ピットをでてアリーナ内に出たユウの目の前には自分以外の4機のISがすでに準備を整えて待ち構えていた
また、アリーナ内の観客席はこの試合を学年でのイベントとしたためほぼ全ての1学年の生徒達で埋め尽くされていた(何故かチラホラ1年とは思えない人が見えているが)
そして、ユウが所定の位置につくと突然セシリアが口を開き声をかけてくる(各員の立ち位置に関しては5角形の形をとっている)
「あらようやく来ましたのね。そちらの男には先ほど言いましたが遅すぎて逃げ出したかと思いましたわ」
開口一番で挑発してくるが、ユウはまるで気にも留めずに別なことを思考していた
「(とりあえず分割思考してその中の9割を休ませて脳だけでも回復させないと眠すぎてきついですね~。何とか残り1割で5分耐えれれば多少は頭がすっきりするので問題ないんですが・・・スタイルはカウンター主体にしましょう。この状況で自分から攻めても無理ですし、後は新しい武装のあれを使ってみましょうかね)」
等とこの試合の戦い方を考えている間にもセシリアの言葉は続いているのだがセシリア本人はまさか全く無視されているとは思っておらず、唐突にユウの方を向いたことにより自分の話しが聞かれていないことに気付き激昂する
「あなた!わたくしが折角最後のチャンスを上げて差し上げようと話しているのに無視をするなんてどれだけ失礼なんですの!!」
「・・・・・・・・・zz」
しかし、その言葉にユウは反応するどころかすでに若干の寝息を立てている
おそらく試合が始まるまでに少しでも休んでおきたいのだろう
それに対してユウが眠気を立てていることには気がついていないが、無視をされたことによるプライドを刺激されたセシリアの言葉攻めはまだ続く
「本当にあなたのような人があの大企業の令嬢だなんて信じられませんわ。きっとあなたとよく一緒に居たあの青髪の方もろくでもない方なのでしょうね」
最後の一言が放たれた瞬間その場にいた者(イリヤ・雪奈・一夏)は心の中で『あ、こいつ終ったわ』と思いつつ慌ててユウの方を向くと
「・・・・・・・・・」
簪のことを馬鹿にされた瞬間セシリアを瞬殺するかと3人に思われていたユウであるがその様子は先ほど、セシリアの言葉を無視していた時と見た目も様子も変わらない
ただし、先ほどまでわずかに聞こえていた寝息は完全に消えてしまっていたが・・・・・・
そのまま、ユウがいつ暴走するか分からないのですぐに止められるように構えていたイリヤ達であったがそこに突然アナウンスが流れ出す
『おい試合前に活気付くのはいいがまだ始まりの合図は出してねえんだから勝手に始めんじゃねえぞ?勝手に始めたやつは即失格の上だからな。・・・・・・・・・よしよしいい子だじゃあそろそろはじめっぞ』
その言葉にユウ以外の4人は各々武器を構え開始の合図を待ちいつでも動けるように気を張り巡らせる
『んじゃあ・・・・・・・・・試合開始!』
とうとう告げられた試合開始の合図と同時にそれぞれ自分が戦うと決めていた相手に視線を向けぶつかり合った
ここで場面は一旦移り先ほどの人物のいる管制室を見てみよう
「はぁ・・・全くなんでこんなことしなくちゃいけないんだか・・・」
部屋の中でそうつぶやいた人物は、今しがた試合開始の合図を出した人である
その容姿は黒のスーツに膝裏まで届くほどの黒のストレートを伸ばしている女性であった
その服装から彼女が生徒ではなくIS学園の教師であることが分かるのだが・・・・・・その容姿は見る人が見れば髪の色以外ほとんどある人物とそっくりであるというだろう
女性がため息をついてやる気をなくしていると室内にいた生徒が声をかけてくる(学園の先生たちは忙しく時間が取れなかったため希望した生徒たちが2試合分の管制室での色々な作業を実習代わりに担当中)
「なんで私たちはやる気あるのに先生の方がそんなにテンション低いんですか!?しっかり仕事してくださいよ!」
そう言ってまじめに仕事をするようにいってくる生徒であったが彼女はもう一回ため息をつくと髪をガシガシと掻きながら口を開く
「いやいやそもそもだな?俺はこの試合やってる1組にもこの後試合控えてる3組のやつらとも関係ないからな?何で2組の担任が関係ない全く関わってないクラスの試合の監督しなきゃいけないんだよ!普通1組や3組の担任がすることだろうが!?」
『アハハハ』
その言葉に室内にいた生徒たちは皆顔を引きつらせて笑うしかないのだが、そんなことはお構いなしに話は続いていく
「今週末にあるクラス対抗戦みたいなイベントなら誰がやっても不思議じゃないが今日のはどう考えてもおかしいだろ。担任2人は一体何やってんだ!?」
「え~っと1組の先生は例の男性操縦者達の専用機の搬入手続きやそのあとの各種手続きを、3組の先生は今日の朝から出張でいませんから」
そんな彼女の怒りに困惑しつつも律儀に生徒の1人が答えるが――――
「知ってるよちくしょう!てか俺だって昼過ぎに出張から帰ってきたばっかりだっての!!」
「だって代わりになりそうな人が先生しかいないんですから仕方ないじゃないですかぁぁぁ!?(泣)」
再び返ってきた怒りの反応にかなり涙目になりながら必死に言葉を紡ぐが
その答えを聞いた彼女は踵を返すと―――
「ちょっと人事部のやつらに文句言ってくる」
「気持ちは分かりますけどまずは仕事をしてください!!」
「チッ 分かったから離れろ鬱陶しい」
そう言って管制室から出て行こうとするが今まで会話していた女生徒にしがみつかれる形で抑えられ仕方なく元の場所まで戻ると試合の様子を再び眺めだす
「つかここまで試合結果分かりきってるんだから管制いらないだろ――――――――あと人事のやつらあとで少し話し合わねえとな」
そのつぶやきに室内の人々は別な意味で恐怖を感じるしかないのであった
果たして謎の教師の正体は一体誰なのか!(隠す気無し)
試合開始と思わせて戦闘の様子は一切描写されないタイトル詐欺回。
次回こそ戦闘はあるはず……
ユウは今回意識の大半が寝始めてますが……実際のところそのまま戦い始めると色々な意味でやばいんですよ。(主に眠気で)
まあ、おかげで助かった人もいるのでいいよね!
最後に出てきた人物はいずれきちんとした形で出てくるので今のところは省略します