仮面ライダー&ジャンプフォース 平成ジェネレーションズHeaven inきららファンタジア   作:玄武Σ

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先週、平成ジェネレーションズforever見ました。超面白かったです!電王とW好きなら、見るべし!
そしてきらファンのメインシナリオも、アルシーヴとの決着と事の真相が判明しました。ひとまず矛盾しないように、今後のシナリオ展開は調整しないとな……


第7話「エピソードオブ・ファイナルカウントダウン」

死郎

かつて、良太郎がモモタロスをはじめとした仲間達と戦い、倒したはずの男。その正体は良太郎がいた時代から400年前の武士で、死者の時間を運行する幽霊列車で生きながらに現世を彷徨っていた。野望が潰えた後、同じ列車に乗っていた恋人に抱かれながら逝ったはずだった。

 

「なんだ、あいつ? 侍っぽいけど……」

「でもよルフィ、あいつあんな骸骨っぽい列車から出てきやがったぞ。まさか……」

「ゆゆゆ、幽霊か!?」

「幽霊さんって、足あるの?」

 

ルフィ達も突如現れた死郎をしげしげと見るが、ウソップとチョッパーはおおよその正体を察し、かなり怯えている。横で一緒に見ていたゆのも、的外れなことを言いながら怯えていた。

 

「いや、そもそも幽霊なんていませんよ。ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから……」

「あの、花京院さん。一応ここ、ファンタジーの世界なんですけど。所謂、ドラクエみたいな……」

「あの、乃莉ちゃんの言うこと、本当なんです…。それに貴方も不思議な力、使うんですよね…?」

「え?」

 

その一方、幽霊という存在そのものを否定する花京院だったが、乃莉となずなに告げられ、呆気にとられる。

しかしそんなやりとりも気に留めず、死郎は良太郎を指差しながら告げた。

 

「特異点・野上良太郎、俺は舞い戻ったぞ。オーバーヘブンショッカーの首領とやらに従うのは癪だが、再びソラをこの手に取り戻す時が来たんだよ」

『まさか、今度は聖なる遺体を使って……ダメだよ、前にも言ったよね?ソラさんが泣いているのは貴方の為だって……』

「黙れ、貴様がソラの何を知っている?」

 

電王に変身したまま、良太郎は死郎に問いかけるも死郎自身は取りつく島もない様子だ。

しかしその一方、シュガーが死郎の口にした名前に反応する。

 

「ソラ……お兄さん、ソラ様と……この世界の女神様と知り合いなの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽々しくソラと同じ名前の女のことを呼ぶなぁアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

 

直後、いきなり死郎が激昂した。凄まじい怒号と殺気に、ルフィですら一瞬怯む。しかし死郎は意に介さず、声を荒げながら続ける。

 

なぜ俺のソラが悲しんで、ソラと同じ名の女が女神などと持て囃されるぅウウウウウウウウウウウウウウウウウ!

「な、なんだコイツ!? 急にどうしやがった?」

『彼は大昔にソラって名前の恋人と一緒に死んで、そのソラさんを甦らせるために、以前も彷徨っていたんだ。それでソラさんが悲しそうにする度に、ああなっているんだよ』

「前に倒した時に懲りたと思ったが、まだ根に持ってやがったみたいだな」

 

先程の静かな武人染みた雰囲気が一転し、ウソップが動揺する。そこに良太郎とモモタロスが説明すると、再び死郎は向き合って告げた。

 

「俺とソラの為にも生者と死者の逆転は果たさせてもらう。聖なる遺体の力で、今生きている全ての生者は全員死ね!」

 

そして腰に差していた鞭と、何処からか取り出した独楽を手に構えを取る死郎。

そして彼の口にした目的に一同は戦慄することとなった。

 

「生者と死者の逆転……私達を皆殺しってこと!?」

「さっきのイマジンといい、洗脳されてた花京院さんといい、やっぱり本気なんですね……!」

「あの怪物達の親玉のようなものみたいですね。なら、強さもそれ相応なんでしょう…」

 

沙英とヒロが口を揃えて死郎の言動に戦慄し、そばにいたソルトもイマジンの戦闘力から死郎の力を察して緊張感が高まっている様子だ。

しかし、そんな中でも折れない二人がいた。

 

