仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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出てくる敵は、アイズオブヘブンのゲーム中で実際に戦うタッグをベースにしています。しかし他のライダーやジャンプヒーロー、きららキャラがいるため、キャラを動かしやすくするために一部ジョジョのキャラを省く事になります。ご了承ください。

そして、きららキャラが戦闘でガチのピンチになる事も多くなります。流血描写はできるだけしないようにしますが、それでも不快な人は注意です。


第2話「襲来・意外なる刺客」

「おいおい、苦戦してるようだな。チーターカタツムリ」

「だな。おれ達が加勢に来て正解だったようだ」

 

ショッカー側に加勢に現れた二人組は、どちらも鋭い目つきの金髪の男だった。一人は黒衣に屈強な肉体の青年で、もう一人は水色の服を着たジョッキーという出で立ちで、DIOと承太郎の宿敵の名が書かれた帽子をかぶっている。

承太郎はこの二人に見覚えがあり、しかも二人とも自分の倒した宿敵に瓜二つであったため動揺を隠せずにいた。

 

「てめぇ、DIO? 何で二人もいやがる?」

「ほう……貴様が空条承太郎か。未来のおれを倒した、スタンドとかいう能力の使い手」

 

承太郎を見ながら興味深そうにする二人組だが、片方は今の一言で同一人物であることが明確になった。

 

「おれはディオ・ブランドー。世界の支配者となるため、不死身の吸血鬼になった男だ」

「そしておれはディエゴ・ブランドー。おれの存在についてはお前らに説明する義理もないし、長くなりそうだから省略しておこう」

「過去のDIOとDIOに似た何者かだと? やれやれ、わけわかんねぇ上に厄介極まりねぇぜ」

「ていうか、お前吸血鬼なんてもんと戦ってたのか。中々に波乱万丈な生活してるんだな」

 

宿敵DIOとそれによく似た何者かであるディエゴ、強敵の予感がしてならないため悪態をつく承太郎。ディケイドもまさかの敵と戦ってきた承太郎に、思わず感心してしまった。

 

「たった二人加わっただけで、有利になるって思わない方がいんじゃないかな?」

「そうそう! 私たち3人揃えば、不死身だよ!」

「そう、不死身だよ〜」

「うん。不死身かはともかく、二人でこの状態からの立て直しはまず無理だと思う」

 

ディオとディエゴの加勢について、余裕な様子で返すゆず子達情報処理部の三人とトオル。しかし、ディオ達は企みのある様子の笑みを浮かべ、告げた。

 

「「おれ達がいつ二人だけで加勢したなんて言ったか?」」

「え? って、きゃあ!?」

「「「「るんちゃん!?」」」」

 

直後に何処かから、るんと呼ばれた天然な雰囲気の少女に対して攻撃が仕掛けられてしまう。するといきなり何処からともなく、黄色い巨大な目にブヨブヨした体の、不気味な姿をした怪人が現れた。

 

「俺は怪人ヒルカメレオン。空条承太郎とディケイド、後ついでに召喚士とクリエメイトの抹殺に来た。よろしく頼むぜ」

 

新たな怪人の出現に動揺する中、きららは意を決してクリエメイトたちのサポートに回ろうとする。

 

「トオルさん! 今るんさんに回復魔法をかけますから、避難させて…」

「きららさん、危ない!」

「え? っ、きゃあ!?」

 

しかし直後、ランプが叫びたしたと思いきや、何かがきららを弾き飛ばした。

 

「アリアリアリ〜!マンモー!!

 

きららを吹き飛ばしたのは、鳴き声と同様にアリとマンモスの造形を合わせたような不気味な怪人であった。

 

「アリが小さいと思ったら大間違いだ象!

