ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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ラウラ可愛い……
ギュってしたい……  




45話目

 

 

 

朝起きたらシャルロットが俺のベッドにいるんですけど……

 

え?

なんで?

寝るときはいなかったよね?

……まぁ、気持ちよさそうな顔で寝てるし……

 

ん?織斑先生からメールが来てるな。

なんだろう?

 

メールの内容は、

今日の朝、シャルロットを女として転校させるからいつもの朝の訓練は無しということ、

シャルロットを七時までに職員室に来させるようにとのこと。

ついでに仕事を増やしてくれた俺と束さんに対して恨み言が少々。

 

……シャルロットの件ですね分かります。

いやもう本当に仕事を増やしてしまって申し訳ない……

今度何かお礼をしなくては。

 

今は五時。

いつもは五時半から訓練を始めているからな。

俺自身は全然時間があるが、シャルロットはあまりないな。

六時には起こすとしよう。

 

 

ただね?

一つ問題があるんですよ。

何かって言うと、シャルロットさんがめっちゃくっついてくる……

もういい匂いがするし、柔らかいしでかなりまずいんですよね。

……どこがとは言わないけど。

 

 

 

そして耐えること一時間。

 

「……シャルロット、起きろ」

 

「んん……」

 

あれ?

起きない。

しかも更にくっついてきた!?

 

「……シャルロット、起きろ」

 

ゆすりながら起こす。

すると、

 

「……てるよし?」

 

「……おはよう」

 

「おはよー」

 

ただ、あまり時間はないので少し急がなければならない。

 

「……寝起きで悪いが、あまり時間がない。早く支度をしてくれ」

 

そう言って急かすが寝ぼけていてよく分かっていないという顔をしている。

 

「……今日は女の子として転校する日だろう?」

 

その言葉で目が覚めたのか、

 

「そ、そうだった!早く準備しなきゃ!」

 

ドタバタしながら準備を始める。

俺?

とっくに終わってますけど?

制服着れば終わりだし。

 

二十分程して準備が終わったらしく、

 

「輝義、準備終わったからごはん食べに行こう?」

 

「……分かった」

 

部屋を出て食堂へ向かう。

 

 

 

まだ早い時間だからか、ほとんど人はいない。

 

二人で注文して、飯を受け取ってから席に着く。

因みに俺の飯は、アジの開きに味噌汁、ご飯に、沢庵。

全部、特特特盛りです。

 

「……頂きます」

 

「いただきます」

 

二人で一緒に挨拶をして、食べ始める。

 

「やっぱりここのご飯は美味しいね」

 

「……あぁ」

 

会話をしながら食べ進めた。

 

 

 

 

少し早めに食べ終えてシャルロットを職員室に送る。

 

「送ってくれてありがとう」

 

「……構わない」

 

「じゃぁ、教室で待ってて」

 

「……あぁ」

 

そう言って別れる。

 

部屋に戻ってもやることが何も無いから教室に向かう。

 

が、やはりというか誰もいなった。

誰もいない教室はこんなにも静かだったんだな……

 

一人自分の席に座って窓の外を眺める。

 

八時になったぐらいからぽつぽつと皆が登校してくる。

 

「あれ?大河君?おはよう」

 

「大河君早いね」

 

「……用事があってな」

 

「そうなんだ」

 

そんな風に皆と挨拶をする。

しばらくすると織斑たちも来た。

 

「輝義、おはよう」

 

「輝義さん、おはようございます」

 

 

「それにしても今日はどうしたのよ?

部屋に行ったらもういないし」

 

「そうですわ、一緒に朝食を頂きたかったですわ」

 

それに関しては理由は言えないが、謝っとこう。

 

「……すまない。今日は朝に用事があってな。先に行かせてもらった」

 

「そうだったのか」

 

そう言って誤魔化す。

すると織斑が、

 

「そういやシャルルはどうしたんだ?」

 

大丈夫だ、後でいない理由がわかるから。

取り敢えず誤魔化しとこう。

 

「……あいつも用があるとかで何処かに行ってしまってな」

 

「そうなのか?二人共忙しいんだな」

 

織斑がおバカでよかった。

こいつこんなに簡単に俺の言うこと聞いて……

社会に出て変な奴に騙されないだろうか?

心配だ……

 

 

そうこうしているうちにSHRの時間がやって来た。

 

「席に就け。

よし、では本日の連絡事項を伝える。

……の前に一つ。

山田先生、お願いします」

 

「えーっとですね、転校生を紹介します。……というかもう紹介は済んでいると言うか……何て言えばいいんでしょう?」

 

「取り敢えず入ってこい」

 

そう言われて入ってきて自己紹介をしたのは、

 

「シャルロット・ローランです。

皆さん改めてよろしくお願いします」

 

シャルロットでした。

苗字が変わってる理由は束さんが新しい戸籍を用意してくれてから。

なんかこれで少なくとも前の苗字よりはフランス国内に入りやすくなるだろうって用意してくれた。

 

「こんなの朝飯前だよ!それよりもお母さんのお墓参りに行けるといいね」

 

って言いながら。

戸籍を用意するのが朝飯前とか束さんすげー。

 

まぁそれで皆はというと、

 

「「「「「「「えええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!????????」」」」」」」

 

そりゃそうっすよね。

だって男だと思ってた奴が本当は女でしたとか驚かないわけがない。

俺だって驚いたもん。

 

「え!?え!?」

 

「ちょ!?ど、どう言う事!?」

 

「女だったって事!?」

 

「そんなぁ!!あんまりだよ!」

 

「これじゃぁ薄い本が書けないじゃないか!

