ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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ゴールデンウィークが終わってしまう……
お盆休みまでまた仕事漬けの日々が待っていると思うと……
休みはあるにはあるけど疲れとかで投稿どころじゃないし……
また暫くお待たせするかもしれませんが気長に待っていてください。




95話目

何かを抱きしめながら眠っていた。

温かくて柔らかくて良い匂いがする。

抱き心地は申し分ない。

 

気持ちよく眠っていると身体を揺すられる。

俺を離そうとして来る。離れまいとより一層力を込めて抱きしめる。

身体を揺する力がどんどん強くなっていく。それと同時に上の方からくぐもった声が聞こえて来る。

それでも離さずにいたら頭を叩かれた。

何事かと顔を上げてみると少し苦しそうにしている織斑先生が俺の顔を見ていた。

 

あれぇ……?なんで俺織斑先生抱きしめて寝てんの……?

 

思考がフリーズするが織斑先生に声を掛けられてフリーズしていた脳みそが戻って来る。

 

「力を、緩め、てくれ……苦しい……」

 

そう言われてみると随分と強い力で抱きしめているようで、時折織斑先生が苦しそうに吐く息が何とも艶めかしい。

じゃないじゃない。腕を解き離れると息を吸い込む織斑先生。

 

「すぅ……はぁ……いや、まぁ、その、喜んでくれたのなら何よりだが力が強すぎるぞ」

 

「……申し訳ありません」

 

「まぁ、気にするな。だが次回はもっと優しくしてくれ。でないと潰されてしまう」

 

「……気を付けます」

 

なんて言ったけど次もあるのか。

初耳だぜ。

 

「……何かあったんですか?」

 

「覚えてないのか?学園の近くに着いたら起こしてやると言っただろう」

 

「……あぁ」

 

そう言えばそんな事を言ってくれていたような……?

どちらにせよ二、三時間程眠っていたらしい。

とっても気持ちよかったです。

 

「ほら、橋が見えてきているだろう」

 

そう言って織斑先生が指さす方には学園に通じる唯一の道である橋が見えてきた。

見えている大きさ的にかなり近い所まで来ているらしい。

 

「あと五分もすれば到着するぞ。降りる準備をしておけ。と言ってもスマホと財布ぐらいしかないか」

 

「……はい」

 

「ならギリギリまで寝かせておいてやればよかったな」

 

「……いえ、このぐらいが丁度いいですよ。有難うございます」

 

「ん、そうか」

 

と、橋を渡り切り学園の門の所までやって来た。

そこで俺達は車から降りて守衛さんの所に生徒手帳を見せに行く。

 

「……送って頂き有難う御座いました」

 

「いえ、これが仕事ですから。それでは」

 

運転手さん達にお礼をして別れる。

荷物を持って寮に向かう。今日は特に何もなくこの後は俺だけが事情を話すことになっている。それも事前に楯無さんの方から報告が行っている為に確認と言った感じで一時間もあれば終わるそうだ。後は明日からの予定を聞くぐらいだろうか。

 

やはり明日からはかなり忙しくなるらしい。

病院に行って精神科で診察してもらい、護衛関連etc……

だからだろうか、織斑先生と山田先生が事情聴取に来ていたがかなり早く終わって部屋でゆっくりと休むように言われた。

 

因みにだが山田先生は俺を見た瞬間に泣き出してしまい事情聴取よりも山田先生が泣き止む方が時間が掛かった。

 

 

 

部屋に戻るとまだ二時過ぎにも拘らず俺は風呂に入りそのままベッドにもぐりこんだ。

やはりと言うか何というか、疲れていたのか分からないが直ぐに寝てしまった。

 

因みに後日あの時に護衛をしてくれた人達の戦力を聞いて愕然とする俺だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

起きると朝になっていた。

時計を見れば六時。朝練とかが無い時にいつも起きている時間だ。

物凄い寝てたじゃないですか。ま、いいや。

しかしここで一つ問題が発生した。まぁ起床時間に問題はない。

 

楯無さんが俺の右隣で寝ている。

 

あれぇ……?なんで居んの?と思うがさらに事態は深刻だった。

何故か左側からも寝息が聞こえて来る。

恐る恐る顔を向けてみるとラウラが居た。

 

おかしいな……昨日は一人で寝たはずなんだけど……?