 

そして新たに現れた怪人、まだ名乗っていないが先程の鳴き声からアリマンモスと容易に予想されたそいつが、所々トーンの変わる声でふざけた言動を繰り返し、今度はクリアメイト達に突撃していく。

 

「小回りの効くアリのボディに、マンモスの突進力が加わった、俺の力を思い知れぇえ!!」

「うわぁ!? 何こいつ!」

「アリとマンモスって、なんだその組み合わせ!?」

「でもこいつ、すっごい強い……!」

 

ゆずこ達はアリマンモスの容姿に突っ込んでしまうも、パワーと小回りを兼ね合わせたアリマンモスは相当な強敵であった。

下手をすれば、きらら一行が対立しているアルシーヴ一味、その最高幹部である七賢者の一人ジンジャーにも匹敵するパワーだ。

 

「さらにダメ出しだ」

「「「イー! イー!」」」

「「「イー! イー! イー!」」」

 

ディオが直後に指を鳴らすと、さらにショッカー戦闘員の追加が来る。しかしダメ出しはこれでは終わらなかった。

 

「そこにおれのスタンドが加われば…」

「「「イー……ぎゃおおおおおおお!」」」

「「な!?」」

 

さらにディエゴがスタンド能力を発動すると、スタンドのヴィジョンが出ない代わりに、なんと戦闘員達が恐竜へと変化したのだ。ヴェロキラプトルのような小型の肉食恐竜で、明らかに獰猛で戦闘力も上がっていた。

 

「これがおれのスタンド、スケアリー・モンスターズ。あらゆる生物を恐竜に変える力だ。早くおれを倒さないと、逃げ遅れた住民やそこの召喚士どもも恐竜に変えちまうぜ」

 

ディエゴのスタンドの予想外の力に驚愕するディケイドと承太郎。しかし、それで戦意を削がれるほど二人は落ちぶれてはいないのだ。

 

「おい、てめぇはディオをやれ。相手は不死身の吸血鬼だ。仮面ライダーとしては生身の人間を殴るってのは御法度だろうが、まず適用されねぇだろ」

「だな。なら代わりに、お前があのディエゴってのをぶっ叩け。そっちは結構遠慮なくやってる感じだろ」

 

互いに攻撃対象を決めたところで、手早く敵を倒してきらら達に再び加勢しようと決めた。そしてディケイドはディオに、承太郎はディエゴに飛びかかる。

 

「成る程、話に聞いた世界の破壊者が相手か。だが変身者はただの人間だろう」

「それがどうした?」

「モンキーが人間に勝てんように、人間が上位の生物である吸血鬼に敵うはずなかろうがぁ!」

 

叫ぶディオはディケイドに拳を振るい、ディケイドもそれに対抗して拳をぶつける。至極当然ながらt単位、それも4tもの破壊力のパンチをぶつけられたディオの拳は血飛沫を上げて爆ぜた。

 

「……ほぉ、相当なパワーだ。貧弱なただの人間という評価は訂正しておいてやろう」

「何!?」

 

しかしディオの腕はメキメキと音を立てながら再生していき、あっという間に元の形状に戻ってしまったのである。

 

「マジか、不死身って比喩じゃねえのか。アンデッドかっつーの」

「貴様も不死の存在と相対したことはあるらしいな。だが、俺はいずれそんな奴らよりも優れた、世界の支配者になるのだよ!」

 

強大な戦闘力もそうだが、それ以上にディオは大きな野心を抱えているこそが真の恐ろしさだった。そしてそのために飽くなき力への探求を続けることとなる、それがDIOとして未来で承太郎が戦った、恐るべき敵というわけだ。

 

「だったらこれはどうだ!」

【Kamen Ride RYUKI!!】

 

ディケイドは対抗しようと新たなカードをセットし、ドラゴンを模した赤い戦士、"仮面ライダー龍騎"へと変身する。

 

【Attack Ride STRIKE VENT!!】

 

次に使ったカードで東洋龍の頭からを模した籠手"ドラグクロー"を腕に装着、そのままディオに向けて拳を構える。

 

