仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア 作:玄武Σ
書きたいことが多すぎる上に、筆の乗らない日が続き、気づけば八月ど真ん中……しかも、二万字超えました。
がっこうぐらし編、ようやく完結。お楽しみください。
P.S.BLEACHの新作で成人後の一護の職業が翻訳家とあったので、42話の一部文章を修正しました。
俺は天空寺タケル、大天空寺の跡取りだ。
俺と一護達が破面と戦っていると、新たな破面二人が襲来して危機に陥ってしまう。
そこに俺達と同じくエトワリアにやって来た仮面ライダー電王と、海賊麦わらの一味、そして波紋使いジョセフとシーザーが加勢に来てくれた。
しかし破面も真の力を開放し、俺達に牙を剥いてきた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「さっき、とんでもない音が聞こえたと思ったけど…」
「ルフィ達、とんでもない奴と戦ってるみたいだな」
「こっちは、俺らでなんとしても守らんとな」
紗英がグリムジョーの咆哮が聞こえた方を見ると、何度も凄まじい竜巻とそれによって生じた砂嵐が吹き荒れる光景を見た。そしてその数十メートル先には、何度も轟音や爆発が生じる。
竜巻はドルドーニ、轟音や爆発は電王達をその一帯まで吹き飛ばしたグリムジョーによるものである。そこからチョッパーやキンタロスは、電王やルフィが激戦を繰り広げていると推察している。改めて、今この場にいる仲間達を守ろうと決意するのだった。
~同時刻、VSグリムジョーの現場~
「シャアアア!!」
「うぉっ!?」
グリムジョーの爪による一撃を、見聞色の覇気のおかげで回避できたルフィ。しかし、凄まじいスピードでの攻撃だったため、それでも間一髪であった。
「らぁああ!!」
「な…がっ!?」
しかし、直後にグリムジョーはルフィを蹴り飛ばした。しかも、足の爪を突き立てることで斬撃の特性が加わった蹴りとなり、ルフィにも大きなダメージを与えることとなった。
「「はぁああああああ!!」」
そして背後から、電王とゴーストが剣で斬りかかる。攻撃後の隙を突いた背後からの一撃、確実に決まるはずだった。
「
「ぐえぇえ!?」
『「うわぁあ!?」』
何とグリムジョーの両肘の装甲、その隙間から棘状の弾丸が発射された。それを諸に食らった電王もゴーストも、大きく吹き飛ぶこととなる。電王に至っては、モモタロスだけでなく良太郎も苦悶の声を上げるほどのダメージを負うこととなった。
「ROOM・タクト!!」
そんな中、ローは咄嗟にオペオペの能力でドームを作り、その中の物を自在に動かす技を使用。動かす対象は、辺り一帯の砂だ。
「へぇ…」
「
それによって砂嵐を起こしたローに、グリムジョーは感心する。そしてローはグリムジョーの視界が砂嵐によって封じられたこのタイミングで、大太刀による刺突を放った。武装色の覇気を纏わせ、その頑強な体を確実に貫くために。
そして、その一撃がグリムジョーの脇腹に見事命中した……
「着眼点は良いし、今の一撃もなかなか良かったぜ」
「なに!?」
にも拘わらず、グリムジョーの体には大きなダメージも無い。その体を覆う白い装甲は、僅かな傷をつけた程度で済んでしまったのだ。
「けど、その程度の一撃で十刃に勝てると思うなよ!」
「ぐっ!?」
グリムジョーはそのままローの体を蹴り上げる。どうにか武装色で体をコーティングし、耐えるロー。しかしグリムジョーは、そんな彼に虚閃を放とうと右手を構える。
しかしその時、電王の必殺技が放たれた。分離したデンガッシャーソードの刀身が放った横一閃が迫り、グリムジョーに命中する。刀身がドリルの様に高速回転しているためか、ローの一撃よりもダメージが大きそうだ。
更にルフィのギア2ど武装色の合わせ技による、高熱を纏った鉄拳がグリムジョーの腹部に諸に命中する。同時にデンガッシャーによる縦一閃が頭上から叩き込まれ、グリムジョーにようやくまともなダメージが入った。
「よし、今だ!」
【アーイ! バッチリミナー! バッチリミナー!】
そしてゴーストはその隙を突いて新しい眼魂を起動すると、炎を纏った赤いパーカーが出現する。ベルトのレバーを引くと、新たな姿に変身する。
そして現れたゴーストの姿は、オレ魂をそのまま赤くしたような見た目をしており、目をはじめとして各所に炎が燃えるような意匠をしている。
その名はゴースト・闘魂ブースト魂。タケルの亡き父・天空寺龍の力で誕生したオレ魂の上位互換形態だ。ベルトから新たな武器・サングラスラッシャーを出現させ、ブラスターモードにして銃撃を叩き込む。
「三人とも、離れて!!」
「「ああ!」」
「おう!」
そして巻き添えを喰らわないよう、電王達に呼びかける。咄嗟に離れたことで、グリムジョーのみにダメージを与えることに成功。
「よし、このまま…」
そしてゴーストはサングラスラッシャーに二つの眼魂を装填する。名前まんまのサングラスを模した武器の為、そこに眼魂を二つ組み合わせてはめ込めるのが特徴だったわけだ。そして使ったのは、闘魂ブーストとビリー・ザ・キッドだ。
【メガマブシー! メガマブシー!】
これまた騒がしい音声が流れると同時に、ゴーストはサングラスラッシャーのトリガーを引く。ルフィもそれを察して電王に呼びかけると、二人同時にその場から飛び退いた。
【メガ! オメガフラッシュ!】
「やぁあああああああああああ!!」
そして発射、グリムジョーはそれを受けて大爆発。ゴーストも瞬時に背後へと飛び、爆発の巻き添えを喰らわずに済んだ。
「ぜぇ…ぜぇ…これでも倒しきれる気がしないけど…」
「流石に…ちっとは効いたよな?」
「シャアアアアアア!!」
「「「え!?」」」
「ウソ…だろ…!?」
なんと爆炎の中から、グリムジョーがこちらに向かって飛び出してきたのだ。頭部を始め体の各所から血を流しているため、ダメージはそれなりにあったようだが、意に介した様子が無い。
「「ぶっ!?」」
そして電王とゴーストの顔面を同時に殴り、そのままはるか後方へと吹き飛ばすのだった。そして続けざまに爪を立て、ルフィとローに襲い来る。
「「ぎゃあああ!?」」
「そらよ!!」
グリムジョーの苛烈さに呆気に取られ、ルフィもローも回避できなかった。深く爪で斬られ、そのまま回し蹴りで纏めて吹き飛ぶ。
「ヒャッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ! 血沸き肉躍るってのは、こういうことを言うのか。いいねぇ、唆るじゃねぇか!!」
牙を剥きだしながら高笑いを上げ、歓喜した様子のグリムジョー。そして仮面ライダーとルフィ達、どちらに追撃を仕掛けようか品定めする目で、両チームを吹き飛ばした方を見回す。
「仮面ライダーも悪くねぇが、やっぱり生身の人間で俺とやり合えるあっちだな!!」
そしてルフィとローに狙いを定め、そのまま超高速で飛び出していく。
しかし、彼らも黙ってやられるほど甘くない。
「ん?」
直後、ローが能力で生成したドームが広範囲に発生。そこにグリムジョーが入った瞬間、それは起こった。なんと、ドーム内の岩山が切り抜かれたのだ。
「タクト!」
「なに!?」
