仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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新ライダーのセイバー、なかなか面白いじゃないの。あのストーリーテラー、タッセルは果たして本編に絡むのか、否か?
そしてきらファン初コラボが開始しましたが、まさかのサンリオとな。けいおん!組がいたら、show by rockの意匠来てたんですかね?
ノイトラとは今回で決着ですが、もう一波乱行きます。


第37話「絶望をぶっ壊せ」

プッチが突如撤退した一方、ノイトラが帰刃によって最大の力を発揮してしまう。しかもよく見ると、先ほどディケイドがドライブに変身した際に付けた裂傷が塞がっていたのだ。

能力の強化だけでなく、せっかく付けたダメージも戻ってしまったのである。

 

「お? プッチの野郎、いなくなってやがるな……まあ、獲物の独り占めができるってことでいいか」

 

ノイトラも、急なプッチの撤退に気づいたようだがあまり意に介していないようだ。そして再びこちらに向き合い、あることを告げる。

 

「さて、せっかくだからもう一個教えてやるよ。十人の十刃(エスパーダ)は、一人一人が死の形を司っている。破壊や虚無、犠牲といった形があるが俺が司る死は絶望だ。どうだ、俺の圧倒的な力に絶望したんじゃねぇか?」

「「ひぃ……」」

 

勝ち誇った様子で告げるノイトラ。純粋にあのパワーに手数が加わるのは、確かに脅威だった。実際、梓やランプは青ざめ、短く悲鳴を上げる。

 

「敵がとんでもなく強い、なんてのは俺達にとっては日常茶飯事だ。その程度で絶望するわけねぇだろ」

「俺だって、何度も戦いで殺されそうになった。同じく絶望なんてしてらんねぇ」

 

しかし数多の修羅場を潜り抜けたディケイドと承太郎は、ただ敵が強いだけで絶望することはない。これがノイトラの癪に障ったのか、体が小刻みに震えるのが見える。

 

「それよりも、ざんぱくとうってことはさっきの武器って刀なんだよね。全然見えないかな?」

-ブチッ-

 

そこに唯が天然発言でとどめを刺してしまう。額には遠めでもわかるほどくっきりと浮かんだ青筋が目立ち、威圧感が跳ね上がった。

 

「てめぇら、揃いも揃って俺のこの力に絶望しねぇだ?」

-ズンッ-

「うぉ!?」

「ぐぅう!?」

「何、これ…!」

 

直後、ノイトラが霊圧と呼ばれる破面や死神特有だという力を発する。そのプレッシャーが、一同を押しつぶさん勢いで襲ってきた。

 

「だったら、実際に死んで絶望しやがれ! 矮小な人間どもがぁあああああ!!」

 

そして叫びながら、ノイトラは4本の鎌を手にこちらに襲い掛かる。しかも、唯をピンポイントで狙ってきたのだ。

 

「マズい!」

【Attack Ride Slash!!】

 

ディケイドはプレッシャーを堪えながら唯の前に躍り出て、ベルトにカードを装填する。そしてソードモードのライドブッカーにエネルギーを纏わせて迎え撃とうと斬りかかる。そして、鎌の内一本と、剣が激突する。

 

「がぁああ!?」

「うぇえええ!?」

「士さん!?」

「唯様!!」

 

なんと、あまりの衝撃にディケイドは唯共々吹き飛ばされた。ノイトラは単純な膂力まで強化されているようだ。

 

「次はてめぇらだ、スタンド使い!!」

「マズい!」

「迎え撃つわよ、父さん!!」

 

更に空条親子に標的を切り替え、ノイトラは迫って来る。二人はスタンドのパワーとスピードを活かして、先にノイトラを叩こうと動く。だが、ここでノイトラが予想外の動きに出た。

 

「てめぇらはスピードも半端ねぇから、こうだ!」

「「な!?」」

 

なんと、ノイトラは鎌を投げ捨てて手刀で攻撃してきたのだ。巨大な獲物が消えて身軽になったことで、近接スタンドのスピードにも対応できたということである。しかもノイトラは元が霊体故に、スタンドに直接攻撃ができる。結果スタープラチナとストーン・フリーの体に腕は深く刺さり、承太郎と徐倫はリンクして腹から血が噴き出した。

 

