仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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ようやくディケイド&ジョジョ編。きららさんがあるクリエメイトを召喚しますが、やっぱり定番だったのでは外せない作品でした。
それではどうぞ。


第36話「十の刃とかつて新月を待った者」

士達が転移させられたのは、遮蔽物のない平原のど真ん中だ。

そんな中、敵はノイトラとプッチの2人のみ。こちらは士と承太郎と徐倫、きららとランプだ。数の差を埋められるきららのコールもあり、一見有利そうに見えるが……

 

「まず、奴はあの細身な体からは想像もつかねぇ膂力とそれで振り回すあの馬鹿でかい武器が主な攻撃手段だな。そこに、さっきのとんでもねぇビーム技まで備えてやがると見た。まだ何か隠している危険があるな」

「プッチのスタンドは重力に干渉するC-MOONっていうんだけど、かなり凶悪なスタンドだから気を付けて」

 

士が分析したノイトラの能力、武器からもわかるようにパワーは下手な怪人より上の可能性がある他、虚閃による広域攻撃まで可能という辺りから、これまでの敵と比較にならない強さであろう。そこに徐倫が対峙したプッチ神父のスタンド能力についての解説が入り、敵が非常に強力であることは確実となった。

そしてそれを聞いていたきららは、意を決してコールを発動した。

 

「本当はこんな戦いに巻き込みたくはないですけど…来てください!!」

 

杖を振りかざして現れたのは、5人の少女であった。

茶髪ボブカットのちょっとアホッぽい雰囲気の平沢唯。

黒髪ロングの凛とした秋山澪。

外ハネが著しい茶髪とカチューシャが特徴の田井中律。

ブロンドの髪と太い眉にのほほんとした雰囲気の琴吹紬。

黒髪をツインテールにした中野梓。

元の世界では同じ高校の軽音部メンバー、そして同部員によるバンド"放課後ティータイム"のメンバーである。

 

「異界の住人を召喚するコール…スタンド能力とどちらが強力か比べてみるのも、面白いかもしれないな」

 

プッチが呟いた直後、彼の背後にスタンドが出現する。塩基配列の描かれた包帯状のラインが全身に、頭部を始めとした体の各位に紫の装飾を施されている。しかしその姿を見て、徐倫の表情に驚愕の色が浮かぶ。

 

「ウソ、ホワイトスネイク!?」

「ホワイトスネイク? お前、さっきC-MOONって言ってなかったか?」

「C-MOONはある経緯で、あのホワイトスネイクから進化スタンドなの。それがなぜか退化していて…」

「なるほど、大体わかった。あのプッチとやら、もしかしたら平行世界から来たのかもしれねぇな。例の天国とかを目指さないでいい理由があったとか…」

 

どうやらスタンドが徐倫の把握していた物とは別物だったらしい。士はそこから、一つの推察を立てるが本人から聞きださないと真実はわからないだろう。

 

「プッチもスタンドを出したから、戦闘準備完了だな。さっさと始めようぜ」

 

ノイトラはプッチの臨戦態勢を見ると同時に、待ってましたと言わんばかりに手にした巨大な武器を構えて承太郎に対峙する。

呼ばれて早々、得体のしれない敵が二名現れたため、放課後ティータイムの面々は戦々恐々することとなる。

 

「きらら、あの二人が戦う相手っぽいけど……めちゃくちゃ強そう。怖い…」

「はい。こちらの人達曰く、異世界からの侵略者だそうです」

 

特に澪が顕著な様子だ。凛としたクールな美少女に見えて、実は怖がりで寂しがり屋、恥ずかしがり屋とかわいらしい性格なのだった。そんな彼女がプッチとノイトラの姿に怯えているが、きららから詳細を聞いてさらに怯える。

そんな中、律が士達に気づいて、声をかける。

 

「で、そっちのお兄さん達は何さ?」

「俺は門矢士、こっちは空条承太郎。そんでこの女は未来から来た承太郎の娘の徐倫だ」

「一先ずお前らの味方だ、安心しろ」

「あ、そうですか…(未来から来たこの学ラン兄ちゃんの娘って、急にSF入ってない?)」

 

とりあえず軽く自己紹介すると、改めてプッチとノイトラに視線を合わせる士達。ディケイドライバーを腰に装着し、変身用のカードを取り出す。

 

