ISヒロインズとオリ主のお話   作:ジャーマンポテトin納豆

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今回はニヤニヤ出来る様な主人公と箒ちゃんの絡みを目指して書きました。



83話目

箒が立ち上がった。

 

「……もういいのか」

 

「あぁ。満足した」

 

少し寂しいな……

あれ?影響されてきてる……?

 

「ほら、行こう」

 

「……あぁ」

 

そう言われて立ち上がる。

そのまま俺はレジャーシートを畳む。

 

「……行こう」

 

「ん、ありがとう」

 

そうして二人で並んで歩く。

すると箒が、

 

「今日は来てくれてありがとう。祭り一緒に周れたし、神楽舞も見て貰えた。本当にありがとう」

 

「……こちらこそありがとう。箒の綺麗な姿も見られたしな」

 

本当に誘って貰えて良かった。

普段じゃ絶対見られない箒を見る事が出来たし。

しかしそう言うと箒は恥ずかしそうに言った。

 

「あまりそういう事を言わないでくれ……」

 

顔を赤くしてまた俯いてしまう。

なんか今日はこんな事ばっかだな。

 

「……行こう」

 

「あ、あぁ」

 

二人で歩いていると箒が手を握って来た。

 

「……どうした」

 

「いや、何となく手を繋いでみたくなったんだ。嫌だったか……?」

 

「……嫌じゃないさ」

 

でもいいのだろうか?

こんなサイズの合っていない手で。

自分で言うのもあれだが、俺の手は他の人よりも遥かにデカいし分厚い。

しかも今までの戦いやらでかなり傷が付いていたりする。

 

「ふふ、大きい手だな」

 

まぁ、この様子じゃ嫌がるどころかむしろ喜んでいらっしゃる。

ならいいか。

 

「輝義はこの後はどうするんだ?」

 

「……寮に帰る。外出届に十一時に帰ると書いたからな」

 

「ギリギリの時間か。今は十時ぐらいだから着替えたらもう出なきゃ間に合わないな」

 

少し寂しそうに箒は言った。

 

「……そうだな」

 

正直、かなり名残惜しい気持ちはある。

でも帰らないと織斑先生や山田先生と言った先生方に迷惑をかけることになってしまう。

 

「……箒」

 

「ん?」

 

「……また一緒に遊ぼう」

 

「そうだな。次は輝義が何処かに連れて行ってくれ」

 

「……勿論だ。何処か行きたい所があるのなら何処にでも連れて行ってやる」

 

「あぁ。楽しみにしているぞ?」

 

「……あぁ」

 

 

 

 

「……箒は明日、何をするんだ?」

 

明日の予定を聞いてみると、

 

「そうだな……舞台をばらして倉庫にしまったり掃除をしたり、祭りの後片付けをしてから寮に戻るって感じだな」

 

「……そうなのか」

 

「あぁ。だから帰るのは夜になってしまうな」

 

それを聞いた俺はいいことを思い付いた。

 

「……人手は足りているのか?」

 

「んー……全然足りていないな。父さんと母さん、それに私で片付けになると思う」

 

「……なら明日も此処に来るとしよう。掃除やらなんやらの手伝いをさせてくれ」

 

「え?でもいいのか?明日は何か予定はないのか?」

 

「……一日ゴロゴロする予定だったらあるぞ」

 

そう言うと箒は笑いながら、

 

「ふふふ。それは予定とは言わないだろう?」

 

「……そうかもしれんな」

 

「それならお願いしてもいいか?」

 

「……あぁ。任せろ」

 

という事で明日の祭りの後片付けに参加することが決定しました。

 

「明日は八時には後片付けを始めるからその少し前に来てくれればいい」

 

「……分かった」

 

「頼りにしているぞ?」

 

「……任せろ」

 

二人で手を繋いで歩いた。

 

 

 

 

 

 

母屋に着くと、直ぐに着替える。

最後にご両親に挨拶をして明日の事を伝えてから神社を出る。

 

もう既に学園に通じているモノレールは終電を迎えて動いていない。

だから歩いて片側四車線と言う大きな物資搬入用の橋から学園に向かう。

十一時まで残り四十分と言った所。

神社からなら少し急げば間に合う。

 