 

「おれはこんなところじゃ死なねぇ。元の世界に帰って、海賊王になるって野望があんだからな!」

「ああ! どうせ一回は勝ったんだ、今更どうってことないだろ!」

 

ルフィと電王は揃って交戦の意志を向ける。そしてルフィがまず最初に動いた。

 

「ギア2(セカンド)!」

 

ルフィが叫ぶと同時に左腕を大きく広げると、その勢いで伸びた腕がポンプのように収縮する。するとルフィの体が高温を発し、全身から水蒸気を発しながら体を赤く染めていく。

 

「お前は何となく、ヤバイってのがすぐわかった。おれも全力でぶっ飛ばしてやる!」

「おぉまだそんな技あんのかよ! 俺も負けてらんねぇな!!」

 

ルフィの全力宣言に、電王も燃え上がる。そして、二人が同時に駆け出した。

 

「ゴムゴムの……」

「行くぜ行くぜ……って、おい速すぎだろ!?」

 

なんとルフィは、電王にも視認できない超スピードで一気に死郎の背後に回った。そしてそのまま、同様に超スピードを発する拳を死郎目掛けて放つ。

 

JET銃(ジェットピストル)!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅い」

「ぐぉぉおお!?」

「何っ!?」

 

何と、死郎はルフィの攻撃を体を軽く晒しただけで避けてしまい、それが電王に命中してしまう。そしてその攻撃の威力に、電王は勢いよく吹き飛んで建物に激突した。

そして死郎はルフィの方を振り返ると、独楽を投擲してそれを鞭で弾き飛ばす。

 

「グワァアああ!?」

 

超スピードで動いた反動で、回避モーションを取れなかったルフィに独楽が命中する。しかもその独楽は爆発し、ルフィも大きく吹き飛んでしまい、近くの家に激突した。

 

「「「「「良太郎さん!?」」」」」

「モモさん!?」

「「ルフィ!?」

 

見ていた全員が、驚愕した。3対1の戦いで終始イマジンを圧倒した電王。類稀なる潜在能力と、叩き上げの戦闘力を見せつけたルフィ。その2人が物の一瞬で、敗北したのだ。

 

「さて……仕上げだ」

 

死郎が呟くと同時に、宙へと新しい独楽を放り投げる。そしてそれを何度も鞭で打つと、独楽は打たれる度に分裂していったのだ。

そしてそれが地面に落ちて回転して行くと……

 

「え、あれ……」

「まさか、イマジン?」

「あんなに沢山……しかもあれって…」

「良さんとモモさんがやっつけたのもいる!」

 

その独楽から、次々とイマジンが出現したのだ。その数は先程ルフィが覇王色で倒した、ショッカー戦闘員よりも遥かに多いのだ。しかも宮子の指摘通り、電王がさっき倒したタウロス、パンプキン、ゲブの三体までいるのだ。

 

「オイオイ、まさか自分が幽霊だからって死んだ化け物まで操れるってのか!?」

 

ウソップが察してつい口にしてしまう。確かに現れたイマジンは皆が呻き声を上げ、体のどこかに必ずお札が貼られていたのだ。

 

「奴らを殺せ。そして聖なる遺体を奪え」

 

死郎が命じると、再生イマジン軍団は一同へと迫って行く。

 

「ソルトぉぉ……こんなの、勝てっこないよ…」

「同感です。これは逃げるが勝ち…きゃあ!?」

「貴様らが転移できることは承知だ。させると思うか?」

 

シュガーとソルトも弱気になり、転移魔法で撤退しようとする。しかし、死郎はそれを何故か知っており、妨害のために再び独楽を投擲してきた。やはりこれも爆発し、2人は大きな傷を負う。

 

「シュガーちゃん! なずなちゃん、シュガーちゃん達を…」

「は、はい!」

 

負傷したシュガーとソルトに、ゆのは慌てて治療しようと、なずなと2人で魔法を発動する。しかしその間にも、イマジンは迫ってきていた。

 

「チョッパーまずいぞ! このままじゃ……」

「仕方ねえ。ランブルボールを使って……」

 

