文字抜け修正、244様いつもありがとうございます!
一般人なのに何故か要人護送を任された件について。ってネット小説にありそうなタイトルの状況だが、特にトラブルもなく米国に降り立つことが出来た。まぁ普通は天下の米軍機にちょっかいかける奴はおらんよな。旅客機洋上襲撃事件の連中みたいなのが出てくる可能性も考えていつでも迎撃できるよう機内ではずっと美琴に変身してたんだが杞憂だったらしい。
ちなみに件の襲撃事件の連中は現実に確認された初めてのヴィランって事で米国議会でヴィラン名を絶賛協議中らしい。大統領閣下案のアーマードラゴンは却下されたそうだ。中華系だろうってだけで証拠がないからなぁ。延々英雄故事脳内で熱唱してるだけだとやっぱ弱いよなぁ。
で、空輸中に何事もなかったのは良いのだが、変身中なぜかマリオさんがやたらと『その姿は素晴らしい』だの『本当は女性なんじゃないか?』だのと絡んできたため、次に誰かを護送する時は別の変身でいこうとおもう(鋼の意思)
「イタリア男は女の子を褒めるのが仕事みたいなとこあるからね!」
「女の子じゃないんだが???(憤怒)」
「いやぁ、美琴の再現度で女じゃないアピールされてもその、困るよ?」
ブラス家主導でテキサスに作られた魔法使い用の牢獄にマリオさんをぶち込み、そのままブラス家へ足を向ける。ブラス家が保有するテキサスダンジョンは一花・二葉を加えたケイティのパーティによって41層まで攻略されたそうだ。日本に次ぐ40層攻略になるため、関係各紙などではちょっとしたニュースになったとかなんとか。
あくまでも今のところはってだけでブートキャンプ参加者は自力での40層到達は達成してるから、次の突破者が出るのもそんなに遠くはないだろう。ただ、二番手であることが米国にとっては重要らしい。ヤマギシチームが居る日本を別格としても、世界冒険者協会本部がある米国がトップ層に居る。この実績は序列的にも重要なんだとか。
まぁトップが何かしら全体を引っ張れる力を持ってないと、組織ってのはガタガタになっちゃうからね。船頭が多すぎるとどこに行くか分からなくなるもんだ。
『ふむ、随分と含蓄に富む言葉だ。イチローは学識もあるのだな』
「いえ、その。カンニング的な奴でして」
「あ、良かった、いきなりお兄ちゃんのキャラが崩れたかと思った」
心底感心したという表情で褒めてくる姉を名乗るエルフに、頭をかきながらそう応える。内部から上がってくる声を拾い上げてるだけだからそこを褒められるとその。困るんだ。
と、ここで更に内部から声が上がってきたため、右手から結城さんを表に出す。ダンジョン内だと負担が激減するから、気軽に誰かを表に出すことが出来て助かる。
「あ、結城さんお久。元気だった?」
「お久しぶり。体調の変化までは一郎も再現していないんだ」
表に出てきた結城さんと一花が軽口を交わす。ほぼほぼ最古の変身先なだけあって、一花も結城さん相手には随分と気安い態度だ。ちなみに同じく最古の変身先であるピーター・パーカーは最近、あまり表に出てこない。一度シャーリーさんと遭遇した時の事が頭をよぎるそうだ。
「それで、テキサスダンジョンの40層は
「あ、やっぱりそれ聞きたいかー」
結城さんの質問を予想していたのだろう。今現在、テキサスダンジョンの40層に居る上での質問だというのに納得の表情を浮かべて、一花はうんうんと頷き。
「じゃぁ結城さんが聞きたいだろう事を先に言っちゃうけど――ここのボスは二葉の影じゃなかったよ」
「ああ。やっぱり」
一花の言葉に、結城さんは特に驚いた風もなく頷きを返した。
テキサスダンジョンの39から40層は、奥多摩と違い草原地帯だったらしい。38層の森を抜けたらぽつぽつと林がある草原地帯に抜けると見知ったエルフたちの影とは違う、けれども間違いなく誰かの影が襲い掛かってくる39層を突破して40層へ。そして草原に立つ石造りの建物群を抜けて遺跡のような場所に入ると、そこには獣の耳をもつ青年が待っていたそうだ。
「草原の王って名乗ってた。純粋戦士って感じだね! 部下もそんな感じであんまり魔法は使ってこなかったかな!」
『その分戦士としての力量は破格であった。恭二や弟を除いて我が戦士長を上回る戦士が居るとは思わなんだ』
「エルフの兄さん以上かぁ。そりゃ強い。どうやって勝ったんだ?」
「相手には魔法使いが少なかったからね! 二葉が周辺の草を操ってうまく相手を邪魔して、残りの人間が火力ブッパでごり押ししたよ!」
恭二が作った魔法の中でも火力と使い勝手に定評があるフレイムインフェルノで遺跡が火の海になったらしい。一般向けに教えられてる魔法だと範囲が一番広いからとりあえずフレイムインフェルノを連打しとけ、が魔法重点パーティーの鉄板だ。
ちなみに一般向けじゃない魔法の中だとベタンという魔法が範囲魔法では一番使い勝手が良いと思うんだが、これに関してはやたらと習得難易度が高くて普及には至っていない状況だ。フロートの反対なんだが、重力を上げるという概念が上手くつかめないそうだ。他に一般的じゃない魔法だと一花が扱う一刀修羅があるが、アレは瞬間火力ガンぶりみたいな所があるからな。今回は使わなかったらしい。
「倒した後はどうなったんだ?」
「玉座の間で座ってるけど、特になにかしてくれたりはしない感じだね。話しかけたら受け答えはしてくれるけどあんまり情報は多くないというか二葉とどっこいくらい? 40層の施設について教えてくれる案内係って感じになったよ!」
換金してくれたら助かったんだけどね! と続ける一花の言葉に首を何度も縦に振る。結局他のダンジョンでは一括換金が出来ないようだ。横島がそうあれかし係から卒業する日はしばらく来ないだろうな。
「まぁでもこれではっきりしたね。ダンジョンはある一定範囲のエリアで差異が発生してる。世界中のダンジョン全部調べてるわけじゃないからまだ範囲ははっきりしないけど、日本と米国のエリアが違うのは間違いないね」
「20層超えた辺りからモンスターにも差が出てるからなぁ」
大筋の構造は多分同じだと思うんだが、今回のように数階層だけ別の構造になることもあるみたいだし。まだ41層までは入ってないそうだが、下手すると米国の41層以降は海じゃない可能性もあり得る。
英国のオリバーさん達が近々40層を攻略できそうだって連絡も来てるし、そっちの連絡が待ち遠しいな。エルフが居て今回獣人っぽいのが出てきたんだ。ドワーフとかも出てくるかも。