「早い所ぶっ倒さねぇとマズそうだ。変身!」

【Kamen Ride Decade!!】

「同感だ。スタープラチナ!!」

 

駆け出すと同時にディケイドへの変身とスタンドを発動した士と承太郎は、一気にノイトラの懐に飛び込む。

 

「はぁあ!」

『オラァア!』

 

先手を取ることに成功し、ディケイドとスタープラチナのダブルパンチがノイトラの体に叩き込まれる。それぞれ腹部と鳩尾にクリーンヒット。

 

 

 

 

 

 

 

 

-ブシュウウウウッ-

「硬ぇ!」

「なに!?」

「え!? 士さんと承太郎さんの手が…」

「逆に血を吹いてます!!」

 

なんと二人のパンチはダメージが通るどころか、逆に拳を痛める結果となってしまう。しかも肝心のノイトラには…

 

「この程度か?」

 

全くダメージが入っている様子はなく、手にした巨大な武器を振り下ろそうとしている。

 

「スタープラチナ・ザ・ワールド!」

 

咄嗟に承太郎が時を止め、その隙にディケイドの体を抱えて一気に距離を取る。そして時が動き出したタイミングで、更に行動に出た。

 

流星指刺(スターフィンガー)!」

 

指先に一転集中したスタンドパワーを、ノイトラの眼帯部分に目掛けて放つ承太郎。スタープラチナの指が伸び、確かにノイトラの眼帯に命中、そこから頭を貫いたのが見えた。

 

「体は硬かったが、流石に目はそうでもねぇだろ。悪く思うな」

「あの硬さは想定外だったが、流石に目をやられたら…」

 

その直後、ノイトラの姿が消えたかと思うと、そのまま二人の背後に回ってしまう。

 

「残念、あの世に行くのは俺じゃなくてお前らだ」

「「な!?」」

 

なんとノイトラはこれまたダメージを負った様子が無かったのだ。そして手にした巨大な武器での薙ぎ払いが、二人を襲う。

 

「「おぉおおおおおおおおおお!!」」

 

しかし仮面ライダーとスタンドの埒外のパワーで、どうにか受け止める。見立て通りの出鱈目な膂力に、一瞬吹き飛びそうになるが、地面に大きな掏り跡を残しながらも耐えきることに成功する。

 

「仮面ライダーもスタープラチナも、とりあえず噂通りパワーがある方だったらしいな。そこは安心したぜ」

「お眼鏡にかなったようだな…だが解せねぇ。なんで頭を貫通したのにダメージすら無ぇんだ?」

 

解せないといった様子でディケイドが問いかけると、ノイトラは眼帯をめくってその下を見せてきた。その姿を見て、ディケイドも承太郎も驚愕することとなった。

 

「この眼帯の下、元から穴が空いてるから効かねぇんだよ」

 

なんとノイトラの左目には、大きな風穴が空いていたのだ。しかも穴の周りに歯のような模様があったことから、生まれつきの物と思われる。

 

「冥土の土産にいくつか教えてやるよ。まず俺達破面は、虚っつう悪霊が進化した存在なんだが、その虚の胸には元になった魂が心を無くしたっつう意味で穴が開いてんだよ。これはその穴が、進化の過程で移動した物だ」

「どういう進化だ、おい!」

 

ディケイドがツッコミながら、ライドブッカーをソードモードにして斬りかかるも、ノイトラはなんとそれを素手で防いでしまった。だがその隙をついて、承太郎が再びスタープラチナの拳を振るう。

 

『オラァァ!』

「次に破面は生まれた順番に数字が降られているんだが、1から10までの数字だけは強さの序列である十刃(エスパーダ)に分類される。そして…」

「グゥうう!?」

 

説明しながら、ノイトラは承太郎を己の武器で薙ぎ払う。咄嗟に防いでダメージを抑えた直後、ノイトラがいきなり舌を出して、そこに刻まれた物を見せてくる。

 

「舌に5の数字……マジか?」

「やれやれ。てめぇ、その十刃ってわけか」

 

舌に刻まれた5の数字、まぎれもなくノイトラ自身が話していた十刃の5番目という意味になっている。図らずも、最強クラスの破面と交戦することとなってしまった。

 