そしてその岩山から切り抜いた大岩を、グリムジョーに向けて放った。流石に驚き、グリムジョーも迎撃態勢に入る。そしてその一瞬の隙を突いて、ルフィがグリムジョーの懐に飛び込む。
「
「がはっ!?」
そして再び放った火拳銃を、今度は顔面に叩き込んだのだ。グリムジョーも大きく怯むこととなり、流石にこれは今までで一番のダメージを与えられたのが見て分かった。
そしてそれを確認したルフィは、すぐに退避する。
「ぶっ潰れろ!!」
そこにすかさずローの操る大岩が放たれ、グリムジョーの全身を押しつぶす。今までのパターンだと岩に押しつぶされた程度で倒しきれないだろうが、時間を稼ぐことくらいは可能だろう。
「後は電王屋達が戻って来るまで押さえつければ…!?」
しかしその直後、グリムジョーを押さえつけている岩に振動が走る。内側から拘束を解こうと暴れているようだ。
「(こいつのパワー、底なしか!?)やらせるか!」
「おい、医者! 無事か!?」
「モモタロー達、無事だったか!」
ローが戦慄しながらもグリムジョーを抑えようとすると、そこに電王とゴーストが駆けつけてきた。二人の無事を見てうれしそうなを浮かべるルフィだったが、それは直後に起こったグリムジョーの変化によって戦慄することとなる。
「「な!?」」
「何、アレ…」
「おいおい、いくら何でもそれはねぇだろ…」
岩を粉砕したグリムジョーの姿、厳密には指先から伸びる霊力で生成された、巨大な光の爪。それが彼を押さえつけていた大岩を、切り裂き粉砕したようだ。そしてその声が聞こえたか否か、グリムジョーがその詳細について語り始める。
「俺の最強の技、
「あの野郎、まだあんなもの隠し持ってやがったのか…!」
『モモタロス、気を付けて。わかってると思うけど、あれは今まで戦った敵の比じゃないよ』
電王も驚愕する中、良太郎側の人格からも警戒を促す声が上がる。明らかに対人戦用じゃない技には、仮面ライダーとしては警戒せざるを得ないのだ。
~同時刻・VSドルドーニ~
「どうした?
「うぉっ!?」
「こいつ、攻撃が激しい!」
「こんなのと日常的に戦ってる一護の世界って、どんな魔境だよ!?」
ドルドーニの脚部から伸びる竜巻が、ジョセフ達を襲う。こちらも攻撃が苛烈そのもので、胡桃は思わずそんな悪態をついてしまう。
実際のところ、破面は虚の世界である
「風使い相手じゃ、クラッカーブーメランやロープマジックは使えねぇか…」
「ジョジョ、そこは使いようだ。俺もシャボンで畳みかけさせてもらうからな!」
ジョセフが悪態をついた中、シーザーはシャボンカッターでドルドーニを攻撃する。元々、彼らが元の世界で戦っていた"柱の男"。その一人にして風に由来する戦士ワムウに対抗するため、波紋カッターを参考に編み出した技だ。シャボン玉に高速回転を加えて円盤状にして飛ばすことで…
「むぅ!?」
「思いのほか頑強だった…だが、届いたぞ!」
ドルドーニの風を纏った蹴りを搔い潜れるだけの勢いをつけ、見事に命中したのだ。鋼皮による防御こそ貫けなかったが、これによってこちらに攻撃の手段があることが確立された。
そこでシーザーは、再びシャボンカッターを飛ばす。
「チマチマした攻撃だが、人間にしてはやりおる…だが、他の連中はどうだね!!」
「「何!?」」
「ちょ、そんなのありか!?」
ドルドーニはシーザーの攻撃を凌いでいると、両脚から噴き出している竜巻が増えた。手数を増やす彼の技・
そしてドルドーニは、その増えた竜巻を操って攻撃していく。
「ただでさえ強いのに、手数が増えやがった!」
「マジで、こいつ反則だろ!?」
ジョセフも胡桃も防戦一方、一気にピンチとなってしまった。
「イマジン一匹如き、この儂手ずから葬ってくれるわ!!」
「うわぁあ!?」
一方でリュウタロスも、懐から取り出した鋏を片手に襲い来るエンヤに驚きながら攻撃を何とかかわす。足場の悪い中で、素早い動きを繰り出すエンヤに狙いを定められないリュウタロスも苦戦を強いられていた。
「お婆さん、怖いよ!? あっち行け!!」
「ほほう、そんなに怖いか。消えて欲しいか……だが断る!!」
怯えるリュウタロスに、とあるスタンド使いの漫画家がかつて使ったセリフをぶつけ、そのまま戦闘続行するエンヤ。
その鬼気迫る表情に、リュウタロスは恐怖を覚えることとなる。そしてその一瞬の隙を突かれてしまった。
「そこじゃ!」
「いたっ!?」
エンヤが振り回した鋏が、リュウタロスの腕に微かに傷をつけた。直後、エンヤが霧のスタンドを発動。その霧がリュウタロスの傷口に吸い込まれたと思いきや……
「え、何これ……」
傷口が広がって十円玉くらいの穴が出来てしまう。そこに霧が通っているのが確認されたが……
「かかりおったな!!」
「うわぁあ!?」
それがいけなかった。
リュウタロスの腕が、霧の本体であるスタンド・ジャスティスに操作され、彼の意志と関係なく動き出す。そしてその銃口を、ジョセフに向けようとしていた。
「ジョースターの関係者も、味方の攻撃で命を奪われたらたまらんじゃろうて」
「うう…そんなこと、させないから…」
エンヤのコントロールに抗うリュウタロス。そして銃口を何とかしてエンヤに向け、彼女を倒そうと引き金に指をかける……
「そこじゃ!」
「うわぁあ!?」
ダンッ―
その直後、エンヤがスタンドのコントロールを強める。それによって、発砲した瞬間にジョセフに銃口を向けてしまったのだ。それにより、フリーエナジーで生成された銃弾はジョセフに向けて放たれた。
「うわぁあ!? 何しやがる、てめぇ!!」
「僕じゃないよ! この御婆さんが…」
間一髪で回避に成功するジョセフだったが、事情を知ってか知らずかリュウタロスに文句を言う。
「無駄話をしてる場合ではないのではないかね?」
「ぐぉお!?」
「ジョジョ!」
そこの隙を突いたドルドーニの蹴りが、ジョセフの腹部を穿つ。どうにか踏ん張って堪えたジョセフだったが、ドルドーニが追撃を書けようと跳びあがった。
「くそっ! こうなったらあの手か……」
「何をする気かは知らんが、無駄な足掻きという物だ!」
体勢を立て直したジョセフが何かを企んでいると見たドルドーニが、そのまま上空から攻撃を仕掛けようとするが……
「逃げるんだよォ!」
「あがっ!?」
なんとジョセフは全力疾走、ドルドーニの真下を通って逃げ去ってしまったのだ。これには思わず、ドルドーニも虚を突かれて思わず攻撃を中断し、そのまま着地に失敗して頭から地面に激突する。
「あの
怒り心頭のドルドーニはジョセフに狙いを定めて、両手の人差し指と小指を構えて霊圧を収束し始める。虚閃を放つ準備のようだ。
「あやつ、懲りずに戻って来よったか。もう一発ぶっ放してやろうかの!」
「も、もう…やらせ、ないから…」
そして走ってきたジョセフを見たエンヤが、再びリュウタロスの体を操って攻撃を仕掛けようとする。リュウタロスは抵抗するが、エンヤのスタンドパワーの強大さに結局は操作されてしまった。しかもジャスティスの霧は指に絡まっており、銃撃もすでにエンヤの任意で撃てる状態だったのだ。
「ジョセフ・ジョースターよ、貴様は協力者にドタマぶち抜かれて死ぬのじゃ!」
「ちょっと、逃げて! 危ないから!!」
そしてそのままリュウタロスはジョセフに撤退を促すが、ジョセフは何故かエンヤの方に向かっている。そんな中でジョセフへと銃口が向けられるのだが…
「婆さん、次のアンタの台詞は『脳漿ぶちまけてくたばれ!』だ!!」
