悶々としてベンチで過ごしていると休憩時間が終わりに近づいて来た。
取り敢えず教室に戻る事に。今考えても何も思い浮かばないしどうすれば良いのかなんて尚更分かる訳もない。
後で鈴にちゃんと聞こう……
と言いながらも歩きながら考えてしまう。
考えるなと言う方が無理だろう。
そして教室に着くと、そこに居たのは我らが織斑先生。
「お、大河じゃないか」
「……どうしたんですか?」
「なんだ?私が来てはダメだと?」
「……いえ、お仕事の方があるのではと思っていたので来られないものとばかり」
「それがな、何処ぞの大天災が色々とやってくれてな」
束さんの事ですね。分かります。
「全くあいつが来るなんて一言も聞いていないんだが?」
「……すいませんでした」
「まぁいい」
そういえば山田先生の姿が見えない。
どうしたんだろうか?基本織斑先生と山田先生はセットなんだが。
「……山田先生は?」
「あぁ、他の所に行っている。何でも見て見たいものあるらしくてな」
「……そうだったんですか」
するとそこに放送が流れた。
[一年一組織斑一夏君、大河輝義君、至急生徒会室まで来てくださーい。繰り返しまーす。一年一組織斑一夏君、大河輝義君至急生徒会室まで来てくださーい]
この声は楯無さんか。
にしてもなんだろう?取り敢えず行きますかね。
「……そう言う事なので行ってきます」
「あぁ。行ってこい」
織斑先生に断りを入れ生徒会室に向かう。
「……一年一組大河、来ました」
「どーぞー!」
中から楯無さんの声が聞こえてくる。
中に入ると夏休み中によく来た光景……なのだが何故か楯無さんはシンデレラの格好をしていた。
「……何をしているんですか?」
思わずそう聞いてしまった。
「何ってシンデレラよ?分からないかしら?」
「……いや、分かりますがなぜその格好を?」
「着てみたかったからに決まってるじゃない!」
うわー……今日の楯無さん、テンション高いなぁ……
「失礼しまー……会長、何をやっているんですか……?」
織斑も入ってくるがやはり俺と同じ反応をしている。
でもしょうがないと思うんだ。誰だって入った部屋にドレス着た女の人が居たらこうなると思う。
「もう、二人ともノリがわかってないわねー。まぁいいわ」
ノリで何とか出来ません。
「何で俺達を呼び出したんですか?」
「フッフッフ、それはね……なんと二人には生徒会の出し物であるシンデレラに登場してもらいまーす!」
楯無さんがそう言うとどうやって仕込んだのかクラッカーが鳴った。
「……知ってます」
「俺も知ってます」
「まぁまぁ。呼び出したのはその説明をする為よ」
「……はぁ」
説明か……
つってもなぁ、題名を見る限り物騒極まりないんだけど。
「まぁ題名で想像できる通りね」
「やっぱりかぁ……」
「……で、詳しい内容は?」
「取り敢えず二人はシンデレラ達から逃げればいいわ。一夏君は王冠を、輝義君は身に付けている物を全て守りながらね」
訳が分からないよ。
なんでシンデレラから逃げなきゃいけないのさ?
それに織斑の条件は分かる。だけど俺は身に付けている物全部ってどういう事?
「……俺の条件キツくないですか?」
「キツくないわよ。一夏君と同じ条件にしたらどう考えても無理があるし」
「……そうですか。分かりました」
それ以上何も言えなかった。
「もし、王冠を取られたらどうなるんですか?」
織斑がそう聞くとよくぞ聞いてくれた!って顔で言った。
「残念ながら教える事は出来ませーん!」
教えてくれないんかい。
「教えてくれないんですか!?」
「だって教えちゃったら詰まらないじゃない。危機感を持って全力で逃げ回ってね!あ、逃げ切れたらご褒美があるから頑張って!」
そう言う楯無さんはとても楽しそうな顔をしていた。
その後、逃げていい範囲を指定され、校内の生徒の立ち入りが禁止されている場所以外は逃げていいとの事。色々なトラップを仕掛けてあるから注意する事、などなど沢山言われたが取り敢えず逃げればいいのだ。
その後は時間まで生徒会室で待機、着替え等の準備を始めていった。
…………逃げ切れるかなぁ。
本日は駆け足気味に2話投稿。
感想、評価等くださいな。