ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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行くぜベイべッ!!


70話目

学園に帰って皆からガチギレブチギレされた二日後。

と言うか昨日までマジで怒られてた。

 

 

 

左腕を吹っ飛ばされて利き腕じゃないからそこまでとはいかないもののそれなりに日常生活に支障が出ている。

飯の時、左腕で持てない、抑えられないで食うのにかなり苦労する。

それともう一つ。

風呂なんだが、右腕だけだとどうしても洗えるところが限られてくるわけで、そこも苦労する。

 

飯に関しては皆が食べさせてくれる事になった。

相談した時、ものすごい勢いで提案されたものだから、つい反射的に頷いてしまった。

 

風呂に関しては織斑が背中などの届かない場所を洗ってくれる事に。

なんか物凄いやる気だったのが心配だ……

気をつけなきゃ……

 

 

授業の方は福音の事自体が秘匿されている。

ましてや戦って腕を失った俺が授業に出れるはずもなく、束さんが腕を治してくれるまで自室で待機する事になった。

後で織斑先生と山田先生が補習をしてくれるそうだ。

 

だから、今は暇です。

一日、二日程度なら皆が授業をやっている時に自分は休んでてテンションが高かったけど、それを過ぎるとただただ暇としか感じない。

放課後の訓練も当然できないし、外に出て運動なんてもっての外。

しょうがないからテレビを見たりパソコンいじったりするが此処まで来るとそれにすら飽きて来る。

 

何をしようか……

テレビは何もやってないし、パソコンはノーパソだからゲームは入ってなくて動画を見るくらいしかないしな……

 

ベッドの上をゴロゴロゴロゴロ……

 

そんな暇をしている俺のスマホに電話が架かってくる。

 

誰だ?束さんか?

 

と思ったが束さんの番号じゃない。

誰か分からないが取り敢えず出てみることに。

 

「……もしもし」

 

「あ!出てくれた!!大河輝義君で間違いない!?」

 

テンションの高い声が聞こえる。

マジで誰?

 

「……あの、合ってるんですけど……どちら様ですか?」

 

「あぁ、ごめんなさいね?私はナターシャ・ファイルス。シルバリオ・ゴスペル、貴方達は福音と呼んでいたのかしら?の操縦者よ」

 

ヨソウガイデース。

どうしよう!?俺英語得意じゃない!

 

「は、はろーないすとぅみーちゅー……?」

 

「あはははははは!!日本語で大丈夫よ!」

 

くそぅ……

要らぬ恥をかいた……

 

「……それで、ファイルスさんは何の御用で?」

 

「あら、ナターシャでもナタルでもいいわよ?」

 

「……ナターシャさんで」

 

「OK!!」

 

「……それで俺に何の用でしょうか?と言うか何故俺の電話番号を知っているんです?」

 

マジでなんで俺に電話を架けてきたの?

脅し?それは無いか。

 

「電話番号は千冬に教えてもらったのよ」

 

「……はぁ」

 

「もー千冬ったら全然教えてくれないんだもの!ケチよねー!」

 

「……あの、ですから俺に何の用でしょうか?」

 

「あぁ、ごめんなさい。お礼を言いたくてね」

 

「……お礼、ですか?」

 

「えぇ。私と、あの子を助けてくれてありがとう」

 

「……俺は何もしていませんよ」

 

「あら?それじゃその左腕はどうしたのかしら?」

 

左腕の事も知っているのか……

 

「……事故で」

 

「嘘はいけないわよ?ま、貴方がそう言うんだったらそれでもいいわ。ならこれからいう事は独り言って事になるわね」

 

そう言って話し始めた。

 

「今回は本当にありがとう。貴方のおかげで私もあの子も助かったわ。貴方が居なかったら今頃はどうなっていた事かしらね?」

 

「…………」

 

「何度でも言うわ。本当にありがとう」

 

「あ、それと私、軍をクビになっちゃったから近いうちにそっちに再就職するから!その時に会いましょうね!!」

 

「……独り言は終わりましたか?」

 

