第一次は、ジャンヌの時って事で…
「「失礼…アーシア・アルジェントさんですね?…って、あーっ!!お前わっ!??」」
◆◆◆
やぁ、イッセーだぜ。
今回の任務はイタリアにて、教会から追放された聖女さんの保護。
現地に赴き、地元の はぐれ悪魔祓いの人達と連絡を取り合い、難無く件の聖女さんを見つけた俺達。
早速 彼女に声を掛ようとしたが、同じタイミングで声を掛けてきたヤツが1人。
「そ、その声! そして その赤い髪!
もしかしなくても お前、アイザックだな?!」
「…………………………………………。」
ガサゴソ…カパッ…
「いや、今更 顔隠しても、もう遅いから!」
ソイツはフランスでジャンヌを保護する時に会った、悪魔貴族の男。
とりあえず、俺が"アイザック"とバレてるみたいだから、余り素顔を見せるのは芳しくないと思い、懐から仮面を取り出して被ってみると、思いっ切り突っ込まれた。
「(ヒソヒソ…)誰なの?あの
「(ヒソヒソ…)ほら、前に話したでしょ?
ジャンヌさんの時、フランスで会った…」
「(ヒソヒソ…)あー、あれが、その痛男…」
「きゃははははは!ま、マジに糸目っス!!
聞いてた以上、想像以上に糸目っス!!
線!ガチに線引いただけ!! 超ウケるっス!
きゃははははははははははは!!!!」
そして この悪魔男を見て、ヒソヒソと小声で話す、レイナちゃんと朱乃ちゃん。
そして大爆笑なのは、ミッテちゃん。
「なぁあっ!?
お、おい!そこのポニーテール!
これは君だな?
君は僕の事を彼女達に、一体どんな風に話してたんだい!?」
そして その光景に顔を赤くして、情報源と思われる朱乃ちゃんに問い詰める糸目の悪魔。
どんな風にって…ねぇ、朱乃ちゃん?
「えぇ~と…皆さんには、『少しばかり「俺様TSUEEE!」したら、女の子は誰でも惹かれると勘違いしている、凄く痛々しい方の自信家さんで、自分に酔って、人の話を聞かずに勝手に話を進める、私的には生理的に、絶対に受け付けられないタイプ』…と。」
…だ、そうです。
「因みに、『まるで目を閉じてるとしか思えない位に目が細くて、既に沢山の女の子侍らせておきながら、平気で どん引く位に恥ずかしい台詞でナンパしてきた、女垂らし男』って言ってたのは、ジャンヌだぜ。」
「な…なぁああっ!??」
そして俺が、補正するが如くな追加情報。
「「「「「「「プ…クスクス!!」」」」」」」
「ちょ…?き、君達も、何を笑っているんだよ!!?」
これにはアイツの眷属の女の子達も、堪えきれずに笑っている。
慌てて彼女達を窘める糸目悪魔。
…しかし、全て事実だ!!
「…それで、アイザッきゅんが少し痛めつけたら、泣きながら『ママ~、助けて~っ!!』って叫んで逃げ出した、ヘタレなんだよね?」
「う、ぅわぁゎあああぁっ!?
な、何なんだよ、それわ?!
そんな真似は、していない!!」
そしてレイナちゃんが、トドメの一言(俺情報・一部脚色)を放ち、慌てて否定する糸目のヘタレ。
…って、その呼び名は止めて。
「改めて…アーシア・アルジェントさんですね?
我々は堕天使組織【
率直に言います。
グリゴリは貴女を保護、"聖女"として迎え入れる意向ですわ。」
「は…はぃ?」
「…って、君は何を勝手に、話を進めているんだい?!」
この遣り取りの中、朱乃ちゃんがアーシア・アルジェント(今更だけど、金髪美少女!)に、この地に来た本題、グリゴリ入りを勧めると、この糸目が必死に止めに入る。
ふん…どうせ この男も、何処からか"教会から追放された聖女"の噂を聞いて、自分の新たなハーレム要員に加えようとしたんだろう。
「彼女に接触したって事は、彼女の追放の背景も知っているのだろう?
悪魔が原因になったのが、悪魔の誘いに靡くと思っているのか?糸目?」
「え…悪…魔…?」
何だ、彼女は気付いてなかったのか?
「い、糸目って言うな!
いくら悪魔相手だからって、他人を身体的特徴で乏す真似は、良くないと思うぞ!!」
「あ…ゎ、悪ぃ…じゃ、ぇーと…?」
あ~、本人も気にしてたのか…
ん。この件に関しては、マジにゴメンね。
「僕はディオドラ!
アスタロト家次期当主、ディオドラ・アスタロトだ!!」
ふ~ん、ディオドラ・アスタロト君か…って、えぇっ!??