「ぐぅう!?」

「あぁあああああああああ!?」

「刀を両手持ちに変えただけで異様に強くなる奴がいるんだ、なら素手に切り替えて強くなるのもありだろう」

 

激しい痛みで動きの取れない空条親子を、ノイトラは左右の腕二本ずつでそれぞれ掴み、ディケイドと唯の吹き飛んだほうに投げ飛ばす。

 

「さて。今度は、不意打ちなんて舐めた真似した召喚士の小娘の番だ」

「来ないでください!」

 

そしてノイトラは次の標的をきららに定め、対するきららも撃退しようと杖を振るって魔法で攻撃する。しかし、ノイトラの強化された鋼皮に阻まれ、ダメージが通らない。

 

「てめぇごときの攻撃が、今の俺に通じるわけねぇだろ!」

 

叫んだその後、ノイトラはなんと鎌を捨ててきららに急接近。手刀を放って、それできららを叩き切ろうとする。

 

「やらせるかぁあああ!!」

「律さん!」

 

そこにすかさず、律が割って入って盾でそれを防ごうとする。

 

「え?」

「なんだ、随分と脆い盾だな?」

 

だがノイトラは、その盾をただの手刀で切り裂いてしまったのだ。彼の歴代十刃最高硬度と自負する鋼皮、それとあの出鱈目な膂力が実現可能な攻撃だったわけだ。

ノイトラはすかさず、四本の腕全てで一気に手刀を放ち、律をきらら諸共スライスしようと動く。

 

「律さん、危ない!!」

「な!?」

 

しかしその時、きららが防御魔法でノイトラの一撃を防いでしまった。連発不可能だが、一度だけ完全に攻撃を遮断するタイプの魔法である。だが、これが癪に障ったのかノイトラはある行動に出てしまう。

 

「小賢しいマネばかりしやがって……せっかくだ。十刃だけが使える、最強の虚閃で葬ってやる」

 

ノイトラは響転で先ほど放り投げた鎌を回収すると、それを地面に突き刺して大口を開ける。口から、細かく言えば舌先から虚閃(セロ)を放つ彼だが、その時に強い光が放たれるのだが、虚閃は赤い光を発する筈が、なぜか青黒い光が収束していく。

よく見ると、鎌はかなり深く地面に刺さっていることから、反動を抑える目的のようだ。それだけ強力なのだろう。

 

王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)!!

 

放たれた青い極光が、凄まじい勢いできらら達に迫る。攻撃の規模も速度も、最初に接触してきたときにはなった虚閃とは、比較にならない物だった。

 

「「え?」」

「「うそ…?」」

「澪先輩!」

 

あまりにも唐突に強大な攻撃が放たれ、きらら達は呆けて全く対処できなかった。ただ一人行動できたのは、梓だけだった。それでも、仮死状態の澪を案じて抱き寄せるくらいが限界だったが。

そしてそのまま、一同はノイトラが放った最強の虚閃に飲まれてしまう。そして攻撃が止んだところで、その一帯は焦土と化し、遠方の山まで消し飛んでいたのだ。そしてそのタイミングで、ノイトラは地面に突き刺した鎌を引き抜いて構えなおす。

 

「さて、召喚師とクリエメイトどもは消し飛んだだろう。ディケイドとスタンド使いどもと一緒の所に、一人だけ残ってたが、纏めて潰しちまえばいいだろ」

 

ディケイドと空条親子、そして一緒に吹き飛ばした唯を纏めて倒しにかかろうとしているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Refomation!】

「ん?」

 

いきなり電子音声が流れたので、その音の出る方に向き直るノイトラ。その視線の先には…

 

「超加速と時間停止の分担作業での救出、何とかなったな」

「やれやれ。迅の予知でのランプと紳士共の被害、これの巻き添えだったんじゃねぇか?」

「だとしたら、今助けられて正解だったかもね」

「みんな、ありがとう! あずにゃんも無事でよかったよぉおおお!!」

「唯先輩、暑苦しいです。でも、おかげで助かりました」

 

ファイズアクセルフォームに変身したディケイドに担がれ、無事な様子のきららとランプの姿があった。しかもその脇には、承太郎と徐倫がスタンドで放課後ティータイムの面々を担いでいる姿が見える。ちなみに、澪だけは承太郎が自分で担いでいたりする。

 