 

まぁいい。いや、良くはないんだけどもっと問題がある。

楯無さんは問題ない。ベッドに居ることが問題なんだけどそれは今は置いておこう。

 

ラウラさん、なんで裸でベッドに入ってきているんですかねぇ……?

 

いやもうマジで訳が分からん。

辺りを見渡してみるがラウラの服と思わしき物は何処にもない。

 

……え、まさか自室から裸で来たって事?

いやいやいやいや、そんなまさか。幾ら何でもあり得るわけがない。

取り敢えず楯無さんを起こす。

 

案外すんなり起きてくれたので良かった。

そのまま部屋に帰るように言うと寝ぼけているからか素直に従ってくれた。

 

でもラウラはそうはいかなかったんですよね……

俺の腕を抱き枕宜しくしっかりと抱きしめて気持ち良さそうに寝ている。

これで服を着ていればまだ微笑ましいとかで済んだのだが素っ裸なもんだからそうはいかない。

どころかしっかりと柔らかい感触やら何やらがダイレクトに伝わってくるでござる。

フニフニフニフニ……身体が動くたびにもうすっごいんです。

 

あ!?ちょ、ちょっと待って!腕を足で挟まないで!?

 

あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”!!??前腕付近にプニプ二している何かが当たっているんですが!?

止めて!理性が崩壊しちゃうから!

 

 

 

 

結果としては理性崩壊は免れた。

ラウラを探しに来たシャルロットが来てくれて間一髪俺の理性が全壊するようなことは無かった。

ラウラだがシャルロットの手によって引きはがされ服が無かったので俺のベッドのシーツに包んで抱えて行った。

 

うん。もう病院に行く準備しよう……

 

 

 

 

 

飯を食って顔を洗って歯を磨いて……

 

 

時間になって門の所に行くと既に迎えの車が待機していた。

昨日の運転手さんと同じ人で頭を下げて来る。

 

軽く挨拶を交わすと車に乗り込んで出発した。

 

 

 

 

病院に着くと直ぐに診察室に通され質疑応答をやった後、三十分程待っていると再び呼び出された。

診断の結果は中度の精神疾患だそうだ。

重度だけでなかっただけマシか。

 

何故重度ではなく中度で収まったのか聞いてみると先生でも分からないそうだ。

ただ、何らかの心の負担を軽減する様な事があったのだろうと言っていた。

 

俺にはそのことに心当たりがある。

皆の事だろう。皆が居なけ今頃俺は閉じ籠っていただろう。

それと定期的に病院に来るようにとも言われたな。

来るのが難しいのであれば連絡してくれれば学園の方まで態々来てくれるとも言っていた。有難い。

 

そうして病院を出た。

 

 

 

 

次の日。

俺は再び楯無さんの実家に居た。

何故かと言うと護衛関係の話があるそうだ。

一度現在の体制を見直す必要があるそうだ。と言ってもその辺は全く分からないので大沢さん達に丸投げしていて全く覚えていないが。

 

帰りは楯無さんと一緒に学園に戻る。

なんだかんだ言って細かい所まで詰めていたら六時になっていた。

一応は終わったらしいので更に細かい所を詰める必要がある箇所は向こうでやってくれるそうだ。

 

 

 

ーーーー side 楯無 ----

 

 

輝義君が何らかの敵意を感じ取って護衛の大沢さん達と何処かに行ってしまった。

箒ちゃん達には事情を説明してあるから心配は要らない。

 

一夏君はまた助けてもらって、と悔しそうにしていたが。

 

 

 

 

輝義君が戻って来た。

でも、雰囲気も何もかもが違った。

普段の輝義君じゃない。

 

特に酷いのは目だ。

居た瞬間に背筋が凍るほどのドス黒く濁った眼。

これでも暗部の長だから色々と見てきたがあそこまで酷いのは初めてだった。

何があったらあんな目になる?