そう思いながら軽く走って学園に向かう。

その道中は隣にさっきまで居た箒は居なく、繋いでいた手も寂しかった。

 

 

 

学園の橋を渡って橋の学園側にある警備室で帰って来たことを伝え、書類にサインをして寮に向かう。

 

戻ってきた寮は既に消灯時間を迎え夏休みで誰も居ないのに加え更に静まり返っている。

部屋に着くと直ぐに風呂の準備をしてさっさと入る。

 

 

 

 

風呂から出て少し火照った身体を冷ましてから布団に潜り込む。

目覚まし時計を六時に設定する。

そして今日の祭りを思い出していたら眠っていた。

 

 

 

朝、目覚まし時計の音が鳴り響いて起きる。

 

顔を洗ったり髭を剃ったりしてから食堂に向かう。

時間帯が早いというのもあるだろうが、夏休みだから食堂もがらんとしている。

 

あ、織斑先生が飯を食ってる。

挨拶をしながら同じ席に座っていいか聞く。

 

「……おはようございます。此処、宜しいですか?」

 

「ん?あぁ、大河か。おはよう。構わんぞ」

 

お許しが出たから織斑先生とは反対側の席に座る。

見ると、書類を見ながらの朝食だった。

織斑が見たら怒りそうだな……

 

「……朝からお仕事ご苦労様です」

 

「あぁ。本当に参るよ。で?昨日は随分と遅い帰りだったそうじゃないか?」

 

「……箒の所の神社の祭りに行っていたんです。その後に話していました。それで遅くに帰ることに」

 

「あぁ、あの祭りか。で、どうだった?」

 

どう、とはなんのこっちゃ?

 

「……何がです?」

 

「神楽舞も見たんだろう?」

 

あぁ、それか。

昨日見たことを話してどれだけ凄かったのかを話すと少々不機嫌になった織斑先生。

 

なんでぇ……?

 

「まぁ、楽しめたのなら何よりだ。それでは私は仕事に行くとしよう」

 

「……頑張ってください」

 

「あぁ。っと。そうだ。例の件だが二日後に時間が取れた。向こうの都合はどうだ?」

 

あぁ、あの件か。

それなら既にいつでもいいと言われているから大丈夫だ。

 

「……それで大丈夫です。連絡しておきますので後程お伝えします」

 

「あぁ。悪いな。それでは私は行くとするよ」

 

そう言って織斑先生は行ってしまった。

俺も早めに食べて出なきゃ。

 

 

飯も食い終わって着替えてから出掛ける。

昨日と代り映えのない服装、特注の短パンとこれまた特注のTシャツにサンダルと言うラフな格好。

まぁこれで片付けは大丈夫だろう。

 

 

 

神社に着いた。時間は七時四十七分。丁度いい時間だな。

昨日案内された母屋の方に行く。

 

本当に広いな……

 

呼び鈴を鳴らす。

すると出てきたのは箒のお母さんだった。

 

「……おはようございます」

 

「あら、輝義君おはよう。さ、上がって」

 

家に上がると木の匂いと畳の良い匂いが漂ってくる。

リビングに通されるとそこにいたのは箒の親父さん。

 

「……おはようございます」

 

「お、おはよう。わざわざ片付けの手伝いをやってもらう事になっちゃって悪いね」

 

「……いえ、自分からやらせてくれと言っただけですから」

 

「そうかい?ま、始めるのにまだ時間はあるからね。箒が来るまでゆっくりしていてくれ」

 

そう言われて腰を下ろす。

箒はどうしたのだろうか?もう八時を過ぎている。 なのに姿が見えない。

 

「……箒はどうしたんですか?」

 

聞いてみると答えたのはお母さん。

 

「それが昨日輝義君とお祭りを周れたことが嬉しくてしょうがなかったらしくて寝るのが遅かったのよね。そしたら寝坊しちゃったのよ」

 

「……そうなんですか」

 

理由の原因の殆どが俺だった。

 

「そうなのよ。もー、だから早く寝なさいって言ったのに」

 

