OVERLOAD 人類最終試練(凍結)   作:嵐川隼人

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二話目、どうぞー。


第一異世界人発見

~ナザリック地下大墳墓、第六階層闘技場~

 

 

 ここはギルド“アインズ・ウール・ゴウン”の拠点、ナザリック地下大墳墓内部の闘技場。

 夜空の星が見えるこの場所に、異形の者達が集っていた。

 その中に一人、金色に光る大きな杖を持った、魔王様風の真っ黒なローブに身を包む骸骨。

 彼の名はモモンガ、“アインズ・ウール・ゴウン”のギルド長である。

 彼もまた、ステアー同様に異世界に転生していた。

 

 ユグドラシル最終日、モモンガはギルドに所属していたかつての仲間たちに、最後の日をナザリックで過ごさないかとメールを送った。

 しかしナザリックに来たのは、スライム族のヘロヘロのみ。更に彼はユグドラシルのサービス終了前にログアウトしてしまったため、実質一人でナザリックを過ごすことになった。

 モモンガは最初、怒った。しかし、すぐに仕方がないと考えた。

 それもそのはず、“アインズ・ウール・ゴウン”の加入条件は、“アバターが異形種であること”と“()()()()()()()()()()()()()()()()”。

 つまり、全員生活がかかっているのだ。

 

 彼らの世界の環境は、はっきり言うと“最悪”。

 装置なしでは呼吸することすらできないほどに空気は汚染し、100年以上前は義務付けられていた小学校でさえ学費高騰により行かせられない家庭も少なくない。

 そんな世界で“アインズ・ウール・ゴウン”のプレイヤー達は、全員死ぬ気で働きながらプレイしていた。

 仕事の関係でギルドを離れる者が多くなるなど、予想できる。

 

 そしてモモンガは最後を玉座の間で過ごそうとし、静かに目をつぶった………筈だった。

 異常にはすぐ気が付いた。

 時間を過ぎても自分の意識が現実には戻らず、ユグドラシルの世界のままだった。

 他にもGMコンソールが出現しないことにも驚いたが、それよりも彼が驚いたことがあった。

 NPCが、生きて動いているのだ。

 ますます状況が分からなくなり、混乱しだすモモンガ。しかし突然緑色の光に包まれ、急に冷静になった。

 状況を確認するため、モモンガは戦闘メイドプレアデスリーダーのセバス・チャンにナザリック地下大墳墓周辺の状況を確認させた。

 そして数分後、闘技場にナザリック地下大墳墓の守護者を集めさせ、セバスから状況を報告させた。

 モモンガは思わず疑った。

 ナザリック地下大墳墓の周辺は、草原となっていたという。

 自分の記憶が正しければ、ナザリック周辺は沼地だったはず。

 これは異常事態だと考え、とりあえずナザリックを目立たなくさせるようマーレに指示した。

 最後に、モモンガは守護者統括アルベド、及び階層守護者たちから見ての自分はどんな存在かを聞いたのだが………

 

「(何、この高評価⁈)」

 

 彼らから見ての自分に対するあまりの高評価に、頭を悩ませていた。

 これは下手に動けないぞ。

 魔王ロールでそれとなく反応してみたけど、ぶっちゃけこれはやばい。

 そしてアルベドに限っては『私の愛しい方』とか言っちゃってるし!

 タブラさんが作った設定を見た際、最後の『ちなみにビッチである』を『モモンガを愛している』なんて勝手に書き換えてしまったのが原因だ。

 タブラさんに申し訳ないな。

 

「そ、そうか。お前達の考えはわかった、今後とも忠義に励め」

 

「「「「「「「ハッ!」」」」」」」

 

 とりあえず一回その場を離れるために転移した。

 感じるはずのない疲労を感じる。

 すごく疲れた。

 ………それにしても、

 

「ステアーさん………大丈夫かなぁ」

 

 サービスが終わる直前ログインしたのは確認したから、この世界に転生していたとしてもおかしくないけど。

 でも、確認のしようがないからなぁ………伝言(メッセージ)にも反応しなかったし。

 まぁ、死ぬことはなさそうだけど。あの人メチャクチャ強いし。

 