「脳漿ぶちまけてくたばれ! ……はっ!?」
そのジョセフのセリフに気を取られたエンヤだったが、その所為でエンヤは銃撃がワンテンポ遅れてしまう。そしてその一瞬の隙を、ジョセフは見逃さなかった。
「よっと」
その場で倒れ伏し、ジョセフはリュウタロスの銃撃を避ける。そしてそれは、虚閃の準備で身動きが取れなかったドルドーニに真っ直ぐ飛んでいく。
「虚閃…あだ!?」
そして発射の直前に顔面に命中、それによって仰け反ったドルドーニによって、虚閃は明後日の方向へと飛んでいく。しかも、その虚閃は一護や由紀達を閉じ込めた、アーロニーロの張った結界にぶち当たる。しかし、結界そのものは特に傷ついた様子が無い。
「あいててて……吾輩としたことが心を乱してしまった。って、ええ!?」
体勢を立て直したドルドーニだったが、直後に地面からロープが伸びて拘束されてしまう。ロープの伸びる崎を見ると、何とジョセフがそのロープを握っていたのだ。
「どうよ、おっさん? これがジョセフ・ジョースターの戦い方だ!!」
「ぐぉおお!?」
ジョセフがほくそ笑みながら告げると、そのままロープを介して波紋を流し込む。アーロニーロの時のように決定打にはならないが、強い波紋が人体に有害なこともあって、それなりのダメージにはなったようだ。
「ちぃ! 流石は青年時のジョセフ、頭だけでなく体のキレもいいようじゃ…」
「婆さん、隙だらけだ!」
「あだ!?」
そしてそこに気を取られたエンヤの隙を突き、胡桃が背後からスコップでぶん殴る。それによってエンヤは気絶し、スタンドも解除されてリュウタロスが解放されたのだった。
「よし、やった!」
「悪いけど、私は回復魔法が使えないから我慢してくれ」
「これくらい、どうってことないよ」
「後は一人だけだが、強さが段違いだからな…気を引き締めていくぞ」
そして体勢を立て直した二人は、合流してきたシーザーと共にジョセフの下に駆け付ける。
そして到着した直後、ドルドーニはロープを引きちぎって拘束から脱出してしまう。
「おいおい。柱の男どももヤバかったが、こいつも相当だぜ」
「どうやら、
「ジョジョに君達も、油断するな。ジョジョの言う通り、奴は柱の男、僕達が元の世界で戦っていた敵にも匹敵しうる相手だからな」
ジョセフが警戒を強めると同時に、ドルドーニも体勢を整える。そんな彼を見て、シーザーもリュウタロスと胡桃に警戒を呼び掛けたのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その頃、一護達が閉じ込められた結界内
「黒崎一護、くたばりな!!」
アーロニーロが叫ぶと、手に持った捩花を手首を軸に高速回転させると、そこから水が発生する。更に触手から、過去に食らった虚の能力から冷気を操るを使用、水から氷の弾丸を生成し、飛ばしてきたのだ。
「二人とも、しっかり掴まってろ!」
「「きゃあ!?」」
一護は、ゆのと由紀を背負ったまま跳躍、アーロニーロのまき散らす氷の弾丸を回避した。そして斬月を振るい、剣圧で攻撃を仕掛ける。
「その程度、今の俺に効くかよ!」
しかし、アーロニーロは触手でそれを防いでしまう。更に触手を伸ばし、上空の一護へと伸ばして追撃を仕掛けてきた。
「すまねぇ、二人とも。ちょっと、動きが荒くなる!」
「え……ひゃあ!?」
「うわああああ!?」
一護は足元に霊子というエネルギーを押し固めた足場を作り、そこから一気に跳躍してアーロニーロの伸ばした触手から距離を取る。
「月牙天衝!!」
そして一気に勝負を突けようと、月牙天衝を放ってアーロニーロを倒そうとする。しかし、ゆのと由紀にかかる負担を考慮した結果、威力が抑えてしまい…
「虚閃!」
「やっぱり、これじゃダメか!?」
アーロニーロの放った虚閃で相殺されてしまった。そしてそこに動揺した一護の一瞬の隙を、アーロニーロは逃がさなかった。
「虚弾!!」
触手を突き立て、そこから無数の虚弾を掃射してきたのだ。そして、それが一護を目掛けて飛んでいく。
「マズい…二人とも、すまねぇ」
「一護…きゃあ!?」
「何を…!?」
一護は避け切れないと察し、ゆのと由紀を肩から降ろしてそのまま地面に落としてしまう。落とされた二人は一瞬驚くが、一護が飛んできた虚弾を全て相殺しようと、斬月を振るった。
「ダメ押しだ。虚閃!!」
「しまっ……!?」
しかしアーロニーロは、直後に虚閃まで放ったのだ。そのまま一護の斬撃が振るわれる。虚弾は一太刀の下に相殺されるも、一護が刀を振るったその隙に虚閃が命中してしまったのだ。
そしてそのまま、一護は地面へと落下してしまう。
「一護、すぐに治すから待ってて!」
「由紀ちゃん、私も手伝う!」
由紀が"そうりょ"の回復魔法で一護を治療しようと駆け寄ると、ゆのもそれに同行する。
「お前ら、俺は良いから自分の身を守れ…あいつに捕まったら、そのまま殺されるぞ…」
「ダメです! あの人の仲間に襲われた人から、魂を食べるって聞いてます。じゃあ、一護さんも危ないんじゃ……」
「そうだよ! 一護が食べられちゃうなんて嫌だよ!!」
一護が二人を逃がそうとするが、二人は聞かずに一護の治療を開始する。しかし、そこにアーロニーロが迫ってきた。
「健気なもんだな。聖典とやらについては軽く調査した程度だが、その優しさとやらがクリエメイトの共通点らしいな。けど、戦闘の場じゃそれが命取りになるってもんだ」
迫ってきたアーロニーロの顔が、いきなり崩れ始める。そしてそれが変形していき、アーロニーロの顔は海燕から慈の物へと変じたのだ。
「折角だから、お前の恩師の顔で殺してやるよ。二度と会えない相手の顔を見ながら逝ける、謂わば冥土の土産ってやつだ」
「めぐねえの顔と声で、そんなこと言わないで…」
「残念だが、それは聞けねぇな。さっさとくたばっちまえ」
「この…ど外道がぁあ!」
しかしアーロニーロの言動に怒りを隠せない一護は、回復しきってない体で斬月を振るう。しかし、それに気づいたアーロニーロは咄嗟に距離を取って再び捩花を回転させる。直後、捩花からまたも生じた水が一護に襲い来る。
「ぐ!?(くそ、さっきより勢いが強い…)」
「そらよ!」
「がぁあ!?」
発生した水はより勢いが強まり、その陰からアーロニーロの振るった捩花が一護の腹部を切りつける。そしてまた体勢を崩した一護は、そのまま落下していく。
「さて、気を取り直して…お前らを潰して聖なる遺体を持って行かせてもらうぜ」
そしてそのままアーロニーロは、再びゆのと由紀に視線を向ける。そして捩花を構えなおして再度接近していく。
「どうしよう、このままじゃあの一護って人…」
「一護の無くなった力……それがあれば」
自分の身が危ない中、一護の心配をするゆの。由紀も、不意に一護の紛失した力という話を思い出した。
そしてその直後、それは起こった。
「え? なにこれ…」
「聖なる遺体が!」
「何!?」
二人の持つ遺体のパーツが強い光を発し、それがなんと一護に向かって照射されたのだ。アーロニーロも虚を突かれて、思わず仰け反る。
「何だ、これ…こ、これは!?」
最初は照射された光に困惑するも、体に不思議な感覚が生じると驚嘆する一護。その時、彼の霊圧が膨れ上がり……
「!? この霊圧…そう来るか」
「なんだ?」
「あの野郎、いきなりどうした?」
「!?