「そう言うわけだから少しばかり待っていてもらえないかな?」

 

「……大丈夫ですよ」

 

「ごめんなさいね」

 

そういう事で箒を待つことに。

のんびり出された麦茶を飲んでいると箒が慌ててやって来た。

かなり慌てているのか普段は後ろでポニーテールにして纏めてある髪も今日は纏められていない。これはこれでいいと思います。

 

「すまない!待たせた!」

 

「……大丈夫だ」

 

「箒、取り敢えず朝ご飯食べちゃいなさい」

 

お母さんがそう言うが遅れたという事があるのだろう、渋っている。

 

「でも……」

 

「……大丈夫だ。食べて構わないぞ」

 

ご飯は大事です。

特に朝ご飯は重要です。

ご飯食べなきゃ、ダメ、絶対。

 

「……箒、ゆっくりでいいぞ」

 

「本当にすまない……」

 

「……気にするな」

 

箒の食事を待つこと、凡そ三十分。

 

「食べ終わったぞ」

 

「よし、それじゃ片付けに行こうか」

 

少し食後の休憩をして片付けに向かう。

俺とお父さんは舞台の解体とそれを倉庫に運び入れる事。

有志で近所の大工おじいちゃんが三人手伝ってくれる事になったので作業が捗る事捗る事。

お掃除の方も二人手伝いをしてくれる人が居る。

俺はひたすら倉庫に運び入れるという仕事をする。

 

「ほれ、若いの。そこあるのも持っていけ」

 

「若いの、それを持って来てくれ」

 

「若いの、そっちを持っていてくれ」

 

等々、かなり働かされた。まぁ楽しかったです。

ついでに言うと終わった後に境内の掃除も、ババババババっと終わらせました。

 

今はお昼に素麵をご馳走になっています。うめぇ。

 

「輝義君が居ると終わるのが早くていいわぁ」

 

「本当に早いね。今までは早くて夕方、遅いと夜までやっていたからね。驚きだよ」

 

「若いの、うちの所にこんか?いい大工になれるぞ?」

 

等々、褒められたり勧誘されたり。

なんかすっごい新鮮な体験をしました。

 

 

 

 

 

大工さんや掃除を手伝ってくれたおばあちゃん達が帰った後。

箒はご両親に呼び出されて何やら話をしている。

気になるがそこは家族の領域だから俺が入り込むような物じゃない。

 

のんびり外を眺めながら待っていると、箒の泣き声が聞こえてきた。

なんで分かったのか?無人機の時に思いっきり泣かれましたからね。覚えているんですよ……

 

何となくだけどご両親が此処に帰って来るって話をしたのかな?そんな予想を立てる。

 

 

暫くすると鳴き声も収まってきて、三人が戻ってきた。

箒だけでなく、ご両親の目も赤い。

 

めでたしめでたし。

 

で終わらなかったんだな、これが。

箒が俺に飛びついてきて嬉し泣きをかますもんだからご両親二人はニヨニヨとほほえましい物を見るような?目をしながら、

 

「「ごゆっくりどうぞ~」」

 

なんて言いながら何処かに行ってしまった。

俺は押し当てられる胸の感触と耳に吹きかけられる荒い息、それにあれだけ動いて汗をかいたのにも関わらずやたらと良い匂いで、必死に理性の崩壊を食い止めるために戦う始末。勿論心の中でだけど。

 

「ほ、箒さん?」

 

「ぐす…なんだ?」

 

「その、離れて頂けると……」

 

「やだ」

 

言いかけている言葉を遮っての拒否。

もうね、凄いんですヨ。顔をスリスリするたびに形が変わることこと。もうびっくりするぐらい。

なんでそんなに大きいのにめちゃめちゃ柔らかいんですか?