「パンチ力を強化して再生できないレベルで粉々にする気か? そうなっても俺は再生できるんだよ、無駄無駄ぁあ!」

 

しかし当のディオ自身は特に気にした様子もなく、ディケイド龍騎へと飛びかかった。

 

「はぁあ!」

「な、ぎゃああああああああ!?」

 

しかし拳から放たれたのは、強力な火炎放射だった。それをもろに食らったディオは、あまりの熱さにその場で悶絶してしまう。

 

「残念、炎攻撃で焼き尽くしてやろうって魂胆だ。まだ死なねえ可能性もあるが、時間稼ぎには十分だろ」

「我らを忘れてもらっては困るな、ディケイド!!」

 

直後、今度はアヴドゥルのマジシャンズレッドによる炎が飛んできて、回避に回ることとなった。

 

「てめぇ、邪魔すんじゃねえ!!」

 

すかさずライドブッカーを銃に変形させ、アヴドゥルに発砲。しかし突如チーターカタツムリが高速ダッシュで回り込み、殻による防御でアヴドゥルを守ってしまった。

 

「ふふ。カタツムリの粘液を潤滑剤代わりにして、そこにチーターの速力を掛け合わせた俺のスピード技、素晴らしいだろ?」

「ガウァア(てめぇの噂はあのお方や過去のショッカー幹部から聞いたが、ここで終わりだぜ世界の破壊者さんよ)」

「くそ、残りの敵が俺んとこに集まりやがった……」

 

スタンド使いとショッカー怪人、不死身の吸血鬼による合同チーム、非常に厄介極まりない。このまま妨害が続けば、ディオの再生も時間の問題となってしまう。

ディケイド、久しぶりの大ピンチ!

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!』

「「「「「ぎゃぅああああああああああああああ!?」」」」」

 

一方の承太郎は、ディエゴのスタンドで恐竜化したショッカー戦闘員を蹴散らして回っている。ディケイドに主戦力が集中しているが、逆に承太郎は数の暴力である戦闘員達を纏めて宛がっている状況だった。

スタープラチナのパワーとスピードから繰り出すラッシュは、恐竜化した戦闘員達を片っ端から蹴散らしていく。しかし恐竜化した影響で、彼らのパワーやタフネスも上がっているため、かなりしぶとい。

 

(チッ、やはり恐竜化の大元であるディエゴを倒さねぇと、先にこっちがバテちまう! どこか抜け出せそうな隙間は……)

 

思案した承太郎は、そのままスタープラチナを介して周囲を見回す。もう一度言うが、スタープラチナはパワーとスピードに並んで精密性にも長けたスタンドである。それは放たれた銃弾を指で摘み、暗い場所を写した写真の中から小さなハエを見つけ出せるほどで、それを駆使して包囲網から抜けられそうな場所を探していた。

そして、その場所をついに発見する。

 

(見つけた!)

『オラァア!!』

 

駆け出すと同時に、スタープラチナのパンチで戦闘員をぶっ飛ばし、包囲網を脱出する承太郎。

そしてそのままディエゴへと突撃していく。

 

 

 

「おっと、油断大敵だな!!」

「何!?」

 

なんとディエゴの腕が爬虫類じみた形状へと変化し、それで承太郎に攻撃して来たのだ。先ほど、袖を引き裂いたのはこれによるものだろう。

咄嗟に飛びのいて再びディエゴに視線を向けると、腕だけでなく尻尾まで生えているのが映った。

 

「スケアリー・モンスターズで恐竜化できるの対象は、おれ自身も含まれている。おかげで白兵戦も苦労はしないぜ」

「やれやれ、これは骨が折れるな」

 

ディエゴの言葉にうんざりした様子の承太郎。

 

「「「「イー! イー!」」」」

「「「「「「イー! イー! イー!」」」」」」

 

しかもそうこうしている内に、追加の戦闘員が続々と駆けつけてくる。そしてすかさずディエゴがスケアリー・モンスターズで恐竜化していく。

 

