ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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107話目

 

本音との休憩が終わって送り届けた後、俺は一人で何をするか考えていた。

さっきまで誰かと居たもんだから何をすればいいのやら。まぁ色々見ていればそのうちに何か見つかるだろうと再び校内をぶらつく。と言うか織斑先生達は何をやっているのだろうか?今日も警備とかの仕事がありそうだしな。暇じゃないんだろう。

 

「あ、輝義じゃない」

 

「……ん?」

 

突然名前を呼ばれたので振り向いてみればそこに居たのは鈴だった。

しかもチャイナドレスを着ている。

スリットから見える生足ありがとうございます!

 

「……どうした。と言うかよく俺だと分かったな」

 

「分かったなって、この学園にあんたほどの体格の奴なんて輝義しか居ないわよ」

 

「……それもそうか」

 

「今、休憩中なのよ。で、ぶらついてた所にあんたを見つけたって訳」

 

鈴も休憩中か。

 

「……俺も同じようなもんだ。休憩中なのは良いがやりたい事が見つけられなくてな」

 

「ふーん……じゃぁ少し私に付き合いなさいよ」

 

「……いいぞ」

 

鈴と一緒に行動することに。

後を付いて行くと、何やら飲み物と軽食を買って外に出る。

適当な所にあるベンチに並んで座る。

 

「ほら、これあげる」

 

そう言って渡して来たのは先程買った飲み物。

 

「……いいのか?」

 

「いいわよ。どうせ今の今まで奢って来てたんでしょ?偶には奢られなさい」

 

まぁ実際奢ってたんだけども。

それでも気にならない金額だから別に良いんだが……

 

「……すまない」

 

思わず謝ってしまうと少し呆れながら、

 

「こう言う時はありがとうって言えば良いのよ」

 

「……ありがとう」

 

「ん。それと私まだお昼食べてないから食べてもいい?」

 

俺がありがとうと言うと笑いながら言った。

しかし、昼飯を食っていないのか。

別に気にならないし食えば良いのに態々断りを入れるとは。

 

「……あぁ。好きなだけ食え」

 

「ありがと。それじゃ、いただきます」

 

そう言って食べ始める鈴。

ラウラはラウラで小動物っぽいが鈴もベクトルは違うがこう、なんかあるな。

鈴が食べ終わるのを待って話し始める。

と言っても文化祭はどうだ、とかそんな感じだ。

鈴のクラスはどうやら他の場所で出し物をやっているそうで、チャイナ喫茶なるものらしい。

だから鈴はチャイナドレスを着ているのか。

 

「輝義達の所ほどじゃないけどこっちもまぁまぁ繁盛してるわよ。男子二人が揃ってるなんてずるいにも程があるわよ」

 

「……そんなこと言われてもな」

 

でも実際ずるいとは思う。

それに比例して面倒事と忙しさは比例するんだが。それでもお釣りが返ってくるようなものだ。

 

「そんなこと分かってるわよ。にしても、服のサイズ小さくない?」

 

「……クラスの皆がな」

 

「あぁ、筋肉を推していこうってところかしら?」

 

「……当たりだ」

 

どうして皆はやたらと筋肉を強調させたがるんだろうか?

 

「ま、いいんじゃない?嫌だって訳でもないんでしょ?」

 

「……そうだな」

 

確かに嫌だ、と言う訳では無い。

それだったら気にしてもしょうがないか。

 

そして少しばかり空を見る。

さっき、セシリアと居た時と変わらずの快晴。

すると鈴から声を掛けられる。

 

「ねぇ、少し質問していい?」

 

「……構わないが」

 

質問とはなんだろう?

リンが俺に聞くことなんてあったか?

 

「輝義は箒達の事、どう思ってるの?」

 

「……どう言うことだ?」

 

「そのまんまの意味よ。女として見ているのか、それとも友人なのか。あ、因みに織斑先生と篠ノ之博士達も含まれてるから」

 

そう言う質問か……

 

「……実際俺は皆の事が好きなんだとは思う」

 

「それで?」

 

「……分からないな。俺がどうしたいのかが分からない。こんな俺みたいな奴に、何時も何かしらの事件やら問題やらが降り掛かってくるからな。そもそも向こうが好きなのかどうかも分からん。まぁ箒とラウラ、束さん辺りは何となく分かるが」

 

そう言った俺の顔を見て鈴は呆れたと言う顔をしている。

何か変なことでも言っただろうか?

 

「あんたって馬鹿なのね。普通アレだけの態度を取られたら気が付くでしょうに」

 

「……すいません」

 

鈴から何故か逆らい難い雰囲気が放たれる。

何故だ。

 

「それに、例の法律もあるんだし良いんじゃないの?」

 

「……そんなこと言われても今までの人生の中で見て来た倫理観がな……」

 

「ま、そっちは本人達に任せるしかないか。首を突っ込んで良いような話でもないし」

 

「……なんか本当に申し訳ない」

 

「そのうち地獄と天国を同時に見る羽目になるだろうから覚悟しておくことね」

 

何それ怖い。

俺はどうなってしまうんだろうか?

 

「それじゃそろそろ私は帰るわ。仕事もあるし」

 

「……あぁ」

 

「ねぇ」

 

「……どうした。忘れ物か?」

 

鈴が歩きを止めて振り向く。

 

「もし、私が輝義の事を好きだって言ったらどうする?」

 

「……何?」

 

「やっぱり何でもない。変な事聞いちゃって悪かったわ」

 

そう言って鈴は自分のクラスのところに戻っていった。

でも俺の頭の中では鈴が言った言葉が反芻している。

 

どう言う事だ……?鈴が俺の事が好き?

いや、好きだと言ったらだ。

……………………ダメだ。分からない。

 

その後、俺は悶々としながら残りの休憩時間を過ごした。

 

 





今回は鈴ちゃんがメインの回でした。
あぁ!!早く鈴ちゃんとの絡み(意味深)を書きたいぜ。


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