「最後に、俺達の表皮は鋼皮(イエロ)と呼ばれてんだが、それ自体が鎧の役割を果たしている。そして俺の鋼皮は歴代十刃で最高硬度だ」

「なるほど、パワーと硬さのごり押しスタイルなわけか。こういうシンプルなのは、付け入るスキがねぇから厄介だな…」

 

ノイトラの異様な防御の高さの理由がわかり、うんざりした様子のディケイド。

 

「改めて自己紹介。第5十刃(クイント・エスパーダ)ノイトラ・ジルガ、てめぇらを殺す男だ!」

 

フルネームを名乗り、得物を構えて飛び掛かってくるノイトラ。最強最悪の敵が、世界の破壊者と最強のスタンド使いに襲い来る。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「空条徐倫に召喚士の娘よ。大人しく我らがオーバーヘブンショッカーの軍門に下り、聖なる遺体を手に入れる手伝いをするなら、その命を助けよう。そうすれば君達は等しく、我が友であるオーバーヘブンショッカー首領の作る天国の住人に迎えられるだろう」

「天国って、おじさん何言ってるの? 私たちまだ死んでないんだけど…」

 

プッチの誘いに質問で返す唯。彼女の中で、天国は死後の世界のあの天国しか連想できなかったようだ。そして、それは他の放課後ティータイムの面々やきらら達も同様のようだった。

 

「平沢唯だったか? 私の言う天国とは、生前に善行を積んだ死者がいく死後の世界のことではない。全ての人類が未来に起こる出来事を希望も絶望も分け隔てなく知り、それに対しての覚悟を持てる世界のことだ。それによって、全ての人類がより高い次元に到達できると踏んでいる」

「? ??」

 

プッチから天国に対しての解説が為されるが、天然丸出しな唯にはあまり理解できていない様子だった。代わりの返事を出したのは、徐倫であった。

 

「乗るわけないでしょ! あんたとその友とやらが、その天国とやらのためにどれだけ犠牲を出してもいいって考えてるのが、まるわかりよ!!」

「そ、そうです! どんな理由があるか知りませんけど、あなた達のせいでいろんな人たちが傷ついているんです! そんな話には乗れません」

「交渉決裂か……ならば、君達とは当初の予定通り交戦することになるな」

 

徐倫に便乗してプッチは返事を聞くと、ホワイトスネイクが構えを取る。

 

「気を付けて。ホワイトスネイクは人の記憶をDISCにして、頭から抜き取る能力を持ってるわ。触れないようにして」

「ホワイトスネイクって、あの人の隣にいる奴の名前ですか?」

「梓様、あれはスタンドと言ってあの人の魂を守護者にして実体化させた物だそうです。あそこで戦っている承太郎さんとこちらの徐倫さんも、同じ能力者だそうです」

「それと、スタンドはダメージが肉体と連動する一方、スタンド同士か同じ魂由来の能力でしかダメージを与えられないから気を付けて」

 

徐倫からホワイトスネイクの能力を聞いていると、スタンドを始めて見た放課後ティータイムの面々はその存在に疑問を感じる。代表して梓が効くと、ランプと徐倫が解説する。

 

「そして私のスタンドが、この"ストーン・フリー"よ!」

 

そして発現した徐倫のスタンドは、女性的な体躯に青いボディのサングラスをしたスタンドであった。

 

「諸君、掛かって来たまえ。数の有利を上手く使えるか、見ものだな」

「それじゃあ、行くわよ!」

「徐倫さんだっけ? オッケーだよ!」

「唯様、気を付けてください!」

 

そしてプッチからの挑発に乗るように、徐倫と唯は駆け出す。唯はエトワリウム製の、幅広な黒い大剣で武装している。意外にパワフルなようだ。

 

『オラァア!!』

「ふん!」

 

ストーン・フリーの放ったパンチを、ホワイトスネイクが防いで反撃しようとする。しかし、直後にストーン・フリーは固有能力を発動、それによってスタンドの腹部が解けて糸状になって、ホワイトスネイクのパンチを避けた。この糸への変化がストーン・フリーの能力で、これによる拘束や緊急回避が最大の強みだ。ちなみに、承太郎と士にはすでに伝えている。

 

「えい!」

「ほぉ、存外いい動きをするな」

 