「……………ナザリックを隠したら、捜しに行こうかな」

 

 

 

 一方、モモンガが転移した後

 

「す、すごく怖かったね、お姉ちゃん」

 

「ほんと。あたし潰されるかと思った」

 

「流石はモモンガ様。私達守護者にすらそのお力の効果を発揮するなんて………」

 

「至高ノ御方デアル以上、我々ヨリ強イトハ知ッテイタガ、コレホドトハ」

 

「あれが支配者としての器をお見せになられたモモンガ様なのね」

 

「ツマリハ、我々ノ忠義ニ応エ、支配者トシテノオ顔ヲ見セラレタトイウコトカ」

 

「確実でしょうね」

 

「あたしたちと一緒にいた時も全然、オーラを発していなかったしね。すっごくモモンガ様、優しかったんだよ。喉が渇いたかって飲み物まで出してくれて」

 

 アウラの発言に対し、各守護者から嫉妬の気配が目視できるほど立ちこむ。

 特に大きかったのは、アルベドだ。手がプルプル震え、爪が手袋を破りそうな気配すらある。

 

 びくりと肩を震わせたマーレが若干大きめに声を発する。

 

「あ、あれがナザリック地下大墳墓の支配者として本気になったモモンガ様なんだよね。凄いよね!」

 

 即座に空気が変わった。

 

「全くその通り!私たちの気持ちに応えて、絶対者たる振る舞いを取っていただけるとは………流石は、我々の造物主。

 至高なる四二人の頂点に立たれる方、そして最後までこの地に残りし、慈悲深き方」

 

 アルベドの言葉に合わせ、守護者各員が陶然とした表情を浮かべる。マーレの安堵の色が強く混じっていたが。

 

 自らの造物主である至高の四二人。絶対の忠誠を尽くすべき存在の真なる態度を目にすることができ、これ以上はないという喜びが全身を包み込む。

 

「では私は先に戻ります。モモンガ様がどこに行かれたか不明ですが、御傍に使えるべきでしょうし」

 

「わかりましたセバス。モモンガ様に失礼が無いように仕えなさい。それと何かあった場合はすぐに私に報告を。特にモモンガ様が私をお呼びという場合は即座に駆け付けます。他の何を放ってても!」

 

 隣で聞いていたデミウルゴスが困ったものだという表情を浮かべる。

 

「ところでシャルティア、先程から静かですが、どうかしましたか?」

 

 デミウルゴスの言葉に合わせ、全員の視線がシャルティアに向けられる。

 シャルティアはペロロンチーノによって作られた、いわばエロゲの塊。

 守護者の中でも最も歪んだ性癖(死体愛好癖(ネクロフェリア)とか両刀(バイセクシャル)とか)を多数持っていたことを思い出したアウラは、またかと思った。

 果たして彼女は、しかしそのようなヤバい状態にはなっておらず、何か考えことをしているように見えた。

 

「あれ、シャルティア。いつものように変態属性全開じゃないわね。あんたなら今頃、『あの凄い気配を受けてゾクゾクしてしまって』とか『下着がまずいことに』とか言ってそうなのに」

 

「何を言ってるでありんすか!すでになってるでありんす!」

 

 前言撤回、なった後だった。

 やはりシャルティアは変態だった。

 そんな彼女に、アルベドが一言、

 

「このビッチ」

 

 この発言がきっかけで、シャルティアとアルベドが言い合いに発展したのだが、他の守護者たちは、我関せずと各々の話を始めた。

 

 その話は、ナザリック地下大墳墓の将来の話から、至高の方々御世継ぎ問題、繁殖実験と発展していく。

 

 しばらくして、シャルティアとアルベドの言い合いが終わったのか、こちらに戻ってきた。結局、モモンガに対しては一夫多妻制をとることにしたらしい。

 

「………で、シャルティア。結局何考えてたの?」

 

「あぁ、それについてでありんすが………ミレアという眷属を知ってるかえ?」

 

