「ぐぬぬ…不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって不山戯やがって…!!」
「少し落ち着いたらどうだ、赤龍帝?」
「アンタが言っても、説得力無ぇよ。」
◆◆◆
イッセーだ!
レイヴェル・フェニックス嬢の来訪が切っ掛けで始まった、ライザー・フェニックスの復帰?計画。
無限の龍神オーフィス、白龍皇ヴァーリ、ついでに
RPG風に言えば、正に『 焼き鳥城 炎の城』という表現が似合いそうな、到る処から炎が…地面や床からも噴き出している、そんな お城だ。
「お待ちしておりましたわ、赤龍帝様。
ようこそ、フェニックス城へ。」
城の正面門で待っていたレイヴェル嬢に案内され、いざ城内へ。
暫く進むと、長い廊下の先に立派な扉が見え、その両脇に、沢山の女の子が並んで控えていた。
どう見てもメイドさんじゃ、ないみたいだし…
いや…1人だけ、メイドさん居た。
「この子達は?」
「彼女達は皆、お兄様の眷属ですわ。」
「何っぃ~いっ?!」
…この後、冒頭の会話へと繋がる。
だって、黒歌から聞いていたけど、本当に眷属全員、可愛い女の子だけで構成されてんだぜ!
いや、絶対に赦されないよな??!
「お前、ブーメランって知ってるか?」
「
"双子"は取り揃えていません!
『"姉妹"と"親娘"なら、居るけどな。』
いや、だから まだ、九重をカウントするのは止めて!
≫≫≫
コンコン…
「お兄様、レイヴェルですわ。
お客様が、お兄様を訪ねて来られました。」
「…俺は、誰にも会いたくない。
すまないが、帰ってもらってくれ。」
レイヴェル嬢が、扉の向こう側のライザーに呼び掛けるが、返ってくるのは覇気の欠片も無い返事だ。
「こりゃ重症だな。」
≫≫≫
「…それでも、兄ですから。」
この後、レイヴェル嬢の口から、俺がボロボロにした後のライザーのヘタレっ振りが次から次と、不満と共に飛び出してくる。
その一言一言に、『情けない』の一語を添えて、だ。
それも最後は、フェニックスの お姫さまは妹として、本当に心配している一言で終わった。
「…とりあえず この扉、
「あ…はい。」
そんな、瞳に涙を溜めながらも、流すのを我慢しているレイヴェル嬢に一言 断りを入れると俺は、
ドガァッ!
「「「「「「「なぁあっ?!」」」」」」」
「よう、久し振りだな、ライザー・フェニックス。」
「せ、せ、せ、赤龍帝ぃい?!
な、何故、此処にぃ~っ!?」
扉を開けると、部屋の角で体育座りをしていた焼き鳥男に挨拶した。
「な…いきなりドアを蹴破るなんて、何をされているんですの? 赤龍帝様!」
え?
「"字"が違ってるだろ…」
解せん。
≫≫≫
「これこれこーゆー訳で、アンタの妹さんから頼まれてな。
そのヘタレ根性、叩き直しに来たんだよ。」
「ひぇっ!?」
脅えるライザーに簡単に説明。
「それで赤龍帝、実際には どの様に、この男の"ドラゴン恐怖症"だったか?
…を、治す心算なのだ?」
「あぁ。俺も その辺り、全く聞いてないぞ。」
「…イッセー、アイスクリームの おかわり、ある?
此処で、同行して貰っていたヴァーリと匙も、質問してきた。
…それからオーフィス、蓋を舐めるのは止めときなさい。
「ドラゴン恐怖症を治すには、やっぱドラゴンに馴れる…
これしか無いだろ?
だから このメンバー+αで、山でキャンプだよ。」
「ひぇっ!」
「…以外に脳筋発想だな。」
「だが、確かに効果的かもな。」
「脳筋言うな。」
既にライザーも、オーフィス、ヴァーリ、匙…この3人の正体は、体の内のドラゴンの
そして、このメンバーでのキャンプと聞き、
「嫌だ!絶対に嫌だぁ!
死ぬ!恐怖に押し潰されて、絶対に死ぬ!」
絶対拒絶な姿勢に出てきた。
…だから俺は、仕方無く、
「
『Boost!!』
ドスッ!
「ヒッ?!」
「テメー、それ以上ガタガタ言うようなら、また
「ひぃぃいっ!??」
光の龍爪を1本、このヘタレ焼き鳥男の足下の床に突き刺し、同行願うのだった。
「「何処の〇クザだ、お前は?」」
「…イッセー、このアイスのゴミ、何処に捨てたら良い?」
≫≫≫
「それで、アイザック?
キャンプする山とやらは、何処で、どーやって行く心算なんだ?」
「あぁ、それなら そろそろ…」
バサァ…バサァッ…
「あ、来た来た。」
ライザーを無理矢理に城の中庭に連れ出し、少し経った時、
ズドォン…!