「あ!? 急にどうしやがった?」
ドルドーニもその霊圧の高まりを感じたようで、顔色をよくしてその方へと高速で移動し始めた。ジョセフもつい困惑してしまうが、その直後にそれは起こった。
「ぐわぁあああああああああああ!?」
「何!?」
「アブねぇ!!」
結界が破壊され、アーロニーロがグリムジョーのいる方へと吹き飛ばされてきたのだ。そこに驚きつつも、グリムジョーはすぐに回避する。当然、ルフィ達も同様だ。
すると、何者かが由紀とゆのを抱え、こちらに飛んでくる。
「由紀、それとゆのだったか? お前らの持ってた聖なる遺体とやらのおかげか、失ってた力が戻ってきた……ありがとう」
「一護……?」
現れたのは一護だったが、地面に下ろされたゆのと由紀は礼を言われながら困惑する。そしてその一護の姿は、先ほどとは違う点が散見される。
まず、一護の左側頭部に巨大な白い角が生え、左目も黒く染まっている。そして手に持っていた斬月は、出刃包丁のような大剣から変貌しており、片手剣と短剣の二刀流と化していたのだ。
その異様な姿は不気味にも見えたが、ゆのも由紀も不思議と恐怖を感じていない。
死神にも虚にも種族としての強さの限界値という物が存在しているが、それを超える手段として死神の虚化と虚の死神化を考案した男が尸魂界にいた。その男は虚の死神化をメインに研究をしていたのだが、その研究の過程で作られた実験虚が、滅却師だった一護の母"黒崎真崎"に寄生し、やがて息子である一護にその虚の寄生が滅却師の力と共に継承された。一護は、その力によって死神の虚化を使用可能となっていたのだ。
そして二刀流の斬月は、一護の滅却師の力が発現したことで誕生した真の斬月ともいう形である。
かつての戦いで一護はこの内なる虚も滅却師の力も、敵に奪われる形で喪失してしまった。しかし、聖なる遺体の超パワーが一護に作用し、その失われた力を復活させたのだ。
「二人とも、ちょっとやることが出来たから行ってくる」
「…うん。いってらっしゃい」
一護は二人に申し訳なさそうに告げると、由紀も彼の意図を察したのか背中を押す。ゆのもそれを察したのか、無言で見送った。そしてグリムジョーに向き合い、右手に持った方の斬月の切っ先を向ける。
「待たせたな、グリムジョー。ここからは、おめぇの相手は俺だ」
「おいおい、ここに来て力を甦らせるとは……本当に飽きさせてくれないな、黒崎!!」
対するグリムジョーもここに来ての一護の覚醒に、歓喜しながら向き合う。しかしそんな中で、突如ルフィが一護の隣に並び立つ。
「おし。おれもこいつの相手、手伝わせてもらうぜ」
「ん?」
「おめぇもおれも、これから同じ敵と協力して戦わねぇといけねえだろうしな。お前にも色々あるんだろうけど、ここは一緒に戦うぞ」
「……なるほど、道理だな。俺は黒崎一護、学生兼死神代行だ。よろしくな」
「おれはルフィ。海賊王になるのが夢の、ゴム人間だ。こっちこそよろしくな!」
ルフィから共闘の申し立てがあり、その意図を聞いて同意した一護。互いに自己紹介して、グリムジョーと向き合う。ちなみに、大学生と言ってもルフィに伝わるかわからなかったので、学生とだけ話しておく。
そして当のグリムジョーは……
「黒崎もそこの麦わらも、俺を楽しませてくれたからな。いいぜ、二人纏めて掛かって来な!!」
この対戦カードを喜んで受け入れ、そのまま戦闘に突入する。そしてそんな二人に対し、仮面ライダー二名が声をかける。
「あの蛸足お化けと竜巻オヤジは俺達でぶっ倒す! そっちは任せたぜ!!」
「皆さん! あとは俺達に任せて、由紀ちゃん達をお願いします!!」
「仕方ねぇ、おれじゃ火力不足だからな……任せたぞ電王屋に幽霊屋」
ローにゆのと由紀の守りを任せ、電王は到着したドルドーニ、ゴーストはアーロニーロに向き合う。
「ちっ。黒崎一護がパワーアップするとは…だが、てめぇ如きに俺を倒せるか?」
「貴方がどれだけ強くても関係ない。魂を喰らって、命を踏みにじる。そんな貴方を、俺は許せない。貴方は、俺が絶対に倒す!!」
【オヤスミー】
ゴーストは力強く宣言すると、いきなり変身を解除してタケルの姿に戻った。その際に気の抜けた音声が聞こえるが、気にせずに懐から新しいベルトを取り出して装着した。黒と金を基調とした、巨大な眼魂にも見えるデザインをしている。
【グレイトフル!!】
(ベルトを付け替えた? 何のつもりだ…)
タケルのその行動に首をかしげるアーロニーロ。しかしそんなことも気にせず、タケルはベルトを起動して変身ポーズをとる。このベルトこそ、タケルの持つ15個の眼魂を結集した"アイコンドライバーG"だ。
「変身!」
そしてベルトからの音声が流れると同時に、タケルは印を結ぶようなポーズと共にベルトを起動した。
そして変化した姿は、黒と金を基調としたアーマーを纏った物となる。そして胸にムサシを現す十字に交差した刀、左上腕にニュートンを現す落下中のリンゴ、右脛にロビンフッドを現す弓、といった具合にこれまで変身した形態を始めとした、眼魂のシンボルマークが体の各部に刻まれている。まさに15の眼魂を結集したような姿だ。