「時間停止……なるほど、瞬間移動だと思ってたのはそういうからくりだったわけか。じゃねぇと、あの攻撃からそいつらが助かるはずもねぇからな」

「やれやれ、やっぱバレちまったか。というか、勝手に解説入れるな」

「悪かった。今回は素直に謝罪する」

 

しかしその代償としてノイトラに承太郎の時間停止を知られてしまう。理由が士の失言だったため、珍しく素直に謝罪する。だが、これでディケイドも覚悟を決めて自身の切り札を使うことを決意した。

 

「仕方ねぇ、俺も切り札を使うか」

 

ディケイドはファイズへの変身が解けると同時に、懐からタッチパネル式携帯電話を模したアイテム”ケータッチ”を取り出す。それに一枚のカードをセットし、カードに描かれた9つの平成仮面ライダー達の紋章”ライダーズクレスト”をタッチしていく。

 

【Kuuga! ■■■! Ryuki! Faiz! Blade! ■■■! ■■■! ■■■! Kiva!】

「ん!?」

 

しかし、ここで異変が生じる。タッチした一部のライダーズクレストから、ライダーの名でなく雑音が生じたのだ。

 

「な、何だこれ……」

 

士は唖然とした。雑音が鳴った「アギト、響鬼、カブト、電王」のライダーズクレストが、潰れて見えなくなっていたのだ。これでは、ディケイドの最終形態"コンプリートフォーム"への変身ができない。

 

(電王と響鬼はこのエトワリアに来ているが……まさかこっちに来るライダーだけ使えないのか?)

「何を動揺しているのか知らねぇが、隙だらけだ!!」

 

一人で何故使えないのかを考えていると、その隙を突いてノイトラが迫ってきた。しかもまた手刀に切り替え、スピード重視で迫ってきたのだ。

 

『『オラァア!!』』

「呆けてる場合じゃねぇだろ、このバカ!」

「す、すまない…」

「それ、切り札っぽいけど何かあったの?」

 

しかし空条親子がスタンドでノイトラの腕をつかんでどうにか防ぐ。四本の腕による鋭い手刀だったが、今回はフルパワーで掴みかかったことであの膂力をどうにか抑えることに成功する

承太郎に怒鳴られ、珍しく素直に謝罪するディケイド。予想外の事態に、流石に動揺は隠せないようだ。すると徐倫がディケイドに生じたトラブルについて、聞こうと声をかける。

 

「ああ。実は…」

 

そしてその件について話そうとした時それは起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「がはっ!?」」

「何!?」

「「「え?」」」

 

いきなり、承太郎と徐倫は揃って吐血したのだ。突然のことにディケイドは驚愕、きらら達もわけがわからないといったように見ている。そして承太郎たち二人が自らの腹に視線を移した時、驚愕することとなる。

 

「残念だったな。俺の腕の最大本数は6本なんだよ」

 

なんとノイトラの宣言通り、彼の腕が6本に増えていたのだ。承太郎と徐倫は揃って、この増えた腕にスタンドの体を貫かれていたのである。

 

「こいつ、まだこんな隠し玉を…!」

「どうしよう!? まだ澪ちゃんの目も覚めてないのに……」

 

ディケイドも思わず動揺し、唯は承太郎達の傷の手当てができない状況に不安な表情を見せる。

かと思いきや、それは起こった。

 

「だったら、尚更逃がすわけにいかないわ!!」

「だな。これを機に隙を作るまでだ」

「!?」

 

徐倫のその言葉と、それに同意する承太郎の発言の直後、ノイトラは異変を感じた。なんと、突き刺した腕がスタンドの腹部から抜けなくなったのだ。どうやら腹筋だけで腕を抑えているらしく、勝利を確信したノイトラも驚きだ!