「なっ…?!」
「…タンニーン?」
其処に、黒い巨駆のドラゴンが空から舞い降りてきて、それを見た匙は驚いて固まってしまった。
「久しいな、ドライグ!
そして初めましてか? 今代の赤龍帝よ!」
『懐かしいなタンニーン。』
「ああ、初めまして。
…この巨大ドラゴンの名はタンニーン。
『
そして このタンニーン氏も、【焼き鳥再着火計画】のスタッフの1人である。
今回の計画を決めた時に、ドライグに『誰か他にも、協力してくれそうな強いドラゴンて居ね?』と聞いてみた処、思い浮かべてくれたのが、この龍王様。
直ぐにドライグが念話でオファーしてみたら、速答で承諾してくれた。
因みに彼、今は悪魔で有り、悪魔らしく きっちりと 今回の件は対価を求めてきたのだが(give & takeは常識です)、それは"必要経費"として、フェニックス家に丸投げしてやった。
「…てな訳でライザー、このタンニーン氏が、今回のアンタの先生だ。…って、ライザー?」
「……………………………。」
「…気絶、してますわね。」
ん。面倒だから この儘、キャンプ地まで
▼▼▼
◆◆◆
ゴッゴゴゴゴゴフォ~~ッ…
「うっぎゃあ~っ?!」
はい、引き続きイッセーです。
タンニーン氏の領地の山岳地帯にキャンプを張って2日目。
「どうしました、ライザー殿!
フェニックスの名が泣きますぞ!」
『Divid!』
「ぅおっらぁっ!」
匙がヴリトラの
これでライザーのチカラを吸い上げ、更にヴァーリが
…この弱体化状態で、タンニーン氏の配下のドラゴンさん達との、ガチなスパーを行っています。
氷結系の輝く
「おーい、ライザー!
ビビってる暇が有るなら、反撃しろー!
「赤龍帝ーっ! 貴様、鬼かーっ!?」
失礼な、俺は堕天使です。
因みに俺は今は総監督みたいな立ち位置で、直線的な指導には まだ参加していない。
いきなりトラウマの元凶たる俺が前に出たら、ストレスで死ぬと、タンニーン氏にも止められたし、俺も それには、納得したからだ。
俺の出番は、
「イッセー、あの吹雪の息で かき氷、出来る?」
「ん~、そう都合良く、いかないと思うよ?」
そしてオーフィスは只 此の場に居るだけで充分にプレッシャーに なるから、特に何かする訳で無い。
強いて言うなら、ライザーが逃げ出そうとした時に、捕獲する様に頼んでいるだけだ。
この事は、事前にライザーにも伝えている。
流石に当人も好き好んで"世界最強の存在"と鬼ごっこをする心算は無いのだろう、如何に精神的にキツくても、逃亡する事は無かった。
「ふふふ…ドライグにオーフィス。
アルビオンにヴリトラ。
中々 面白く、懐かしい面々が揃っているわね。」
「………!?」
そんな時、いきなり背後から声を掛けられた。
驚いて振り向くと、其処には青の衣を纏った、青い髪の超・美女が!
『ゲ?!…お、お前は?』
俺が気配を全然気付かせず近付き、後ろに立つなんて この
「…久しい、ティアマット。」
「久し振りね、オーフィス。
…ついでにドライグも。」
『う…』
ティアマット!
またも、そして まさかの龍王の一角が、この場に現れた!
『な、何で お前が、此んな処に?』
「あら? タンニーンに誘われたからだけど、何か問題があるのかしら?」
『ぐぐぐ…』
ん~、何となくだけど、ドライグが この彼女を苦手としているのは、察する事が出来た。
「え~と、ティアマット…さん?
俺は『初めまして』になるけど、貴女もライザーの立ち直りのアシストに来てくれたと、そう思って良いのかな?」
「ふふ♪ よろしくね、赤龍帝君♪」
≫≫≫
「お疲れ様ですわ。」
「こ…こんにちわ…」
それから少し経ち、そろそろ
「赤龍帝様? お兄様の御様子は?」
「まぁ、見ての通り。」
「……………………。」
俺が指を指した方向、ドラゴン達に追い回されているのを見て、リアクションに困る
いや、あれでも昨日よりは、遥かにマシになってるんですよ?
「…で、会長さんは、匙の様子を見に来た、と?」
「……………。」
俺の
ん~、相変わらずと言うか、未だに初々しいな、この小学生カップル。
とりあえず匙は、後で弄ってやろう。
「い、いぇ、そ、そそれで さj…ぃえ、皆さんに、さ、差し入れを…と…」
そう言って ややテンパりながら、生徒会長が差し出したバスケットの中には、見るからに美味しそうな、手作りのクッキーが。
ん。早速1つ、貰って良いですか?
焼き鳥編は、次回で締める予定。