ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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今回は主人公視点ではなくヒロインズ視点となります。
特定の誰かという訳ではないのでそこんところはご了承ください。



関係ない話なんですけど、自分はSABATONと言うメタルロックバンドが好きなんですけど知り合いにこのグループを知っている人が居なくて悲しい……


62話目

 

 

夜、輝義を慕っている面々が織斑先生の部屋に呼び出された。

え?原作であったマッサージシーン?そんなもん輝義の理性が持たないから無し!(もしかしたら別で書くかも。輝義ビーストモード的な感じで)

一夏と千冬の絡みはない。

 

 

 

 

ここに集められたメンバーのほぼ全員が輝義の事が好きなのである。

ぶっちゃけ羨ましい。しかもそろいもそろって全員が美女、美少女なのだから世の中の男からしたら血の涙ものである。

ほぼという理由は後程。

 

 

「さて、ここにお前たちを集めた理由だが……ぶっちゃけ大河の事をどう思っている?」

 

開口一番に千冬はそんなことを言い始めたのだ。

皆は面食らって、ポカンとしている。

そりゃそうだろう。

だってまさかいつも恐れている人からそんな言葉が出てきて、しかもいつも堅い口調は砕けている。普段の姿からは想像できない。

 

それに対していち早く復活した箒が、

 

「その、どう思っているとはどういう事でしょうか?」

 

と、聞き返した。

 

「なんだ、分からんのか?大河の事が好きかどうかと聞いているんだ」

 

そんな事を聞かれても簡単に答えられる訳がない。

そして、そんな皆を見た千冬は冷蔵庫に入っていた飲み物を全員に配った。

 

「ほれ」

 

「あ、あの、これは……?」

 

「所謂、賄賂と言うやつだな。ここでの事は誰にも言うなよ?私達だけの秘密だ」

 

そう言って笑った。

鈴や箒を含めて笑った所を見た事が無いのだ。

しかも普段のイメージ的に笑わないと思っている人間が多いために驚くのはしょうがないだろう。鉄の女と言われていても仕方がない。

まぁ主人公の前では普通に笑っているが。(クソッ羨ましい!!)

 

「ちーちゃんが皆の前で笑ってる……!?」

 

「なんだ、私だって笑う時は笑うさ。ただ普段はその機会が無いだけだ」

 

そう言いながら缶ビールのプルタブから子気味良い音を出し、早速飲んでいく。

というか、一気飲みだった。

これにも驚く面々である。

 

「それで?さっきの質問にどう答える?」

 

再び話を戻して聞く。

それに対して最初に口を開いたのはメルヘンなウサギの束さんだった。

 

「そうだね……というか私達が答える前にちーちゃんが教えてよ。ちーちゃんはてるくんの事をどう思ってるの?」

 

質問に対してそう聞き返したのだ。

 

「私か?好きだぞ」

 

あっけらかんと言い切ったのだ。

まぁ、酒が入っているという影響もあるだろうが。

 

「それってどういう好きなの?」

 

「勿論、男としてに決まっているだろう」

 

さらっと言い切った。

流石男前ですね。

というか世界最強に好かれるなんて流石輝義。

これをマスゴミにリークすれば間違いなく世界中に衝撃が走るだろう。

正直、ここに集まっているメンバーの顔触れだけでもう過剰戦力な感じもするが。

 

「そういうお前はどうなんだ?ん?今日は随分と積極的だったじゃないか」

 

聞かれた束は顔を赤くしてオロオロし始めた。

 

「ふぇ!?」

 

「ほら、とっとと答えろ。私だって答えたんだ」

 

「えぅ……その……」

 

「ん?」

 

千冬は楽しそうにニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべている。

 

「……………き」

 

「ん?何を言ってるのか聞こえんぞ?ほら、全員に聞こえるようにもっとでかい声で言わんか」

 

そう言われて更に顔を赤くしてやけくそ気味に言った。

 

「大好きだよ!正直言うと家族とちーちゃんにいっくん以上に好きなの!愛してるの!何か文句ある!?」

 

言い切った。

みんなびっくりしている。

それもそうだろう。なんたって人嫌いで家族ぐらいにしか興味を示さない事で有名なあの篠ノ之束が、あろうことか八歳も年下の高校生に恋をしていると言い切ったのだ。これだけでもう世界的な大ニュースになるだろう。ついでに言えば輝義の希少価値も上がるだろう。

 

そしてそれを聞いた千冬は、

 

「はははははははは!!!!」

 

大爆笑し始めた。

 

「聞いといてなんだよー!好きでもいいじゃん!」

 

「いや違う違う!ふっ、ははははは!!!!」

 

「もー!違うって言いながら思いっきり笑ってるじゃん!何が違うのさ!?」

 

