アポクリファ世界線での第四次聖杯戦争(妄想100%)   作:ゆきうさ

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 初っぱなから、大分原作と乖離させてますが、たぶんここの陣営が一番zeroと違う道を行ってるだろうなと思って一番最初に持ってきました。

 こんなん絶対違うやろ!という方はブラウザバック推奨です。


遠坂/雁夜陣営の場合

 日本の一地方都市である冬木、中でも特に豪華な屋敷の一室で二人の男が向かい合っていた。

 

 一人は間桐雁夜。冬木にかつて存在した御三家の一角における、最後の魔術師。その左手に浮かんだ赤い入れ墨のようなものーーー令呪をかかげ、これから起こることに気を張りつめている。

 

 もう一人は遠坂時臣。冬木の御三家において唯一残った家の当主であり、魔術師としても一流だ。常に優雅たれという家訓を是としている彼ゆえに、目の前の状況に対しても余裕の表情を崩さない。しかし、頬を伝う一筋の汗が彼としても緊張していることを示している。

 

 

「さて、覚悟はいいのかな。雁夜君。」

 

「ああ望むところだ、時臣。こっちは今すぐにでも始められる。」

 

「では、他の陣営に先んじて始めることにしようーーー英霊の召喚(・・・・・)を。」

 

 

 

 正史(fate/zero)では起こりうるはずもなかったこの二人の協力。

 それは第三次聖杯戦争において勝利したのが間桐でもなく、アインツベルンでもなく、遠坂でもなく、ユグドミレニアという外部の陣営であったことに端を発する。

 

 大聖杯そのものが冬木から持ち出されることによって、聖杯による第三魔法の成就に執着していたアインツベルンは冬木から撤退。聖杯そのものに執着していた間桐はユグドミレニアと交戦、敗北によって落ちぶれてしまった。

 臓硯以外のまともな魔術師がいなかったこともあって、魔術師としての家は完全になくなったと言ってもいい。

 

 その結果桜は間桐の家に養子に出されることもなく、遠坂の遠縁の家に引き取られることになった。それでも、仲のいい家族を引き裂いたと勘違いした雁夜は時臣に恨みを抱いたが、引き取られた先が間桐ではなく養子になったあともそれなりに付き合いが続いていると知り、『二人の子供が才能に溢れているのに、それをただ潰すことはできなかった』という時臣の葛藤を知ってしまったことで、二人は和解を果たしたのだ。

 なお、御三家が潰れたことにより忙しさが倍加しほとんど冬木から動けなくなった時臣に代わり、雁夜の方はちょくちょく海外の桜の様子を見に行っているようだ。

 

 

 ここで話が終われば良かったのだが、冬木に残された小聖杯を巡って亜種聖杯戦争が起こることになってしまった。

 しかし、小聖杯では根源にはたどり着けないと知っている時臣には令呪が現れず、また聖杯の歪みもないためにどこぞの外道神父のもとにも令呪は現れなかった。

 

 だが、間桐雁夜には令呪が現れた。これは、過去と向き合った雁夜が今の幸せな遠坂家を守ると決心していたことと、亜種聖杯戦争に遠坂家が巻き込まれるのが確定していたから。

 

 冬木の地に大きく影響力を持ち、監督役とも友好のある遠坂が、巻き込まれないはずはない。なのに、時臣は聖杯戦争そのものに参加する気は全くない。

 いや、そもそも参加する時点で狙われることが確実なのだから参加しないという選択肢は間違ってはいないが・・・もし、サーヴァントに狙われた場合、時臣が優秀な魔術師だとしても為すすべもなく死んでしまう。

 いや、マスターですら時計塔のロードと魔術師殺しがすでに名乗りを挙げているという。

 

 もちろん、遠坂を狙うメリットはマスターにとって存在しない。しかし、相手が自分たちを害する手段を持っているにも関わらず呑気に静観するのみというのは危険が過ぎるーーーそのような考えがあったからか、間桐雁夜のもとに令呪は現れた。

 

 

 

 話は変わるが、亜種聖杯戦争が数度行われているこの世界において、サーヴァントを呼ぶための触媒というのは高騰している。

 正史ではギルガメッシュを召喚して見せた遠坂家だが、今回は触媒の入手を見送った。

 

 理由としては、雁夜が触媒の入手に遠坂の手を借りようとしなかったこと。今回の聖杯戦争において、雁夜と遠坂はつかず離れずくらいの距離を維持しなければならない。雁夜が時臣などを含めた遠坂陣営と見なされれば他マスターの手が凛や葵にまでのびる可能性があるからだ。

 かといって、魔術師として半人前どころかギリギリ魔術師と言えなくもない程度の雁夜ではサーヴァントの運用すらまともにはできない。正史のような蟲による強化もできないのだ。魔力供給すらまともにはできない。

 

 そしてこれが二つ目の理由でもある。強力な英雄というのは基本的に魔力を多く要求する。だからこそ、下手に強い英雄を呼ぶより、相性召喚で呼ぶ方が上手くいくだろうという読みがあった。そもそも、ある程度サーヴァントに対して自衛できれば良いのだから、わざわざ触媒を用意する必要もないだろう、というのが二人の判断だった。

 

 

 

 すなわち、今から何が呼ばれるのかは完全に未知。戦争前にある程度はサーヴァントの人となりについて知っておきたいという雁夜の意志により、かなり早い段階で召喚しようとしているので、サーヴァントのクラスも七通り全てから考えられる。

 二人が緊張しているのも宜なるかな、ということである。

 

 

 果たして、召喚(ガチャ)の結果はーーー

 

 

「ふむ、サーヴァントセイバー、召喚に応じ参上した。しかしセイバー……セイバーだと……? この私がセイバーとは、いったいどういう理由だ?」

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