 

にも拘らず本人はまるで自分の変化に気が付いていない。

 

 

思わず大沢さんに詰め寄ってしまった。

でも帰って来たのは小さな声での謝罪。

 

それで何となくだが察してしまった。

分かりたくはなかった。

 

信じたくは無いが恐らくは合っているはず。

なんでだろうか。本人は何処までも優しくてお人好しなのに。

誰よりも他人の幸せを願っている。

 

なのに本人に平穏な暮らしが訪れることはない。

立場が、世界がそうさせない。

 

 

こんな状態で祭りなんて無理だし他の皆も輝義君の異変に気が付いている。

だから帰るために輝義くんの手を引いた。

 

 

 

帰って輝義君を風呂に放り込んでから御両親の所に説明に向かう。

恐らく誰よりも敏感にその変化を感じ取ているはずだから。

 

説明を終えて部屋に戻ると一夏君が居た。

どうしたのか聞いてみると輝義君がまだ戻ってきていないのだそうだ。

幾ら何でも長すぎる。既にかなりの時間が経っている。

 

何かあったのだろうかと皆で見に行こうとしていた所に私が来た訳だ。

取り敢えず私が様子を見に行ってくると告げてお風呂に向かった。

 

見に行ってみると脱衣所の床に輝義君は座り込んでいた。

心配して声を掛けても大丈夫としか返さない。

 

気が付いたら私は輝義君の頬を思いっきりビンタしていた。

輝義君の事だから俺みたいな人殺しと一緒に居てはいけないとか考えているんでしょうけどそれは大間違いもいい所。

 

話してほしいと、辛いことがあったら話してほしいと言ったのに。

それでも輝義君は話してくれなかった。

私は自分がとても無力に感じて、俯いて小さな声で言った。

 

「それともそんなに私達は頼りない……?」

 

私はそう言ってから輝義君を抱きしめた。

抱きしめた身体は冷え切っていた。

真夏とは言え風呂上りにこんな格好で長時間居たらそれは冷えるだろう。

 

 

最初は話してくれなくて。

どうしてだか考えてみれば当たり前のことに輝義君は怯えていたのだ。

 

本当の事を話して私が輝義君の事を見捨てるんじゃないか、離れて行ってしまうのではないか。

 

そんなことを心配しているのだ。

本人にとっては重要なのだろうけど私や他の皆、織斑先生に篠ノ之博士からすればそんな心配をするだけ無駄だ。

 

何故なら例え何があっても私達が輝義君の傍から居なくなる何てことは無いのだから。

仮に、万が一皆が離れて行ってしまったとしても私だけは傍に絶対に居るから。

 

そう伝えると少しずつ話してくれた。

初めて人を殺したと。

鏡で自分の顔を見るまで殺したことを気にも留めていなかった事。

人を殺しているのに当たり前に皆と接して。

そんな自分が怖くなった事。

 

話しているうちにだんだんと輝義君はポロポロと涙を零し始めた。

私はそんな輝義君の頭を優しく撫でて背中を優しく叩いていた。

 

 

大丈夫よ輝義君。貴方は心の無い怪物でもなんでもないわ。誰よりも優しくて誰よりも強くて誰よりも愛されているんだから。貴方の心配は杞憂よ。

 

 

 

暫くして落ち着いた輝義君をもう一度お風呂に入り直させてから出てきた輝義君は皆に私に話した事と同じ事を話した。

 

当たり前と言うべきだろうが皆は輝義君を拒絶などせずに受け入れた。

一人一人輝義君に対する思いを話すともう既に輝義君は泣いていて。

皆で抱きしめてあげた。

 

その後に御両親達とも話をしてまた目元を赤くしていた。

 

 

次の日、私達は輝義君のお義母さんに誘われて買い物に繰り出していた。

輝義君は疲れてぐっすりと眠っているし一夏君は、

 

「俺ですか?あー……此処に残らせてもらってもいいですか?誰か残っていないと輝義が不安になっちまうかもしれないじゃないですか。女性陣は男が居ないって事で自由にしてきてくださいよ」

 

と言って残っている。

 

近くにあったショッピングセンターに着く。

流石にレゾナンスレベルではないがそれなりに色々と揃っている。

本屋だってあるし有名どころの店ならば入っているといった感じだろうか。

 

