ジョジョの奇妙な冒険〜空条承太郎と9人の女神〜 作:ガリュウ432
今回の序盤、とある2人のキャラが登場します。μ'sとの対決編はあと5、6話かそれより少ないくらいで終わる予定です。
それでは本編をどうぞ。
「・・・今、その矢によって日本に影響は?」
日本近くの上空を飛行する自家用飛行機。それに搭乗している金髪の少年は隣に座っている変わったヘアスタイルの銀髪の男性に聞く。
「その矢によってスタンド使いに目覚めたかもしれない9人の女子高生を確認したそうだ。先程、承太郎から連絡を受けた。ひょっとすれば彼女たちと交戦している可能性も高い。」
「・・・交戦ですか・・・?なぜ?」
「簡単だ。その矢を使って何かをしようとしている人間は9人の中にはいない。・・・他に黒幕がいると考えていい。その黒幕がスタンド使いと化した彼女たちを何らかの方法で操って承太郎と戦わせていると見て間違いないだろう。調査協力をするのであれば用心しろ、ジョルノ。」
「ええ。わかりました、ポルナレフさん。」
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「い、一網打尽にすると言ったってど、どうすれば・・・。」
「簡単だ。手掛かりとしては小泉のスタンド能力は『自分自身も例外ではない』という事だ。」
「・・・どういうこと?」
「簡単だ。2人の位置関係を見てみろ。全く変わっていない。そして、音を合図にする星空のスタンドは『音を鳴らした張本人』を叩きにいく。」
「つまり、音を出来るだけ鳴らさずに二人を一気に・・・ということですか?」
「ああ。私の仮説である、小泉の能力が本人にも有効ならば、音にさえ気をつければひとつの大きな攻撃を当てることで一網打尽にできる。・・・そうだな。まずは星空のスタンドをどうにかしよう。」
「で、でも、凛ちゃんのスタンドのパワーは強大ですよ・・・!?」
「・・・星空のスタンドは遠隔操作型だ。そして、パワーがMAXなのは出だしだけだろう。一瞬の音を力に変化させる。つまり、地上に出た時はパワーが下がっていると見た。」
「しかし、スピードもあります。見切ることは難しいかと。」
「簡単だ。・・・私が囮になる。ことりは手筈通りに
承太郎は思いついた計画を3人に話す。
「なっ!?危険では・・・!?」
「というか承太郎さん、そんなこと出来たんですね・・・。」
「ああ。前に海未の後ろに周り込めたタネはこの能力だ。数秒しか出来ないから、しっかり頼む。」
「・・・はい!」
「相談は終わりましたか?」
「ふふん、誰が先に殺られるか、じっくり相談して決めたみたいだね。」
「ああ。まずは私が相手をしよう。」
「・・・どうやってするつもりかにゃ?
「・・・それを無視させてもらうというわけだ。」
承太郎はことりの手を握り、動き出す。そして、態とらしく先程のスタープラチナの拳の飾りを足で蹴り、音を鳴らす。
「ッ!!今にゃ!
「『スタープラチナ・ザ・ワールド』ッ!!!!!!!」
ドゥゥゥン・・・
カチ・・・カッチ・・・
「・・・やれやれ、止まった時の中では小泉のスタンド能力は関係ないようだな。まずはことりを元の位置に戻そう。」
承太郎は戻す前にことりの足元を素早く確認し、
「・・・。(6秒に伸びたようだな。私もこの少女たちとのかかわり合いで成長している・・・ということか?)・・・時は動き出す。」
スウウウッ
「さあ、砕けっ・・・!?なっ!?ふたりともいないっ!?」
凛のスタンド、ラブ・シグナルは2人を貫こうと地面から飛び出るが、そこに2人の姿はいない。
「あっあれ?も、戻ってる!?」
「じゃ、じゃあ空条承太郎はど、どこに・・・!!?」
「ここだぜ・・・。
ガシィッ!!
承太郎のスタープラチナはラブ・シグナルの首をしっかりと掴む。
「ぐっ・・・!?は、はなせ・・・!!」
「・・・掴めればそれでいい。攻撃するつもりは無い。このスタンドは、地中では自由に動けるみたいだが、地上では相手が発した音をエネルギーにして活動するせいか、そのエネルギーがなくなればすぐに弱くなるようだな。」
「り、凛ちゃんを離して!!」
「・・・それは出来ない。君たちを操っている何かを、取り払うまではな。」
「・・・!」
その時だった。
《チリンチリンッ》
!!!!
近くを通った自転車が猫を退かせるべく、ベルを鳴らしてしまったのだ!!
「・・・!パワーを貰ったにゃ!!
「っ!オラァッ!!」
ドグァッ!!!