そして唯が事前情報から、プッチを直接狙って剣を振る。しかしプッチ自身も実戦慣れしていたためか、たやすく避けられた。

 

「はぁ!」

「うわ!?」

 

そしてプッチは反撃に蹴りを放つ。唯は咄嗟に剣で防ぐが、元々の筋力差もあって唯は吹き飛んでしまった。

 

「「唯さん(先輩)!!」」

 

そしてきららと梓が同時に攻撃魔法を放ち、プッチへの追撃に入る。しかし、直後にホワイトスネイクが動き出す。

 

『ソノ程度ノ奇襲デ、我ラニ勝テル思ウナ』

「「え!?」」

 

そして喋りながら二人の放った魔法を拳で粉砕したのだ。スタンドが喋ったことに、きららも梓も驚愕した。そしてその隙を突き、プッチが迫りくる。

 

「スタンドは自我を有する個体も存在している。私のホワイトスネイクも、その一体というだけだ」

「しまった…きゃあ!?」

「梓さん!」

 

プッチに殴り飛ばされた梓を見て、きららは杖を振るって殴りかかる。しかしそれもプッチはたやすく防いでしまう。

 

「やはり実戦慣れしていないのは、痛い点だったな。召喚士の娘よ」

「く!?」

 

そしてそのままプッチときららのタイマン勝負が始まるが、きららは防戦一方だった。確実に彼女を倒そうと、プッチはホワイトスネイクによる攻撃で畳みかけてきたのだ。

 

「余裕がなさそうだな。私は心を落ち着かせる時、素数を数えるようにしている。君は何か、そういう物は持ち合わせているかね?」

「マズい……」

 

杖を構えながら防御魔法を使うが、常人のパワーを上回るスタンドの攻撃では、破られるのは時間の問題だ。

 

「離れなさい!」

「むぐ!?」

「「はぁああああああああ!!」」

 

しかし防御が破られるより前に、徐倫がストーン・フリーによる一撃を叩き込んだ。ホワイトスネイクに当たったパンチがプッチにダメージを連動させ、プッチが吐血する。そしてその隙を突いて唯と律がプッチに飛び掛かる。

 

「ストーン・フリー、行くわよ!」

「しまった!」

 

プッチが攻撃を避けようとしたその時、徐倫はストーン・フリーの体をまた糸に解き、それでプッチを拘束した。そしてそれにより身動きが取れず、唯達の攻撃を諸に食らってしまう。

 

「ぐ!?」

「やった!」

「ああ、やったな唯!」

 

どうにかプッチに大きなダメージを負い、ようやく光明が見えた唯達。そしてそこに澪が駆けつけるが…

 

「みんな、手当てするから待ってて…」

『油断大敵、トイウヤツダナ』

「え?」

 

なんといつの間にか、澪の傍にホワイトスネイクが接近してきたのだ。そして澪の頭部を、思い切り殴りつけてしまう。

 

「澪様!?」

「安心したまえ、命は取らん。だが…」

 

悲痛な叫びをあげるランプにそう告げるプッチ。ホワイトスネイクが拳を引くと、その手には一枚のDISCがあった。そしてそれと同時に、澪が倒れ伏す。

 

「彼女の記憶を封じたDISCは預からせてもらう。そこの彼女も仮死状態になっただけだ、DISCを戻せば復活する」

「プッチ! 貴様ぁあああああああああああ!!」

 

遂に被害者が出てしまい、徐倫は激昂する。そしてストーン・フリーもそれに呼応する様に猛り、プッチにラッシュを叩き込もうと拳を構える。

 

『冷静サヲ欠クトハ、マダマダダ』

 

しかしホワイトスネイクが動き出し、迎え撃とうと迫りくる。

 

『ウショオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!』

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!』

 

そこからホワイトスネイクとストーン・フリーによるラッシュの速さ比べが始まった。ホワイトスネイクは先ほどの順応無人な動きからわかるように、遠距離型である。にもかかわらず、何故か近接戦闘が得意なスタンドなのである。結果、二体のスタンドの対決は拮抗している。

 

「な、何これ…」

「本当。スゴイことになってるわね…」

「マジで何だ、今回の派手な戦闘? ジャンプのバトル漫画かよ…」

「律先輩、言ってる場合じゃないです! どうにかして、澪先輩を…」

 