自体を脱しようとチョッパーが懐から切り札を取り出そうとした時、それは起こった。

 

「エメラルドスプラッシュ!」

 

いつの間にか花京院が再びハイエロファントを呼び、イマジンの大群に攻撃したのだ。勢いよく飛んできた無数のエメラルドは、イマジン達に隙を作るには十分だった。

 

「お前、急にどうして……」

「僕自身は覚えてませんが、あなた達に迷惑をかけたようですね。ならその責任は僕自身が取るのは、道理です」

 

ウソップに問いかけられ、花京院は理由を説明する。

よく見ると、その目には何か強い決意のようなものが現れ、一瞬だが花京院の体から、黄金のオーラのようなものが吹き出して見えた。

 

(やっぱ、これがコイツの本当の姿なんだ……まるで俺の理想の"勇敢なる海の戦士"じゃねえか!)

「さあ、今の内に吹き飛ばされたお仲間を! 僕はこのまま殿を務めます!」

「あ、ああ! 助かった。チョッパー、行くぞ」

「私も良さんを助けに行くよ!」

「わかった! 脚力強化!!」

 

そしてチョッパーは変化してルフィの救出に向かう。そして残るウソップと宮子は、電王の救出に乗り出す。

 

「良太郎、大丈夫か?」

「う……ウソップさんに、宮子ちゃん?」

「およよ、変身が解けてる…」

「あ、ああ……あの野郎、あんな速ぇ攻撃避けるなんて、前より強くなってやがるぞ」

 

電王が叩きつけられた建物に入り込んで見ると、良太郎とモモタロスの姿に戻った二人の姿が見えた。あまりにも大きいダメージを受けると仮面ライダーは変身を解かれる場合があるが、電王はモモタロスを憑依させて変身するため、同時に分離してしまうようだ。

 

「おし。とにかく肩を貸すから、逃げるぞ!」

「うん、その方がよさそうだね……モモタロスもいい?」

「ああ。流石にこれじゃあ戦えそうにねえぜ……」

 

結果、モモタロスはまだ動けるだけの体力があるも、良太郎はウソップと宮子に肩を貸して運び出される。そして、建物から出ると同時にルフィを回収したチョッパーと合流できた。

 

「ルフィ、大丈夫か?」

「な、なんか知らねえけど、あの爆発食らってから、力が入らねえんだ…」

「あの幽霊野郎、何か仕掛けてたのかもしれねえな。急いでここからずらかるぞ!」

 

そしてモモタロスが先導して街から離れようとした時、それは聞こえた。

 

「!? この音楽って……」

「ああ、聞こえるぜ良太郎。ようやく来たか!!」

 

直後、電王のベルトから流れたものと同じ音楽が流れたと思いきや、何といきなり列車が現れた。何処か電王の仮面に似たデザインのそれは、虚空から出現する線路に沿って走行する。

 

「な、何だあれ……?」

「デンライナー、僕達の拠点で時の列車だよ」

「すげぇ、列車が空を走ってる!」

「おぉおおお、カッケェエ!」

 

突如現れたその列車デンライナーに、ルフィ達は状況を忘れて興奮気味だ。

するとデンライナーが良太郎達のそばで停車し、中から誰かが現れた。

 

 

「良太郎、やっと見つけたわよ!」

「センパイ、ズタボロじゃない。やっぱり単純バカのセンパイに、ファンタジーの世界は相性悪いのかもね」

「アハハハハ! モモタロス、ダッサイなあ!」

「カメの字にリュウタ、言ったら悪いで。それでモモの字、無事か?」

 

中から現れたのは良太郎を呼び捨てする幼い少女、三人のイマジンだった。一人は青い体に亀の甲羅のような意匠、黄色い体に熊を彷彿とさせる巨体、そして紫の体に竜を思わせる容姿の子供っぽい性格のイマジンである。

 

「ハナさん、みんな…」

「カメに熊に小僧にハナクソ女、おせぇんだよ…」

 

良太郎達の反応を見るに、どうやら仲間のようである。援軍の到着に喜んでいると、それだけに終わらなかった。

 

「ROOM」

 

