ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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何回か日常挟みます。
今回は日常なのかなぁ......?
違う気がする。
けどまぁいいや。


23話目

ーーーー side 一夏 ーーーー

 

 

俺達は今輝義を運んでいた。

 

輝義は俺と鈴の試合中に襲撃してきた無人機を四機同時に相手取ったのだ。

 

俺は気を失って気がついたら格納庫にいた。

そこで話を聞いた時、俺は自分の無力さに力を失った。

そしてすぐに憤りを覚えた。

俺が弱いから!

俺に力がないから!

皆を守る為に助ける為に戦った輝義だけが結果的に怪我をした!

 

 

 

輝義は全身に、それこそ頭から足の指先まで全身血だらけの傷だらけだった。

傷も大小様々だった。

斬痕、刺痕、火傷に弾痕。

傷のない所を探すのに苦労するぐらいにボロボロになっていた。

特に胸から斜めに斬られた斬痕と、背中にもある大きな斬痕が一番に目に付いた。

 

更識会長曰くISも搭乗者保護システムが機能しているらしいのだが、傷が深過ぎて無いよりはマシぐらいにしか役に立っていないそうだ。

 

 

血を流し過ぎたのだろう。

さっきまで反応していたのについさっき意識を失った。

声を掛けても反応しないし段々冷たくなってきた。

セシリアもそんな輝義を見て段々と冷静さを欠き始めた。

鈴は走りながら止血等の手当てを試みているが、

全く血が止まる気配はない。

 

「輝義さん!?輝義さん!」

 

「不味いわよ!このままじゃ間違いなく輝義が死んじゃうわ!」

 

「会長!輝義が意識を失いました!」

 

更識会長に意識を失った事を伝えると、医務室に緊急で連絡を入れた。

今すぐに手術と輸血の準備をして欲しい、と。

 

今現在学園内にある車両は混乱のせいで逃げ惑っている生徒が邪魔になって来れないらしい。

だから自分達で運んだ方が早かった。

 

車両も向かっているそうだがやはり間に合わないらしい。

途中何度も他の生徒とすれ違ったが一様に輝義を見て、

 

「えっ?」

 

と声を上げて放心するばかり。

 

俺達が通った後には血が道を作っていた。

 

 

やっとの思いで医務室に着いた。

医務室の前では看護婦さんが待機していて中に案内された。

医務室に常駐している先生や看護婦の人達も輝義を見て顔付きと雰囲気がガラッと変わった。

 

「これは酷い......輸血をすぐに行って!早く!」

 

どうやらここまで酷いとは思っていなかったらしい。

医務室に着くと、輝義はもっと不味い状態になっていた。

まず、圧倒的に血液が足りていない。

心臓の動きも弱くなってきているとの事。

なんとか処置をしてはいるが、かなり危険な状態だそうだ。

 

 

 

俺達は医務室の外で待っていた。

セシリアはずっと黙ったままだし鈴も喋らない。

いつも冗談を言ってどんな状況でも笑っている会長ですら、黙って唇を噛み締めていた。手も握って血が流れている。

 

 

「一夏!大河は!?」

 

しばらくすると千冬姉が来た。

 

千冬姉に輝義の状態を伝えると、

 

「クソックソックソックソックソッ!!!!!!

私がこんなでなければ!!!」

 

悔しいと言わんばかりに壁を殴りつけた。

 

何分かして落ち着いたのかこちらを見て、

 

「お前達、とりあえず風呂に入ってこい。

全身血だらけで臭いも酷いからな。

それと女子三人少しは落ち着け。

私が言えた事ではないがな」

 

確かに血まみれだから風呂に行った方がいいのだろう。

だが俺は、俺達はここから離れたくなかった。

特にセシリアは、

 

「これが......この状況で落ち着いていられる訳がないでしょう!?」

 

泣きながらそう怒鳴った。

 

「セシリアちゃん、いいから落ち着いて」

 

会長がなだめるが、

 

「会長は!輝義さんの事が心配ではないのですか!?」

 

セシリアがそう言い放ったと同時に、

 

パァン!!!

 

「そんなわけないでしょ!?心配で仕方ないわよ!だけど今ここでどうこうしたって私達には無事を祈るしか出来ないのよ!」

 

会長がそう言い返した。

セシリアは、

 

「.........申し訳ございません。感情的になりましたわ」

 

「......いいえ、大丈夫よ。私も叩いてごめんね?」

 

よかった。

とりあえずは和解したようだ。

セシリアはこちらを向いて、

 

「さ、一夏さん?鈴さん?お風呂に行きましょう?

輝義さんが目を覚ました時にこんな格好では笑われてしまいますわ」

 

「そうね!あいつなら大丈夫よ!ほら一夏!行くわよ」

 

「あぁ!じゃぁ千冬姉、任せた」

 

「織斑先生だ。あぁ任せろ」

 

そうして俺達は医務室から離れた。

 

 

 

風呂に入って、飯を食べて医務室の前に戻ると簪とのほほんさんと山田先生がいた。

皆で待っていると、医務室の先生が出てきた。

 

「大河は!?どうなりましたか!?」

 

千冬姉が聞く。

先生は、

 

「なんとか一命は取り留めました。ここに来るまでの処置が適切だったおかげです。何箇所か止血の跡があったのであれが無ければ今頃は出血性ショックで死んでいましたよ。

......ですが、出血の量があまりにも多過ぎたため、かなり危ない状態です。輸血はしていますが、やはり......。

それに意識もいつ戻るか分かりません。

危険な状態が続くかと。いつ何が起こるかは分かりません。ご家族の方に連絡をお願いします」

 

そう言うと先生は行ってしまった。

 

 

 

千冬姉は輝義の家族に連絡をしに行った。

山田先生はこちらに残るそうだ。

 

 

 

 

セシリアと簪が倒れた。

 

幸い医務室だったからすぐに横になることができた。

 

頑張れよ輝義。

待ってるからな。

 

 

 

ーーーー side out ーーーー

 

 

 

 




全然日常じゃねぇな。
クッソシリアスじゃねぇか。

申し訳ございません。

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