奥多摩個人迷宮+   作:ぱちぱち

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ちょいと短め。
統合作業完了。ご迷惑をお掛けした方、申し訳ありませんでした

誤字修正、244様ありがとうございます!


第七十六話 比べられるという事

「うひょひょひょひょ」

 

「笑い方がはしたない」

 

「あいてっ!」

 

 

女子がしてはいけない笑い声をあげていた妹を小突く。

 

 

「ひどいや兄ちゃん。ぷりちーな妹に向かって手を上げるなんて」

 

「何を見ていたんだ?」

 

「ガンスルー!?」

 

 

ええと、これは。各個人の魔法のデータか。結構細かく分けられた数字が出ているな。

お。マクドウェル兄妹か。二人とも最初からレベル5保持者だったし自力で魔法もそこそこ使えてたんだよな。

攻撃魔法がどちらも上手で、逆に回復魔法は妹が、補助魔法はお兄さんが早く上達してたっけ。

 

 

「いやー、やっぱり今回のキャンプは良いデータが集まるね!初めて使った魔法の威力も出来るだけ集めて、3日置きに測ったら面白い事が分かったよ!」

 

「へぇ。やっぱり使えば使うほど威力が上がるのか?」

 

「それは前提。何と、この習熟にも相性があるみたいなんだよね!」

 

 

これみて!と名前が一覧で表示されている表のようなものを見る。

あいうえお順で並んでいるためか一番上はアイリーンさんか。ええと。

【アイリーン・E・マクドウェル ファイアボール 初期:発動速度1.3秒 時速120km 3日目:発動速度0.9秒 時速128km】

 

ほほう。で、次が兄貴のオリバーさんか。

【オリバー・J・マクドウェル ファイアボール 初期:発動速度1.5秒 時速130km 3日目:発動速度1.4秒 時速131km】

こっちは殆ど数字が変わらないな。でも、初期の時速はオリバーさんの方が早いのか。

 

 

「というか、基本的に男の人の方がファイアボールの速度は速いんだよね。何か球を投げるってイメージのせいかも!」

 

「ああ。そういえば恭二がそう言ってたな。俺の場合発射ってイメージだから想像できないんだが」

 

「お兄ちゃんバスターで撃ってるしね・・・・・・実際、一番早いのはお兄ちゃんの数字だもん。イメージがつかめれば他の人も速度が上がるんだろうけど、出来なかったら一番難しい項目かも」

 

 

という事はアイリーンさんは時速を上げるイメージが出来たって事か。

下手に遅いと相手に躱される可能性もあるし攻撃速度が上がるのは良い事だな。

 

 

「と、そうじゃないや。その部分もなんだけど大事なのは発動速度ね。アイリーンさんを見てるなら分かると思うけど、0.4秒も早くなってるのにお兄さんのオリバーさんは殆ど変わらないでしょ?」

 

「あ、そういえば。アイリーンさん早いな。発動が1秒切るのは結構居ないと思うのに」

 

「うん。そこなんだけど、アイリーンさんは他の魔法も慣れてきたらどんどん早くなってるんだよね。他の人も多少早くなるけど、ここまで一気に上がってるのはアイリーンさんとフランスのカミーユさん、後はジェイお姉ちゃんがちょっと落ちるけどって位なんだよね」

 

「ジェイより上って凄いな。確かあの子はずっとAチームに居ていの一番に全部の魔法を覚えてたのに」

 

 

確かアイリーンさんは補助魔法が覚えられなくてマスターイチカのお世話になっていたし、カミーユさんも最初はA、後はC、Bと決して覚えが早い人ではなかったはずだ。

まぁ、この合宿に参加している人間は誰も彼も各国の代表で本当にセンスがないって人は居ないんだけどね。

それを考慮に入れてもブラス兄妹は抜群と言って良い成績を残してる。しかも妹は魔法の成績が兄より良いんだ。

 

 

「ジェイお姉ちゃんは全部の数字が優秀だよ!流石にケイティちゃんよりは全体的に劣るけど、ケイティちゃんより凄いの恭二兄くらいしか居ないからね!」

 

「ああ、うん。あの子はアメリカ側の恭二みたいなもんだからな」

 

「ただ、センスはあってもそれを具現化する能力は恭二兄に劣るかなー?リザレクションは対外的にはケイティちゃんのオリジナルだけどさ」

 

 

あいつはアニメからヒントを得て魔法作っちまう類の論外枠だからなぁ・・・一緒にするのは色々と問題がある気がする。

フィンガー・フレア・ボムズしかりレールガンしかり。「ティンときた」で即興で魔法を使って実戦投入して来るんだから比べられる方も堪ったもんじゃないだろうな。

 

 

「お兄ちゃんの妹って名前も結構堪ったもんじゃないんだけどね?真一さんの気持ちが最近分かってきたよわたしゃ」

 

「ん?」

 

「なーんでもない!出来る事を頑張るって大事だよね」

 

 

弱音のような言葉に思わず一花の顔を見るが、表情は普段とあまり変わっていなかった。

 

 

「あー・・・一花。頼りにしてる。あんまり無理するなよ」

 

「・・・・・・そう思うなら労わって?」

 

 

ジロリ、と睨まれてしまった為、その後の予定を変更。

小一時間ほど一花の愚痴を聞いたり、飲み物を入れてやったりと小間使いをしているとウィルが様子を見に来た為捕獲し、二人で女王様に仕える執事のようにへーこらする羽目になった。

大分ストレスが溜まってたんだろうな・・・頼りない兄ですまぬ、すまぬ・・・・・・

 

 

『なぁ、イチロー。さっきのプレイは良くやるのかい?もしそうなら僕は君の事を倒さなければいけないんだが』

 

『お前ちょっと表出ろ?』

 

 

真剣な表情でそう問いかけてくるウィルに青筋を浮かべて俺は答える。

この後仲良く喧嘩しました。




ファイアーボール:イチローの速度は(バスター時で)秒速300m前後。ファイアボールとしてみればぶっちぎりで早いがレールガンや光の速度のサンダーボルトには大分劣ると思っている。
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