突然だれかが一言そう言うと、辺りが白いドーム状の何かに覆われる。見てみると、いつのまにか見覚えの無い1人の男がいた。

ファー状の帽子と無精髭が特徴で、手には大太刀を携えている。そして男がその太刀を抜いて振るうと、

 

「「「ぎ……!?」」」

「「「ギャ……グゥうう!?」」」

 

なんと、ドーム内にいたイマジンの体が一斉に両断させられたのだ。

 

「シャンブルズ」

 

そしてまた呟くと、切られたイマジンの体同士が接続させられたのだ。しかも、街中に置いてあるタルや木箱に付けられたり、下半身が別のイマジンの背中に張り付いたりと、メチャクチャな形でだ。

余りにも異常な光景に、ひだまり荘の面々と七賢者の2人は驚愕。しかし助けられたのもあり、ゆのが勇気を振り絞って問いかける。

 

「あ、あの…貴方は?」

「トラファルガー・ロー。ハートの海賊団船長で、麦わら屋と同盟組んでる。まあひとまず、敵じゃねえ」

 

まさかの素性に驚くゆの達、そして同時にルフィの世界から来たなら今の技も悪魔の実の力だと察しがつくこととなった。

さらに援軍はもう1人いた。

 

「ストーンフリー!」

直後、1人の背の高い髪型が特徴的な女性が現れたと思いきや、スタンドを発動しながら叫ぶ。そして花京院に接近していたイマジンを殴り飛ばしたのだ。

そして現れたスタンドはサングラスをかけた、線の細い女性的な体格のものだ。しかし今の様子から、近接パワー型のようである。

 

「スタンド使い……君は?」

「あたしは空条徐倫、敵じゃないわ。あとあの列車なら確実に逃げられるから、そこのクリエメイトって子達を乗せて」

 

女性が承太郎と同じ苗字なのが気になるも、花京院はまずは窮地を脱することを優先し、徐倫の指示に従う。

 

「わかりました。皆さん、あの列車に乗ってください! 味方のようです!」

「あ、わかった! みんな、行こう!!」

 

花京院と沙英の先導のもと、デンライナーへと駆け出すひだまり荘の面々。当然、シュガー達も負傷しているため一緒に保護する。それを見て、良太郎やルフィ達もデンライナーへと急いだ。

 

「逃すか!」

 

しかし死郎がそれを見逃すはずもなく、すかさず独楽を飛ばしてこちらを攻撃して来た。

 

「ROOM」

 

だがその直後、再びローが力を発動し、それによりドームが発生した。

そして

 

「シャンブルズ」

「くっ!?」

 

先さっきと同じ技で独楽を死郎の懐に転移させて爆破した。それにより大きな隙が生じ、脱出の目処がつく。

 

「全員乗ったな。発進させろ!」

「なんで貴方が命令してるのよ!」

「そんな悠長なこと言うな、ハナ屋!」

 

一瞬、ハナとローの口喧嘩が挟まれるも、そのままデンライナーの扉が閉まり、発進していった。ひとまず、脱出完了である。

 

「くそ、逃したか……」

「ほう、存外悔しそうだな死郎」

 

聖なる遺体を手に入れられずに憤る死郎。そんな中、1人の男が死郎の背後から声をかけてくる。

 

「予想外の増援による、聖なる遺体奪取失敗。遺体は持ち主にクリエメイトを選んだようだが、同時に仮面ライダーをはじめとした守護者を呼び寄せた、といったところか」

「……恐らくはそうだろう。あの遺体には人知を超えた力が宿るそうだからな」

「まあ、遺体は一つになろうとする意志と性質を持つそうだ。なら一つでも手に入れれば、全てを同時に手に入れるチャンスも必ずくる。気長に待つといいだろう」

「俺を洗脳せずに、しかも死人のまま復活させた貴様なら知っているだろう。俺はソラの取り戻し、悲しみを断つ為に遺体を求めている。そんな俺に急かすなだと?」

 

話しかけて来た男に、振り向かずに問答を繰り返す死郎。この会話だけで、この男がオーバーヘブンショッカー首領だということが察せられた。

 

「だが、待てば待つほどその感情の昂りは凄まじい爆発力を生む。それこそが、お前を最強の戦士とするのだ。それに、この街は我々の拠点とすれば今後動きやすくなる。何もかもマイナスに考える必要もないのだよ」

