奥多摩個人迷宮+   作:ぱちぱち

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予約投稿を失敗していたため侘び投稿。
明日の七時も間に合えば投稿します。間に合わなかったら12時になると思います。



誤字修正。ハクオロ様、244様、kuzuchi様ありがとうございました!


第五十一話 ダンジョン免許制度

第五十一話 ダンジョン免許制度

 

 

藤島さん達の努力が実り、玉鋼以外でも刀を作る許可が出た。

 

 

「やっと色々な合金を試すことが出来るよ!」

 

 

最近は鍛冶もできる冶金学者として色々活躍している宮部さんもこのニュースに喜んでいた。

藤島さんとコンビを組んで魔鉄を組み込んだ合金を開発しているらしく、前々から許可を申し込んでいたらしい。

この度目出度くお墨付きを貰えた為、張り切っているようだ。

装備が強化されるのは俺達にとってもありがたい事だし、藤島さんと宮部さんには是非このまま研究を続けて欲しい所だ。

 

頑張っていると言えば、発電機の件でウチと協力してるIHC等の日本企業も頑張っている。

ペレットを扱えるのがヤマギシしか居ない関係で完全に燃料不足になっている現状を変えるために、少ない数のペレットで効率的に動力を確保出来ないか、または自作でペレットを作成出来ないかという試みをしているらしい。まぁ、その為に研究用にペレットを欲しがられているので結局今現在の供給不足は解決してないんだが。

自作したというペレットも見せて貰ったが、とても代用品にはならない出来映えだった。ダンジョン産の金属じゃないと、あんまり魔力の通りが良く無いんだよなぁ。

 

この、魔力がどれ位込められているのか、込めることが出来るのかは魔法をそこそこ修めている人物でないと調べられないし、それも感覚的な物になってしまう。

これを可視化できないかは、真一さんが今研究をしているらしい。

 

 

「ダンジョン1層でオオコウモリの魔石を吸収した人物が1として、俺達が幾ら魔力を持ってるのか。単位を作りたいんだ」

 

「今はペレットの魔力がどの位で切れるのか、感覚的にしかわかりませんしね」

 

「もしこれを数値化出来れば、エネルギーとしての魔力の価値は一気に高まるぞ!」

 

 

真一さんは最近、ドロップ品の効果や魔力に対する反応を調べているらしい。ダンジョン産の物は全て魔力に対して反応するため、そこを利用出来ないか調べているそうだ。

という訳で俺と恭二、それに沙織ちゃんの三人は仕事や学校で動けない他のメンバーの代わりにひたすら20層までのドロップ品や魔石を集め続けている。

 

日米の教官育成も来月で一旦の終わりを迎える予定で、三ヶ月の猛訓練を経て10層までなら俺達の力がなくても問題なく潜れる様になった40人の教官候補生達は、教官として教える側になる。

そしてそれは、浩二さん達やジュリアさん達とのお別れという事にもなる。

 

別れの前に、浩二さん達には20層までを経験して貰う予定だ。

日本冒険者協会が作った基準で言えば20層到達はレベル20という単位になる。現在ヤマギシチームしか所持者の居ない、間違いなく最先端の冒険者の称号だ。もし何かしらの理由で離職したりした場合も日本の中でなら立派な資格になるから無駄にはならないだろう。というかもし離職したらまた是非ヤマギシに来て欲しい。日米が選抜しただけあって彼らは本当に有能な冒険者だからな。

 

 

 

 

 

さて、資格と言えばこの度日本の冒険者協会は正式にダンジョンに潜る際の免許を発効することになった。

色々細かい言葉が付くが、大雑把に言うと運転免許のようにダンジョンへの出入りを解禁されるダンジョン一種免許、次に他者を連れて出入りする事が出来る二種免許。そしてそれらの免許を取得するための教習を行うことの出来るダンジョン指導員資格の3つに分類される。

これらはそれぞれレベル5、5層への独力到達(チームは組んだ上で)で一種免許。レベル10、10層へ教官の力を使わずに突破できて二種免許。教官資格については10層までを独力で到達した上、定められた魔法の使用と習熟、更に教導を行えるかと言った知識的な部分も見られることになる。

 

現在指導員資格を持っているのはヤマギシ所属の5名と一花、それに浩二さんとジュリアさんの8名だけだ。予定通りに進めば来月には今現在の受講生40名にベンさんと美佐さんが資格を持つことになる為一気に人数が5倍以上になり、これからはどんどん免許所得者が増えていくだろう。

そして、この指導員資格について、先日名前の挙がった世界冒険者協会から米国政府経由で依頼が入ってきた。

 

 

「米国の冒険者を育てたい?」

 

「ああ。何でも向こうではヤマギシに相当する冒険者チームが育たなかったらしくてなぁ。協会を立ち上げたは良いがレベル5以上の冒険者が独りもいないらしい」

 

 

まぁ、オーガまでは兎も角オークは銃だけだと辛いものがあるからなぁ。あいつら大口径の銃弾でも場所によってはそのまま突っ込んでくるみたいだし。

米軍の精鋭がチームを組んで7層で全滅しかけたというのは、それだけの理由があるって事だ。仮に退役軍人を集めて行ったとしてもその位が限界になるのだろう。

向こうに恭二のようにどんどん魔法を作れる奴が居ればまた違うんだろうが。

 

 

「米国政府からって事は流石に断れんか。次の受講者に入れることになるのか?」

 

「うむ。日本冒険者協会とも提携を始めたらしくてな。そっちの人員と調整してうちにどの位受け入れて欲しいのか連絡があるそうだ」

 

「ふーん。うちとしては、ちゃんと筋を通してくれるなら断る理由は無いな」

 

「最初はどうかと思ったけど、大分力の入った組織みたいだなぁ」

 

 

そう言って真一さんは、会議室においてあるスクリーンに世界冒険者協会のホームページを映した。

結構綺麗に区分けされている。英語のため書いてることは良く分からんが。

直接聞くのなら翻訳が利くんだがなぁ。

 

 

「実は私にもオファーが入ってるんです、日本支部の支部長にならないかって」

 

「え。どうするんです?」

 

「勿論断りました。だって、ダンジョンに入れなくなりそうですから」

 

 

シャーロットさんがそう言って朗らかに笑う。

ここに居るメンバーは皆、暇を見てはダンジョンに潜るダンジョンキチに近い連中だ。研究に大忙しの真一さんですら日に1、2時間は必ず潜って魔石を回収したり魔法の練習をしているからな。

今現在の忙しさは、あくまで俺達自身がダンジョンに潜るための準備。

その準備にかまけて腕を鈍らせる様な事はしたくないそうだ。

 

 

「冒険者の数が増える事は大歓迎だ。企画倒れも無さそうだし、この件は歓迎する方向で行こう」

 

 

真一さんはそう言って世界冒険者協会のHPに視線を向ける。

どんな奴が来てもうちの優位は揺らがないって顔だな。本当に頼れるリーダーだぜ!

 




山岸真一:米国の冒険者か。どんな可愛い子が居るか楽しみだ。

山岸恭二:絶対ろくなこと考えてないだろうなぁ

下原沙織:真ちゃん悪い顔してるなぁ

シャーロット・オガワ:これが無ければいいリーダーなんですが・・・

鈴木一花:ぶー!私が居るのに!
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