放課後ティータイムの面々は、初めて見るスタンド同士の対決に圧倒されてしまう。律の言動に梓がツッコミを入れながらも、澪の心配をしている等、それぞれの色が出ている光景だった。

 

「きららさん、澪様が…」

「ランプ、ちょっと考えがあるんだ」

 

不安げなランプを安心させるように、穏やかな笑顔で告げるきらら。そしてそのまま梓に視線を向けた。

 

「梓さん、以前ゆのさん達から聞いたんですけど、あのスタンドっていうのは同じ魂由来の力もですけど、魔法も効くらしいです」

「え? じゃあ、つまり…」

「上手くいけば、あの人に私達でも勝てるかもしれません」

「可能性はあるかもしれないわね。あの人、今も夢中になってるみたいだし」

 

きららから話を聞いた梓は、光明を見出して少し明るさを取り戻す。紬も同意し、先ほどから動けていないこともあって闘志が目に浮かんでいる様子だ。

 

「ということで、私が囮になるから上手くやってね」

「え、紬さん…」

「紬様、ちょっと…」

「ムギ先輩!」

 

そのまま周りが驚くのも気にせず先行する紬は、フラスコをプッチ目掛けて投げつける。

 

「ほう、付け入るスキを見つけようとしたのはいい着眼点だ」

 

しかし単調な攻撃ゆえ、プッチは容易く避けてしまう。そしてホワイトスネイクを行動させたまま、紬へと特攻を仕掛けに行くのだった。

 

「ムギちゃんは私達が守る!」

「ムギのケーキが喰えなくなるのは、困るしな!」

「その我欲の強さ、感心せんな」

 

そこに唯と律が割って入り、紬を守ろうと武器を振るう。だがプッチはそのまま二人を相手に立ち回りを演じようとする。

 

「今です、梓さん!」

「はい、きららさん!」

 

そんな中で、プッチが唯達に注目した隙を突いてきららと梓は魔法をホワイトスネイクに放つ。そしてその光景を徐倫も見逃さなかった。

 

「今だ。ストーン・フリー!」

『!?』

 

そしてストーン・フリーの体を糸に解き、ホワイトスネイクを拘束する。結果、無防備なままホワイトスネイクに魔法が命中した。

 

『がぁああ!?』

「がはっ!? なん、だと…?」

 

ホワイトスネイクに魔法が命中し、ダメージがプッチにリンクしてそのまま吐血する。そのままプッチは動揺、スタンドを解除して一同から距離を取った。

 

「思わぬダメージで心を乱してしまった。素数を、1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字を数えねば…2…3…5…7…11…13…17…19…23…29…」

 

そしてそのまま、本当に動揺した際に素数を数え始めてしまうプッチ。突然の事態に、きらら達も放課後ティータイムの面々も驚いてしまう。

 

「ほ、本当に素数を数えてる…」

「冷静になるためらしいけど、どういうわけなんですか?」

「……うん。孤独な数字から、勇気をもらえた。どうやら、君達の精神はそれなりに強靭らしい。ただの女学生だと思ったが、クリエメイト達も一端の戦士というわけか」

 

思い思いの感想を口にしていると、プッチの方からまさかの称賛の言葉が漏れる。しかし、澪のDISCを持ったまま、プッチは紫のモヤを纏って転移しようとしている。

 

「後は、君達総出でノイトラに打ち勝ってみたまえ。そうすれば、この秋山澪のDISCは返してやろう」

「! 待ちなさいプッチ…」

 

そして一方的に告げたまま、徐倫の制止も聞かずに転移してしまう。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「それじゃあ、こいつはどうだ!!」

 

叫んだノイトラは得物の柄から伸びる鎖を手に取ると、投げ縄の様にその得物を高速で振り回し始める。超質量の武器が超高速で振り回され、それによって竜巻が発生する。

 

「こいつ!」

「出鱈目なパワーだとは思ったが、ここまでとはな…!」

 

ノイトラの姿が見えないうえに、凄まじい風が巻き起こることでこちらも身動きが取れなくなっていた。

 

「承太郎、もう一発時間を止められるか? 隙を作るにはそれしかないが…」

「出来なくはないが、連発したら相手に勘繰られちまいかねねぇ」

 