「えぇ。確かペロロンチーノ様が直々に名づけを行った、貴方の吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・プライド)だったかしら」

 

「あー、私知ってる。たしかペロロンチーノ様とシャルティアと一緒に偵察に行っていた眷属よね?」

 

「ラグナレク・ステアー・テンペスト様ガ結晶ニ封ジ、共ニ行動スルコトニナッタ眷属」

 

「その子がどうかしたのかい?」

 

「そのミレアが、先程どこかで召喚されたような感覚が来たんでありんす」

 

 シャルティアの言葉に、その場にいた守護者全員が耳を疑った。

 今彼女は、ミレアが召喚されたといった?

 ミレアは現在、ラグナレク・ステアー・テンペスト様の所有物として連れていかれているはず。

 ということは、ミレアを召喚できるのはラグナレク・ステアー・テンペスト様、ただ一人。

 それはつまり………

 

「まさか………ラグナレク・ステアー・テンペスト様もこの世界に来ているってこと⁈」

 

「何ですって⁈」

 

「ま、まだ本当かどうかはわからんでありんすよ。ただ、モモンガ様のあのオーラを受けてゾクゾクした直後に、そんな感覚を感じ取ったというだけで」

 

 守護者たちに詰め寄られるシャルティア。

 彼女自身、確証はない。眷属が違う場所で勝手に召喚されたという感覚など、初めて感じたからだ。

 すると、アルベドが何かを思い出したように口を開いた。

 

「……………そういえば、さっき玉座の間でモモンガ様の御傍にお仕えさせてもらった際、ラグナレク・ステアー・テンペスト様が“ろぐいん”なるものをしていたとおっしゃっていたわ。モモンガ様のご反応を見た限り、“ろぐいん”というものは、至高の御方である我々の造物主様方が、このナザリックに来たことを示す言葉だと考えられるわ」

 

「で、でも僕達はラグナレク・ステアー・テンペスト様のお姿を見ていないよ。ね、お姉ちゃん?」

 

「うん。ラグナレク・ステアー・テンペスト様がもし来ていらしたとすれば、少なくとも誰か一人はラグナレク・ステアー・テンペスト様にお声をかけてもらっていたはずだし」

 

「しかし、モモンガ様の傍で仕えていたアルベドが、ラグナレク・ステアー・テンペスト様がナザリックに来てくださったということを確認したのも事実のようだし………どうしたものか」

 

 腕を組んで頭を傾げる。

 至高の御方であるラグナレク・ステアー・テンペスト様がこの世界に来ているかもしれないという可能性。

 0とは言えない。しかし確実ともいえない。

 シャルティアの言葉自体、本人も疑心暗鬼になっている。

 だが、モモンガ様が嘘をつかれるとも思えない。

 

 しばらく考えたのち、このことは暫く自分たちだけの話にしようとアルベドが言った。

 

「ラグナレク・ステアー・テンペスト様の件は、確証できるまでモモンガ様にはお伝えせず、我々守護者だけの話にしましょう。不確実な情報を伝えて、それが間違いだった場合のモモンガ様の悲しみは、想像するに足らないでしょう」

 

「しかしアルベド、もし真実だったとしたらどうするんだい?偵察を送って捜索させるなどの行動は早めに取るべきだと、私は考えるがね」

 

「あなたの言いたいことはわかるわ、デミウルゴス。けれど、それを今するのは得策ではないと思うの」

 

「それはどうしてだい?」

 

「『二兎追うものは一兎をも得ず』。一つのことに集中できない者は、必ず失敗することの例えだと、ラグナレク・ステアー・テンペスト様がおっしゃっていたわ。

 今、私達はモモンガ様でさえ予測しえなかった事態に直面している。その状態で未知の世界をいきなり捜索するのは愚者のすることに他ならないわ。ここはまずモモンガ様の命令通りナザリックを隠すことに専念するべきよ」

 

「……………なるほど。わかった。君に従おう」

 

