ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

108 / 132





99話目

 

 

 

今日はいよいよ文化祭当日。

俺達は普通に教室で出し物をやることになっている。

忘れていたがこの学校、他の学校と比べて明らかに教室のサイズがデカいのだ。

だから態々他の大きい教室に行かなくても問題ないのだ。

 

そして現在俺はクラスの半分ぐらいの人数で朝早く届いたメニューで使う食材等を配達業者から受け取り特大の冷蔵庫に運び込んでいるのだ。因みにこの冷蔵庫も業者から借りたもので昨日の内に届いていたから中はしっかり冷えている。

まぁ特段問題なく進んでいる。

 

「それにしても男子が居ると楽だわー」

 

「ねー。他のクラスなんか女子だけだから荷物を運んだりするのが大変そうだもんね」

 

「うちは織斑君も大河君も基本一人で何でも持って行っちゃうからね」

 

ダンボール箱を十数個一気に運び込んだりしている。

卵とか果物なんかは他の皆が一個ずつ運ぶ。

 

そして最後の荷物を受け取ると業者の人にお礼を言って教室に戻る。

 

「……これで最後だ」

 

「ありがとねー!本当に大助かりだよ!」

 

「気にすんなって」

 

「……構わない」

 

冷蔵庫の近くに運んで取り敢えずは終了。

それにしても随分と早く終わったもんだ。

まだ七時半だぞ。開会式まで一時間もある。一般客入場が九時だから余裕とはこの事よ。

取り敢えず残りの三十分を他の飾りつけだったりセッティングなんかを手伝う。

すると開会式十分前になっていた。ここから体育館まではまあまあ距離がある為さっさと出た方がいい。

 

作業の区切りの良い所で中断してドンドン体育館に向かう。

俺が体育館に向かうと既に整列が完了しているクラスもあった。

背の順なので俺と織斑は必然的に一番後ろと二番目になる。

先生方の諸々の注意なんかを行った後に楯無さんが前に出る。

 

「それでは生徒会長、開会宣言お願いします」

 

あ、この声は虚さんだな。舞台裏に居るから顔は分からんが輝義イヤーはしっかりと聞き分けられるのだ。

 

「皆さん、今日は文化祭当日です。羽目を外さないように、でも大いに楽しむ事。以上」

 

「有難うございました。それでは続いて連絡事項お願いします」

 

「連絡事項なんだけど今回の文化祭からどれだけのお客が入ったのかっていう形式で優勝を目指して争ってもらうわ。簡単に言えば取り敢えずお客さんをたくさん集めなさいって事よ。優勝賞品に関しては秘密よ。でも皆が喉から手が出るほど欲しい物ね。

続いて生徒会の出し物について説明するわ。

私達生徒会の出し物は演劇!あぁ、待って待って。ただの演劇じゃないわ。一般参加型の演劇よ。皆も参加で見るわ。演目はシンデレラ!勿論ただのシンデレラなんかじゃないわ。内容はこちらもお楽しみって事で。午後四時から受け付け開始。五時に開始よ。因みに人数制限があるからそのつもりでお願いするわ。連絡事項は以上かしらね」

 

「有難うございました。どうぞ皆さん生徒会の出し物に奮ってご参加ください。それではこれにて開会式を終了します。後ろの方から順に解散をお願いします」

 

こうして開会式が終わった。

それにしても生徒会の出し物ってどんな内容になるんだろうか。一般参加型のシンデレラなんて全く想像がつかないぞ。

織斑もそうだったようで俺に聞いてくる。

 

「輝義、生徒会の出し物の詳細は分からないのか?」

 

「……いや、全く分からんな。聞いたことも無いぞ」

 

「マジか。なんか俺嫌な予感するんだけど気のせいかな?」

 

「……織斑、それは俺も感じている。間違いなく気のせいではないだろうな」

 

「嘘だろ……輝義の感とか絶対当たるやつじゃねぇ……?」

 

「……祈るしかないな」

 

「そうだな……」

 

二人して嫌な予感するとかもう絶対なんかあるやつじゃん。

どうせ逃げられないだろうから祈るしか出来ない。

二人で何が起こるのか戦々恐々しながら教室の戻ればすぐに準備に取り掛かる。

と言っても先程の続きと交代で衣装に着替えるぐらいなんだが。

と、その前に束さん達に連絡入れておかないと。

十時半でいいか。

束さんにはペアチケットを渡すからクロエも問題なく入場出来る。

五人とも同じ場所でいいか……分けると面倒だし。

 

という事で束さんとオータムさんに集合場所と時間をL〇NEで送る。

よし、これで大丈夫。

するとそこに声が掛かる。

 

「織斑君と大河君、着替えに行ってきていいよー」

 

「お、分かった。輝義、行こうぜ」

 

「……ん」

 

別の教室に控室兼更衣室がある。

一番奥の教室で俺と織斑はそこに向かう。

 

「それじゃ着替えちまおうぜ」

 

「……あぁ」

 

二人で着替える。

織斑は俺と同じような感じの衣装。

というか滅茶苦茶完成度が高い。

被服部どんだけ本気だったんだよ。

それにしても……

 

「……織斑、良く似合っているぞ」

 

「お、そうか?輝義も似合ってるぜ」

 

本当にイケメンはマジで何を着てもかっこいいのな。

本家の執事に見えて来るんだけど。これで眼鏡でもかけてたら大変なことになるだろうな。

対して俺は、腕や肩回りが少し小さめに作られているのか肩回りが若干キツイ。

問題は無いのだが完全におかしいだろ。

バサカ執事爆!誕!になっちまってるじゃねぇか。

 