「えぇ。終わったわ。聞いてくれてありがとう。あ、それとあの子はどうしてる?」

 

さっきから言っているあの子とは多分福音さんの事だろうな。

それなら、俺よりも遥かに安全な持ち主と言うか母親の所に居る。

 

「……束さんに預けてありますよ」

 

「あら?てっきり貴方が預かっているものと思っていたんだけど?」

 

「……俺が持っていたらまた面倒事になりますから」

 

「それもそうよね。でもよくアメリカ政府を納得させられたわね?」

 

「……新しいコアを渡すという条件で」

 

そう、今回俺は束さん、そして織斑先生に無理を言ってアメリカ政府に福音さんを渡すように話をつけてきて貰ったのだ。

その際に束さんが新しいコアを譲渡することで合意。

アメリカ政府もハッキングされたとは言え暴走したISのコアをどうするか決めあぐねていたらしく結構あっさりと決まったのだ。

まぁ、もし渋った時には束さんは今回の騒動の件を全て世界中に公開するって脅してたからそれもあるのだろうけど。

 

「そういえばDoctor篠ノ之と仲がいいんだっけ?それなら納得ね」

 

「……はい。ですから渡そうと思えばお渡しできますよ」

 

「それは魅力的な提案ね。でも断っとくわ」

 

あれ?速攻で食いついてくると思ったのに。

なんでだろう?

 

「……どうしてですか?」

 

「だって軍に属していない、ましてやこれからIS学園の教師になろうって人間がコアを持っていたらダメでしょ」

 

よく考えればそりゃそうだ。

どう考えたって狙われる。

 

「だからDoctorに預けておいて。お母さんの所で暫くゆっくりするのもいいでしょ?」

 

「……はい」

 

この人は本当に福音さんの事を大切に思っているんだな。

そんな人に乗ってもらえて幸せだろう。

 

「それと、さっきも言ったけど学園に教師として行くから、その時はよろしくね?」

 

「……はい。お待ちしてます」

 

「じゃ、私の電話番号渡しておくから」

 

そう言って電話番号を言った後、

 

「See you again!(また会いましょう!)」

 

そう言って電話は切れた。

 

まぁ、いい人そうだったし。

それにしてもここに来るのか……

なんか織斑先生がまた苦労しそうだな……

 

などと他人事で考えていた。

 

 

 

 

 

 

次の日、また電話が架かって来た。

相手はまたしても見たことのない番号。

 

「……もしもし」

 

「こんにちわ。久しぶりね」

 

その声はスコールさんだった。

 

「……こんにちわ。どうかしたんですか?」

 

「この前の福音の件でちょっとね」

 

あぁ……

確か、何かアクションがあるから気をつけろって言われたもんな。

 

「……そうですか。どうされたんです?」

 

「今回の首謀者の特定が出来たからそれの報告をしようと思って」

 

「……随分と早いですね」

 

本当に仕事が早い。

まだ一週間も経っていないのに。

 

「輝義君に今回の事を話す前から既に怪しい奴らをリストアップしてたのよ。そしたら見事的中したわ」

 

流石としか言えねぇな。

オータムさんもマドカも優秀そうだし。

亡国機業恐るべし。

 

「で、今回の首謀者、犯人なんだけどね?またヨーロッパ担当の馬鹿どもと、そこに女権団のパッパラパー共も一枚どころか何枚も噛んでいるらしいのよ。それで奴らが北米担当に話を持ち掛けたって訳。それにホイホイ飛びついて痛い目を見るとは知らずにね」

 

「……女権団、ですか?」

 

なんで女権団が出て来るんだ?

 

「輝義君、貴方はは色んな国、組織から狙われているのは知っているわよね?勿論私達、亡国機業もなんだけど」

 

「……えぇ。十分に」

 

「そこの中に女権団もいるのよ。輝義君が男で、ISを使えるからね」

 

なら織斑も狙われるはずじゃ?