 アルベドの説明にデミウルゴスも納得する。

 その後アルベドは守護者統括として守護者たちに命令し、その場を解散した。

 ステアーの命令で、ミレアがナザリックに向かっていることを知らずに。

 

 

 

 そんな守護者たちが心配している中、当の本人はというと、

 

「────で、右でつかんでいるところを2回まわしたら、今度は上を一回時計回りに動かす」

 

「えっと……こうかしら?」

 

「そうそう。そんで次は………」

 

 一人の女性と一緒に仲良くルービックキューブで遊んでいた、というより彼女にルービックキューブの攻略法を教えていた。

 

 なぜこうなったのか、事は数分前に遡る。

 ミレアにナザリックを探すよう依頼した後、俺は森の上空を飛んでいたのだが、この森がまぁ広いのなんのって。

 どれだけ飛んでも森しか見えなくて、もう景色に飽きてきた。

 そんな時、ふと思った。

 

 ≪伝言(メッセージ)≫使えるなら、≪ゲート≫も使えるんじゃね?

 

 ≪ゲート≫とは、ユグドラシルに存在した転移魔法の1つ。距離無限、失敗率0%で一定時間、場所と場所を行き来できる門を作る魔法で、ユグドラシルではだいぶお世話になった。

 本来なら行きたい場所を明確にしないといけないが、それはあくまでユグドラシルにいた時の効果。

 異世界に転生したことで何らかの変化があるかもしれないと思い、試しに『近くの建物、人がいるところ』という条件で発動してみた。すると本当に発動し、ゲートが完成した。

 これはいい。ミレアがナザリックを見つけたら、これで移動すれば楽になるな。

 

 そんなことを思って中に入ると、そこはめっちゃ暗いどこかの地下。

 そして目の前には一人の女性が何かをクルクル動かしていた。

 彼女が立っているのは、厳重そうな扉の前。

 隣には、十字型の巨大な鎌が立てかけられている。

 うん、これ完全に宝物庫とかそんな類のやつだ。

 

「……………」

 

 どうやら彼女には俺の姿が見えていないようだ。

 気配を消す魔法を使っておいて正解だった。

 

「……………」

 

 それにしても、さっきから何をクルクル動かしているんだろう。

 そう思って俺は音を立てないよう静かに彼女に近づいた。

 そして横から覗いてみると、その正体がわかった。

 

 ルービックキューブだ。

 

 こんな異世界にルービックキューブ⁈と一瞬驚いたが、間違いない。

 彼女はルービックキューブを動かし、赤の面を揃えようとしていた。

 

「………一面は簡単なんだけど、二面以上が急に難しくなるのよね、()()()()()()

 

「あー、何かわかるわ、その気持ち。俺も最初はそうだった」

 

「あら、じゃあ姿()()()()()()()()()の貴方は、これができるのかしら?」

 

「もちろん、何度もやったからな。教えようか?」

 

「えぇ、よろしく頼むわ」

 

 

 ………ってなことがあって、今に至る。

 あと何手かでルービックキューブが全面揃うところで、俺は今の状況の異常に気がついた。

 

「って、若干ノリで教えちゃったけど、君には俺の姿が見えるのか?あ、そこを反時計回りに動かして」

 

「今更ね、ぼんやりとだけ見えるわ。何となく人じゃないのもわかるし。こんな感じ?」

 

「そこまでわかってたのか。いつから気付いてた?そうそう、んで次にそっちを二回まわして」

 

「そうね………貴方が私の横からルビクキューを覗いた時からかしら。次はここを動かせばいい?」

 

「ほぼ最初からじゃん。なんで言わなかったんだ?そう、その後はわかるか?」

 

「だって、いつ気づくんだろうって思うと面白くって。えぇ、あとはここをこうして」

 

 ルービックキューブを動かしながら、彼女に色々質問する。

 要するに俺は彼女に遊ばれたようだ。こやつめ、やりおるわ。

 

「………よし、完成したな」

 

「えぇ、あなたのおかげで」

 

 完成したルービックキューブを四方から見始める彼女。

 まさかできるとは思ってなかったのだろう、少し驚いているようにも見えた。

 