その名は、ゴースト・グレイトフル魂。
「見た目は豪華絢爛…お前の最強形態ってところか」
外観からもわかるグレイトフル魂の力に、アーロニーロも感心した様子だった。しかし、すぐにその表情は好戦的な笑みへと変わる。
「だが、たかだか15人の人間の力が結集したところで、5万を超す虚の力を宿した俺に勝てるはずないだろ!!」
そしてそのまま襲い来るアーロニーロだったが、直後にそれは起こった。
【無双!】【ダゼヨ!】【武将!】
「何!?」
音声と同時にベルトから3つのパーカーが飛び出したかと思うと、それに手足が生えてゴーストの隣に並び立ったのだ。これには、アーロニーロも驚きを隠せない。
「この姿の俺は、眼魂に宿った英雄の魂と共に戦える! それが最大の特徴だ!」
『眼魂からお前のことは見てたが、俺も許せんぜよ!』
『タケル殿と共に命を燃やした、我らも相手してやろう』
『タケル殿、助太刀いたそう』
グレイトフル魂の特徴について明かすと、現れた三体の偉人ゴースト達も言葉を発し、臨戦態勢を取った。それぞれ、青が坂本龍馬、白が弁慶、紫が織田信長である。
「命、燃やすぜ!!」
「だったら、燃やし尽くしてあの世に行きやがれ!!」
お馴染みの決め台詞と共に、三体のパーカーゴースト達と駆け出すゴースト。アーロニーロも負けじと啖呵を切り、触手を伸ばして攻撃してくる。
「『はぁああ!!』」
「何!?」
しかし、迫ってきた触手を振るった拳ではじき返すゴーストと弁慶。強化されたゴーストの剛力に加え、弁慶ゴーストが誇る天下無双の怪力があってこその結果だ。流石に、アーロニーロも驚きを隠せない。
『数が多いからって、勝てると思うのは甘いぜよ!』
「くっ!?」
すると龍馬ゴーストがサングラスラッシャーを巧みに振るいながら触手の攻撃を捌き、銃形態に切り替えて咄嗟にアーロニーロ本体を打ち抜く。アーロニーロの方は触手を使って攻撃を防ぐが、龍馬ゴーストはすぐに剣モードに戻して再度触手攻撃を捌いていく。
坂本龍馬が北辰一刀流の使い手で、拳銃も所持していたことから剣術も銃撃も使いこなせた次第だ。
『そしてわしも、数を揃えることが出来る!』
「何だと!?」
大して信長ゴーストは、マジックハンド型の武器"ガンガンハンド"を銃に変形させ、それを複製して一斉掃射したのだ。そして迫りくる触手が、次々に撃ちぬかれていく。
その姿はまるで、鉄砲師団を率いて武田信玄を打ち破ったかつての織田信長のようだ。
そしてそうこうしている内に、ゴーストはアーロニーロの体をよじ登り、懐まで近づいていた。
「人間の分際で、俺より強いなんてあってたまるか!!」
激昂したアーロニーロが左腕を振るうと、手袋がはじけ飛んでそこから触手が伸びる。そしてそれがゴーストに迫って来るが……
【カウボーイ!】【怪盗!】【大王!】
「な!?」
新たな偉人ゴーストが現れて攻撃を防いでしまったのだ。
新たな偉人ゴーストは茶色がビリー・ザ・キッド、蛍光イエロ―が石川五右衛門、そして水色がツタンカーメンだ。
「あが!?」
『人間を見下しているようだが、あ舐めてもらっちゃ困るってもんだ!』
素早い動きでサングラスラッシャーを振るい、腕を切り落とす五右衛門ゴースト。伝説の大泥棒だけあって、怪盗や忍者を彷彿とさせるスピードが売りだ。
そして歌舞伎のような言い回しとポーズで、アーロニーロに物申す。
『タケルは俺達が認めた男の中の男。おめぇみたいな下種に負ける筈ねぇだろ!!』
「がぁ!?」
ビリー・ザ・キッドゴーストが言いながら、銃モードのガンガンセイバーと、サポートメカ"バットクロック"が銃に変形した二丁拳銃で撃ちぬく。伝説のガンマンであるビリー・ザ・キッドの銃捌きは、的確にアーロニーロにダメージを与えていく。
『僕は二十歳にも満たない齢で死んだ…彼女達を僕のように、させるわけにいかない!』
「ぐわぁあ!?」
直後、ツタンカーメンゴーストがガンガンハンドを変形させた鎌で、アーロニーロの脇腹に切りつけた。あまりの痛みに、ついにアーロニーロは慈の顔を崩し、そのままビーカーとその中に浮かぶ二つの顔を露出することとなる。
「人間は限られた命の中、それを燃やして何かを成そうとする。それを成して大勢の人々が認めた時、その人は英雄となる! そんな英雄が、お前なんかに負けるはずがないんだ!」
「「がぁああ!?」」
そしてゴーストの叫びと同時に放たれた拳が、アーロニーロの腹を穿つ。そして怯んだ隙に飛び退くと、ベルトを操作し始める。
そして天高く飛び上がると、先に召喚した六体の偉人ゴーストがパーカーに戻り、残り九つの眼魂に宿るパーカーもベルトから飛び出してきた。そして15体全てが揃うと、巨大な光の弾を生み出す。
「たぁああああああああああ!!」
そしてゴーストはそこに飛び込んで、アーロニーロに向けてライダーキックを放った。眼魂のエネルギーを結集し、飛び蹴りでそれを叩きつける必殺の一撃だ。
「「ちぃ!