「どうした、空条承太郎? そんなことじゃ、このディエゴ・ブランドーを倒すことは出来ないぞ!」

「くそ、マジでやばいぞこれは」

 

あまりにも不利なその状況に、承太郎は悪態を吐く。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「ふふふ、俺のいどころがわかるかな?」

「お前、ウザい」

 

姿の見えないヒルカメレオンに悪態をつきながら、小柄なクリエメイトの少女トオルはバットを振るう。しかし声が聞こえたと思ったところにはおらず、攻撃は空振りに終わってしまう。

 

「うぐ!?」

 

しかもそれを嘲笑うように、ヒルカメレオンの攻撃を喰らってしまう。トオルが倒れたのを確認すると、ヒルカメレオンは姿を見せながら近寄っていく。

 

「貴様程度の小娘、我らオーバーヘブンショッカーからしてみれば脅威度は鬱陶しい蚊程度の存在よ。大人しく軍門に下るなら、お友達共々命は取らんがどうする?」

「るんちゃんを傷物にした奴に従う気なんてない」

「ぶご!?」

 

しかし一瞬の隙を突き、トオルはヒルカメレオンにバットの強打を叩き込む。

 

「くそ……小娘、そんなに死にたいらしいな!」

「なんとでも言って。るんちゃんに近づく不埒な輩は、容赦しないから」

 

そして再び激突しそうになるのだが…

 

「「きゃああああああ!!」」

「うぐっ!?」

 

直後にランプとるんが吹き飛んできて、トオルを押しつぶしてしまう。

 

「るんちゃん? それにランプも、どうして…」

「あの、気色の悪い奴にるん様と一緒に放り投げられて…」

 

そう説明するランプの指さす先に視線を向けるトオル。

 

「アリアリアリアリアリ・マンモ~~!!

「こいつ、悪ふざけが過ぎるっての!」

「でもその割に、めちゃくちゃ強い!」

 

そこには相変わらずのふざけた言動で小躍りしながら、唯とその友人で同じ情報処理部の仲間、ゆずこと縁の三人を翻弄するアリマンモスの姿があった。しかしショッカー怪人は純粋に闘争と破壊のために生み出された本物の化け物である。故に、魔物やアルシーヴ一味といった今までの敵とは比較にならない強さだだったのだ。

そんな中でゆずこは逆転に乗りだそうと、とっておきを繰り出す。

 

「シャキーン! 行くよ博士号!!」

「よし、行けゆずこ!」

 

叫ぶと同時に武器から火の玉を発射すると、どこからともなくドリル付きの戦車のようなものが現れた。先ほどの博士号というのが名前のようだが、よく見ると禿頭に眼鏡の、子供向けアニメで見るベタな博士のイメージを思わせるデザインをしていた。

そしてゆずこはそれに乗り込み、何処からか取り出したドラム缶を投げる準備をしながら、アリマンモスに突貫していく。しかしここでアリマンモスが驚きの行動に出た。

 

「グンタイ!マンモ~ス!!

「え、うそ!?」

 

アリマンモスが敬礼しながら叫ぶと、なんと4体に分身してしまう。そして一斉に突撃し、そのまま博士号を押し止めてしまった。

 

「「俺達を轢き逃げしようと思ったなら、パワー不足だったな」」

「「俺達はこの5,6倍はでかいドリル付き列車に跳ね飛ばされたことがあるんだ象」」

 

アリマンモスは分散した影響か、声のトーンが高い個体と低い個体が半々ずつになって、ゆずこにダメ出しをする。そして4体がかりで博士号を持ち上げ……

 

「「「「マンモー!(マンモー!)」」」」

「うわぁあああああああああああああ!!」

「「ゆずこ(さん)!」」

「ゆずちゃん!」

 

そのままぶん投げた。その投げられた勢いでゆずこは放り出されてしまう。心配になって呼び止めようとしたきらら達だが、更にそれは起こった。

 