「……勝手にしろ。俺はソラさえいれば支配などどうでもいい、生そのものが妬ましいだけだからな」

 

それだけ答え、死郎は現れた幽霊列車に乗ってその場を去っていく。その際、車窓から生気を感じないものの、美しい女性が悲しそうな表情をしているのが見えた。

彼女が死郎の恋人ソラであった。

 

そしてこの翌日、芸術都市は占拠されてしまい、オーバーヘブンショッカーの拠点の一つとなってしまうのだった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「クリエメイトの皆さんとエトワリアの方々、初めまして。私がこの時の列車デンライナーで、オーナーを務めている者です。以後、見知りおきを」

「あ、どうも。助けてもらって、ありがとうございます」

 

デンライナーの食堂車に案内された一同は、そこでオーナーを名乗る初老の男性に出会う。沙英が代表して礼を言い、残りの面々も倣って頭を下げると、それに合わせて良太郎の仲間や助っ人2人が自己紹介をしてきた。加勢に来たイマジンとは別に、白い体の偉そうな奴が1人いたが、そいつも自己紹介を始める。

 

「私はハナ。良太郎の仲間でこの列車の乗客よ」

「どうも、僕はウラタロス。皆さんのような美しい女性に会えて、光栄ですよ」

「俺はキンタロスや。まあ、よろしく頼むわ」

「僕はリュウタロスだよ、よろしくね〜」

「我はジーク。皆の者、我がお前達を救ってやるから光栄に思うが良い」

「客室乗務員のナオミでーす!」

「トラファルガー・ロー。さっきも名乗ったが、麦わら屋と同盟を組んでいる」

「空条徐倫よ。さっきの戦闘を見ての通り、スタンド使いよ」

 

幼女にイマジン4人に奇抜なファッションの女性、独特な呼び方をしてくるイケメンに、スタイルはいいが髪型が奇抜な女性。余りにも濃すぎるメンバーにゆの達だけでなく、シュガーとソルト、そして花京院も反応に困っていた。

 

「まずは、皆さんに我々の細かい素性や良太郎君の存在についてお話しないといけませんね。ナオミ君、コーヒーを皆さんに」

「了解でーす!」

「ナオミ、プリンつけてくれ。腹減った」

「飯あんなら、おれは肉が食いてえ! 骨ついたデッカいやつ!」

 

その結果、ナオミがコーヒーを用意し、話が始まる。モモタロスのプリンはすぐ出たが、ルフィの分は少しかかった。

そして説明が始まるも、ルフィは途中で出てきたマンガ肉に噛り付いてそのまま話からフェードアウトしてしまう。

 

「えっとつまり、その特異点っていうのはタイムパラドックスの影響を受けない特異体質、みたいなものなんですね?」

「ええ。そして特異点は、時間の破壊を起こしたイマジンを倒すことで、特異点自身を支点として破壊された時間を修復する力を持っています」

「そして、その特異点だけが電王になれる資質があるってわけよ」

 

沙英がオーナーから為された、何度か聞いた特異点という単語の詳細を要約する。そしてオーナー自身とハナから、補足がなされた。

ちなみにオーナーはチャーハンを食しながら話しているのだが、彼は何故か刺している旗を倒さないように食べるこだわりを持っている。

 

「で、そのデンライナーを使って、皆さんはイマジン相手にタイムパトロールをしているんですね……なんか、スケール大きいなぁ」

「そういうこと。又聞きでクリエメイトについては知ってたけど、ゆのちゃん達は戦う相手のいない平和な世界に住んでたらしいし、いまいちピンとこないかもね」

 

ゆのが感心していると、ウラタロスが話しかけてくる。実際、クリエメイトの住んでいた世界は世界を脅かす敵や、特殊な能力とは殆ど無縁な世界である。世界の危機と言われてもピンと来ないだろう。

 

「そして紅渡君達、世界の管理者や時の運行を守る関係者達の要請のもと、我々もデンライナーを使いこのエトワリアに乗り込んだわけです。前者の方達が世界を渡る手段を用意してくれたお陰で、我々もこの世界に来れたという次第になります」

