アポクリファ世界線での第四次聖杯戦争(妄想100%)   作:ゆきうさ

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契約の落とし穴

 

「…‥一つ確認しておきたいことがある。」

 

「なにかね? アーチャーのマスター。」

 

 セルフギアススクロールの内容を確かめていた切嗣は細かいところを詰めようとする。

 ここに書かれていた内容は条件が大雑把過ぎる。敵対行動というのはいくらでも解釈が広げられる上、ここまでであれば敵対行動とは言わないと言い張ることすらできる。

 何の意味もなかった内容で行動を縛られてはたまったもんじゃない、と厳しい目でセイバーを睨み付ける。

 

 

「敵対行動というのをどう捉えるかを明確にしておいてもらおうか。加えて、一般人という言葉についてもだ。わざと曖昧な条件にして、契約の穴を突くということは出来ないと思え。

 セイバー、それでもお前はこの契約を実行すると言うのか?」

 

 切嗣は九割方、セイバーが契約の抜け道を突くつもりだと思っていた。だからこそ曖昧な表現の文で契約の内容を書いてあるのだと。

 

「ああ、当然だとも。他に詳細な条件をつけたいのならいくらでも言うといい。

 私はこの契約の内容で構わないと思っているからな。疚しいことなど一切ないとも。」

 

「なにっ!?」

 

「それで敵対行動と一般人について、だったかな?

 敵対行動は個人に対しては直接心身を傷つけるものとしよう。構わないかな?」

 

「この町に対しては…‥そうだな、水道に毒を投げ込むとか、物騒な仕掛け(・・・・・・)を仕込むとかしなければ問題ないとも。

 なあ、アーチャーのマスター。」

 

 

 その言葉を聞いて、切嗣は心の底から驚いた。

 

(こいつ、僕がこの町に仕掛けてある爆弾や毒について知っている!? つまりそれらはもう解除されてしまったのか!? 

 いや、そんなことは問題じゃない。こちらの行動が把握されていたという事の方が問題だ!

 その上でこの話を持ちかけるってことは、まだ決定的な一線は越えてない、はずだ。

 

  ……これは、敵対しない方がいいんじゃないか? 最悪の選択肢は取れなくなったが、どのみち気づかれていたなら使えない手だ。そこまで問題ではない。

 むしろこのサーヴァントとマスターを聖杯戦争から切り離せるのなら積極的に乗るべき、か。)

 

 と、切嗣は方針を切り替えた。彼らしく、使えないと分かった手はすぐに切り捨てる。

 

 だが、切嗣は甘く見ていた。セイバーの弁舌家としての才を。

 まさか本当はなにも知らず、こういった行動を起こしそうだと判断しただけーーーつまりただの知ったかぶりで、切嗣を相手に手玉にとって見せたのだから。

 そしてこの状況を作り出すことで、真に隠すべき点(・・・・・・・)を全員の意識から逸らすことに成功しているのだから。

 

 

 そして、まだセイバーの口は止まらない。

 

「だが、まあ、条件というがそこまで難しく考えることはないぞ? これはあくまでこちらが一方的に結ぶもので、そちらが条件を破ったところで下る罰則は無い。私たちと敵対関係になるとはいえ、聖杯戦争では本来の関係なのだからな。

 ああ、それとも同意しないと言うことは最初から条件を守るつもりは無いということかね?」

 

 

 暗に、今すぐ同意しなければ敵と見なすという発言。ここまでくれば、各自、心の中に疚しいことがないマスターは契約に同意し始める。

 

 

 ランサー陣営

「フン、私は魔術師同士の争いをしにここまできたのだ。下らん話し合いに長々と参加する気はない。

 私はこの契約に同意しよう。サッサと終わらせて聖杯戦争の続きをしようではないか。」

「いいのかい、マスター。俺的にはああいう手合いの話は聞かない方が得策なんだが。」

「問題ない。契約書にかけられた内容は確かに、こちら側の行動を縛るものではなかった。あちらがどのようなことをしようと、正面から叩き潰せば良いだけの話よ。」

 

 

 ライダー陣営

「ケ、ケイネスの奴がああいう風に言うのなら大丈夫なんじゃないか? わざわざ敵を増やす必要はないだろ?」

「む、まあ余としては問題ないが。」

 

 

 アサシン陣営

「こちらも問題はない。戦いを知らぬ者に危害を加える気はないゆえ。そちらの意気は受け取った。」

「わしは戦うちゅうのもありなんじゃが、やる気ないやつと戦ってもつまらんからのう。マスターがそうゆっちょるんなら問題無いが。」

 

 

 そして、さらなる乱入者が現れる。

 

「おいおイ、そいつに俺もかませてもらっていいかナ?」

「……(ああ、出てきたくなかったのに……。ですが、ここではこうしておいた方が、不興を買わなさそうですし……。)」




 カエサルが現時点までにしたこと。

 自分のマスター及び、その後ろにいる遠坂、聖堂教会に対して口八丁手八丁で協力関係をとりつける。

 セルフギアススクロールを作らせる。

 他のマスター(できれば複数)に条件を伝えるためヘクトールと以臓さんの戦いに乱入、以臓さんを煽って一度戦っておく。
 →以臓さんにカエサル自身の実力を伝えて興味を失わせると同時に、魔力を無駄遣いさせてマスター同士の戦いを片方が魔力切れで倒れ、穏便に話ができる状況を作り出す。
 
 あえてガバガバな条件の契約内容にしておくことで、本当に隠しておきたかった契約の穴から意識を逸らさせる。



 やっぱりDEBUに話させたらダメだね。ろくな事しなさそう。
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