 

周っている途中に連絡があった。

どうやら昨日の件の報告を受けた上層部が早めに帰省から学園に帰るように決定したようだ。

今更だが輝義君と一夏君の休暇申請は冗談抜きで総理大臣や官房長官クラスまでの承認が必要になって来る。どれだけの修羅場を潜り抜けてきたとしてもまだまだ高校生。

学園で一度承認をしてから更に国に対しても承認の要求をしなければならないのだ。

しかも世界で二人しかいない男性操縦者となれば最終的な決定は学園だけではそう簡単に決められるものではない。

 

といった具合で色々と面倒なのだがそこらへんは余程の事が無い限り優先的に取り合ってくれているそうだ。

そして二人とその周囲の人間に対する対応も迅速だ。なんならいざと言う時の為の即応部隊を組織してある。あまり詳しくは聞いていないが即応部隊の中には特殊作戦群の元メンバー等のとんでもない人材に更に最新装備満載の部隊と聞いたことがある。

 

まぁその辺は置いておいて……

電話の内容だが簡単に言えば先ほども言った通りに上層部の決定で学園に帰らなければいけなくなった。本来の帰る予定の四日後よりも早くだ。

主な理由としては精神的なストレス等の懸念がある。

それと護衛関連の件でも大至急、と言う事である。

 

そう言われてしまうとその通りであるし何となく予想はしていた。

 

帰りの足に関しては心配することは無いらしい。

どうやら専門の知識を身に着けた専門の運転手。此処までなら納得できる。

だがその次が問題だ。幾ら何でも護衛の戦力が過剰すぎる気がする。

 

なんたって最新の強化装甲である十五式強化装甲を装備した一個小隊にこれまた最新の十五式専用の武装。そこに空中支援として数機の戦闘機、空中哨戒機まで投入するのだ。頭おかしいんじゃないか。

まぁ気にしても仕方ないからこれ以上考えるのは止そう。

今更だが専用機が九機もある。しかもそのうちの二機は篠ノ之博士お手製の第四世代機なのだからこの時点で戦力過剰もいい所だ。下手したらマジで国を落とせるだけの戦力……

 

あれ……今年の一年生ってヤバい……?

 

もう駄目だ。本当に考えるのを止めよう。

胃に穴が開いてしまう。

 

 

 

取り敢えずこの事を輝義君のお義母さんとおばあ様に伝えておく。

二人共まぁしょうがないよねって感じだった。

 

 

 

時計を見ると一時になっている。

通りで空腹な訳だ。

お義母さんの提案により昼食を摂ることになった。

何が食べたいかと言う話になってパスタになった。

 

食べ終えた後は食料品売り場に向かい各自で役割を分担して調達作業が開始。

私と本音ちゃん、虚ちゃんは保存食品系統を。

箒ちゃんと鈴ちゃん、シャルロットちゃんは生鮮食品をお義母さんと一緒に買いに。

セシリアちゃんとラウラちゃん、簪ちゃんは消耗品系統。

 

私達とお義母さんのチームは問題なかったのだがセシリアちゃんチームが本当に大変だったそうで、簪ちゃんが疲れた顔をしていた。

何でもセシリアちゃんとラウラちゃんはそう言ったことの経験が皆無だからテンションが上がってあっちこっちに行ってしまったそう。

なんなら洗剤と柔軟剤の違いすら分からず教えるのに一苦労だったとかなんとか。

 

そうこうしているうちに既に四時半になっていた。

そろそろ帰ろうという事で帰った。

 

いや、今日一日本当に楽しかった。

 

 

 

家に着くと荷物を下ろしてリビングに。

私と箒ちゃん、シャルロットちゃんでびっくりするぐらい大きい冷蔵庫に食品を詰めていく。

これ、レストランとかにある用の奴なんじゃ……?

