また、前回の次回予告サブタイが表す場面迄、話が進まなかった…
「う~~~~~~~~~~~~~む…
彼女をグリゴリで、保護…ですか…」
◆◆◆
やっほー♪ミッテっスよ。
週末の夜、イッセー達と街に遊びに出ていた帰り道、色々あって、悪魔勢力が指名手配している、SS級はぐれ悪魔・黒歌を保護したっス。
んで、朱乃んが この黒歌も、イッセー・ハーレムに加えようと考えて…いや、それは別に、問題無いっスよ?
ジャンヌだけが、少し複雑そうな顔、してたっスけどね。
しかし、この黒歌、実はウチのクラスメートの転生悪魔である塔城の お姉ちゃんなんスけど、如何に はぐれと言っても、簡単にグリゴリで"悪魔"を保護するのは、色々と問題が有る訳で。
イッセーも言ってたけど、「野良猫、拾いました」では、片付かないっスよ?
「うふふ…我に策有り…ですわ♪」
…で、この台詞を信じて、黒歌を含む皆で、冥界のグリゴリ本部に転移。
最初に向かったのは、アザゼル総督の所…ではなく、副総督のシェムハザ様の執務室っス。
▼▼▼
週末の夜。
グリゴリ本部の自室にて、机に山積みされた、大量の書類の整理を終え、漸く帰宅出来ると安堵の溜め息を1つ零したシェムハザ。
机の上に置かれたスマホの時計を見ると、もう直ぐ"明日"になろうとしている。
「はぁ…何故、こんな夜遅く迄…」
全ては、何処かの"髪の毛プリンカラー総督"が、本来ならば自身がすべき仕事を放り出し、己の趣味の研究に走った為、その しわ寄せが彼に回ってきた…に、他ならぬのだが…
「来週、朝早々にOHANASHIしてあげます…!!」
一瞬、黒い怒りの化身な顔となった苦労人副総監。
しかし、それを直ぐに元の表情に戻すと、明日からの久し振りの休みを思い、顔を綻ばせる。
…本当に久し振り、1日中、傍に居てあげられます…
一夫多妻が珍しくない堕天使社会に珍しく、1人の妻一筋な彼が、明日からの ささやかな幸せな
コンコン…
「ひゃ、ひゃぃ?! どどと、どうじょ?」
不意に叩かれた扉の音。
それに驚いたシェムハザは、思わず上擦った声を上げてしまう。
カチャ…
「「「「「失礼します…」」」」」
扉が開き、入ってきたのはイッセーと、数名の美少女達。
『こんな夜中に一体、何事ですか…』と、内心少し苛つくも、よく見れば そのイッセーの婚約者である少女達の中に、知らない顔が1つ。
いや、よくよく見れば、何だか何処かで見た様な顔が1つ。
「………! ま、まさか、彼女わっ!?」
脳裏に浮かんだのは、以前、諜報活動の際に得た、はぐれ悪魔の手配書。
彼女が何者か理解した時、彼は家路に着く前に、もう一仕事しなければならないのを理解する。
否、もしかしたら今日は もう、帰れないかも知れないと、明ら様な落胆の表情を、部下達の前で隠す事無く、浮かべてしまうのだった。
≫≫≫
「う~~~~~~~~~~~~~む…
彼女をグリゴリで、保護…ですか…」
一連の報告を聴き終え、難しい顔をするシェムハザ。
確かに彼女から得られるであろう、情報は興味深い。
特に、彼女が はぐれとなった経緯。
主殺しが理由なのは変わらないが、自分が眷属となる事で、
これは手配書入手と同時に得た情報と、完全に異なる真実。
「まぁ、本当に律義に契約云々言って それを守っているのは、今の魔王の世代以降。
それより古い老害共は、平気で約束事を破り、無理矢理に有耶無耶にしていますからねぇ…」
黒歌は建前上、契約至上主義な筈の悪魔社会にて、明らかな契約違反となる、そして それに関し、虚偽の事実を公言していると云う、謂わば"生きた証拠"と言って良い存在だった。
「"敵の敵は…"とは、よく言った物ですか…」
そう言いながら、シェムハザは懐からスマホを取り出すと、何処かに連絡を取り次ごうとするが、
「はぁ~、やはり駄目ですね。
バラキエルもコカビエルも、繋がりませんか。」
「ん…。師匠が この時間帯…特に、休み前に出る筈が有りませんから…」
「父様も…何だかスイマセン…」
時間帯が時間帯なのだろう、誰とも連絡が着かなかった。
尚、職務放棄総督には、最初から繋がる訳がないと、連絡していない模様。
「はぁ~、いや、もう良いですよ。
私の責任で、彼女…黒歌さんの保護を認めますよ。
但し、一応はサボリ総督や幹部にも、伝えないといけませんからね。
とりあえず今夜は、形だけでも軟禁の構えを執りましょう。」
上下との連絡が着かず、ほとんど投げやりで、黒歌のグリゴリでの保護を認めたシェムハザ。
「アザゼル達には、メールで連絡しておきます。
イッセー君、明日
「え?シェムハザ様は?」
「下の者に向かって言う言葉ではないですが、お願いしますから、私にも休日をください!