「にゃ・・・!?」
承太郎は相手の拳に素早く反応し、スタープラチナを叩き込んだ!
凛が吹き飛び、それにともない傍にたっていた花陽と承太郎も飛ぶ。
承太郎は吹き飛ぶことを知っていたので着地できたが、花陽は倒れ込んでしまう。
「どうやらお前たち2人も、能力の例外ではないようだな。能力を使っている張本人でさえも、スタンド能力に従う。ならば、そこを一網打尽にするしかない。」
「な、なにを・・・!!」
「・・・2人とも、これで終わりだよ。
ワンダーゾーンの境に入っていた2人はワンダーゾーンのレーザーが飛んでくることに気づく!
「っ!
花陽と凛はすぐに立ち上がり、能力を解除したのでバラバラに逃げる・・・、が。
「・・・そこは、まだ、ことりの『境界』だよ。」
1本のレーザーは途中で2本にわかれ確実に2人を捉えた!!
「きゃああああああ!!!」
「にゃあああああああ!!」
ドサァッ・・・
「勝ったの・・・?」
穂乃果が心配そうにことりの顔を覗き込む。
「・・・ああ。気を失っているだけだ。」
「・・・!真姫が、意識を取り戻したみたいです。」
そう言うと海未は
「・・・私、気を失ってたみたいね。海未には迷惑をかけたわ。」
「いえ、気にしないでください。仲間でしょう?」
「そうね。・・・2人の治療は私に任せて。」
「ああ、頼む。」
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真姫が治療を終えると、2人はすぐに目を覚ました。
「う、うん・・・?こ、ここは?」
「気がついたか?」
「うわあああああぁ!?あ、く、空条さん・・・。」
・・・・・・。
「ああ!?承太郎さんがその場に座り込んじゃった!?」
「仕方ないんです!!許してあげてください!!」
「その慰め方もちょっと違うよ海未ちゃん・・・。」
「強面ってのも、辛いもんなんだぜ・・・。」
(ひ、悲壮感が・・・。)
承太郎の悲しそうな顔に穂乃果が息を呑む。
「り、凛達はなにを・・・。」
「・・・君たちはどうやらスタンド使いになったことに間違いないみたいだ。・・・、どうやら、君たちを利用して私を殺させようとする人間がいるみたいだな。」
「・・・それはどういうことですか!?」
「スタンドが発現して間もない頃は精神に異常が出やすい。精神が具現化したものだということを理解出来ず、抱え込む人間が多いからな。・・・もし、そこに漬け込んで、相手を操れるスタンドを持つ人間がいるとするならば、君たちが自我をなくして私たちを始末しようとしていることに説明がつく。」
「そ、そんな・・・!許せません・・・!!」
海未が怒りをあらわにする。
「り、凛も許せないにゃ・・・!それに、穂乃果ちゃんたちを危険な目に遭わせてしまって申し訳ないにゃ・・・。」
「・・・仕方の無いことよ。気にしないで。明日は先輩3人を元に戻すわよ!」
真姫が気にするなと言うように凛と花陽の肩を叩く。
そして、6人へと戻ったμ'sは承太郎と共に、3年生たちを救うことを決心した。
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「・・・やはり上手くいかないか。μ'sのスタンドも厄介だけど・・・。」
謎の人物は暗闇の中、空条承太郎の写真を弾く。
「・・・この男が1番面倒ね・・・!!」
to be continued...
凛と花陽を助け出したその翌日、承太郎が学校へ向かうと、そこには逃げ惑うμ'sの6人がいた。訳を聞くと、μ's以外の音ノ木坂の生徒が、μ'sを見るなり血相を変えて追いかけてきたのだと言う。しかもそれは、殺意を抱いている訳ではなく、『好き』という気持ちを顕にしているようだが・・・?
「これはどういうことにゃ~!?」
「これもスタンド能力なのか・・・?」
「好きという気持ちを表に出しすぎじゃないの!?」
「にこのスタンドは・・・、『本心を出させる』だけ・・・よ。」
《chara file》
Master Name:小泉花陽
Stand Name:孤独な天国《ロンリーヘブン》
破壊力なし
スピードなし
射程距離B
持続力A
精密動作性なし
成長性D
《能力》射程距離内の物質や生物を2つ以上の集団にする
μ'sの衣装制作の手伝いをしたりしている。とても穏やかな性格で、おっとりとしており、誰からも愛されている存在。白米が大の好物で、隙を見つけては巨大おにぎりを食べているので、最近ウェイトが増えているらしい。スタンド自体はかなり極小なもの。攻撃力を一切持たない。が、能力がバレるまでは相手を拘束しているようなものなので、自身もコンビになることで真価を発揮できるスタンド。なお、能力は自分も例外なく影響される。