しかしアーロニーロは迎え撃とうと、十刃専用の最強の虚閃をゴーストに向けて放った。そして二つの必殺技がぶつかり合い…
「「何!?」」
「はぁあああああああああああ!!」
ゴーストが競り勝ってライダーキックがアーロニーロの体に叩き込まれた。ダメージを負って消耗した状態で放つ苦し紛れの一撃では、
加えて、歴史の英雄達の想いの力が結集したゴーストのこの一撃が負けるはずがない。
「これが人間の、英雄の、仮面ライダーの力だ!!」
「「ぎゃあああああああああああああ!?」」
そしてライダーキックがアーロニーロの体を貫き、爆発四散。その中から、ビーカーに浮かんでいた二つの顔が吹き飛んでいく。
「イヤダイヤダイヤダイヤダ!! 僕ハマダ死ニタクナイ!? 苦シイノハモウ、タクサンダ!! 藍染様デモDIO殿デモイイカラ、僕ヲ助ケテクレェエエエエエエ!!」
「……くそ、俺もここまでか。折角、地獄から舞い戻れたってのに…」
片方は死への恐怖に晒されながら、もう片方は静かに落胆しながら、それぞれ消滅していった。
「死ぬのが怖いのは、俺も一度死んだからよくわかる。でも、だからって関係ない誰かを傷つけてまで生きようとするのは、俺には見ていられないんだ」
消滅するアーロニーロを見送り、ゴーストは変身を解除。タケルの姿でクリエメイト達を保護しに向かうのだった。
~電王VSドルドーニ~
「へぇ、あっちにもてんこ盛り形態があったわけか」
『モモタロス、ここは僕達も……』
「何の相談をしてるかは知らんが、吾輩を前にして話している暇があるのかね!」
遠目にグレイトフル魂の戦闘を目の当たりにした電王は、ドルドーニの攻撃を避けながらケータロスを取り出して起動し始める。
【Momo! Ura! Kin! Ryu!】
「変身」
【Climax Form!】
直後にロッド、アックス、ガンの仮面が飛来。線路の意匠がある赤いアーマーの両肩と胸に装着され、最後に顔の仮面が展開され、クライマックスフォームは完成する。
「俺達、参じょ…って、うぉ!?」
『センパイ、早速悠里さんをナンパしようとしたのに、いきなり呼び出さないでよね』
『亀の字、しゃあないやろ。このおっさん、どえらい強敵みたいやしな』
『へへ。早速、やり返させてもらうよ。答えは聞いてない!!』
しかし決め台詞の途中で憑依したイマジンが体の主導権を奪って口々に文句やらなんやらを言うので、いまいち締まらなかった。見た目がダサいことに並ぶ、クライマックスフォームの欠点だ。
「向こうにいたイマジンの
しかしドルドーニは電王の新たな変身にも動じず、そのまま
「効かねぇな」
「何!?」
『センパイ、僕は普通に痛いんだけど!?』
なんとダメージがウラタロスにのみ流れ、電王本体には特に大きな影響はなかったのだ。更に進む電王にまた攻撃が当たるが…
『モモの字、また俺にだけ攻撃が入っとるやないか! ちょっとは気ぃ付けてくれ!!』
「うるせぇ、クマ! こいつ相手にそんな余裕ねぇよ!!」
「味方を盾に……貴様、人でなしではないか!?」
今度はキンタロスのみにダメージが流れ、彼の叫びが聞こえる。ドルドーニが電王の言動とクライマックスフォームのこの使い方に思わず驚愕して叫んでしまう。そこで更に追撃しようと虚弾も乱射、一発命中する。
『モモタロスのバカ、今度は僕が痛いよ!!』
「小僧も我慢しやがれ! こいつぶっ倒したら、とりあえず楽になるからよ!!」
「まだやるのか!? 流石の吾輩もドン引きだぞ!!」
やっぱりリュウタロスのみにダメージが通ったため、ドルドーニも続けて仰天する。しかしそのまま、跳躍して電王に狙いを定める。
「味方の巻き添えも考慮しない、クソガキが! ぶっ潰す!!」
ドルドーニも思わず口が悪くなる、モモタロスのクライマックスフォームの使い方。手数で押して彼や本体の良太郎を倒しに向かう。
しかし電王は気にした様子も無く、ベルトにはめ込んだケータロスのボタンを押してライダーパスをかざす。
「へ。生憎、負けるわけにいかねぇんだよ」
【Charge And Up!】
そして必殺技が発動するのだが、いきなり胸に装着されたガンフォームの電仮面が開き始めたのだ。
「吹っ飛びやがれ!!」
「何ぃいいいいい!?」
そして開いた胸の電仮面から、大量のミサイルが発射された。技名は"ボイスターズシャウト"だ。
発射された大量のミサイルを、ドルドーニは迎撃しに動く。蹴りに合わせて脚部から噴き出す竜巻も動き、次々にミサイルを撃ち落としていく。
そして最後の一発を撃ち落としたドルドーニは勝ち誇った表情を浮かべる。しかしジョセフから喰らった波紋の影響か、思いのほか息が上がっている。
「ぜぇ、ぜぇ…どうだ、これで…」
「なんの! まだまだ、ここからだぜ!」
【Charge And Up!】
「な!? しまっ…」
しかし電王も負けじと、ベルトにパスをかざして必殺技を発動。ボイスターズシャウトをもう一度発射したのだ。ドルドーニは攻撃後の隙を突かれて、迎撃に間に合わずに命中。
「な、あ……(体が動かん…中々に効いたな)」
「おし、今だ!!」
『行こう、モモタロスにみんな!!』
『僕もいつでもいいよ』
『おっしゃ、派手に決めるで!』
『それじゃ行こう! 答えは聞いてない!!』
【Full Charge!】
落下していくドルドーニを見た電王は、良太郎と憑依したイマジン全員で示し合わせると同時に、ケータロスのボタンを押さずに、パスにベルトをかざして駆け出す。その結果、電仮面が定位置から動かないまま右足にエネルギーが収束していき……
落下して来たドルドーニに、5人で声を合わせながら技名を叫び、飛び回し蹴りを叩き込む。ドルドーニの顔面に諸に叩き込まれたそれは、凄まじい威力で彼の体を地平の彼方へと吹っ飛ばした。
「先ほどの評価は訂正しよう。見事だ、
いや、仮面ライダー電王」
吹っ飛んだ先で電王への称賛の言葉を小さく呟くと、そのままドルドーニは大爆発。
『ん?』
「どうした良太郎? あのガキ達をデンライナーに連れて行こうぜ」
『あ、そうだね…』
良太郎はドルドーニからの称賛が聞こえたのか否か、若干反応する。しかしモモタロスに話しかけられ、変身を解除して学園生活部の保護に向かうのだった。
~一護&ルフィVSグリムジョー~
「シャアアアアアアア!!」
グリムジョーは、両腕に展開した
「「よっと!」」
しかし二人そろって人外染みた跳躍力で軽々と避けてしまう。そして上空から…
「月牙天衝!」
「ゴムゴムのJET銃!」
同時に必殺技を放って、畳みかける。月牙天衝は威力こそ抑えて小さい攻撃だったが、的確かつスピーディにグリムジョーを狙う。ルフィもギア2による加速と武装色の覇気を纏ったパンチで、一気に畳みかけようとする。
「そんなもの、効くかよ!」
しかしグリムジョーは、自ら跳躍して二人の攻撃を易々と回避する。そして至近距離で二人を切り刻もうと、再び両腕の豹王の爪を振るおうと構える。
「うぉおおおおおおお!!」
「おらぁああああああ!!」
迫ってきたグリムジョーに、同様に二刀流となった斬月を振るって迎え撃つ一護。そしてそのまま鍔迫り合いになろうとした直後…
「JET
「うっ!?」
ルフィの両脚を合わせた蹴りに、武装色の覇気を纏わせた一撃を背中に命中させる。それによりグリムジョーは怯む。
「そこだ!」
「ぐわぁあ!?」
そしてその隙を突き、一護は✕字にグリムジョーを切りつける。そこに鋭い裂傷を付け、ようやくまともなダメージが入ったのが見て取れる。
「やるじゃねぇか!!」
「「やべっ!?」」
しかしグリムジョーはすぐに体勢を立て直し、回転しながら
「なら、これでどうだ!」
「な!?」
そして一護が次に出した攻撃は、角の先に収束した霊圧を光線にして放つという物だった。
そう、虚化したことで虚閃が撃てるようになったのだ。虚化で虚の技が使えることはグリムジョーも知ってはいたが、突然の使用に不意を突かれて諸に食らうこととなる。
「やったか?」
「いや、まだだ!」
一護が思わずつぶやくと、ルフィの見聞色による気配察知でまだ無事であることが判明した。
「こんなに滾る勝負は久しぶりだぜ! もうしばらく付き合わせろや!!」
そして爆炎の中から飛び出して来たグリムジョーは、再び両腕の豹王の爪を振るって襲い来る。ギリギリで回避出来たが、威力と射程が揃って桁違いな技のため、連続して使われたら、長期戦では厳しい。
「なあイチゴ、ちょっと威力高いけど遅い技があってな。それで一気に勝負つけてぇから、隙作ってくれねぇか?」
「……なるほど、わかった。あと、イントネーションは苺じゃなくて一護な」
「イン…トネ…ああ、果物のイチゴじゃねぇのか! わりぃな、一護!!」
「わかってくれたならいい。じゃあ、行きますか!!」
そしてルフィと相談を終えた一護は、再びグリムジョーに斬りかかる。
「相談は終わったみてぇだな。もういっちょ始めるか!!」
そしてグリムジョーは律義に待っていたらしい旨を伝え、そのまま戦闘を再開した。そして斬月と豹王の爪が再度ぶつかり合う。だが……
「悪いな、グリムジョー。今はダラダラと長く戦ってる場合じゃねぇんだ、一気に終わらせてもらう」
「は?……まさか!?」
グリムジョーは一護の言葉に一瞬呆けるが、直後に何をしようとしているのかを察する。
すると一護の血管が浮き上がり、そのまま凄まじいパワーを発揮してグリムジョーを吹っ飛ばした。
(あの時は咄嗟だったが、感覚を覚えてたみてぇだ。上手くいった!)