人体の神秘とはまさにこの事か。

 

「それとも、輝義は私がこうやってくっつくのは、本当は嫌なのか……?」

 

箒さん、それは卑怯ですぜ……

涙目に上目使い。しかも泣いているから少しばかり顔が赤い。

このコンボは卑怯です。勝てるわけないじゃないですか。

 

「好きなだけどうぞ!」

 

「ん……」

 

そう言うと更に擦り寄って来る。

なんだこの可愛い生き物。天使か?そうか、天使だったのか。

なら仕方が無いな。

 

「輝義も抱きしめてくれ……」

 

普段とは打って変わってしおらしく庇護欲をそそるような態度。

これで断れる訳ねぇダルォォォ?

すみません。ふざけました。でもこうでもしないとまじで理性が宇宙の彼方に吹き飛ぶ。

 

「……これでいいか?」

 

「もう少し強く……」

 

求められるままに指示に従う。

こうなったらサービスじゃい!

 

「!ふふ……ん~……」

 

軽く頭を撫でると嬉しそうに少し笑ってスリスリスリスリ……

 

何時もの箒さんは何処へ行ってしまわれたのだ?

 

 

 

 

三十分程経つと箒の理性が戻ったのか顔をこれ以上ないぐらいに真っ赤にして部屋の隅で蹲っている。もう、首も耳も茹でられた蛸とか蟹レベルで真っ赤。

 

「……箒、大丈夫か?」

 

「……………………………………大丈夫じゃない」

 

声を掛けてから、かなり長い間の後にとても小さい声で一言。

 

これは重症ですね。

 

どうしたものか?

ご両親はマジで戻ってこないし。何処に行ってしまわれたのか。

見られていない方が重要か。多分見られていたら箒は羞恥で二度と立ち直れなくなっていただろうし。

 

こうなったら落ち着くまで待つしかないかぁ……

 

そう決めた俺は箒の近くで待つことに。

 

これ、いつになったら落ち着くんだろ?ま、そのうち元に戻るか。

 

 

 

 

 

箒が元に戻るまでたっぷり二時間を要した。

まぁその間は悶える箒を見ていたので退屈では無かったです。

 

元に戻った箒は、吹っ切れたというかヤケクソになったような顔だった。

 

 

 

それからというもの、吹っ切れた箒がやたらと甘えて来る、甘えさせて自分自身も箒に甘える事になることをまだ知らない輝義君でした。

 

 

帰り際にご両親に呼び止められて二人して、

 

「「箒の事を、どうぞ宜しくお願いします」」

 

と頭を下げられ箒と一緒に顔を赤くしたのは誰にも言えない秘密だろう。

 

 

 

その後は特に問題もなく学園に二人で帰った。

まだ、布仏姉妹しか学園にいないから四人で晩飯を食って、部屋に戻って風呂に入って寝た。

 

ただ、飯を食っている時に本音が、

 

「てるてる、しののんと何かあったー?」

 

と聞かれ内心大焦りした。

 

 

 

 

 

ーーーー side 箒 ----

 

 

寝坊した!

 

理由は単純。

昨日の出来事が嬉しくて嬉しくて、幸せで幸せで寝るのが遅くなったのだ。

 

「うわぁぁぁ!!??もう輝義が来てしまうぅぅぅ!!」

 

大慌てで身だしなみを整え、居間に向かうとそこには輝義がもう既に居るではないか。

しかも慌てていたから髪の毛を結うのをすっかり忘れ、リボンを手に持ったまま。

 

すると母さんが朝ご飯を食べろと。

輝義を待たせているから食べなくてもいいと思ったが輝義が気にしないでゆっくり食べていいぞ、と言ってくれたのでなるべく早めに食べることに。

 

 

 

食べ終わってから外に出ると、手伝いをする為に集まってくれた近所のおじいちゃんおばあちゃんが既に待っていた。

遅れた事を謝りながら傍に行く。

この人達は小さい頃からお世話になっている。

しかも皆、七十歳を超えている人達ばかりだから、朝方で涼しいとは言え熱い事には変わりない外で待たせてしまって心配だったが杞憂に終わった。

 

作業を開始するとものすごい勢いでおじいちゃん達と輝義、父さんは舞台を解体していく。

おじいちゃん達がバラして父さんが纏めて輝義が豪快に運ぶ。

しかもちょくちょく輝義はおじいちゃん達の手伝いもしながら。流石輝義。

 

 

 