「いやなに、お前がまさかここまで私達以外にここまで執着するどころか、そいつの事を好きになるとは思っていなかったからな」

 

「そりゃしょうがないじゃん……」

 

そう言って若干拗ね始めた。

こうなったら放っておくのが吉だろう。

 

「さて、次はお前たちの番だぞ。私達年長者が白状したんだ、お前達もしっかりと吐けよ?」

 

後にこの場に居たメンバーは語る。

あれは獲物を狙う目だったと。

 

 

 

「ほら、先ずはそうだな……オルコット、聞かせろ」

 

中々話さないので遂に指名制度に変更された。

そして最初の獲物はセシリアだった。

指名された途端に顔を赤くしているがそんなもので許されていたら今頃そこで拗ねているメルヘンなウサギさんは誕生しなかっただろう。

 

「あーもう!私だけじゃずるいよ!皆もちゃんと話してよ!」

 

「きゃ!?」

 

そう言いながら束はセシリアに掴みかかった。

 

「ほらほら!言わないとどうなるかわかんないよ~?」

 

そう言いながら胸を揉み始める。

 

「わ、分かりました!分かりましたから放してください!」

 

「よしよし。ならば聞かせてもらおうか」

 

そうしてセシリアは話し始める。

 

「その、私は輝義さんの事をお慕いしております。勿論、一人の男性としてですわ」

 

「ほう?それでどんなところに惹かれた?」

 

「どんなところ、ですか……

そうですね、私が入学当初に皆さんを不快にさせる発言をして、誰も私とお話してくれなかった時に、一人で食事をしていた時にいきなり話しかけて来たのです。

その時は馬鹿にされたりするものかと思っていたのですが、一人で食事をしていた私を心配して話しかけてくれたのです。それで会話をしているうちに心の広さに惹かれて好きになっていました」

 

「私はこんなものでしょうか。

……なんか急に恥ずかしくなってきましたわ……」

 

そう言って話を終えるが恥ずかしいと言って顔を覆ってしまった。

 

「青春しているじゃないか。さて?次は更識、お前だ」

 

「え!?私ですか!?」

 

「そうだ。ほら、話せ」

 

恥ずかしいのだろうが、既に三人が話しているため気が軽いのだろう。

余り躊躇わずに話し始めた。

 

「その、私はお姉ちゃんと仲が悪かったんです。その時に仲直りするのを手伝ってくれて、それから意識するようになって、同じ部屋で生活しててあんなに逞しいのに偶に抜けてたりするところがあって、その、好きになってました……」

 

「なんだ、自分の専用機を完成させることしか興味が無いと思っていたがそうではなさそうだな」

 

「はい。輝義のおかげです」

 

にっこりと笑った。

 

「よし、次は篠ノ之お前だ」

 

そう指名された途端に、肩をビクリとさせた。

 

「あ!私も箒ちゃんの聞きたいです!」

 

「姉さんは取り敢えず黙っててください」

 

「やっぱり妹が冷たい……」

 

「自業自得だな。そら、話せ」

 

「うぅ……恥ずかしい……」

 

やはりというか他人にしかも同じ男を好きになった理由を話すのは恥ずかしいのだろう。男なら下ネタを混ぜながら教えられるのだが。

 

「その……学園が襲撃されて、輝義が戦って傷付いて意識が戻った時に謝りに行ったんです。その時、怒鳴られてもう二度と口を利いてくれないかと思った。その時に質問をされて、答えたんです。そうしたら最初に私の事を心配してくれて。それで感謝までされて。そうしたら泣いてしまって抱きしめられて。

心から心配してくれたんです。それが切っ掛けだと思います」

 

そう語った箒は嬉しそうにするが、やはり顔を赤くする。

 

「恥ずかしい……隠れてしまいたい……」

 

「よし次はローラン、お前だ」

 

「やっぱりかぁ……」

 

 

 

「そうですね……

僕が女子だって輝義に知られた時、輝義は何とかしようとしてくれたんです。そんなのは余りにも酷すぎるって。自由にしてやるって。幸せになる権利があるって。もしダメだったら国に喧嘩売ってでも幸せにしてやるって言ってくれたんです。

だからその幸せのために為に戦う人たちがいるって。母が亡くなってからはずっと一人で、もう誰かに頼ることが出来なくなっていた僕に手を差し伸べてくれたんです。

もし僕がそうやって戦うなら助けてくれるって」

 

「それで気になり始めて。

その後にVTシステムの暴走が起きた時に戦ってる輝義を見て、この人は上辺だけじゃなくて本当に僕たちの事を守ろうとしてくれてるんだなって。好きになっちゃいました」

 

思ったよりも恥ずかしそうにしていない。

流石、輝義が入っていた風呂に乗り込んでいっただけの事はある。

 

「よし、次はボーデヴィッヒ!喋れ!」

 

そう言ってラウラに喋らせようとする。

というかなんか気づいたら机の上に缶ビールの空き缶が既に六本も転がっている。

……明日大丈夫なんだろうか?

