転生したら竜魔人?   作:レベル

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やっと旅立つ時。


旅立ち

リムル(で、行く前に一応聞いておくけど、その封印って解けないの?)

 

  名前をつけてもらった数時間後、そろそろ旅立とうと言う時にリムルは封印について訊ねる。

 

ヴェルドラ(我の力では解けぬな。勇者と同格のユニークスキル持ちなら、あるいは可能性があるかもしれぬが・・・)

 

リラ「ヴェルドラは自分達みたいにユニークスキルは持ってないのですか?」

 

ヴェルドラ(持っている。が、封印された時点で、全て使えないな。かろうじて、念話が出来るのみだ・・・)

 

 ヴェルドラを封印しているだけでも凄いことだがスキルすら封印する『無限牢獄』。勇者が如何に桁違いの存在かを知り、リラは勇者が敵に回らない様に願う。

 

  そして、自分のスキル『魔術者(マホウツカイ)』で『無限牢獄』の再現を試してみる。しかし、

 

  『ERROR:『無限牢獄』と同じ効果を持つ魔法を創造するのに必要な魔素量(エネルギー)が足りません』

 

  頭の中にERRORの情報が流れる。やはり無理か、とリラは魔法創造で『無限牢獄』と同じ効果を持つ魔法を創造する事を諦める。

 

  リラがリムルの方を見るとリムルはヴェルドラに触れていた。リラがリムルに何をしているのかを聞くとリムルは『捕食者(クラウモノ)』で『無限牢獄』を捕食しようとしたが失敗したと説明してくれた。

 

 しかし、リムルは『無限牢獄』の一部解析が出来たらしく、脱出方法も分かったらしくリラにだけ説明してくれた。

 

 リムルによると封印は物理的ダメージによる破壊は不可能であり、脱出方法は2つ。

 

 1つ目は意思体のみの脱出。可能性は1%。

 

 2つ目は外部に自らの依代を用意し、そこに移行を行う。成功率は3%で、プロセスは"転生"に相当するらしく、依代との相性が悪い場合、記憶と能力の全てが消去される可能性があるらしい。

 

 説明を聞いてリラはあまりの成功率の低さに驚いていた。そして物理破壊が不可能という点でリラは自分のユニークスキル『武闘者(タタカウモノ)』に結界等を無効化・破壊する『貫通』がある事を思い出したため使用しながら思いっきり封印を殴る。

 

  しかし、『無限牢獄』に綻びを作る事は出来たが直ぐに修復される。リラは破壊できない理由として自分のスキルは『無限牢獄』より格下であると判断する。

 

 リラはある事を閃き、ヴェルドラに聞く。

 

リラ「・・・勇者ってダメージ受けていましたか?」

 

ヴェルドラ(よくぞ聞いてくれた!我の攻撃はほぼかわされたのだが、何発か直撃したのだ! だが、全て効果を及ぼさなかった。

 

 "死を呼ぶ風" "黒き稲妻" "破滅の嵐"さえも、絶対回避不可能なのだが、効果なし!お手上げよ!!! 笑ってしまったわ!!!)

 

 説明しながら高笑いするヴェルドラ。リラの閃いた予想通り『無限牢獄』は、自分の身を覆う事で、外部からの攻撃を防ぐ盾にもなると。

 

リムル(脱出するには、依代になるモノが必要なようだ)

 

ヴェルドラ(む?脱出方法があるのか!実はな、後100年も持たずに我の魔力は底をつくところだったのだ!

 

 なんせ、魔素の流出が止まらなかったものでな…)

 

リラ「それでこの辺りの魔素濃度が高い訳ですね」

 

ヴェルドラ(うむ。かなり上位の魔物も寄り付けぬ。草も生えぬ土地だったろう。ここらで生息出来るのは希少な植物のみよ!)

 

  通りでヒポクテ草が生えまくっている訳だ、と納得しながらリラは頭を振る。

 

リムル(まあ・・・そういう事なら脱出を試してみるか?依代があれば、成功率上がるみたいだし。・・・で、依代ってどんなのがいいのかわかる?)

 

ヴェルドラ(・・・恐らくだが、意思のみ出ても、魔素を集めて核を再結成させる事が難しいという事だな。お前達が牢獄に綻びを作った事で、成功の可能性が出来たのだろう。

 

 で、依代。つまり、新たな核を用意するならば、そこに移るだけですむ。様は、転生か!)

 

リムル(そういう事。で、用意出来るものなら探してくるぞ?)

 

ヴェルドラ(うーむ。実は、我には核は必要ないのだ・・・。我は、”個にして完全なる者”。特殊固体なのだ。

 

 意識生命体なので、この肉体に拘りはない。周囲の信仰に応えて、この肉体になっただけの話でな)

 

 意味が分からないと言いたげな雰囲気を醸し出しているリムルにヴェルドラの説明を要約して伝える。意識のみで魔素を集め、肉体を形成。今回は、肉体が囚われただけではあるが、意識で外部の魔素を集める事が出来ない状態であるらしい。

 

 意識だけ外部に出られるのかとリムルが問うとヴェルドラは受け皿が必要だと説明した。

 

 意識だけ外に出ると、魔素と共に拡散して存在が消滅してしまう。そしてどこかで、新たな"暴風竜"が生まれるらしい。

 

  どうしたものかとリラが考え始めようとした時、リムルがある提案をした。

 

 リムルの提案は『捕食者』で、ヴェルドラを無限牢獄ごと取り込むと言う内容だった。

 

  リムルが『大賢者(エイチアルモノ)』と『捕食者』で『無限牢獄』を解析を行う。

 

  リラが『万物予測』を使ってあらゆる可能性を予測、また、勇者のスキルについて調べ、リムルに伝える。

 

  ヴェルドラは胃袋の中で『無限牢獄』の破壊を試みる。

 

  簡単に言えば内と外から『無限牢獄』を消し、ヴェルドラを開放すると言う内容である。また、胃袋の中なので、意識が拡散し消滅する恐れもないらしい。

 

ヴェルドラ(クアハハハハ!面白い!!! ぜひやってくれ。 お前達に我の全てを委ねる!)

 

リラ「良いんですか? 本当に」

 

ヴェルドラ(無論だ!ここで、お前達が帰って来るのを待つよりも、お前達と共に『無限牢獄』を破る方が面白そうだ!

 

 なあに!我とお前達と、3人でかかれば『無限牢獄』も破れるかもしれん!)

 

  其の言葉にリラは確かに3人でならば破壊する事も可能な気がしていた。

 

リムル(じゃあ、今からお前を喰うけど、さっさと『無限牢獄』から脱出して来いよ?)

 

リラ「ちゃんと協力もしますし、待ってますからね」

 

ヴェルドラ(クククッ! 任せておけ!そんなに待たせずに、お前の前に合間見えよう!!!)

 

  其の言葉を合図にリムルがヴェルドラに触れ、捕食を行った。

 

 一瞬にして、ヴェルドラの巨体が目の前から消え、大きな空間が出来上がる。

 

 捕食を終えたリムルはリラの肩に飛び乗る。

 

リムル(行くか!!)

 

リラ「ええ。行きましょうか」

 

  リムルを肩に乗せてリラは歩き出した。




次回:初戦闘
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