もうずっと、休みは愚か、家に帰ってないんですよ!!」
「「「「「「お…お疲れ様です…。
何だか…こんな時間に仕事増やして、スイマセン…」」」」」」
◆◆◆
「まぁ、
やぁ、イッセーだぜ。
あの後、日付が変わった頃に、シェムハザ様は帰宅された。
シェムハザ様の言っていた前例ってのは、実は、シェムハザ様の奥様は、純血の上級悪魔なのだ(滅茶苦茶 美人!!)。
尤も この事を知ってるのは、グリゴリの中でも極一部。
本来なら、一介の上級堕天使である俺程度じゃ知り得ない、グリゴリ内部のシークレットの1つ。
…なのだが、少し前、アザゼル総督が俺達の前で うっかり、喋ってしまったのだ。
俺の
朱乃ちゃんの言ってた、『我に策有り』とは、この事だった。
最初、総督や師匠達の前に、やはり悪魔をお嫁さんにしているシェムハザ様から懐柔して、事を運ぼうとしていたらしい。
結果、この様な件では余り強く言えないシェムハザ様の墨を貰えた訳だが…
「うふふ…計画通り…ですわ♪」
…朱乃ちゃ~ん?
顔!顔が師匠レベルに、極悪人面だよ~?
≫≫≫
シェムハザ様も言われていたが、今夜は形式上、黒歌を軟禁する事に。
そんな訳で俺達は、現在グリゴリ本部内の所謂 宿直室的な部屋に居る。
総督の趣味らしく、純和風な六畳一間の部屋だ。
帰宅する前のシェムハザ様から、
「これも形式上ですが、一応、監視役は必要ですからね。」
…の一言。
まぁ、これは当然の話。
必然的に俺が その役目に就いたのだが、女の子達が『私も私も』と言ってきた。
しかし今も説明したが、この部屋は六畳。
しかも、押し入れの中に入っていた布団は、2組だけ。
とてもじゃないが、6人で お泊まり出来る状況でなく。
普通に考えて、もう1人が限度でしょ。
そんな中、女の子達がバチバチと視線を激しくスパークさせながらの じゃんけん大会が始まり、
「よぉっしゃぁーーーーっ!!」
「「「ちぃいっ!!!!」」」
数度の あいこの果てに、最終的に勝ち残ったのは、会心のガッツポーズと共に、勝利の雄叫びを上げるレイナちゃん。
残念ながら敗者となった朱乃ちゃん達は、久し振りとなる堕天使領の自宅へと、転移で帰って行った。
「イッセー君?」
「ごごご…御主人様?」
そんな訳で、布団に入った俺達。
2組の布団を組っ付けて並べ、俺を真ん中にレイナちゃんと黒歌が両隣の位置取りなのだが、寝ようとした時、2人が同じタイミングで、話し掛けてきた。
どうでも良いけど、この黒歌の"御主人様"は止めて欲しい。
ジャンヌにも前々から"様"付けは しなくて良いって言ってるけど、止めようとしないんだよな~…
「今日は えっち、しないの?」
「にゃ…にゃにゃ…」
………………………………………………。
そう、ハッキリ言ってきたのはレイナちゃん。
黒歌も顔を赤くして、同じ考えだったのか、うんうんと頷いている。
参考迄に、今の俺達の格好は…
俺…Tシャツにトランクス
レイナちゃん…上下の下着姿(水色)
黒歌…換装しての寝間着(浴衣)
いや、もう遅いから。
それに黒歌は、シェムハザ様の言葉が有ったとは云え、まだ正式にグリゴリ入りが認められてる訳じゃないから、まだ軽はずみに手は出せませんから。
そんな訳で、今日は もう、寝ますよ?
ほら2人共、そんな残念そうな顔しない。
◆◆◆
よぉ!初めましてだな。俺はアザゼル。
堕天使の総督をやってる者だ。
深夜、私設の研究所で趣味の神器研究に没頭していた時に、メールが届いたんだ。
※※※
DaT 4/## 0:38
From 堅物真面目副総督
Sub 緊急報告
☆☆☆
一誠君が少し訳有りの、はぐれ悪魔を保護しました。
現在グリゴリ本部にて収容しています。
朝、本部にて、バラキエル達と一緒に事情聴取して下さい。
それから月曜日、OHANASHIが有ります。
☆☆☆
※※※
………………………………………………。
はぃ?訳有りの はぐれ悪魔?
一体どういう事なんだ?
まぁ、話を聞いてみれば分かるか。
明日ってか既に今日か…は休みだから、徹夜で研究に励めると思ったのだが仕方が無い、今夜は もう寝るとしよう。
それと OHANASHIって…
シェムハザのヤロー、仕事を押し付けて逃げ出したの、まだ怒っているのか?
…よし、月曜日はサボリだ。
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