 

「その腕を押し込んできたらスタープラチナのラッシュを叩き込もうかとも思ったが、あの硬さじゃそれも出来ねぇからな」

「私たちのスタンドが近接パワー型だったのが、運の尽きね」

(こいつら、本当なんで絶望しねぇんだ!? 前に俺を殺した死神と違って、死を恐れていないわけじゃねぇはず…)

 

決して折れない空条親子の精神力、ジョセフが士に語った黄金の精神から来る諦めない意志が破面にも対抗可能な力を発揮したのだ。

 

「よくやった、後は任せろ!」

【Final Attack Ride DDDDecade!!】

 

そしてディケイドはこの隙を逃すまいと、ノイトラと距離を取りながらディケイドライバーにカードを装填、ディメンションキックの体勢に入った。ディケイドとノイトラの間にカードのヴィジョンが並び、ディケイドがキックを放つと、そこを通過してノイトラを目掛けて一気に加速する。

 

「食らいやがれぇえええええええ!!」

「離れるぞ、徐倫!」

「わかったわ、父さん!」

 

そしてディケイドのキックが迫って来る最中、承太郎と徐倫は緊急離脱した。スタンドの脚部にパワーを込めたことで、腹部に刺さったままのノイトラの腕も一気に引き抜かれて、距離を取ることに成功する。

 

「はぁあああああああ!!」

「ぶっ…ぎゃあああああああああああああ!?」

 

そしてディメンジョンポリスは、ノイトラの顔面にクリーンヒット。あの膂力と頑強な鋼皮を以てしても、流石に威力30tのキックを顔面に叩き込まれては吹き飛ばざるを得ないのだ。

 

「流石にこれで倒しきれるとは思えないが、これは無事じゃすまねぇだろ」

「あ、ああ…だが、流石にこっちもダメージデカいのを食らっちまったがな…」

 

ノイトラにようやくまともなダメージが入るが、承太郎が息も絶え絶えな様子だ。見ると腹部からの出血が激しく、先ほどスタープラチナの腹部からノイトラの腕を引き抜いたことで、そのダメージが承太郎にリンクしたのだろう。

 

「承太郎さん、すぐに治療します」

 

その時、きららが駆け寄ってきて承太郎に対して杖を振りかざす。すると回復魔法が発動し、承太郎の傷が一気に治癒された。

 

「…やれやれ。そういえば、お前も回復できるんだったな。助かった」

「いえ、むしろすみません。動揺が大きすぎて、なかなか助けれなくて…」

「私もさっきは助かったわ。ありがとう、きらら」

 

後から続いて徐倫も、万全の状態で近寄ってきた。だが、ここでディケイドが警戒を強めながら声をかける。

 

「お前ら、談笑は後回しにしとけ。あいつは、まだピンピンしてるぞ」

「……そういうことだ。再戦といこうぜ」

 

現れたノイトラは、頭部から流血しているもまだまだピンピンしている。しかも、いつの間にか手に鎌を出現させ、それが6本全ての腕に握られている。今のノイトラには、こちらへの殺意をより強めている。

そんな中、ディケイドはある手段を取ることを決意した。コンプリートフォームが使えない中、強力な力を使うにはファイナルフォームライドというカードを使う必要があるが、これには「他の仮面ライダーが居ないと使えない」という制約があった。しかし一つだけ思いつく策がディケイドにはあった。

 

「仕方がねぇ。消耗が激しいからこの手は使いたくなかったが…」

 

言いながらディケイドがまた別の仮面ライダーのカードをベルトにセットする。

 

【Kamen Ride OOO!!】

【タカ! トラ! バッタ! ♪タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!!】

 

ベルトから軽快な音楽と同時に妙に耳に残る歌が流れると、ディケイドは新たな仮面ライダーの姿となる。

黒字の生体アーマーに頭部は赤、上半身は黄色、下半身は緑で文様が描かれている。胸のエンブレムには歌に上がったように鷹と虎と飛蝗が段重ねに描かれているが、マスクにも鳥の翼が描かれ、両腕には虎を模した鋭い爪が取り付けられている。

 

「……妙に派手な仮面ライダーが出てきやがったな」

「それもなんですけど、なんですか今の歌?」

「この姿は仮面ライダーオーズ。大昔の錬金術師が地上の動物のパワーを込めたメダルを作って、それを作らせたとある国の王がメダルを使って変身したのが起源らしい。後、歌は気にするな」

 

承太郎もきららも、この極彩色の仮面ライダーオーズと変身時のな歌には、困惑の色を見せることとなる。ディケイドはひとまずオーズについて解説すると、そのまま新たな形態に変身するカードを準備する。

 

「先に断っておくが、オーズは他の形態になるたびに、あんな感じの歌が流れるから気にしてたらもたねぇぞ」

【Form Ride OOO! Gatakiriba!!】

【クワガタ!カマキリ!バッタ!♪ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!!】

 

