また来週もよろしくお願いします。
あ、エンドゲーム見てきました。最高でした(語彙力低下)
誤字修正。244様ありがとうございました!
34層の牛頭の情報を伝えた所、日本冒険者協会も世界冒険者協会もかなり騒ぎになったらしい。まぁ迷宮の神話とかもあるらしい有名モンスターだからな。一応協会に許可をもらってビジュアルを公開したところ、予想以上に反響があったし。知っている怪物が存在しているってのはやっぱり大きいんだろうな。ワーウルフの時は欧米が結構騒いでたけど、今回は結構色んな所の人が反応してる気がする。
協会に許可をもらって付き合いのあるCCNに世界に先駆けて動画を放送してもらったのも大きいかもしれない。あそこにはシャーロットさんからこっち色々助けてもらってるしね。こういう特ダネがある時は優先的に回していたりするんだ。
まぁ、そんな新層に纏わるお話も、チェックする項目が増え過ぎたせいで暫くは止まる事になる。恭二が不満そうにしていたがこのタイミングで鑑定眼なんて物をぶち込んだお前が割と悪いんだぞ?
刀匠達が作った魔剣なんて物までステータスが見えるってそれどんな目だよ。出来栄えが5段階で分割されるってなったら、そりゃ刀匠さん達が目の色変えるに決まってる。
という訳で実働・広報班でのお仕事が多い俺は今は半休暇みたいな扱いになって、ダンジョンでアンチエイジングに勤しむお姉さま方の指導や何かまた増えたライダー道場の訓練に参加したりと悠々自適な生活を送っていたわけだが。
「やぁ、一郎君!」
「浩二さん! 美佐さんも」
「御無沙汰してます」
とある日曜日。前々から連絡が入っていた浩二さんと美佐さんがヤマギシにやってきた。
「あ、じゃあ正式に」
「ああ。今年度末で自衛隊を退官する。一応僕たちなりに後進の指導の義務は果たしたと考えているし……ベン達と時期が被りそうなのは驚いたが」
「ベンさん達の話はこちらも驚きました。という事はお二人も?」
「ああ……その。山岸社長にも了解を貰えたからね。また4月からお世話になるよ」
「私は記念病院の方での務めが主になりそうですが……よろしくお願いします」
浩二さんの言葉にペコリ、と美佐さんが頭を下げる。いやいやこちらのセリフですよ。それにしても、二人から聞く所によると自衛官も結構大変らしい。俺達と同じように討伐していても公務員であるという理由で報酬が通常の給料に危険手当を増した金額しかもらえないらしいからな。ドロップ品は国の物になるそうだし……
「飛行手当と同じような形で報酬を増やしているんですが、やはりそれにも限界はありますからね。外で冒険者活動をしたらバイト扱いになって報酬が受け取れなかったりもしますから……」
「それにどうしても育成メインになるから……後輩の御神苗君や昭夫君に明らかに抜かれてるって感じる時が一番つらかったですね」
ヤマギシから離れて原隊復帰した後も二人は頑張って後進の育成に尽力していたらしい。彼らのお陰で自衛隊には現在結構な人数の冒険者がおり、ちょっと前まで行っていた教官訓練では自衛隊員も2、3人教官免許を取得したらしいし、二人の自衛隊への貢献はかなり評価されているらしい。
しかし、かつて研修していたヤマギシのメンバーがどんどん新しい魔法や新しい階層へチャレンジしているのを横目に見ていると、日々の忙しさのためドンドンと遅れていく、という焦りも感じていたようだ。
「そういえば社宅は大丈夫ですか? お二人ならマンションの部屋も用意できるでしょうしなんなら社長に伝えてビルに……」
「……実は、それでですね」
「部屋を一つにしてほしいんです。その……」
そう言って互いの左手をそっと見せてくる浩二さんと美佐さん。ああ、成程。そういう事か。にんまりとほほ笑みを浮かべて二人にいつからなのかを確認する。こういう身内のめでたい話ってのはやっぱり嬉しい物だな。
「正確な数字までは見えないが、この眼はヤバいわ」
真一さんがそう言って恭二の眼について纏めた資料を手渡してくる。現状、この眼はどんな魔法でも見る事が出来るようになる、つまり任意でON・OFFが可能な訳だ。ネズ吉さんみたいな感知が進化しすぎてるものとは違って、魔法がどんな形で飛んでくるのかもわかるしどんな魔力構成なのかも大体見えてしまうらしい。
「まぁ、初めて見る構成はじっくり見ないと分からないけどな。あと細かすぎて一花のなんちゃって幻想殺しは無理。そんな一部にエンチャントするよりは全体にエンチャントする方が楽だ」
「うーん、このmとcmの違いみたいな感覚差」
因みにこれはあくまでも機能の一つだ。他にも収納したアイテムを一覧で見る事も出来るし、それらのアイテムの熟練度……ようはどれくらい魔力を帯びて強化されているかも見る事が出来る。また、魔力を帯びた物品ならその物品の出来栄えが5段階位で表現されるらしく、大まかな武器などの性能も把握できるそうだ。
これに対して刀匠の方々が色めきだっている。一番悪い物は廃品、その次が粗悪。そして平凡、良作と続き名品となるのだが、この名品までたどり着いている鍛冶師は今の所居ないからだ。ではどうやってこの名品を見分けているのかというと、とある刀鍛冶が持ってきた家宝だという刀を収納し判定したからになる。村正はやっぱ凄いわ。しかも何故かこの村正、最初から魔力を帯びていたらしい。
「魔力というか、魂というか。そんなものが見える」
「……なんでも鑑定団に出てみるか?」
「勘弁してくれよ……」
というかその話が本当ならこれまでに御伽噺的な物だと思われてた事柄も信ぴょう性が出て来るんだが、これもしかして凄い発見なんじゃないだろうか。
この事を聞いた藤島さん達は一度恭二を連れて美術館などを回るそうだ。今までに作られていた物品に魔力がこもっている可能性は彼等刀匠にとっても他人事ではない。魔力という要素を取り入れた技法が過去にあった可能性だからな。
刀剣だけでなく色々な歴史的な物品を恭二に見せるんだとケイティもやる気になってるし。まぁ、恭二が死んだ目で目立つことを嫌がってるので良しとしよう。刀剣は俺も好きだし一緒についていくかね。