 

「……織斑も狙われるのでは?」

 

「それが織斑君はブリュンヒルデの弟でしょ?だからISが使えてもそれが理由で片付けられちゃうのよ。でも輝義君はぽっとでのただの権力も何もない学生。そんな存在がISを使えるのは許せないのよ。奴らは。だから何が何でもISから遠ざけようとする。それがたとえ殺してでもね」

 

まじか……

俺って人気者じゃん。

織斑もか。

そんな事考えてる場合じゃねぇや。

 

「まぁ、あわよくば織斑君の事も、って考えていたらしいんだけど」

 

「それで今回の事を起こしたのよ。私達もまさかアメリカ軍の第三世代軍用ISを暴走させるなんて思ってもみなかったわ。完全に予想外ね。しかも奴ら輝義君の腕を失わせられた事に大喜びしてるわ。この程度じゃ意味が無いってまだ分かっていないのよ。挙句の果てにまた新しく貴方とその周りに対する攻撃を計画しているらしいのよ」

 

「……懲りない連中ですね」

 

「ほんとよもー。どうせ篠ノ之博士辺りがその腕もさらっと治しちゃうんでしょ?」

 

お、やっぱすげぇな。

そんなことまでお見通しなのか。

 

「……あたりです。もう少ししたら新しい腕をくっつけてくれるそうです」

 

「やっぱり。大体ブリュンヒルデと篠ノ之博士に他の国の代表候補生まで味方に付いている貴方を敵に回すとか頭おかしいわよ。イカれてるんじゃないかしら?」

 

おぉう……

余程ストレスがたまっていたのかめっちゃくちゃ言ってるな……

結構放送禁止用語多めで。

 

暫く言いたい放題言った後、理性を取り戻したのか恥ずかしそうに、

 

「見苦しい所を見せたわね……」

 

「……いえ、誰にだってありますよ」

 

「そう言ってくれると嬉しいわ。まぁそういう事だから篠ノ之博士にでも報告しておいてね。あとさっきも言ったけどまた襲撃でもしようとか考えてるから気を付けてね」

 

「……はい。ありがとうございます」

 

「あと一つだけいい?」

 

「……なんですか?」

 

まだ何か報告があるのか?

しかし全く予想しないものだった。

 

「輝義君、私に他人行儀すぎじゃないかしら?」

 

えぇ……?

そんなこと……?

 

「……そうでしょうか?」

 

「そうなのよ。もっとフランクに接してほしいわ」

 

そんなこと言われてもコミュ障には無理だよ……

 

「……善処します」

 

取り敢えずこう言っとこう。

 

「まぁ、次に会った時は直っている事を期待しているわ」

 

「……頑張ります」

 

そう言うと、後ろで何やら話し声が。

 

「え?話したい?ちょっと待ってて…………輝義君、オータムとマドカも話したいって言ってるんだけどいいかしら?」

 

「……大丈夫ですよ」

 

こっちは暇しているんだ。

話し相手が出来るなら全然いい。

 

「そう?なら変わるわね」

 

そう言って最初に出てきたのはオータムさんだった。

 

「おう。元気にしてるか?つっても今は腕が片方ないんだっけか」

 

「……元気ですよ。電話が架かって来るまで暇してました」

 

「そうなのか?まぁ、色々大変だろうけど頑張れよ?助けてやることは出来ないけどな」

 

やっぱりこの人めっちゃいい人じゃん。

あれだ、姉御だ。

しかも付いていきたくなるタイプの。

 

「……そう言って貰えるだけでも有難いです」

 

「そっか。でもよ、その喋り方他人行儀だからやめろ」

 

おっと、どうやらオータムさんもこの話し方はアウトらしい。

 

「……すいません」

 

「別に責めちゃいねぇよ。ただスコールも言ってたけどよ、もっとフランクに出来ねぇのか?」

 

「……家族以外の年上にはそんな話し方をしたことが無いので……」

 

「そうなのか?なら私とスコールで慣れろ」

 

命令系ですか……

まぁいいけど。

 

「……はい」

 

「よし。なら次からでいいぞ」

 