「……格差というものは此処まで残酷なのか。お前が羨ましいよ」

 

「何言ってるんだ?そろそろ行こうぜ」

 

思わず口から出た本音をスルーされ教室に向かう。

道中やたらと視線を感じたが。

まぁ気にせずに(若干、いや割と真面目にねっとりした視線を感じて早足気味に)教室に着くとそのまま何と無しに入る。

 

そしてそこに待っていたのは何故か既に準備を終えてスマホやどこから持って来たのか一眼レフを構えているクラスメイト達だった。

入った瞬間にカシャカシャと音を立てるカメラ達。

 

「うぉ!?なんだこれ!?」

 

織斑が驚きの声を上げる。

いやもう本当になにこれ。

 

「記念撮影に決まってるでしょ!?」

 

いや知らんがな。

こっちはそんなん初めて聞いたぞ。

まぁこの状態になったらもう止めさせることは出来ないだろうし諦めて被写体やってました。

その後満足した女子の皆さんから解放された俺と織斑は疲れて椅子に座っていた。

 

「女子って半端ないな……」

 

「……あぁ……」

 

そして今は箒達が着替えに行っている。

何故か再び女子の皆さんがカメラの準備をしている。

あぁ、箒達も餌食になってしまうのか……

しかしながら俺と織斑にはそれを止める気力などどこにも存在せず諦めて傍観に徹するのだった。と言うか巻き込まれたくない。目が怖いんだもん。

 

そこに箒達が戻って来る。

入ってきた瞬間に皆に囲まれ一斉にシャッターを切る音が鳴り響く。

 

「私達もですか!?」

 

「そりゃ勿論!何度も言うけどこんだけ美少女が揃ってんだから取らなきゃ損でしょ!?」

 

驚いたセシリアが声を上げるが当たり前だ言って撮影を続行。

まぁでもその言葉には大いに納得できる。

箒は着物メイドと言った感じで、セシリアはロングスカートのメイド服。

シャルロットは短めのスカートで大体のデザインはセシリアと同じ。

ラウラはフリルが多めについている物で本音は何故か知らないが箒と同じ着物メイドなのにやはりサイズはぶかぶか。

他にもたくさんの種類のメイド服があるが……

一言言わせてもらうと……

 

眼福です……!

 

そもそもこの学園の生徒自体が容姿のレベルが無駄に高いのだ。

その中でも箒達は抜きんでている。

織斑も、

 

「おぉー。皆凄いな。被服部気合入ってんなぁ」

 

何処かずれた感想を言っていた。

 

十分に及ぶ撮影会が終わって皆がこっちに来る。

 

「その、どうかな?似合ってる?」

 

シャルロットがその場で一回転するとスカートがふわりと浮き上がり見えてはいけない所まで見えそうになるが残念。惜しくも見えなかった。

 

「……よく似合っている」

 

「ほんと?」

 

「……本当だ」

 

「えへへ……褒められた……」

 

褒めると嬉しそうに笑う。

シャルロットは普通にメイドで通用すると思います。

 

「私はどうですか?」

 

「……本家のメイドみたいだ。いいと思うぞ」

 

「有難うございます。輝義さんもよくお似合いでしてよ」

 

「……ありがとう」

 

セシリアはやはり何処か高貴な感じがするが似合っている。

 

「わ、私はどうだろうか?変ではないか?」

 

箒はどこか心配そうに確認をしながら聞いてくる。

全然変な所なんてないですけど。寧ろ完璧です。

 

「……大丈夫だ。よく似合っている。自信を持っていいと思うぞ」

 

「よ、良かった……その、輝義も凄く似合っているぞ……」

 

恥ずかしそうに俺の事も褒めてくれる。

ご馳走様でした。

 

「嫁!私はどうだ!似合っているだろう!」

 

腕を組んでフンスと自信たっぷりに聞いてくるラウラ。

もうラウラは可愛いんだよ。異論は認めないし受け付けない。

 

「……良く似合っているぞ」

 

「む?何故頭を撫でるのだ?」

 

「……気にするな」

 

「そうか?ならばもっと撫でてくれ」

 

思わず頭を撫でてしまった。

ラウラはそれを咎めるどころかもっと撫でろと言って来た。

だが残念ながらそうはいかない。

 

「……また後でな」

 

「む……約束だぞ」

 

「……あぁ」

 

だって皆が睨んでるんだもん。

おっかない。

 

「てるてる私はー?」

 

「……なんというか何時もと変わらんな」

 

「えぇー?そんなことないよー。ちゃんと見てってばー」

 

本音はダボダボがあるからか普段と変わらないように見えるが何時もは少し雑めに纏めてある髪の毛をちゃんとしてある。

 

「……良く似合ってるぞ」

 

「ほんとー?」

 

「……嘘を言ってどうする」

 

「それもそっかー。ありがとーてるてる」

 

「……ん」

 

皆基本的に髪の毛をいじったりせずに普段の髪型で纏めてある。

これがまたいいのだ。

 

正直な所変な客に絡まれないか心配になって来るレベルで皆良く似合っている。

いざとなったら俺がつまみ出してやる。

その後も皆で写真を撮ったり二人で写真を撮ったりしていた。

 

 

 

と、そんな感じで皆の事を褒めたり逆に褒められたりしているうちに十時になった。

 

「さぁ皆!目指せ優勝!頑張るぞ!」

 

「「「「「「「「「「「「「おー!!」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

こうして文化祭が始まった。

 

 

 

 

 

 

 






次回は出来れば六月中に投稿します。遅くても多分お盆休みには投稿出来るはずです。
お待たせしてしまいますが、気長に待っていてくれると嬉しいです。



感想、評価等くださいな。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。