フォローを入れながら文様が緑系統に統一された、オーズ・ガタキリバコンボに変身したディケイド。頭部にクワガタムシのような二本の角が備わり、両腕にもカマキリをイメージした折り畳み式の剣が装備されている。

しかも直後、ガタキリバオーズは分身してしまったのだ。

 

「ええええええええええ!!?」

「なんか、増えちゃったよ!?」

「ざっと数えて、50人ってところか…」

「これはスゴイですね!」

 

きららも唯も仰天、承太郎はスタープラチナの精密な視力でどうにか分身の総数を数えて驚嘆。ランプも珍しく、クリエメイト以外の話題で興奮することとなった。

 

「行くぞ!」

「数だけそろえたところで、俺に勝てるわけがねぇんだよ!!」

 

ディケイドオーズはガタキリバを一斉にノイトラに嗾けるが、ノイトラは6本の鎌を振るって立ち向かう。そんな中、ディケイドオーズが一人だけこちらに残っており承太郎達にある策を伝える。

 

「きらら、お前って確か味方の攻撃力を一回分だけ跳ね上げる魔法が使えるって話してたよな」

「え? はい、使えますけど…」

「なら、ちょっと考えもある。承太郎達もだが、唯だったか? お前らにも協力してもらうぞ。といっても、お前らは隙を作る手伝いくらいだが…」

 

そして承太郎だけでなく、放課後ティータイムの面々にも策への協力を伝えると、唯が即答で答えた。

 

「何でもするよ! 澪ちゃんを助けるためにも、あの人をやっつけないと!!」

「わ、私もです! 澪先輩は私にとっても大事な人ですから…」

「私も手伝うわ。律ちゃんはさっき、武器を壊されたから休んでないとダメだけど」

「うぐ…けど、ムギの言う通りだ。今回はみんなに任せる」

「やれやれ……で、策ってのは?」

 

結果、ノイトラに武器を壊された律以外の全員が協力することとなる。そこに承太郎は、彼女達の強い意志を聞いて思うところあったのか、微笑を浮かべるのだった。そしてディケイドから策を聞く。

 

 

~その頃~

「はぁあああああああ!!」

「単なる物量戦特化と思ったが、雷撃と斬撃で畳みかけるのか。面白れぇな!」

 

ディケイドオーズの分身たちが角から電撃を放ち、ノイトラを攻撃する。ノイトラも単純な硬さで防げる攻撃以外はダメージを受けざるを得ないが、タフネスも人外のそれだったのか、耐えきって迎撃に入る。しかし分身ディケイドオーズは、腕からカマキリの手を模したブレードを展開して一斉に斬りかかる。

 

「私達も忘れないでください!」

 

そこに作戦立案を聞いた梓が、割って入って魔法で攻撃する。しかし流石にもディケイドオーズの攻撃よりも威力は低く、命中しても特に堪えた様子はない。

 

「だから、てめぇら程度の攻撃で俺を倒せるわけねぇだろ!」

「そんなこと、ないわ!」

「あが!?」

 

ノイトラは梓に虚弾を放とうとするが、その時に紬が叫んで気を引きながらフラスコを投擲する。それが頭部に命中し、ダメージが梓の物よりも通っているようだ。紬はあることに気づき、唯と梓に呼びかけた。

 

「唯ちゃん! 梓ちゃんも! この人、さっきのケガもあって頭が弱点になってるわ!」

「オッケー、ムギちゃん!」

「そうか、わかりました!」

「俺達も協力させてもらうぞ!」

 

それを聞いた二人は、早速行動を開始した。横で聞いていたディケイドオーズの分身たちも、その援護に入る。

 

「てめぇら、弱点見つけたからって調子に乗るんじゃねぇ!!」

 

しかしノイトラは鎌を構えて高速回転を始めた。斬撃を伴った超高速回転に、ディケイドオーズ達はうかつに近づけなかった。しかしそのうち二人が、唯と梓にそれぞれ近づく。

 

「ちょっとくすぐったいぞ」

「それから、しっかりつかまってろ」

「「え…きゃあ!?」」

 

そしてそのまま唯と梓の体を掴んで、強靭な脚力での大ジャンプを放つ。そして遥か上空へと飛び上がった二人のディケイドオーズはノイトラの頭上に狙いを定め…

 