グリゴリ入りした時、シェムハザ様から悪魔社会の事も少し教えて貰ったけど、アスタロトって云や、クレモリーやシトリーに並ぶ、悪魔の名家の1つじゃん!?
…そして!!
「ふふん…流石に驚いたか?人間?
今日の処は、大人しく退くのを勧めるよ?
今なら、見逃してやろうじゃn(バキィッ!!)痛いっ!??」
「巫っ山戯んなよ、この聖女フェチ!」
「な、何だとぉっ?!」
そう…師匠から教えて貰った事だが、アスタロトの跡取りは、言葉巧みに教会就きの女性聖騎士やシスター等を、好んで己が眷属にしている聖女マニアの女垂らしクソヤローだとか。
よくよく考えてみたら、ジャンヌの時に気づくべきだったぜ。
とりあえず、その名前で驚いたと勘違いしている、ドヤ顔したり顔を殴ってやった。
「な…
もう良いよ!皆!コイツ等ブッ殺だ!!」
「「「「「「はっ!!」」」」」」
糸目悪魔…ディオドラ・アスタロトの号令で、ヤツの眷属悪魔の女の子達が、それぞれ武器を手にして襲い掛かってきた。
因みに朱乃ちゃん達がヒソヒソ話をしていた頃に、向こうの内の1人が既に人払いの結界を張っていた為、周囲を気にする必要は無く。
面倒事を好まないのは、お互い様なのだろう。
「アイザック!この前の怨みも込みで、お前は僕が、殺してやるよ!!」
「フッ…殺れるものなら殺ってみろよ!!
朱乃!レイナ!ミッテ!
そっちは任せるぞ!!」
「了解ですわ!」
「はい!」
「いえす,まいろーど!!」
そして先程の、更には前回の仕返しとばかり、ディオドラが俺に向かってきた。
この場に居る、残るヤツの眷属は6人。
単純に朱乃ちゃん達は1人で2人を受け持つ形か。
まあ、彼女達なら大丈夫だろう。
さあ、戦闘開始だ!!
≫≫≫
「こっのぉっ!」
「あははは!さっきの勢いは どうした?
この堕天使!!」
………………………………………………。
おかしい。
今、レイナちゃんと戦っている あの女の子達、確か前回はウチの はぐれ悪魔祓い相手に劣勢だったのに…?
朱乃ちゃんやミッテちゃんと相手してる子達も そうだ。
フランスの時から、確かに それなりに時は流れている。
しかし今の彼女達の強さは、明らかに その期間に似つかわしくない、急激なレベルアップだ。
まさか4枚の翼を広げている朱乃ちゃんと殆ど互角に戦えるなんて、この子達、ドーピングでもしたのか?
そして、2枚羽のレイナちゃんとミッテちゃんは、やや苦戦気味だ。
「ははははは!!余所見してる余裕が有るのかい、アイザック!」
「…くっ!?」
そして それは、このディオドラ・アスタロトも然り。
前回、余裕のフルボッコだったのが、今日は"今"の俺と、互角に渡り合っている!
「ははははは!そら!!」
ドヒュン!
「ちぃっ!舐めるな!!」
ヤツが飛ばす魔力弾を、光の剣で受け止め、逆に弾き返すが、それは簡単に躱されてしまう。
翼を展開して堕天使の力を全開するか、或いは神器を使えば楽勝だけど…
「イッs…アイザックさん、この方達…思っていた以上に厄介ですわ!」
「こうなったら仕方無いわ!」
「ウチ達が赦すっス!
よし…ドライグの力は使う迄も無い。
とりあえず、翼を展開しよう。
…って思っていた時に、予想外の苦戦をしている朱乃ちゃん達から、援護の呼び掛けが。
"アレ"。
彼女達の言ってる それは、堕天使の翼の展開でも、神器を発動させた能力でもない。
俺がグリゴリ所属となって間も無い頃、特訓の果て、堕天使の戦闘術の基本となる、光の槍や剣以外で初めて身に付けた、魔力を消費する技。
訓練相手となったカラワーナさんを基とする堕天使の お姉様達に後でフルボッコにされたのは、今では苦くも良い思い出だ。
あの時、ドーナシークの おっさん達に、「あの技、教えてくれ!!」って頼まれたり。
それで おっさん達も、カラワーナさん達に一緒にシバかれてたんだよな。
まぁ、結局は教えてはないけど。
そして最終的に、朱乃ちゃん達に封印を約束された、云わば"禁じ手"。
それが今、解禁の許可を得た!
「よし行くぜ!実戦初披露目だ!!」
俺はディオドラに牽制の光弾を放って距離を空けると、テンションを高め、魔力を右手に集中させた!
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