「きゃあ!?」

「って、きらら!!」

「ふふふ、召喚士の娘は頂いた!」

 

ディケイドと交戦していたはずのチーターカタツムリが、高速移動できららを捕まえていってしまう。

 

「なんだ、この程度なら透明化は初めから必要なかったな」

「は、離せ…」

「「トオル(様)!!」

 

その一方で、トオルもヒルカメレオンに捕まってしまい、身動きが取れなくなってしまう。

 

「そんでもって……とう!」

「う!?」

「あいた!?」

 

ヒルカメレオンにトオルは放り投げられ、そこに博士号から放り出されたゆずこが落ちてくる。

 

「そら、喰らえ!」

「「「きゃあああ!?」」」

 

するとチーターカタツムリが超高速で駆け寄り、きららを投げつけると同時に手から粘液を放射する。そしてそれが三人に命中してしまい、それを確認したチーターカタツムリは、そのまま高速移動で離脱してしまう。

 

「な、なにこれ……?」

「動けない…」

「あれ? これ、冗談抜きでやばくない!?」

 

粘液がそのまま固まってしまい、きらら達は身動きが取れなくなってしまう。ゆずこも普段のお茶らけた雰囲気も鳴りを潜めてしまう。

 

さぁて、そろそろとどめと行くか

 

そしてアリマンモスが近づき、最後の仕上げに入ろうと攻撃の準備に入る。

 

「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ………」

 

そしてアリマンモスはエネルギーを溜め込む動作に入り、それによって黄金色のエネルギー塊が作られていく。

 

「ゆずちゃん!」

「ゆずちゃん!」

「トオル!」

「ゆずこ様、トオル様!!」

「行かせると思うか!」

 

唯達やランプが助けに行こうとするも、ヒルカメレオンがそれをさせようとしない。伸縮自在の腕と透明化で、なおも変わらずに一同を翻弄する。

 

(早く、カブトかファイズに変身し直して…!)

(スタープラチナで時を止めねぇと!)

「「「「おれたちがお前らを行かせると思うか!」」」」

「ガウア!(そこで味方の死を見ながら絶望してな!)」

 

ディケイドも承太郎も事態を察し、救援に向かおうとする。承太郎の時止め以外にディケイドもこの状況を打破できる手段があったが、ディオとチーターカタツムリ、そして敵のスタンド使い達がそれをさせまいと攻撃を仕掛けてくる。

そしてその時は、来てしまった!

 

 

「アリアリアリアリィィぃぃいいい……マンモー!!

 

そしてアリマンモスの溜めが完了し、巨大なエネルギー弾がきららとトオル、そしてゆず子に発射された。

 

「きゃあああああああああああ!?」

「「うわぁあああああああああああ!?」」

 

エネルギー弾は巨大な爆発を起こし、それがきらら達を飲み込んだ。

 

「そ、そんな……きららさん、ゆずこ様にトオル様も………」

「ゆ、ゆずこが……」

「嘘……ゆずちゃん?」

「え、トオル?」

 

ランプや他のクリエメイトも呆然し、そのまま膝をついて目の前の絶望に視線を向けたまま、固まってしまう。

 

「あっはははははははははははは! やったぞ、危険分子を俺が抹殺してやった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きららファンタジア、完!

あははははははははははは!!マンモォぉおおおおおおおおおお!!

 

そしてアリマンモスが己の勝利を宣言し、高笑いと雄叫びを上げて喜んでいる。

皆が絶望に飲み込まれる……

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ。なら、お前がこの子達の代わりやろうって腹か?