「あ、そういうことか。あずにゃん、ちょっと怖いことになるかも…」

「え? まさか…」

「察したか。じゃあ、行ってこい!」

 

そしてディケイドオーズは、唯と梓(通称ゆいあず)をノイトラに投擲したのだ。そしてディケイドオーズ達も一緒にキックの体勢を取って落下していった。

 

「こうなったらもう、自棄ですぅうううううううううう!!」

「覚悟決めたか! 行くぞぉおおおおお!!」

「いっけええええええええええええええええ!!」

 

梓が涙目になりながら、落下中に魔法を乱射する。そこに唯も剣を構えて、ディケイドオーズ達と一緒に落下していった。

 

「みんなを傷つけるなら、許さないよぉおおお!!」

「な!?(マズい、避けられねぇ!)」

 

そしてノイトラが気づいた時にはもう遅かった。梓の魔法は狙いが定まらず頭部には当たらなかったが、何発もの魔力弾が鎌に命中し、ノイトラに隙を作った。そして唯はディケイドオーズ二人と一気に突撃していく。

 

「やぁああああああ!!」

「「たあああああああああああああ!!」」

「がっ!?」

 

そして唯の剣がノイトラの頭に、ディケイドオーズの蹴りが両肩に命中。ノイトラは痛みで悶絶して動きが止まった。その直後に梓と唯を回収したディケイドオーズが、二人を安全なところに連れて行くと、いきなり分身を解除。そのまま7人だけ残ったと思いきや、一斉にディケイドライバーにフォームチェンジのカードを装填し始める。唯がつい気になって問いかけると…

 

「え? 何する気なの??」

「このまま畳みかけさせてもらおうと思ってな」

【Form Ride OOO! Tatoba!!】

【Form Ride OOO! Gatakiriba!!】

【Form Ride OOO! Ratrata!!】

【Form Ride OOO! Sagozo!!】

【Form Ride OOO! Syauta!!】

【Form Ride OOO! Tajadle!!】

【Form Ride OOO! Brakawani!!】

 

残った7人のオーズが、なんと一斉にフォームチェンジのカードをディケイドライバーにセットしたのだ。それにより、一斉に変身が開始される。

 

【クワガタ!カマキリ!バッタ!♪ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!!】

【ライオン!トラ!チーター!♪ラタ・ラタ・ラトラァータァー!】

【サイ!ゴリラ!ゾウ! ♪サ・ゴーゾォ…サ・ゴーゾォッ!】

【シャチ!ウナギ!タコ! ♪シャ・シャ・シャウタ!シャ・シャ・シャウタ!!】

【タカ!クジャク!コンドル! ♪タ~ジャ~ドルゥ~~!】

【コブラ!カメ!ワニ! ♪ブラカ~ワニ!!】

【タカ! トラ! バッタ! ♪タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!!】

 

変身が完了した異なる形態のオーズが誕生した。

 

"ガタキリバコンボ"。緑の昆虫メダルで変身した、クワガタの角を模した頭部から放つ雷撃と、最大50人の分身による多人数との戦闘に特化したコンボだ。ディケイドが先ほど変身したオーズである。

"ラトラーターコンボ"。黄色の猫化哺乳類メダルで変身した、目にもとまらぬ俊足と鬣を模した頭部を発光させての高熱と目くらましで、敵に気取られずに確実に倒す暗殺タイプのコンボである。

"サゴーゾコンボ"。灰色の重量系哺乳類メダルで変身した、胸部を叩くドラミングの動作で重力操作を行い、圧倒的な重量とそれを振るう膂力で敵を粉砕するパワー特化コンボ。

"シャウタコンボ"。青の海洋生物メダルで変身した、液化能力で攻撃を受け流しつつ、脚部から生やす蛸足と両腕に装備された電気ウナギウィップで動きを封じて戦う、水中戦特化コンボだ。

"タジャドルコンボ"。赤の鳥類メダルで変身した、専用武器タジャスピナーから射出する火炎弾で空中から畳みかける、飛行能力持ちの炎の力を持ったコンボだ。炎を纏い飛翔する様は、まるで不死鳥のようである。

"ブラカワニコンボ"。どういうわけか徳川家に伝わっていたメダルで変身する、再生能力と防御力を兼ね合わせ、更に毒での攻撃も可能なコンボ。オーズのコンボは消耗が激しいが、ブラカワニはその再生能力の恩恵でコンボの消耗が少なく、しかも今は全オーズにその力が伝播している。ただ、もともと消耗しているのもあっていくらかその能力も弱っているようだ。

