強な表皮。それが銃撃を致命傷ではなくしたが、無傷で済まなかった結果のようだ。

 

「よくもあたしに恥をかかせるだけじゃなくて、美しい顔に傷を……許さないわ。あんた達、あたしの真の姿で葬り去ってあげるわ!!」

「し、真の姿!?」

 

シャルロッテのその一言に警戒心を強めるコウ。迅とヒュースも同様だったが…

 

「………ぶっ」

 

いきなり、迅が噴き出した。

 

「え…迅君、どうしたの?」

「いや八神さん、例の真の姿が予知で見えたんですけど…」

 

思わずコウが問いかけると、迅から返ってきた答えがこれだ。つまり、真の姿が笑えるものということになるのだ。

訳が分からずにいると、シャルロッテが刀を構えてその真の姿を開放する準備に入る。

 

「煌めけ……

 

 

 

 

 

 

レイィィィイイイイイイナ!!

 

デ・ロサァァアアアアアアアス!!

うふっ

 

豪快にポーズとウインクを決めながら、シャルロッテはその姿を変えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法少女のコスチュームみたいな露出の多い姿に、腹部には淫紋のような物が浮き上がっている。当然その姿を見たコウは…

 

「あははははははははははははははは! 何それ、それが真の姿!? おかしすぎでしょ!!」

「でしょ? これ、流石に反則…ぶふっ!」

 

遠慮なく爆笑。迅も抑えようとするが、堪え切れず噴き出す。

 

「前に戦ったブサイク死神と同じリアクションね。この美しさがわかんない奴、多いのかしら?」

 

しかしシャルロッテはこの姿を本気で美しいと思い、気に入っているようだ。そして、その解説をしようとするのだが……

 

「これが私の帰刃(レスレクシオン)、真の姿の宮廷薔薇園ノ美女王(レイナ・デ・ロサス)よ。この姿の何が「あははははははははははははははは! いや、それ反則 おかしすぎ…あははははははははははははははは! もうだめ、ゲホゲホッ」がポイント…」

 

コウの爆笑する声に遮られ、説明が全く聞こえない。当然、シャルロッテも怒りに燃えるのだった。

 

「アンタねぇ、少しは聞きなさいよ!!」

「ごめんなさぁあい! あ、やばっ。弾みで謝っちゃった…でも、これは…」

「ちょ、八神さん謝らないで…おれも落ち着いたのに、またツボに…ブハッ!」

 

揃って遠慮なく爆笑する敵対者に、シャルロッテは怒りのボルテージがどんどん上がっていく。そしてついに、それは起こった。

 

「……ぷ」

「お、ヒュース。お前今、笑った? 笑ったよな?」

「笑って…ない…くっ」

「いや、めっちゃ堪えてるじゃん。恥ずかしがらなくて…」

〜同時刻〜

「ん?」

「どうしたんすか?」

「パラド君、なんかコウちゃんの爆笑する声が聞こえた気がしたんだけど……気のせいよね?」

「だと思う。今、戦闘中だしな」

~再びVSシャルロッテ~

「はぁ、やっと落ち着いた……じゃあ、再開しようか」

「ですね。さっさと終わらせてしまいますか。でも、アレ見た目はふざけてますけどかなり強いみたいっすから、気を付けてください」

「真の姿ということは、つまり力のリミッターを外した状態だ。警戒を怠るな」

 

ようやく落ち着くも、シャルロッテは真の姿を開放したので警戒は必然だった。

 

「まあ、力はわかるみたいだけど、この美しさはわかんないようね。それも、心の醜さ故……」

 

直後、シャルロッテの姿が消えた。

 

「え?」

「かしらねぇ!」

 

そしていつの間にか一同の背後に回り、迅をそのまま殴り飛ばす。しかも、腕力だけで何十メートルも吹っ飛んでいったのだ。

 

「迅君!」

「人様の心配、してる場合じゃないわよ」

「やば…うわぁあ!?」

 

コウは吹っ飛ばされた人を心配し、同じくシャルロッテが殴りかかる。咄嗟に剣で防御したものの、その剣が折れてしまい、コウもすさまじい勢いで飛んで行った。

そしてそれを確認し、シャルロッテは残る一人、ヒュースに視線を向ける。

 

「後は、角生えた坊やだけね。覚悟はできているかしら?」

「まずい!」

 

一人残されたヒュースだったが、蝶の盾で自身を高速で上空へ射出。一気にシャルロッテから距離を取る。

 

「それで逃げられると思うなんて、あたしも舐められたものね!」

「何……ぐわぁああ!?」

 

しかしシャルロッテはヒュースを上回るスピードで上昇し、そのままヒュースを上空へと蹴り上げる。そしてさらに高く飛翔し、両手を組んだ。

 

「必殺! ビューティフル・シャルロッテ・クールホーン's・ラブリー・キューティー・パラディック・アクアティック・ダイナミック・ダメンディック・ロマンティあうっ…舌噛んじゃった……・サンダー・パンチ!

「がはぁ!?」

 

そして組んだ両手を勢いよく振り下ろし、ヒュースにたたきつける。しかもヒュースの体が殴られた場所からひびが入り、トリオンも漏れだす。そして、そのまま勢い良く地面に叩きつけられてしまった。

 

「だ、打撃攻撃まで、トリオンに干渉、だと?」

「舌噛んじゃったから、威力半減ね。もしフルパワーで食らったら、あなた即死だったわよ」

 

ヒュースはシャルロッテの埒外の強さに、戦慄することとなる。

 




サブタイに近界民とありますが、シャルロッテ戦に気合入れてしまいました。
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