やめとけ、似合わねぇよ」

 

しかし直後、聞き覚えのない男の声が聞こえたので、その場にいた全員が声の出ている先に視線を向ける。

そこはなんと、先程の爆発のあった場所であった。そして爆風によって生じた土煙が晴れると……

 

「え、あなたは?」

「オレンジの……鎧武者?」

【ソイヤッ!】

 

そこにいたのは無事な様子のきらら達と、鎧武者のような風貌の戦士が立っていたのだ。仮面ライダーを思わせるその戦士は、手にはくし切りのオレンジを模した奇怪な形の刀を持ち、腰にも銃口の付いた刀を差している。どうやら前者の方の刀で、アリマンモスの攻撃を相殺してしまったようだ。

纏う甲冑もオレンジを思わせ、加えて登場と同時にベルトから流れた法螺貝の音と電子音声から、まるで果物の戦国武将という奇妙な出で立ちだ。

 

「おらよ!」

「アリリィぃい!?」

 

そしてその仮面ライダーがアリマンモスに斬りかかり、怯んだ隙に蹴り飛ばしてしまう。そしてそのままディケイド達に近寄り、声をかけてくる。

 

「久しぶりだな、ディケイド。加勢に来たぜ」

「鎧武か。まさか神直々の登場とは、かなりの大事みたいだ」

「まあな。で、そっちのが空条承太郎か。俺は仮面ライダー鎧武こと葛葉紘太だ、話は聞いてるぜ」

「話だあ? いったい誰が……」

 

その鎧武と呼ばれた仮面ライダーは自ら名乗ると、承太郎のことを知っているというので誰から聞いたか問い尋ねる。しかしすぐにその情報源が現れた。

 

「当然儂等じゃよ、承太郎。無事で何よりじゃわい」

「来て早々はぐれちまったから心配だったが、会えてよかったぜ」

「士君、いつの間にか一人で旅して……心配しましたよ」

「まさか、こんなファンタジー世界に来ることになるとはなぁ…まあ、元気そうでよかったよ」

 

そこにいたのは承太郎の仲間と思しき二人組で、片方はガタイのいい外国の老人、もう片方は頭頂部で平らに切り揃えた銀髪のこれまた外人である。

更にそれに続いて士の知り合いらしい二人組が登場。片方は丁寧語で話しているが少し気の強そうな女性、もう片方は少し軽そうだが柔らかな表情の心優しそうな青年で、二人とも日本人の様だ。

 

「君が紘太君の話しておった士君じゃな。儂はジョセフ・ジョースター、承太郎の祖父でアメリカで不動産業を営んでおる」

「俺はジャン・ピエール・ポルナレフ。フランスから来たナイスガイなスタンド使いだぜ」

「私は光夏海と言います。承太郎さんの事はジョセフさん達からよく聞いていますよ」

「俺は小野寺ユウスケ、クウガって仮面ライダーになる士の相棒だ。よろしくな」

 

鎧武が連れて来たそれぞれの仲間達は軽く自己紹介し、二人が対峙していたスタンド使い達に向き合う。

 

「紘太君から聞いておったが、本当にアヴドゥル達が敵になって生き返るとはのう」

「だけどジョースターさん、上手く正気に戻せればこいつらも戻ってきてくれるんじゃねぇっすか? その可能性を考えりゃ、むしろ感謝してぇっすけどね」

 

どうやら鎧武はこの事態について把握していたらしく、ジョセフ達も抑えられて事態を知っていた。しかし洗脳を解けば死んだ仲間も戻ってくると、希望を見出して戦闘態勢に入る。

 

「まだ俺を放って置いてるけど、それでいいのかな!?」

 

しかし再びヒルカメレオンがきらら達に襲いかかろうとする。

 

「うっしゃああああああああああッ!!」

「ぐぶぅぁあ!?」

 

しかし、直後に何者かが現れ、凄まじい勢いでヒルカメレオンを殴り飛ばした。

 

「君達、大丈夫かい?」

「え、はい……あの、貴方は?」

 

怪人を殴り飛ばした男に、きららが思わず問いかける。その男は承太郎と何処か似た顔立ちをしているが、雰囲気は彼よりも柔和な物である。しかしその肉体は承太郎よりも屈強で、肩幅もかなり広い。肩にプロテクターを付けているあたり、武闘家の類の様である。