そして"タトバコンボ"。異なるメダル同士を組み合わせていながら、メダルを作らせた800年前の王が最初に変身したことでコンボに登録されたバランスタイプだ。オーズの基本にして本来の姿ともいえる。

合計7体のオーズが誕生した。

 

「おし、恐竜メダルのコンボはねぇが大丈夫だろ」

「やれやれ。まさか、こんな壮観な光景になるとは」

(恐竜……ってことは、本来はもう一人いたってこと? 結構、とんでもないのね)

 

まさかの事態に、待機していた承太郎も驚愕している。きらら達も、開いた口が塞がっていない事態だ。しかしディケイドオーズは気にせず、一斉にカードを装填した。

 

『はぁああああああああ!!』

「が……う、動けねぇ…!?」

 

そして7人のディケイドオーズは、一斉にノイトラに突撃していく。

まず、サゴーゾがドラミングでの重力操作で、ノイトラですら立つのもやっとな程の重力負荷をかけていく。そこにすかさず、ラトラーターの発光能力による目くらましが放たれた。

 

「! ……小癪な…!?」

「たぁああああ!」

「な、がぁああああああああああああああ!?」

 

激昂しようとしたノイトラに、シャウタの電気ウナギウィップが襲い来る。巻き付いた鞭から流れた電流で、少しずつ確実にダメージを与えていく。そしてすかさず、ガタキリバの電撃とタジャドルが空中から放つ火炎弾が追撃をかける。

 

「そんでもって、これはどうだ?」

「「「ヘビィイイイイイイイイイイイ!?」」」

「あら、面白い技使うのね」

「流石紬様、全然動じていません……」

 

そこにブラカワニがどこからか取り出した縦笛を吹くと、頭部のターバン状のパーツが解けてコブラに変形、笛の音に合わせてノイトラを攻撃する。

その様に、紬を除く放課後ティータイムの面々は仰天した。

 

「「「そらよ!!」」」

「が!? てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ!!」

 

更にタトバがソードモードのライドブッカーを手に飛び掛かり、ラトラーターが両腕の爪"トラクロー"を突き立てて突撃していく。更にサゴーゾが両腕の装甲"ゴリバゴーン"をロケットパンチの様に発射し、確実にダメージを与えていった。

だが、ノイトラはただでは転ばず、迎撃しようと虚閃を放つ体勢に入った。ただ、消耗したためか王虚の閃光は使えないようだ。

 

「撃たせる前に、とどめと行かせてもらうぞ」

【Fainal Attack Ride! OOOOOO(オ・オ・オ・オーズ)!!】×7

 

だがその前にディケイドオーズは、七人で一斉に必殺技に入った。タトバとガタキリバは両脚を飛蝗のような形状に変形させ、凄まじい跳躍で空に舞う。それに続き、サゴーゾが自身にかかる重力を遮断して天高く跳躍、その後を翼を広げたタジャドルが飛翔して追う。

そしてラトラーター、シャウタ、ブラカワニが一斉にノイトラから距離を取って、助走をつけてから一気に接近していく。ラトラーターは俊足の足で駆け、シャウタは脚部を八本の蛸足に変化させたまま、電気ウナギウィップをラトラーターに巻き付けて引っ張られていく。そしてブラカワニはスライディングの体勢で、蛇のように体を蛇行させてながら加速していく。

 

「な!?(マズい、反応が追い付かねぇ!!)」

 

結果、空中から4人、地上から3人、合計7人のオーズがそれぞれ別々の方向から襲い来る事態が発生。ノイトラも対応できなかった。

 

『せいやぁああああああああああああああ!!』

 

そして7つのライダーキックがノイトラに命中した。タトバ、ガタキリバ、ラトラーターはオーソドックスな飛び蹴りだが、残り4人はかなり特殊だ。

サゴーゾは両脚を連結、自らに重力負荷をかけて加速したズオーストンプ。

シャウタは蛸足を1つに束ねてドリル回転させながら突撃するオクトバニッシュ。

タジャドルは足先から猛禽類の爪を展開して飛び掛かるプロミネンスドロップ。

そしてブラカワニはワニの頭部を模したオーラを纏ってスライディングから飛び掛かるワーニングライド。

そしてそれらを全て、ノイトラに見事命中させると、そのまま大爆発が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱ、まだ立ってやがるか」