思わずディケイドも承太郎も攻めあぐねる、想像以上の強敵。このレベルの強敵達が、スタンド使いのような能力者や破面同様の人外を問わずに属している、そう考えると危険にしか思えなかった。

 

響転(ソニード)!」

「な!?」

 

ノイトラの叫びと同時に、瞬間高速移動でディケイドの背後を取ってしまうノイトラ。

 

「食らいな!」

「やべぇ!」

「スタープラチナ・ザ・ワールド!」

 

そのままノイトラは一気に得物で薙ぎ払って来る。ディケイドも対応できず、結局はまた時間停止で緊急回避という形を取ってしまう承太郎。そして制限時間が切れ、停止した時間も動き出してしまった。

 

「また瞬間移動か……虚弾(バラ)!」

「な…ぐわぁあ!?」

「ぐぅう!?」

 

しかしノイトラは虚弾の連射でディケイドと承太郎を纏めて攻撃、そのままダメージを与えてしまう。ディケイドは装甲のおかげである程度は耐えられたが、スタープラチナの頭部に命中したことで承太郎はそのまま流血してしまう。

 

「自分の魂を守護者にして実体化させて戦わせる、しかもダメージが肉体にも連動するってのは不便極まりねぇ能力だな」

 

承太郎の様子に少し馬鹿にするようなことを告げるノイトラ。するといきなり、舌なめずりを始める。

 

「だが、その分かなり濃い魂みてぇだ。喰いがいがありそうだなぁ」

(こいつに襲撃されたクリエメイト達から聞いたが、魂が主食らしいからな。ある意味、スタンド使いの天敵なのかもしれねぇ)

 

ノイトラの今までの敵には無い脅威を感じ取り、承太郎も戦慄する。

 

「瞬間高速移動に小回りの利く飛び道具も備えている……マジで隙がねぇな」

「となると攻略には、あの防御を破れる攻撃力と、さっきの高速移動みたいな技を両方使えねぇと厳しいな」

 

ノイトラの多様な技、能力にうんざりした様子の二人。しかし承太郎のその言葉で、ディケイドは対抗策を考え始める。

 

「奴の防御を破って、且つスピードのあるライダーなら…何人か候補がいたな」

 

言いながらディケイドはライドブッカーから一枚のカードを取り出す。そこに描かれていた仮面ライダーは、スポーツカーのようなデザインに白い複眼の、真っ赤なライダーであった。

 

【Kamen Ride Drive!!】

 

そしてディケイドが変じた新たなライダー、"仮面ライダードライブ"が姿を現す。

 

「そいつ、どういうライダーなんだ? なんか車みてぇな見た目してるが…」

「仮面ライダードライブつって、バイクじゃなくて車に乗ってるのに、なぜか仮面ライダーになっている」

 

ドライブの詳細を聞き、承太郎は思わず顔を歪めた。仮面ライダーのライダーはバイクの乗り手を指すためだ。一応、BLACK RXという仮面ライダーはバイクとは別にライドロンという車に乗っていたが、バイクに一切乗らないドライブの存在には驚かずにいられなかった。

 

「やれやれ、変わり種にも程があるだろ……つーか、それ仮面ドライバーじゃねぇのか?」

「俺にツッコむな、このライダーのシステムを作った奴に言え。後、奴にダメージを与えられる武器へのツッコミも、名付け親に会った時まで取っておけ」

 

いいながらディケイドドライブはアタックライドカードで武装を取り出す。のだが…

 

【Attack Ride Handleken!!】

 

手に握られた剣は、持ち手の部分が明らかに車のハンドルの形をしているのだ。ハンドル剣というのは空耳ではないらしい。

 

「……やれやれだぜ」

「呆れるのもわかるが、効果を見たら評価も改まるだろ」

 

そんな承太郎をよそにディケイドドライブは、左腕に装着されたシフトレバーを三回連続で倒す。そしてハンドル剣を右手に握ったまま駆け出した。

 

【Speed! Speed! Speed!】

 

「何!?」

 

急な加速にノイトラも面食らい、ディケイドドライブは懐に飛び込むのに成功した。そしてハンドル剣で一閃。

 

「ぐわぁあ!?」

「おし、やっと一撃」

 

遂にノイトラは胴に裂傷を負い、まともなダメージが入ったことがようやく確認できた。承太郎も、その隙を逃さなかった。

 