 

「僕はジョナサン・ジョースター、親しい友人からはジョジョと呼ばれている。僕はあそこにいる吸血鬼のディオを追って来たんだが、このエトワリアについても、あそこにいる紘太君から聞いているよ。安心してくれ」

 

ジョセフと同じジョースターの姓を名乗る男。自己紹介をした後、今度はきららの肩に手を当てる。

 

「こぉおおおおおお……」

 

直後、ジョナサンは奇妙な呼吸音とともに、きららの肩に触れている手から淡い赤色の光を発しだす。直後、彼女の体に固まっていた粘液が溶けて落ちたのだ。

 

緋色の波紋疾走(スカーレットオーバードライブ)。仙道波紋法による奥義・波紋疾走で熱を生み出す技だ。これを微弱にして、その粘液だけを燃やすようにしたよ。さぁ、君達も」

 

そのままゆずことトオルにも同じ技を使い、粘液を取ってやるジョナサン。その最中、別の男が現れて、ランプ達の方へと駆け寄る。

 

「嬢ちゃん達、ここはジョースターさんに任せて離れるぜ」

「え? 貴方は……」

「俺はスピードワゴン。ジョースターさんの仲間で、ロンドンの貧民街から来たお節介焼きさ。さて、動けねぇなら肩を貸すぜ」

 

そしてその男、スピードワゴンはそのままランプ達を退避させようとする。

 

「ごめん。逃すのはランプとるんだけにして、私は一緒に戦わせて欲しいんだけどいい?」

「唯ちゃんが残るなら、私も」

「嬢ちゃんどういうつもりだ?」

 

しかし唯と縁がそれを断り、スピードワゴンに理由を語りだす。

 

「あのアリマンモスとかいうふざけた奴に、ゆずこがやられそうだったのがムカついた。だから、せめて一矢報いたいんだ」

「私も、大事な友達のゆずちゃんを怖い目に合わせた、あのお化けをやっつけたいんだ。いい?」

「友の為に戦いたいか……くぅうう、泣かせるじゃねえか!」

 

しかし唯と縁から理由を聞いたスピードワゴンは、止めるどころかノリノリな様子だった。そして早速、ジョナサンに確認を取ろうと声を上げる。

 

「ジョースターさん、この嬢ちゃん達も一緒に戦いらしいんだ! 俺はこの子達の意志を汲んでやりたいんだが、どうしましょう!?」

「……君達の仲間は戦うつもりらしい。君達はどうする?」

 

ジョナサンはまず返事を出す前にゆずことトオル、そしてきららに確認を取った。

 

「あのカメレオンお化けにはるんちゃんを、友達を傷つけられた。大事なるんちゃんを傷物にしたアイツに借りを返したい、許せない」

「私も行くよ! 乗りかかった船っていうか、友達が残るのに私が残らない理由がないもん!」

「私も後方支援なら出来るので、お力にはなれるはずです」

「……成る程、わかった。君にも曲げられない意志があるんだね。なら、一緒に戦おう」

「話は聞いた。俺も手伝わせてもらうぜ」

「皆様、どうか気をつけて!」

「トオル、無茶はしないでね!」

 

そして鎧武も交えて臨戦態勢に入り、チームも組み直しとなった。一方で、スピードワゴンに連れられてランプとるんは撤退することとなった。

一方で承太郎は助っ人達の名前を聞き、なにやら怪しんでいる様子である。

 

「スピードワゴンにジョナサン・ジョースターだ? ジジイ、テメェの祖父とSPW財団創始者、それも若いままの姿で何で揃ってここにいるんだ? どっちもすでに死んでる人間だろ」

「そこに関しちゃ、かなりややこしい状況があっての。まあ二人とも、エリナおばあちゃんが見せてくれた写真と瓜二つじゃから、本人には違いないわい」

「それ以前に、あんたらの敵だって男も過去から来てるらしいからな。今更だろ」

 