一×シャル、輝×シャルがぁぁぁぁぁ!!!!」

 

混沌を極めてますね。

ただ最後の奴後で話があるから来い。

 

「待って!そういえば昨日って男子が大浴場使ってたよね!?」

 

やべぇ!?

 

「あああぁぁぁぁ!!!???」

 

「ということは、混浴!?」

 

「織斑君、大河君!そこんとこどうなの!?」

 

こっちに話が飛んできた!

すると鈴が殴り込んできた。

 

「一夏ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

「お、俺は知らねぇよ!?

でも、俺が出て部屋に戻ってるときにシャルルとすれ違ったから輝義は分かんねぇけど!」

 

おいぃぃぃぃぃ!!!!!?????

なに余計な事言ってんだよぉぉぉ!!!???

おま、お前!

ただでさえ鋭い目で見てた箒達が殺気を纏い始めたんだけど!?

 

「輝義さん?どういうことか説明していただけますわよね?」

 

ひぃ!?

セシリアさん!?

あ、頭に銃を突きつけないでください!?

 

「輝義、どういうことだ?ん?」

 

箒さん!

その日本刀どっから出したんですか!?

やめて!日本刀でほっぺをペチペチしないで!

 

「……てるてるさいてー」

 

ぐぅっ!?

布仏さん、今の言葉は効いたぜ……

 

ふと視線を感じると、簪がこちらをドアの隙間から覗いてる!?

ハイライトがない!?

comeback!ハイライト!

 

「リアル修羅場!」

 

「こんなの昼ドラぐらいでしか見たことないよ!」

 

「メモっといて!ネタとして後で使えるわ!」

 

おいこら!

人のやばい状況を楽しんでんじゃないよ!

というか助けて!

 

そこへボーデヴィッヒが手を上げる。

 

「きょ……織斑先生、少しよろしいでしょうか?」

 

いいぞ!

そのまま話題をずらしてくれ!

 

「構わん、手短にな」

 

……織斑先生、諦めないで何とかして皆を抑えてください!

 

「その、すまなかった」

 

ビシッと姿勢を正してから

ボーデヴィッヒは綺麗な礼をする。

でもなんで謝るんだろうか?

 

「オルコット達についてはいきなり発砲して本当に申し訳ない」

 

いきなりの謝罪に皆も固まっている。

我を取り戻したセシリア達が、

 

「そのことでしたらもう気にしていませんわ。

だからこれからは仲良くしましょう?」

 

「らうりー、これから仲良くしようねー」

 

「ボーデヴィッヒ、今までの事は水に流して仲良くしようではないか」

 

そう口々に言った。

ボーデヴィッヒは、

 

「ありがとう。私の事はラウラでいい」

 

こう言った。

それに対して皆は、

 

「なら私もセシリアで構いませんわ」

 

「私達も名前で構わないぞ」

 

こう返した。

 

「ならばそう呼ばせてもらおう」

 

そう言ってボーデヴィッヒはそのまま織斑の方を向く。

 

「転校初日にいきなり叩いて悪かった。

どうか許してほしい」

 

「お、おう。

気にしてないから大丈夫だ」

 

「そうか、ありがとう」

 

そう言って俺の方に向かってくる。

なんだ?

俺の前まで来ると、

 

「……その、あの時は助けてくれてありがとう。

助けてくれなかったら、今私は此処にはいない」

 

こう言った。

 

「……気にするな。当たり前のことをしたまでだ」

 

そう返すと、

 

「お前にとっては当たり前の事かもしれないが、私にとってはそうじゃないんだ。

だから、何度でもいうぞ」

 

「ありがとう」

 

そう言いながら今までの態度からは想像できない程の笑みを浮かべながら言った。

皆も同じだろう、全く声が聞こえない。

というか箒達の目がまたか……って感じなんすけど。

……これは後で尋問コースですね。分かります。

 

「……あぁ」

 

俺は見惚れてそれしか言えなかった。

そしてボーデヴィッヒは、

 

「それと私の事はラウラと呼んでくれ」

 

こう言った。

 

「……分かった」

 

あまりにも唐突だったのでボケっとしていたら、

顔に手を添えられ、気が付いたらボーデヴィッヒの顔が目の前にあった。

唇に柔らかい感触が当たる。

 

「んっ……」

 

「んうっ!?」

 

え!?

俺キスされてんの!?

困惑しすぎて動けない。

そしてボーデヴィッヒのキスから解放されてから、

ボーデヴィッヒが放った一言によって再び教室は混沌に包まれる。

 

「ぷぁ……お、お前を今から私の嫁にする!異論は認めん!」

 

俺は余りにも驚きすぎて、

言葉が発せなかった。

皆は、

 

「わぁぁぁぁ!?セシリアしっかりしてぇぇぇ!!!」

 

「篠ノ之さんの心臓が止まってるぅぅ!?」

 

「ほ、本音!?なんでそんな怖い顔してんの!?」

 

「簪さんが吐血したぁぁぁ!!!」

 

やべぇ、なんだこれ……

もう俺には対処できません。

 

 

そっからの記憶はない。

 

 

ただ、ついに織斑先生が切れたことは覚えてる。

だって滅茶苦茶怖かったんだもん。

 

 

 






シャルロットの名前についてですが、
フランス よくある苗字で検索して出てきたのでローランにしました。






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