「……………それにしても不思議な人ね。私は生まれてからずっとこの場所でこの宝物庫を守ってきたけど、ここまで不思議と安心して話せた人はあなたが初めてよ」

 

「生まれてからって、他に話せる人はいないのか?」

 

「一応いるわ。といっても、漆黒聖典の隊長さんぐらいだけど」

 

「漆黒聖典?」

 

「スレイン法国の特務部隊のことよ。存在は秘匿されているのだけど」

 

「その秘匿の存在を俺に話して大丈夫なのか?」

 

「私の存在そのものが秘匿ですもの、それぐらい大丈夫よ」

 

 その後、彼女はいくつかの情報を俺に教えてくれた。

 まず、俺が今いるのはスレイン法国という、600年前に現れた強大な力を持つ6名のぷれいやー(おそらくプレイヤーのことだと思われる)によって救われた人間の国家らしい。

 この国では、いわば『人間至上主義』なる理念を掲げており、人間族以外の他種族は全て殲滅するべきだと考えているものが多いそうだ。

 

「まるで異形種狩りだな………」

 

「異形種狩り?」

 

「いや、何でもない、こっちの話だ。それで、他には?」

 

「あとは隊長さんから聞いた噂話ぐらいかしら。私自身この場所から離れたことがないから、知ってることはそれだけ」

 

「そうか………」

 

 予想はしていたが、やはりそこまで情報は手に入れられなかった。

 強いて言えば、このスレイン法国は俺達“アインズ・ウール・ゴウン”にとって最も注意すべき国と考えたほうがいいということぐらいか。

 しかし、600年前に現れた6名のぷれいやー………ユグドラシルのプレイヤーと考えたほうがいいな。

 

「それにしても、俺みたいなやつにそんな情報教えて、本当に大丈夫なのか?」

 

「いいのよ。私にとっては国なんてどうでもいいの。私はただ、私より強い存在と出会い、その存在との間に強い子供を残すことができれば、それでいい」

 

 自分の腹をさすりながら、不気味な笑みを浮かべて話す彼女。

 どうやら彼女は、相当な戦闘狂のようだ。

 普通の人なら恐怖しかねない彼女の笑顔は、しかし俺にはなぜかそれが美しく見えた。

 

「ねぇ………貴方は強いのかしら?」

 

 扉に預けていた鎌を手に取り、ジャキンと俺の首元に刃を近づける彼女。

 彼女にははっきりと見えていないはずだが、何故か視線は俺の目とぴったり合っていた。

 

「さぁ?試してみるか?」

 

 不思議と彼女に何か高揚感を感じた俺は、魔法を解除して彼女に俺の姿を見せた。

 一瞬俺の姿に彼女は驚く。しかし視線はぶれていない。

 暫く沈黙が走る。といっても数分ぐらいか。

 彼女は冗談めいた表情で俺から鎌を下げた。

 

「……………参ったわね。貴方の強さが全く()()()()()。隙があるようで、まるでない。手を出したら、一瞬で殺されそう」

 

「ハハハ、そうか」

 

 どうやら俺に挑戦するのをあきらめたようだ。

 正直彼女の戦いを見てみたいという気持ちがあったのは、内緒である。

 ふと、気になって不思議の地図(ミステリー・マップ)を広げた。ミレアはまだ北に向かって移動しているようだ。

 

「まだ時間があるな………」

 

「時間があるなら、私の話し相手になってくれないかしら?正直暇なのよ」

 

 あからさまに暇ですオーラを出す彼女。

 そのオーラに苦笑しながらも、俺は彼女の相手をすることにした。

 

「(これ以上動くのは危険そうだしな)わかった、いいよ。俺はラグナレク・ステアー・テンペスト、ステアーって呼んでくれ」

 

「ラグナレク・ステアー・テンペスト………それがあなたの名前なのね。私のことは、番外席次でいいわ」

 

 こうして、ミレアがナザリックを見つけてくれるまでの間、俺は番外席次と一緒に時間を潰すことにした。




ステアーさんは結構マイペースなようです。
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