転生したら竜魔人?   作:レベル

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※主に異世界人がメイン


竜による講座(異世界人&勇者編)

ヴェルドラ(で、これからどうするつもりなのだ?)

 

悟(そうっすねー。とりあえず、同郷の異世界人でも居ないか探してみますよ。見つからなくても別にいいんですけどね)

 

 

 竜に予定を訊ねられ三上が答える。三上は見つかるならば其れは其れで良いと思っているが、仲良くなれるかは不明なので会える会えないは気にしていない様子だ。

 

ヴェルドラ(お前はどうするのだ?)

 

星夜「自分は三上さんに着いていこうと思います」

 

  訊ねられた星夜は三上と共に行動すると決めていた。理由は星夜自身の直感が三上と行動を共にするべきだ、と言っている様な気がしている事、そして三上と行動を共にする方が面白そうだと言っている様な気がしている為である。

 

 星夜はしかし、と思いながらヴェルドラを見る。先程からヴェルドラはピクリとも動いていない事に一瞬、不思議に成ったが会話の中で300年前に封印された、と言っていた事を思い出した。

 

星夜(ところで、ヴェルドラさんは封印された・・・と言ってましたよね?)

 

ヴェルドラ(む? まあな。ちょびっと相手を舐めてたのは間違いないが・・・途中から本気出したが、負けたな!)

 

 何故か誇らしげに負けたと言うヴェルドラに星夜は誇らしげに言う事か、と少し苦笑した。

 

 しかし星夜は少し興味が湧いた。魔法であるならばともかく、剣や槍では刃が立ちそうにもないヴェルドラを封印した人物に。

 

悟(相手はそんなに強かったのですか?)

 

 同じ様に興味が湧いたのか三上がヴェルドラに訊ねる。

 

ヴェルドラ(ああ。強かったよ。"加護"持ちで、人間の"勇者"と呼ばれる存在だ)

 

 ヴェルドラからの返答で星夜は納得していた。星夜の中では勇者とは神や運命に選ばれし者達、という印象があるためである。

 

ヴェルドラ(そういえば、勇者は自分で自分の事を"召喚者"だと言っておったぞ。お前と同郷かもな)

 

悟(え?いやいや、自分と同郷ならそんなに強いハズないですよ?)

 

  悟の否定に星夜も頷く。確かに星夜達の居た世界にも強者は確かに存在している。しかし、其れはあくまで人間としては、である。幾ら強者でもヴェルドラに勝てるとは思えないのである。

 

ヴェルドラ(いや、この世界に来た"異世界人"は、特殊能力を持つ事が多い。それは、世界を渡る際に魂に刻まれる力なのだ。

 

 "召喚者"ならば、100%特殊能力を持つ。それも、世界で唯一つの"ユニークスキル"を持つのだ。

 

 偶発的に落ちてくる"異世界人"と違い、召喚に耐えるほど強い"魂"故の事だろう。

 

 召喚の成功率が0.03%未満という事実が、裏付けておるよ)

 

星夜「召喚というと、魔法か何かで呼び出した・・・とかですか?」

 

ヴェルドラ(その通り。30人以上の魔法使いで、3日かけて儀式を行うのだ。成功率は低いが、強力な"兵器"としての役割を期待されておる)

 

星夜(兵器?)

 

ヴェルドラ(うむ。"召喚者"は召喚主に逆らえないように、魔法で魂に呪いを刻まれているからな)

 

悟(なんじゃそりゃ!? 召喚される人の人権は無視か!?)

 

ヴェルドラ(人権?・・・異世界人がたまに口にしておるな。そんなもの、この世界では幻想だよ。

 

弱肉強食こそ、万物にして絶対なるこの世の真理なのだから)

 

星夜(では、"異世界人"の扱いも奴隷みたいな感じなのですか?)

 

ヴェルドラ(いや、人によるな。"支配の呪禁"が施されていないから、受け入れられたら普通に暮らしたり、冒険者になったりしてるんじゃないか?

 

 実際、我を討伐に来た冒険者の"異世界人"も何度か撃退しているぞ! フハハハハ!!!)

 

  ヴェルドラの答えに星夜は内心で少しホッとした。“異世界人“という事で問答無用で奴隷にされたり、嫌煙されたりしていないことに。

 

星夜(召喚された場合だけ強制労働って事ですか・・・)

 

ヴェルドラ(労働ではないだろうが、まあ、そんな感じじゃないか?

 

 我は人間に詳しい方だが、全て知っている訳ではないからな)

 

悟(それもそうか)

 

星夜(・・・竜ですもんね)

 

 星夜達からしてみれば竜にしては詳しすぎな感じである。

 

  ヴェルドラは喋る事が出来て嬉しいみたいで、聞けば何でも答えてくれそうなので星夜達はヴェルドラに色々な話を聞く。

 

 ――勇者といかに戦ったか。

 

 ――勇者がいかに強かったか。

 

 白い肌に真紅の小さな口唇、長く漆黒の長髪。身長はそんなに高くない、やや小柄で細っそりとした体型だったらしく、眼はマスクで隠されていたそうだが、美人である事は間違いなかったと言う。

 

 性別は女性だったらしい。見とれて負けたのかと三上が聞くと、ヴェルドラはフザケルナ、と怒鳴った。

 

 勇者は反りの入った"カタナ"と呼ばれる剣を使い、盾は持っていなかったらしい。

 

 勇者はユニークスキル『絶対切断』、『無限牢獄』を駆使し、各種魔法を用い、自分を圧倒したのだ、と嬉しそうに語った。

 

 そうして星夜達はヴェルドラから此の世界について様々な事を学んだ。

 

  此処まで話してみてヴェルドラは人間が好きということも星夜達は分かった。

 

 ヴェルドラは口では雑魚だの塵だの言いながら、襲ってきた者を殺した事はないらしい。

 

  因みにヴェルドラは300年前にとある事件が起きて、街一つを灰塵に帰した事が原因で、勇者が差し向けられ、ユニークスキル『無限牢獄』によって封印されたらしい。

 

 星夜は封印された理由は自業自得じゃないか、と苦笑した。

 

  そして話していて星夜達はやはりヴェルドラが悪い竜ではないのだろうと感じた。

 

  そしてヴェルドラの事を気に入った星夜は三上に小声である提案をする。三上も同じ気持ちだったのか賛成した。星夜は自分から言おうとしたが三上が自分が言うと言った為、任せる事にした。

 

  三上が一歩前に出てヴェルドラを真っ直ぐに見詰める。そして星夜が三上に言った提案をヴェルドラに言った。

 

悟(よし! じゃあ、自分達・・・いや、俺達と友達にならないか?)





次回『友達と新たなる名前』
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