それは
ちなみに、攻撃用の
「行くぜ。月牙天衝!!」
「何!?」
そしてグリムジョーが体勢を立て直す前に、二振りの斬月で月牙天衝を二連続で放った。それに驚愕するグリムジョーだったが、なんとギリギリで回避してしまったのだ。
「くそ、黒崎が堂々と滅却師の技を使うのは予想外だったな。だが…」
「ギア3+武装色・硬化!!」
「な!?」
しかし回避した先にルフィがギア3で巨大化した両腕に覇気を纏わせて、待っていたのだ。後ろに勢い良く伸ばした両腕を叩きつけようと、グリムジョーに狙いを定める。
そして放たれたルフィの技だったが、なんとグリムジョーは咄嗟に体勢を整えたと思いきや、正面から受け止めたのだ。
「ぐぉお!?(見掛け倒しじゃねえ、とんでもねぇ威力だ! だが、黒崎に麦わらを投げつけりゃ…)」
しかし、ギア3の出鱈目な威力は受け止めたグリムジョーも驚愕に値するものだった。そんな中でグリムジョーも反撃に転じようとしていたが……
「一護ぉおおおおおおおおおおおおおおお! 今のうちにとどめを刺せぇえええええ!!」
「「な!?」」
突如、ルフィが一護に向けて叫び出した。そのことに、グリムジョーだけでなく一護本人も驚愕した。しかし、続けてルフィは叫び続ける。
「こいつが動けないうちに、何でもいいからデカい攻撃をぶっ放せぇえええええ!! おれは大丈夫だ、耐えるなり避けるなりするし、助けてくれる仲間もいる! 気にせずやれぇえええええ!!」
「うぐ…(さっきまでのダメージもそうだが、だんだん威力が上がってやがる。マジで動けねぇ…!?)」
グリムジョーは一護が動き出す前にどうにか動こうとするが、それまで蓄積されたダメージが大きかった上にルフィの技も威力が減衰するどころか威力は上がっていた。
己の夢と、仲間を守るという執念染みた力は、十刃にも食い下がる程だったのだ。
「……ああ!」
そしてそんなルフィの意志を汲んで、己の最大の一撃の準備に入る。二振りの斬月に己の霊圧を収束し、同時に振るう。
そしてフルパワーの月牙天衝を、剣で十字を切るように放った。それによって放たれた、巨大な十字型の斬撃がグリムジョーを飲み込んだ。
「ROOM・シャンブルズ!!」
そしてルフィまで飲み込もうとした矢先、ローの技が発動した。ルフィはそこらへんに落ちていた小石と入れ替えられ、ローに救われたのだった。
「麦わら屋、てめぇ無茶しやがる。最悪だな…」
「……お前も、その世代だ」
悪態をつくローにそう返すルフィ。億越えの賞金首で、且つ世界規模の大事件を起こしたに関与した実績から"最悪の世代"と呼ばれている。ルフィとローも、そう呼ばれる12人に数えられていた。
そしてそんな二人は現在、デンライナーと並走する腕の生えた空飛ぶ帆船に乗っていた。
「で、このイカす船はなんだ?」
「幽霊屋の持ってるメカで、キャプテンゴーストっていうらしい」
どうやら、ゴーストが用意した代物らしくそれでデンライナーへと撤退することとなった。
そしてその様子を遠巻きに見ていた一護の所に、雨竜が駆けつけてきた。
「黒崎、戦闘は終わったみたいだな。撤退するぞ!!」
「だな……流石に、少し疲れた」
そして二人も高く跳躍し、デンライナーへと向かっていく。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その後、里へと向かうデンライナーの車内にて
「黒崎、君寛ぎ過ぎじゃないか?」
「一護、食べてすぐ寝たら牛さんになっちゃうよ」
「うるせぇな。戦闘後なんだから、ちょっと位いいだろ」
食堂車でナオミの用意した軽食をいただいた後、座席に寝転ぶ一護の姿があった。雨竜や由紀が注意するも、意に介した様子も無い。既に一護は自分の肉体に戻った状態で、コンもぬいぐるみに戻っていた。
ちなみに、オーバーヘブン・ショッカーの目的や聖なる遺体について、エトワリアについても食事の際に説明済みだ。
「それで、一護はどうする? 俺はショッカーが絡んでいる以上、仮面ライダーとして止めないといけないから戦うけど…」
「うん。貴方のあの力、僕らも貸してくれたら嬉しいかな? 勿論、無理にじゃなくていいけど…」
タケルや良太郎も自分の想いを話しつつ、一護の意思確認を取る。そんな中、一護はいきなり起き上がって、話し始めた。
「当然、手を貸すつもりだ。虚がいる以上は俺にとっても他人事じゃねえから、ダメだって言われても手伝う。それに、それ以上の理由もある」
「それ以上だぁ?」
「そうだな。一緒に戦う以上、話しておく必要もあるか」
モモタロスから懐疑的な声が上がって来たが、直後に自らの戦う理由について話し始める。
「俺のおふくろは、俺がガキの頃に虚に殺された」
そこから、一護は自らの過去を打ち明ける。
つい最近まで伏せられていたのだが、一護の父・黒崎一心(旧姓・志波)は死神だった。つまり、一護は死神の父と滅却師の母の混血のため、生まれつき高い霊能力を持っていたのである。
しかしその為に、幼少期は幽霊と生きた人間の区別がつかなかったらしい。そんなある日、偶然雨の日に見かけた虚が少女の姿に偽装した疑似餌を川に落ちそうな人間と勘違い、助けようとして川に落ちてしまう。真咲はそれが虚だと気付いて一護を助けようとするも、ある事情で滅却師としての力を喪失、虚に返り討ちにあって命を落としてしまう。
虚の存在を知らなかった当時の一護は、この一件から母を死なせた自責の念と守る為の力に固執していた。
そんなある時、高校生になったばかりの彼は死神の少女・朽木ルキアと出会い、負傷した彼女から死神の力を借り受けて虚を撃破。それを皮切りに数多の強敵と死闘を演じることとなった。
「そういうわけだから俺は……って、どうした?」
説明の最中、一護はつい疑問を覚える。
ゆの達ひだまり荘の面々や学園生活部の四人は目に涙を浮かべ、モモタロスも顔をうつむかせて嗚咽を繰り返すところを、良太郎に慰められている。ルフィ達麦わらの一味の三人は恥も外聞もなく、号泣しているようだ。ジョセフとシーザーも、思うところあってか暗い表情を浮かべる。
「ひっく……一護さん、辛かったんですね」
「一護のおがあ゛ざん゛があ……」
「良太郎、苺の母ちゃん天国から見てるよな?」
「うん、きっと……」
(そういや、この世界で生前の爺さんに会えたが、この数年後には…)
「戦士だった母親……か(父さん……)」
「ゔぉおおおおおおおおおおおおおお!!」