「なんでも、オーバーヘブンショッカーは世界も時間も関係なく色んな場所に行き来出来るそうで、だから時の運行を乱す危険分子って事で、私達も戦うことになったのよ」

 

最後にどうやってデンライナーがエトワリアに乗り込んだのか、そして時の運行を守るのが目的の彼らがなぜ異世界の危機に駆けつけたのか、という理由が語られる。

 

その一方…

 

「ナオミお姉ちゃん、苦いのダメだよぅ。シュガーにもプリンつけて」

「ソルトにも何かください。塩味のする物を所望します(このコーヒー、お世辞にもできないくらい不味いです。口直しが欲しい…)」

「あ、了解でーす! お姉さん、急いで用意しますよぉ〜!」

 

シュガーとソルトに懇願され、ナオミが張り切った様子で注文された品の用意に入る。ちなみにコーヒーには極彩色のクリームが乗っており、見た目からして不味そうだ。しかしこれを普通に飲める者が、この場にいたりする

 

「ウソップはこのコーヒー、ダメなのか? おれは結構好きだぞ」

「……よく見りゃ、モモタロス達は美味そうに飲んでやがるな。人間の味覚からズレてんのか、これ?」

「ク、クゥウ〜(美味いな、これ。初めて飲んだけど、コーヒーっていったか?)」

(おれはパンと梅干しが嫌いだが、このコーヒーも追加だ)

 

少なくともイマジンやチョッパー、ついでにクロモンといった、人間以外の生物には好評だった。何故かルフィの捕まえたクロモンが籠から解放され、一緒にたむろしている。

そんな和気藹々の中、花京院は先ほどの疑問を徐倫にぶつけるのだが、ここで意外な声が聞こえた。

 

「徐倫、でしたか? その空条という苗字、かなり珍しいと思うんですが、承太郎という名前に聞き覚えがないですか?」

「あなた、まさか父さんを知ってるの?」

 

なんと徐倫は承太郎の娘という驚愕の事実を知ってしまう。

 

「承太郎が父さん? 彼、まだ高校生のはずなんだが、明らかに年上ですよね?」

「……ああ、そういうことね。まず順を追って説明するけど、実はあたしの所にも一度、あの聖なる遺体が現れたの」

 

どうやら、徐倫の元にもスピードワゴン同様に聖なる遺体が現れたらしい。つまり、彼女も承太郎の世界の別の時代の人間ということになる。

 

「それで遺体の意志か何かに、過去に飛んで父親を救えって伝えられたんだけど、その矢先に遺体が消えて、私も変な空間の歪みに飲まれて、この世界にいたわけよ。後はこの列車に拾われて、現在に至るってわけ」

「……なるほどね。僕も未来から来た僕の孫が変身する電王と、共闘したことがあるからね。徐倫さんの話は信じられるかも」

「……ファンタジーの次はSFですか。頭痛くなりそうです」

 

徐倫の素性と良太郎からの裏付けを聞き、花京院は頭を抑えながら呟く。元々特殊能力で戦う世界にいた彼でも、脳みそのキャパシティオーバーは避けられなかったようだ。

そしてルフィが肉を食べ終えたタイミングを見て、ローは声をかける。

 

「とにかく麦わら屋、おれ達が元の世界に帰るにはそのオーバーヘブンショッカーとやらを潰さねえといけないらしい。やることがある以上、さっさと済ましちまうぞ」

「ああ。早く帰って、ミンゴの野郎をぶっ飛ばさねえとな!」

「ミンゴ? ぶっ飛ばす?? ルフィさん達、ここにくる前に誰かと戦ってたんですか?」

「まあ、そうだな。おれが説明してやるよ」

 

ゆのの疑問に対し、説明するウソップ。

政府に上納金を出すことで合法的に海賊行為を行える、王下七武海。その一人である天夜叉ドンキホーテ・ドフラミンゴが兵器の密造と裏社会への売買に手を出していると知り、訳あって戦うこととなった。ルフィ達麦わらの一味は、その決戦とその後の目的のためにロー率いるハートの海賊団と同盟を組んでいた。