 

オーズへの変身を解いて元に戻るディケイドの視線の先には、外殻を粉砕されて鎌もボロボロだが、まだ立っているノイトラの姿があった。ディケイドも予想していたのか、未だに倒しきれていない。

 

「ぜぇ…ぜぇ…何とか耐えてやったぜ。このまま反撃に…」

「「この隙にぶん殴る!」」

「な…がはぁあ!?」

 

しかしすかさず、承太郎と徐倫が互いのスタンドで、同時にノイトラに殴りかかる。疲弊し、外殻も破損した今のノイトラには近接パワー型スタンド二体分のパワーに耐え切れなかったのだ。

 

「とどめは俺じゃなくて、きららの強化魔法をかけた承太郎と徐倫の二人だったのさ」

「はい…ただ…初めての2連発だったんで、少し…疲れました」

「きららちゃん、ゆっくりやすんでてね」

「まさか、こんな…!?」

 

ディケイドが種明かしをする横で、疲弊した様子のきららと彼女をねぎらう唯の姿を目撃したノイトラ。だがその隙を逃がさず、徐倫はストーン・フリーの糸でノイトラの全身が覆い隠されるまで拘束してしまった。

 

「この辺り?」

「そう、そこだ」

 

そして二人は狙いを定め…

 

「「ここが一番、拳を叩き込みやすい角度!!」」

 

同時にスタンドを発動して一気にとどめに入る。

 

『『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!』』

 

あまりに凄まじい、一体辺り数百発はくだらないパンチラッシュがノイトラに叩き込まれる。徐倫と二人がかりのため、軽く千発は超えているだろう。

 

「「「うわぁ……」」」

「まあ、そうなるわな。俺ですらドン引きだ…」

 

きらら、ランプ、唯の三人があまりにも過激で容赦のない空条親子の合体攻撃に、唖然としている。

そして…

 

『『オラァア!!』』

「がはっ!?」

 

フィニッシュブローが決まり、ノイトラは白目を剥いて吹き飛んで行った。そして、そのままノイトラはピクリとも動く様子がない。

 

「か、勝ったの?」

「ああ、なんとか。……しかし、恐ろしい敵だったな」

「そうね。もう強いとか以前に、天災並の殲滅力よこれ」

「これクラスが他にもゴロゴロいるって考えたほうがいいぞ、これは」

「は、はい……」

 

ひとまず、死闘を制した一同。しかしその時、何処からか拍手の音が響く。

 

「なるほど。流石は世界の破壊者に伝説の召喚士、そしてジョースターの血統というわけか」

「プッチ! 出てきたならちょうどいいわ」

 

なんと、本当にプッチが戻ってきたのだ。そしてディケイド達に称賛の声を上げると、徐倫が澪のディスクを返すように要求しようとする。

 

「みなまで言わずとも良い。秋山澪から抜き取ったディスクは返そう」

「やけに素直ね。まさか、偽物か別の誰かのディスクじゃないでしょうね?」

 

言いながら、プッチは一枚のディスクを徐倫に投げ渡す。あまりにもあっさりとしていたため、徐倫は疑惑の目を向けるのだが…

 

「本物だが、体に返すのは後にした方がいいだろう。他にも、君達と戦いたい者がいてな。まあ、ノイトラほど極端な強さではないから、安心したまえ」

「え? まだ、誰かいるの??」

 

プッチのこの発言に、唯が珍しくギョッとすることとなる。そして紫のモヤと共に、その戦いたい相手と思しき一人の男が現れた。

 

「貴様らが仮面ライダーにスタンド使い、クリエメイトか。我が名はフレーゼ、祖国クローバー王国への復讐のため、オーバーヘブンショッカーに協力している。見知り置き願おう」

 

そこには、立派な髭に貴族風の衣装という装いの初老の男性が立っていた。そしてその手には、クローバーの絵が表紙に書かれている本と、黒い宝石の付いた指輪があった。

更に、腹部には手形のような意匠(・・・・・・・・)のあるベルトをしている。

 

戦いは、まだ終わらない。




※カルテットナイツはゲーム未プレイなので漫画版順基で行きます。
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