ーーーー side セシリア ーーーー
輝義さんを医務室に運び込んでから、翌日。
私達は今の輝義さんの容体の説明を受けるために織斑先生と山田先生と一緒に医務室に向かっていました。
途中織斑先生が口を開きました。
「大河だが、昨日から二回ほど危険な状態に陥ったらしい。お前達、あまりこんな事は言いたくないが、言わなければならない」
一拍置いて息を吸って仰いました。
「覚悟だけはしておけよ」
あぁ......
そんな事聞きたくありませんでしたわ......
これを聞いたら箒さんがもっと塞ぎ込んで自分の事を責めてしまいますわ......
神様どうか輝義さんの事をお救いください......
医務室に着くと、ベッドに寝かされている輝義さんの姿がありました。全身にコードがつけられていてとても痛々しい様子でした。
先生から話を聞くために別室に移動しました。
「さて、では大河くんの容体と、これからの方針について話させていただきます」
そこで一旦話を切ると、一拍置いて再び話し始めました。
「大河くんの容体ですが、やはりかなり危ない状態です。全く血が足りていない状態なので輸血を続けていますが、改善の見込みがありません。恐らくどこかの内臓に損傷があるかと思われます」
「詳しくは分からないんですか?」
山田先生が聞くと、
先生は沈痛な面持ちで答えました。
「まだ容体が不安定で動かしてしまうと何が起こるか分からないんです。下手をすると......」
「......そうですか」
「外傷もかなり酷いです。背中と前面部に肩から斜めにある大きな裂傷が一番酷いです。他にも大小様々な傷があり感染症の危険もあります。なので無菌室の役割も持つICUに収容しています」
「ある程度容体が落ち着きを見せたら精密検査を行い、体にまだ残っている銃弾の除去手術を行う予定です。場合によっては完治するまで銃弾を残しておき、治ってから取り出すという事も。恐らく後者になるかと思われます」
「それまでは医療用ポッドに入って頂きます。そうすればまだ現状よりは遥かにマシになるでしょう」
それから色々と話を聞き終わってから輝義さんの病室の窓のそばへ。
無菌室なので私達は立ち入ることが許されず、こうして窓越しに見ることしか叶いません。
輝義さん、どうか頑張ってくださいませ。
いつまでも私達は待っておりますから。
また元気な姿を見せてくれる事を願っております。
クラスの皆さんも心配しておりますわ。
ーーーー side out ーーーー
シリアス長い......