「……はい」

 

「体には気をつけろよ。特にお前は無茶するからな」

 

そう言ってマドカに代わる。

オータムさん最初から最後まで俺の心配してくれてた……

やっぱりいい人だよ……

 

「輝義」

 

「……なんだ」

 

「あまり無茶はするなよ」

 

「……あぁ」

 

「身体には気を付けろよ」

 

「……あぁ」

 

「今度は学園での事を教えてくれ」

 

「……あぁ」

 

「またな」

 

マドカは、うん。

いい子だね。ちょっと口下手な気がするけど。

 

「終わったわね?それじゃ輝義君、また今度会いましょ」

 

「……はい。楽しみにしてます」

 

「あら嬉しいわ。それじゃあまたね」

 

「……はい」

 

通話が終了する。

 

やっぱりあの三人すっげぇいい人達じゃん。

ホントに亡国機業の一員なの?

 

って疑っちゃうような感じだった。

 

 

 

 

 

次の日、俺は束さんに電話を架けていた。

 

「はーい!こんにちわ!てるくんどうしたの?」

 

「……少しお話がありまして」

 

そう言ってスコールさんに教えられた事を話す。

 

 

 

「その情報は有難いかな。てるくんの腕の方にかかりっきりになっちゃってるから調べてる余裕は無かったし」

 

「……すいません、ご迷惑をお掛けしてます」

 

「むっ……今のはありがとうでいいんだよ?」

 

そうだった。

 

「……ありがとうございます」

 

「うんうん!」

 

とても満足そうにしているのが絵に描いたように分かる。

 

「それとね!てるくんの腕だけど明後日あたりにくっつけられそうだからちーちゃんに言っておいてくれないかな?」

 

こちらも随分と仕事が早い。

 

「……もうできたんですか?」

 

「うん!今日まで一日中ずっとだったからね!それに束さんにかかればこんなもんだよ!と言いたいところなんだけど、人の命に関わる事だからね。今回ばかりは慎重になっちゃった」

 

「……それでもですよ。でも」

 

「うん?」

 

「……その為に睡眠時間を削ったとか言わないですよね?」

 

「………………」

 

ねぇ?返事をして?

まさか本当にやったの?

 

「……束さん」

 

「で、でもお風呂にはちゃんと毎日入ってたよ!?」

 

「……寝なきゃ意味が無いですよ」

 

「うっ……でも早くてるくんの腕を元通りにしてあげたかったんだもん……」

 

それは有難いんだけどさ、そこまでしなくてもいいでしょうよ。

別に急げって言ってるわけじゃないんだしさ。

 

「……束さんは最初に会った時、どんな顔をしていたか知っていますか?」

 

「分かんない……」

 

「……目の下の隈は酷いし肌に張りは無い。今思い返せば酷かったです」

 

「うぅ……」

 

「……でも最近はすっごく綺麗になったと思います。なのにここで無駄にしてしまうのはもったいなさ過ぎる。だからちゃんとした生活を送ってくださいね」

 

「………………」

 

あれ?反応が無い。

どうしたんだろう?

 

「……束さん?」

 

「ひゃい!気を付けます!」

 

「……はい」

 

「じゃあね!」

 

どうしたんだろう?

かなり焦ってたけど……

 

まぁ、大丈夫か。

 

 

 

 

 

その頃のうさぎさんはと言うと

 

「うわぁー!!てるくんに綺麗って言われちゃったよー!!どうしよー!?」

 

顔を覆って耳まで真っ赤にして声を上げながらベッドの上で悶絶していた。

 

そしてそれを見たクロエは

 

(旅館で風呂に乱入して、日焼け止めまで塗ってもらっておいて何を今更)

 

と思った。

 

 




今回はこんな感じです。

もう少し一学期をやったら夏休み編が始まるぞぅ!!
期待してね!☆(ゝω・)vキャピ

気持ちわりぃもんをお見せしました。


感想、評価等くださいな。(あとがきに関しては何も言わないで。恥ずかしくなるから)
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