 

「私は、謹慎を受けて部屋に居た時ですね。

いきなり訪ねてきて何なんだと思いましたが、色々話していくうちに良い奴ぐらいには思っていました。そんな時に暴走事件が起きて取り込まれて。

命だけじゃなく心まで助けられて、好きになっていました」

 

そこでラウラはフンスと言わんばかりに無い胸を張って、

 

「まぁ今は愛していますが!」

 

何なんだこの可愛い生物は。

お持ち帰りしてやろうか。

 

「ま、何となく予想はしていたが。よし、次は鳳お前だ」

 

「えぇ!?私もですか!?」

 

「当たり前だろう。ここにいるんだから話さなきゃならん」

 

「うぅ……なんでこんな羞恥プレイ受けなきゃなんないのよ……」

 

ここに来たが最後。

己の恋模様を語らなければならないのだ。

 

「うぅ……その、何と言うか……分からないんです……」

 

「ん?どういう事だ?」

 

「その、私は一夏の事が好きなんです。

でも、なんか輝義の事も好きで……

この好きっていうのがよく分からなくなっちゃて……」

 

千冬に貰った飲み物をチビチビ飲みながら顔を俯かせてそう語った。

 

「ほう?それでお前はどうしたいんだ?」

 

「……どうしていいのかも分からないんです……」

 

何時もは堂々として猫みたいな雰囲気がこの時ばかりは大人しく、暗いものになっていた。

 

「そうか。なら好きにすればいいじゃないか」

 

「……へ?」

 

「告白して想いを試してもいいしそのまま自分で考えてそれが何なのか至るのもいい。だがな」

 

そしてそれまでは酒に酔った顔をして言った。

 

「後悔のするような選択は絶対にするなよ」

 

 

 

 

「それじゃ最後に布仏、お前だ」

 

「えー?私もですかー?」

 

「当たり前だ。さもなくば……」

 

 

そう言って本音の耳に顔を寄せた小さな声で言った。

 

「夕方、お前達は二人きりで何をしていたのか、ここにいる面々に暴露してやろうか?」

 

そう言われた途端に、何時も眠そうな顔から皆に見えないように、鋭い顔つきになった。

 

「……見てたんですか?」

 

「あぁ、偶々だがな」

 

「分かりました。でも誰にも言わないでくださいね」

 

「分かっているさ。だからそう怖い顔をするな」

 

そう言って本音は話し始めた。

 

「そうだねー、私もてるてるの事が好きだよ。

なんでって聞かれてもいつの間にかとしか言えないなぁー」

 

「その、もう少し何かありませんの?」

 

「例えばー?」

 

「どこが好きかとか、でしょうか」

 

「うーん、優しい所かなー」

 

こう、何と言うか本音はあまり喋る気はないようだ。

うまく躱している。

 

「さて、これで全員喋ったか。まぁ、二人ほどいるがそいつらは此処にはいないからいいだろう」

 

そう言って、再び話し始めた。

 

「そんなお前たちに朗報だ。国連の方で男性操縦者の一夫多妻を可決しようとする動きがある。日本政府も前向きに検討しているらしい」

 

この発言は皆を驚かせるのに十分だった。

皆は驚きの表情を浮かべている。

普段は細い目の本音ですら目を見開いているのだから。

 

「と言っても日本政府はこればかりは本人の判断に任せると言っているが、国連や各国としてはどうしても認めさせたいらしくてな。ここ最近、学園の方に連絡がひっきりなしにかかって来ていてな。もう勘弁してほしいものだ」

 

「日本政府の中には本人が信頼のおける者と、所謂ハーレムを作ってしまえば色々と面倒だからと難色を示している者も少なからずいる」

 

「これを聞いてどう思うかは自由だ」

 

「ただ、口外はするなよ?面倒な事になるからな」

 

そう言って再び酒を飲み始めた。

 

 

 

その後は特に何をするでもなく解散となった。

 

 

 

 

その時の男子二人の様子

 

 

 

「なぁ、なんで俺達部屋を追い出されたんだ?」

 

「……そんなの知らん」

 

「だよな。はぁ……やっぱり女所帯に男二人は辛いよな……」

 

「……そうだな」

 

 

退屈そうにしていたそうな。

 

 

 





こんな感じでしょうか。

昨日は投稿出来ずに申し訳ない。
今日、明日中にもう一話投稿します。


感想、評価等くださいな。

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