皆が思い思いに言葉を口にする中、大声で泣き喚くルフィが一護に摑みかかる。そして、自身も過去に起こった不幸を語った。
「おれもよぉお、血は繋がってねぇけど兄ちゃんが二年前に死んじまってよぉお! その十年前にも一緒に兄弟になった兄ちゃんが死んでて……だから、オメェの気持ちスッゲェわかる! 家族がいなくなるの、つれぇよなあ!!」
「あ、ああ……ありがとうな(悪くねぇ筈なんだが、ちょっと暑苦しいな…)」
ルフィからも重い過去が判明、一護の過去について激しく共感したらしい。そこに礼を言いつつも、鬱陶しく感じる一護であった。
その後、全員が泣き止んだところで話を再開した。
「落ち着いたところで話を戻す。戦うきっかけがそんなだからよ、俺はお前らを守りてぇと思ったわけだ。
いくら大きな力を持っていても、俺は万能のスーパーマンじゃねえから、世界中の人間すべて守りたいなんて出来そうにない大きなことは言えねぇ。かといって、仲間や家族だけとか手が回る相手だけを守りてぇなんて、そんな無責任なことも言いたくねぇ。
だから俺は、山ほどの人間を守りてぇんだ」
そして、間を置いてもう一度言葉を紡ぎ出す一護。
「でだ。俺はいつまでも此処にいるわけないかねぇけど、こうして知り合っちまった以上は、ここに居る全員がその俺が守りてぇ山ほどの一部になっちまっている。だから……
改めて言わせてもらう。手伝わせてもらうぜ」
言いながら、タケルと良太郎に向けて手を突きだし、握手を求めてきたのだ。
「ありがとう! 一護も手伝ってくれて、心強いよ!!」
「僕からもお礼を言わせてください!!」
「その、一護さん……ありがとうございます」
「私からも、ありがとうだよ!!」
そしてタケルと良太郎も礼を言いながら握手を返していく。その横で、ゆのと由紀も改めて礼を言うのだった。すると、それを見計らったかのようにルフィも口を開きだした。
「おし、話も終わったな。いいか? おれ達は今、共通の敵と戦う為にこうして手を取り合っている。つまりおれ達は、同志ってことだ」
言いながら、車内にいる面々を見渡すルフィ。すると、その意図を呼んだのか一護、タケル、良太郎、ジョセフはルフィに近づき、ゆのと由紀も何となくそれに倣う。
「さっきの仮面野郎どももそうだが、敵にはタケル達と同じ仮面ライダーに変身できる奴がいるし、他にもいろんな能力や武器を使うとんでもねぇ強さのやつらがウヨウヨしている。でも、例の遺体とやらにこの世界にやって来た味方がおれ達以外にもいるし、どんどん仲間になってくれる奴らがこの世界に集まりつつある……
だから、全員で敵をぶっ飛ばして、それぞれの世界でやるべきことをやるためにも、協力するぞ!」
「「「「応!!」」」」
そしてルフィが拳を突き出すと同時に、タケルたちもそれに倣って拳を合わせる。
「えっと、みなさん……」
「私達も、まざっていい?」
すると身長差ゆえに参加できなかったゆの達も混ざりたい旨を伝え……
「あ、わりぃな。それじゃあ、これで…」
「君達も、よろしくね」
「はい!」
「うん!」
一護とタケルが言うと同時に6人でしゃがみ、ゆの達もそこに参加できたのだった。こうして、デンライナーは里へと向けて走り去っていく。
~次回~
「アスタ、早速行くデスヨー!!」
「ごめんなさい、異世界から来て早々に手伝ってくれて…」
きんいろモザイク
「気にすんなって、これも修行だ。待ってろギャングー団! 未来の魔法帝がぶっ倒してやる!」
「アスタ、未来の魔法帝は俺だ」
&ブラッククローバー
「……ここが異世界か。あれ、仁藤がいない?」
&仮面ライダーウィザード編、突入!!
『死神図鑑ゴールデン!!』
「う~ん…」
「ゆのっち、どったの?」
デンライナーが里へと帰還する途中、ゆのは一人で頭を悩ませていた。何に悩んでいるのか、宮子が問い尋ねると…
「一護さん達の世界じゃ死神がお侍さんの格好してて、死後の世界の人達も日本っぽい名前の人ばっかりなんだよね……じゃあ、外国の人達はどうなってるのかな?」
「あ、それもそうだよね…」
「うわ、言われてみたら超気になってきた」
「その辺りって、どうなの?」
ゆのの疑問は、確かに当然だった。下手をすれば、ヨーロッパやアフリカの人々が侍姿の死神に死後の世界へ連れていかれることになる。これは、奇妙な光景でしかないだろう。
「なんだ? どういう意味だ??」
「おい、俺と麦わらにもわかりやすくいってくれ」
そんな中でルフィとモモタロスはよくわかってなかったようだが。そこに、ウソップとウラタロスが説明に入る。
「つまりだ、侍がいない国じゃ死神がどんな格好してるかが気になるってことだよ」
「アメリカとかヨーロッパ諸国の死神まで、侍の格好してるのかそうじゃないのかってことだよ」
「あ、そういうことか! みんな侍の格好してじゃねえのか?」
ルフィ達がようやく理解したことで、一護の口から衝撃の事実が語られる。
「これな、俺も前に気になって仲間の死神に聞いてみたんだがよ…
西洋じゃ死神は魔女とか魔法使いで通ってるらしいぜ」
『え?』
予想の斜め上を行く一護からの回答に、全員が間抜けな声を上げる。
「それ、何かの冗談じゃねえよな?」
「俺も最初はそう思ったけど、あいつがそういう方面でウソをつく人間じゃねえのが分かり切ってるしな…ついでに言えば、虚もドラゴンってことになってる上に資源としても使われてるとか」
余りにも突拍子もない発現に、ウソップがつい問い返す。しかし、一護自身も困惑の色を浮かべながら話を続けたのだった。
「ねえ、それ本当に同じ世界なの? なんか、あまりにも突拍子無さ過ぎて…」
「紗英さんの言う通りですよ。いくら何でも言っていい冗談と悪い冗談がありますって」
「つっても……ああ、そういう文句は俺の世界に直接行って、創造神的な奴にでも言いやがれ!!」
同様に困惑していた紗英と乃莉の返しに反論する一護。しかし、その言葉に困惑の色を強める雨竜がいた。
(……僕らの世界じゃ、今は霊王がそれに該当するのか? でも、霊王が出てくる以前にそういう風に世界を作った存在がいたとしたら……)
そしてそんなことを少し考え……
「止めよう。これ以上考えても、たぶんロクなことが無い」
「石田、どうした?」
「何でもないよ、恵飛須沢さん……って、呼び捨て!?」
「あ、悪い。なんか、その方が呼びやすくて…」
危うく、世界に闇に踏み込みそうになったが胡桃のその発言に持っていかれるのであった。