SPW(スピードワゴン)財団

承太郎達の打倒DIOの旅のバックアップを図った組織で、先ほどジョナサンとともに現れたスピードワゴンという男が後に興した巨大財団。彼の遺言でジョースターの一族をサポートするよう告げられたことが、旅のバックアップをしていた理由でもある。

 

「まあそれはともかく、夏みかんにユウスケ、久しぶりの実戦だが問題は?」

「無いですよ。それじゃ、久しぶりに行きますよ、キバーラ」

「はぁーい、待ってたわよ」

「じゃあ、俺も行くか」

 

夏海が呼びかけると同時に白い小さな蝙蝠が現れ、夏海がそれを掴む。そしてユウスケが両手を腹部に当てると、そこから赤い宝玉の埋め込まれたベルトが浮き上がる。

 

「「変身!」」

 

夏海とユウスケが口を揃えてそのフレーズを叫ぶと、二人の体も変化した。夏海は先ほどの白い蝙蝠キバーラが宙吊りの様な姿勢でベルトにセットされた、白を基調とした女性版キバのような仮面ライダーだ。

対してユウスケは、赤い体と複眼にクワガタムシのような金の角を生やし、口には牙のような意匠クラッシャーがついている。

それぞれキバの世界に住むキバット族というモンスター種族のキバーラから力を借りた、仮面ライダーキバーラ。

超古代の力で同じく超古代に存在した戦闘民族グロンギを倒すべく変身した、仮面ライダークウガである。

その姿を見て、承太郎もつい感心する。女の仮面ライダーであるキバーラの存在はやはり驚きなのだろう。

 

「あっちの女も仮面ライダーなのか……しかし、あのクウガってやつの方がお前よりも仮面ライダーっぽいな」

「遠慮なくズケズケ言うな、お前も。さて、そっちもスタンドを使えるそうだが、やれるか?」

「おうともよ! 見せてやるぜ、俺のナイスなスタンド"シルバーチャリオッツ"をな!!」

 

ディケイドに促され、ポルナレフも自身のスタンドを発現する。その姿は銀の甲冑を纏った騎士という風貌で、右手のレイピアが攻撃手段のようだ。

それに対してジョセフは右手から紫色のイバラというスタンドの像が浮き上がったため、戦闘には向かなさそうだ。

 

「儂のスタンド、"ハーミットパープル"は見ての通り戦闘には向かんが、長年使っている仙道波紋法との併用が効くんじゃよ。ユウスケ君、悪いが一緒にディオを食い止めてくれんか?」

「了解っす! クウガの力、見せてやるよ吸血鬼野郎‼︎」

「いくら仮面ライダーが人知を超えた力を持とうと、ベースは生身の人間だろう。モンキーが人間に勝てんように、人間が吸血鬼に敵うはずなかろうが‼︎」

 

そして臨戦態勢を整えたクウガとジョセフに、同じく臨戦態勢を整えたディオが飛びかかる。

 

「なら、私はポルナレフさんとあの洗脳されているらしい方達の相手をします」

「トレビアーン! 夏海ちゃんみたいな美女がタッグなんて、願ったり叶ったり出せ‼︎」

「そうやって調子付いていられるか、ライダーども‼︎」

 

キバーラもチャリオッツ同様にレイピアが武器のため、ポルナレフとタッグを組みアヴドゥルとイギーに立ち向かう。

 

「ならあのジョナサンってのと鎧武に向こうの怪人は任せて、俺らで残りの奴らを叩くぞ」

「消去法でそうなるか……やれやれだぜ。だがまあいい、いくぞ」

「いくら数が増えたところで、おれを倒せるかな‼︎」

「ディエゴ、そこは俺たちじゃないのか⁉︎」

 

ライダーとスタンド使いが集結し、戦いの火蓋は切って落とされるのだった。

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