 

食品を詰め終えて皆をリビングに集める。

そして急遽明日帰らなければいけなくなった事を伝える。

その時の輝義君の顔色は昨日よりも全然良くなっていた。

 

そして輝義君の精神科への通院、輝義君と親しい人間が集まりすぎていることによって危険度が高まるという事。警護の話もしなければいけない。

 

それを言ったら輝義君はなぜ自分が精神科に行かなければならないのかが分からないらしい。

それの理由をしっかり説明した後。

 

明日の出発時間を教えて早速荷物を纏めに行く。

 

 

 

 

私達女性側の準備が終わってからリビングに行くと輝義君と一夏君の二人が並んでテレビを見ていた。

 

その後にご飯を食べてお風呂に入って眠くなるまで皆でお話をして寝た。

その時にお義母さん達とも話したんだけど、

 

「あんな頼りない息子だけど宜しくお願いします」

 

と頭を下げられた時は焦った。

しかも理由を聞いたら、

 

「なんでって、そりゃ未来の嫁さん候補だからに決まっているじゃないか。もしかして輝義の事が好きだってバレてないとでも思っていたの?バレバレだから」

 

と言われ皆で顔を赤くした。

 

 

 

 

朝、起きるともう既に朝食が出来上がっていた。

お義母さん達からは席に着いたら食べ始めていいと言われたので食べ始めることに。

一夏君が降りて来るが何故か輝義君が居ない。

聞いてみると、どうやら起こしはしたがもしかしたらまた寝たのかもしれないと言った。

 

これは……輝義君を起こしに行けるチャンス!

 

皆も同じことを思ったらしく此処に第一次ジャンケン戦争が開幕した。

勝者はセシリアちゃん。

何故私はあそこでグーを出さなかったのだ……!そうすれば勝てたのに!

 

 

 

降りてきた輝義君はまだ少し眠そうにしている。しかし、セシリアちゃんが降りて来るのが随分と遅かった。

シャルロットちゃんがそれを聞くと明らかに動揺し始める。寝顔を見ていたとかそんな感じだろう。

 

そこからは早めに食べ終えた私は連絡を取るために席を外す。

予定通りに迎えに来て貰って構わないと伝えると了解と帰って来る。

他にも連絡事項などを聞いていると一時間前になっていた。

 

忘れ物が無いかなどを確認して十時になった。

向かえの車に荷物を積み込んで帰り際に御家族にお礼を言って車に乗り込んで出発。

 

輝義君は皆とは違う車に乗ることになっている。

あの大きな身体なのだ。皆で乗ろうとすると私達が押しつぶされてしまう。

 

 

 

それと乗る前に確認したのだが昨日教えられた護衛の数よりも明らかに多い。

もう気にしたら負けだ。

そしてその護衛の数を後日輝義君に教えたらとても驚いていた。

 

 

 

 

学園に着いて私は荷物を置いてそのまま生徒会室に向かう。

今回も色々とあったわけだから報告書等を書かなければならない。

面倒ったらありゃしない。まぁ明日からはもっと忙しくなるだろう。

文化祭に始まり体育祭、修学旅行やキャノンボールファスト……

それらの準備をやらなければならないから生徒会と教師陣に休む暇はない。

行事が盛りだくさんなのはいいが間違いなくそのたびに問題が起こる気がしてならない。

 

 

そんな色々と起こるであろう二学期に溜息をつきながら書類を片付けていく私と虚ちゃんだった。

 

 

仕事が終わったのは八時頃。

 

ご飯は虚ちゃんが持って来てくれたし後は帰ってお風呂に入って寝るだけなのだが……

 

まぁ色々と心配だからその後に少しだけ輝義君の所に顔を出してみようと思った。

そして部屋に行くと鍵もかけずにいる。流石にどうなんだと思ったがドアを開けてみると既に輝義君は寝ていた。

 

顔は穏やかで昨日の影も形も無い。

 

暫く寝顔を見ながら頭を撫でていたのだがどうしても抑えられずにベッドの中に潜り込んでしまった。

 

輝義君の匂いがする……

 

隣を見れば輝義君が居て。

此処は天国なんじゃないか?

そんなことを思ったらもう抜け出せない。

そのまま眠ってしまった。

 

 

その後、起きると自分の部屋に居た。

どうやってここに戻って来たのだろうか?

まさか輝義君が?

そうだったら嬉しいな。

 

 

 

 

 

ーーーー side out ----

 

 







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