その光景を見てから暫くすると、なんと舞台などの解体が終わった輝義が掃除の方にまで手を貸してくれたのだ。

 

しかも両手にトング、背中に籠を背負って。

 

籠の数は五つもある。いくら何でも多すぎじゃないだろうか?と思ったが、どうやらゴミの分別までしている。

輝義は一人楽しそうに物凄い勢いでゴミを背中の籠に放り込んでいく。

結構なスピードで移動しながら投げ入れているのに一つも籠から逸れないのは何故だろうか?不思議でしょうがない。

茂みの中にもどんどん入って行って、暫くするとゴミでいっぱいになった袋を両手に持って出て来る。

しかも結構古いゴミまで混じっている。

 

こんなにゴミがあったのか、とおばあちゃん二人と母さん、私の四人で思いながらも輝義の作業スピードに圧倒されていた。

 

結果、輝義が集めたゴミの量がとんでもなかったので後日、専門の業者を呼ぶことになった。

分別までしてあるから追加料金を取られなくて済んだと父さんは言っていた。

 

それからは昼食に素麵を食べて、のんびりしていた。

 

そこに父さんと母さんが揃って私を輝義のいる部屋とは別の部屋に連れて行った。

 

「どうかしたんですか?」

 

そう聞くと、二人は話し始めた。

 

国家重要人物保護プログラムが解除されて、この神社に二人共戻って来れる事。

今まで寂しい思いをさせたことに対する謝罪も。

 

これを聞いた瞬間、泣き出してしまった。

二人も私の事を抱きしめて泣いていた。

 

 

 

暫くして落ち着いてから輝義の居る居間に戻った。

しかし、輝義を見た瞬間にまた嬉しくて泣いて飛びついて抱きしめてしまった。

 

 

 

 

 

あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!

 

なんで私はあんなことをしてしまったんだ!?

思い出すだけで顔がとんでもなく熱くなる!!

 

 

輝義に抱き着いた私は、今まで一人でいたからしっかりしなければいけないと言う思いから解放され、輝義にこれでもかと言うほど甘えた。甘えまくった。

 

部屋の隅で膝に顔を突っ込んで蹲る。

 

輝義の顔が恥ずかしくて見られない……!!

 

声を掛けて来るが、やっとの思いで返事をするとそれからは何も声を掛けては来なかった。代わりにずっと傍にいてくれた。

 

今はその気遣いが嬉しい……

 

 

 

 

 

暫く自問自答したが、なんかもう色々と吹っ切れた。

あれだけ甘えまくったのだからこれからもいい意味で甘えまくろう。

それで輝義の事も甘やかすんだ。

 

 

 

学園に帰ってから私と輝義、本音と虚さんと夕飯を食べていた時に本音が、

私達に何かあったのかと聞いてきた時は本当に焦った。

 

何時もはのほほんとしているのになんでこういう時だけ鋭くなるのだろうか?

 

 

 

ーーーー side out ----

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

段々と見えなくなっていく二人の背中を見ながら、篠ノ之夫妻は、

 

「ねぇ、貴方?」

 

「ん?」

 

「箒は、とっても良い人を見つけたのね」

 

「そうだなぁ」

 

そう言って二人で微笑んでいた。

その顔は、長い間寂しい思いをさせた娘が本当に心の底から頼れる相手を見つけてくれたことに対する喜びと、自分達に頼らなくてもいいと言う寂しさを感じていた。

 

どちらにしても、この世界で一番大切な娘の幸せを心の底から祝福している顔だった。

 

 

 

 

長女の方も輝義に首ったけなのはまだ知らない。

それを知ったその時、二人はどんな顔をするのだろうか?

 

 

 




前書きに書いた目標、達成出来たかな……?



読者さんから輝義ってコミュ障治ってね?と言われたんですけど、あくまでヒロインズや一夏君、弾君に蘭ちゃんぐらいです。
プラスでその人物に関係する人ぐらいかな?
普段から一緒にいればそりゃ普通に接することぐらいは出来ます。
まぁ言葉を発する前に間があるのはもう癖と言うか何というか。



感想、評価等くださいな。

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