GEEDream ~Be the one~   作:ENDLICHERI

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第1章 覚醒
プロローグ


それは突然の出来事だった。

 平和な毎日を送っていた少女、湊友希那とその幼馴染、今井リサ。彼女たちの平凡な毎日は一瞬で、いや、一瞬だけ消えた。

 

 

「友希那、早く‼」

 

「えぇ、分かってる‼」

 

 

 彼女たちは走りながら時々後ろを向く。振り向けば怪物が彼女たちを追いかけていた。

 

 

「ウゥゥゥ・・・」

 

 

 友希那たちはとにかく逃げることだけを考え、走り続けていた。そして人がいない公園に着いた。

 

 

「友希那、とりあえずここで怪物が通り過ぎるのをまとう。」

 

「えぇ、そうね・・・ っ、リサ‼」

 

「え?きゃぁ!?」

 

 

 身を隠そうとしたとき、他の怪物たちが突然彼女たちの目の前に現れ、彼女たちの周りを囲むように立った。そして、先程追いかけてきた怪物が合流し、逃げれなくなった。

 

 

「ここで、終わりなの・・・?」

 

 

2人は生きることを諦めかけ、怪物が襲い掛かろうとしたとき

 

 

『Are You Ready?』

 

「よっと」

 

 

 突如彼女たちの前に人が下りてきた。いや、降ってきたというべきか。その人物は全身が赤と青の装甲を身にまとい、腰にはレバーのついたベルトを巻いていた。その姿はまるで鎧の戦士だった。戦士はすぐに周りにいた怪物たちを倒していった。そして最初2人を追いかけていた怪物を蹴り飛ばし友希那の方を向いた。

 

 

「きみが湊友希那かい?」

 

「え、あ・・・は、はい。」

 

「そうか、では・・・」

 

 

突然彼は友希那に透明な物を向けた。その形はまるでボトルのような

 

 

「ちょ、ちょっと!友希那に何をする気なの?!」

 

 

っと、リサが戦士に問いただそうとしたとき

 

 

「ゥオオオォォゥ‼」

 

 

怪物が起き上がり声を上げた。

 

 

「うん?まだ立つの?」

 

 

彼は呆れ気味にそう言い透明なボトルをしまい、色の付いたボトルを2本取り出した。

 

 

「しょうがないなぁ。さぁ、実験を始めようか?」

 

 

そう言って彼はボトルを振り出した。そしてそのボトルをベルトに挿した。

 

 

『ゴリラ!』『ダイヤモンド!』

 

『ベストマッチ!』

 

 

そしてベルトのレバーを回し始めると、彼の周りにパイプが現れ、前後に人型のような模型が出てきた。

 

 

『Are You Ready?』

 

「ビルドアップ」

 

 

模型は彼を挟むように合体して

 

 

『輝きのデストロイヤー! ゴリラモンド! Yeah!』

 

「勝利の法則は決まった。」

 

 

 彼は怪物の攻撃を左腕で防ぎ、隙あらば右腕で攻撃する。

そして怪物が戦士に向け炎を出した瞬間、彼はベルトのレバーを再び回した。

 

 

『Ready Go!』

 

 

左手で炎をダイヤモンドに変え、それを右の拳にまとわせ、

 

 

『ボルテックフィニッシュ! Yeah!』

 

「ハァァ・・・ハアァ‼」

 

 

敵に殴るように飛ばした。

 

 

「グゥゥ・・・グアァァ‼」

 

 

攻撃を受けた怪物は爆発し、消滅した。

この光景を見ていた友希那たちは呆気を取られていた。が、彼は赤と青の姿になり再び友希那の前に立って、

 

 

「さて、それでは」

 

 

友希那に透明のボトルを向けた。

 

 

「ッ!友希那、逃げて!」

 

「え、はっ・・・!」

 

 

気づいた時には既に遅く、ボトルが光り、友希那の胸の辺りから光がボトルに向けて吸い込まれていった。

 

 

「よし、実験成功!」

 

「・・・え?」

 

 

彼女の身体には何も変化はなく、ボトルだけが透明化から青色に変わっていた。

 

 

「ちょっと!友希那に何をしたの?!」

 

「これで君は怪物たちから襲われることはなくなった。これからは平和に生きるといい。」

 

 

そう言って彼がその場を去ろうとしたとき、

 

 

「待って!あなたは誰?」

 

 

友希那がそういうと、彼は振り向きこう言った。

 

 

「仮面ライダー・・・ビルド。創る、形成するって意味のビルドだ。以後お見知りおきを。See you」

 

 

 ビルドはそのあと街に現れなかった。

 そして、友希那たちはごく普通の生活を送っていた。

 




不定期に更新をしていきます。
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