そしてドフラミンゴの拠点であるドレスローザという国に向かう途中で、気がついたらエトワリアにいたというのた。

 

「こ、子供を使った実験……?」

「人造の悪魔の実の開発……皆さん、そんなのと戦うんですか?」

「…おれも奴とは因縁がある。奴が七武海を抜けた今がチャンスだ、時間を無駄にできねえ。そういうことだから、お前らを狙う敵はさっさと倒す。そういうことだ、それ以上でも以下でもねぇ」

 

ドフラミンゴの所業と彼率いるドンキホーテ海賊団の組織力に戦慄するひだまり荘の面々、そしてそんな彼女達に据わった目つきで語るロー。強い決意が見受けられた。

 

「大丈夫だよ。さっきは失敗したけど、死郎さんもショッカーも僕達が止める。ただ、僕達も戦う相手がいるから、ルフィさんは手伝えそうにないけど……」

「大丈夫だ。ミンゴの野郎は俺がぶっ飛ばすから、安心しろ。でもその前にあんにゃろう、今度こそぶっ飛ばしてやるから待ってろよ!」

「さっき言ったが、俺達は最初からクライマックスだ。そうなんども負けねえから、お前らは安心してろ!」

「そういえばルフィ言うたか? さっきの傷で体が動かんようになった言うとったけど、大丈夫なんか?」

「ああ。肉食ったら治った」

「オメェどんな体してんだよ……」

「あはは、面白いねぇ!」

 

そして同じく決意表明する、良太郎達と麦わらの一味。しかもルフィ達もキンタロス達他のイマジンも、さっき知り合ったばかりなのに親しげな様子だ。チームプレイも問題なさそうである。

しかしここで新たな問題が生じた。

 

「そういえば、あの子達はどうしましょう? 一応、敵同士なんだけど……?」

「ああ、そういえばそうでしたなぁ」

 

ヒロがそう言い、宮子と二人で視線を向けた先にはナオミの持ってきた軽食を堪能するシュガーとソルトの姿があった。自分達を狙っているアルシーヴの部下、という立場のためこのまま里に入るわけにはいかない。

ひとまず簡単に説明すると、

 

「なら捕虜にでもしたらいいだろ、猫屋? そのアルシーヴとやらも幹部を捕えられたら、黙ってられねぇだろう」

 

ローが平然と言ってのけた。流石は海賊、言うことが違う。

 

「……可哀想だけど、それしかないわね」

「? ところで、猫屋というのは私ですかな、トラ男さん?」

 

そんな中、宮子から呼ばれた呼び方につい目を剥くロー。

 

「……そうだが、なんで猫屋がその呼び方を知ってる?」

「さっきルフィさんから聞きました。しばらく一緒にいると言うことで、親しみを込めてそう呼ばせてもらいます」

 

そんな様子はなかったのに、いつの間にか話していたらしい。本当はやめさせたい呼び方だが、宮子にルフィと似た空気を感じたローは、諦めることにするのだった。

 

「さて。ではその里に恐らくディケイド、つまり士君が来ている可能性がありますね。デンライナーを急がせましょう」

「あ、士って言うのはまた別の世界から来た僕達の知り合いなんだ。頼れる人だから、安心して」

 

そしてデンライナーは、ゆの達の持っていた地図を参考に、里へと進路を向けるのだった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

その一方、二つ目の聖なる遺体に導かれたクリエメイトが、仮面ライダーと異世界の戦士と会合しようとしていた。

 

「ひふみ先輩、あそこが依頼のあった町ですよ!」

「うん…地図も合ってる…みたい」

 

「あれ? 僕、確か街中を走ってたはずだよね?」

 

「オサム、三門市にこんな場所あったか?」

「いや、僕も覚えてない。というか、ここ日本なのか?」




すまん、ルフィを死郎に負けさせてしまった……自分の中じゃ、死郎が電王最強の敵だと未だに認定されています。
ちなみに最初、ナミとブルックも出す予定だったんですが、キャラが多すぎると動かしづらいので断念。同様の理由で、ジョジョ6部は徐倫とプッチしか出しません。後、徐倫が聖なる遺体と出会うのは承太郎と会ったからなんですが、ちょっと御都合主義で先に遭遇させました。
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