「そこだ!」

『オラァア!!』

「ぐぼぉおお!?」

 

ノイトラに付けられた裂傷を目掛けて、スタープラチナによる一撃を叩き込む。流石に頑強な肉体でも、傷口を諸に攻撃されてはただでは済まないだろう。

 

「てめぇ、やりやがったな…」

「今よ、ストーン・フリー!!」

「なんだとぉお!?」

 

ノイトラが激昂しようとしたその時、徐倫がこちらに飛び込んできてストーン・フリーの体を糸に解く。そしてそれでノイトラを拘束してしまった。

 

「今よ、きららに唯!」

「はい!」

「オッケー!」

 

そして徐倫の呼びかけに答え、きららが魔力弾を放ち、唯が剣で斬りかかる。

 

「がはっ……がぁああ!!」

 

拘束された上に完全に不意を突いた連続攻撃のため、ノイトラにも大きなダメージが通ることとなった。

 

「お前ら、どうして…」

「なぜか、急にプッチが戦闘を取りやめてね。この際だから、隙を突かせてもらったわ!」

「でも、澪ちゃんがやられちゃって…」

 

突然の加勢に困惑していると、徐倫と唯が説明し、それに続いて仮死状態の澪を担いだ律がやって来た。その際、状況を察した承太郎は空気を変えようとドライブの武装について、改めて尋ねてみた。

 

「しかし、その剣ふざけた見た目のくせに強力だな」

「なんか刀身が特殊な振動エネルギー纏ってるとかで、地上の全ての物質を破壊できるらしい。で、ドライブ自身も瞬間加速ができるから有効じゃねぇかと思ってな」

「こ、この見た目でおっかない武器なのね…」

 

ドライブの姿から元に戻ったディケイドが、ハンドル剣について解説すると徐倫が驚愕する。きららや放課後ティータイムの面々も、顔を青ざめている。

しかしそんな中、ノイトラに異変が生じた。

 

「ウソだろ…俺が、あんな女子供に一撃食らわされるだ? クリエメイトも召喚士も、仮面ライダーやスタンド使いにはるかに劣る、取るに足らねぇ雑魚どものはずが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな事実、認めてたまるかぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

そして激昂しだすノイトラ。よほどプライドが高かったのか、最初から期待していないきららやクリエメイト達に手傷を負わされたことが、耐えきれなかったようだ。その結果、それは発動された。

 

祈れ! 聖哭螳蜋(サンタテレサ)!!

 

ノイトラの刀剣解放だった。最強の10人、その一角の真の力がディケイド達に襲い来る。

 

「祈れ? この局面で何言ってやがんだ?」

「サンタテレサ……確かスペイン語でカマキリのことだったはず……」

 

承太郎が唐突なその掛け声に困惑し、徐倫が自身の記憶からノイトラの叫んだ単語の意味を考えていると、遂にノイトラの変異が完了した。

 

「な、なにあれ……」

「これと戦えって、骨が折れそうだ…」

「やれやれだぜ……」

 

現れたノイトラの姿は、4本の腕とそれぞれに握られた巨大な鎌、体の各部に纏わった外殻、三日月のような巨大なツノ、と異形化していたのだ。

鎌で武装していることもあり、徐倫の言っていたカマキリという表現もあながち間違いではない。

 

「どうだ? これが破面が己の武器である斬魄刀に封じた、虚としての真の姿と戦闘能力を解放する帰刃(レスレクシオン)だ。初見が十刃のそれとは、お前ら確実に死んだぜ」

 

勝ち誇った笑みを浮かべながらノイトラは告げ、鎌を握った四本の腕を構えてこちらに視線を向ける。

まだ、戦いは続く。




けいおん!はひだまりスケッチ同様、きらら系列の顔的作品なので、ONE PIECEかドラゴンボールくらいしか組ませられる作品が思いつかず、前者はすでにひだまりスケッチと組んでいる、後者はパワーバランス的にNGにしました。

プッチですが、アイズオブヘブンでは天国DIOと出会ったことで自分が天国に行くことをやめたとのことですが、言動から「天国DIOと同じ平行世界から来た」としか聞き取れませんでした。ただ、今作のプッチは平行世界から来たわけでもないです。士のお予想は外れてますが、果たして?
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