黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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明けまして、新年早々バイオレンス!
 



甘さと無情さ

「その黒いマスク…アナタ、グリゴリのアイザック…ですね?」

「その、通ぉーっり!

♪此方にぃ居ぉわーす御方こそぉ、恐れ多くも♪ダダンダタッ!

…"嗤う黒仮面"こと、アイザック大先生で~ぇ、あります!!」

「…お前は黙れ。」

「……………………………………。」

 

◆◆◆

やあ、イッセーだぜ!

フリードの独断による、悪魔契約者の粛清は、無事に止める事が出来た。

…が、その場を去ろうとした時、目の前で転位魔法陣が展開され、そこから現れたのは、駒王学園の制服を着た、小柄な女の子(美少女!)。

フリードに殺されそうになった、この男の人が喚んだ悪魔だった。

…そうか。

この人が契約していたのは、"彼女"…だったか。

 

ヴィン…

 

「隊~長?この糞チビ悪魔、こっちは殺っちゃっても、強姦z…無問題っすよねぇ?」

「…!」

グリゴリ特製、はぐれ悪魔祓い専用の光の剣…その柄だけの剣から光の刀身を放出しての、フリードの薄笑いながらの台詞に、この悪魔の女の子も警戒を強め、ボクシング流の構えを取る。

 

「こ、小猫ちゃん?」

「…森沢さん、危険ですから、下がって…いえ、とりあえず、この部屋から逃げて下さい。」

「え?…ぼ、僕は今、腰が抜けてて…」

「…………………。」

"小猫"と呼ばれた悪魔の子が、自分の契約者・森沢氏に、今から始まる戦闘を考え、彼に部屋を出るように言うが、彼は未だ、動けない状態だった。

 

「…すいません、逃げたりは しませんから、場所を変えて貰えますか?」

 

 

▼▼▼

「本っ当ぉ~っに、何なんすかぁ?

マジ!本当にマジ、甘過ぎるっすよぉ!イッセー君わぁ!!」

不満顔全開、イッセーに文句たらたらで歩くフリード。

あの後、イッセー達と悪魔の少女は、結局は戦う事無く、事を終えていた。

 

≪≪≪

「…すいません、逃げたりは しませんから、場所を変えて貰えますか?」

「…今、俺が この場に居るのは、ウチのバカの暴走を止める為だ。」

「ちょ…バカってぇ?」

「……………………………。」

「アンタは兎も角、アンタの契約者には迷惑を掛けた。

だから その詫びの意味で、今回は見逃してやる。

俺達は もう消えるから、アンタは この男に、悪魔の お仕事するんだな。」

「な…アイザッきゅん?」

「言ったろ、フリード。

今回は お前の尻拭いだ、…帰る・ぞ?」

「わ、分っかりましたよぉ…

そんな、殺気全開しないで下さいよぉ…」

「見逃すって…余裕ですか?」

「ゥケケケ!そりゃあ おチビちゃん程度なら、ウチのアイザッきゅん隊長は、少しマジになったら瞬殺っしょ?」

「おチビちゃん…」

「黙れフリード。

まぁ、近い内、また逢う事も有るさ。

リアス・グレモリーの眷属…さん?」

「…!!?」

 

≫≫≫

「全く、マジに有り得ねぇし!

糞悪魔ったら、直ぐに殺るモノでしょうが?」

「あの子は…黒歌の妹だよ。」

「ほぇ?まぢ?黒歌っちんの?」

あの時、転位で現れたのは、駒王学園にて"学園2大マスコット"と呼ばれる少女の1人である塔城小猫。

駒王学園、そして駒王町の管理者を自称している、悪魔貴族令嬢のリアス・グレモリーの眷属の、転生悪魔である。

そして、黒歌の実の妹。

ミッテルトのクラスメートでもある彼女の素姓を知っているからこそ、イッセーは彼女を手に掛ける訳には逝かなかった。

 

「ちぇ~、イッセーきゅん、そーゆーのは早く言いましょうよ~?」

「ん?やけに素直に納得するな?」

「まぁ、黒歌っちんも糞悪魔ちゃ糞悪魔ですけっどぉ~?

イッセーきゅんの お嫁さんは、流石に殺せませんし~?」

「ふっ…普通に黒歌のが、お前より遥かに強いしな。」

「ぅぐぐ…そ、それで俺が、黒歌っちんの妹さんに手ぇ出したってしたらぁ、間違い無く それ、死亡フラグですからねぇ~?」

「解って貰えて何よりだよ。」

それは、徒歩で帰宅しながらの会話。

既にイッセーも今は、仮面だけは取り外し、髪は赤い儘だが、素顔である。

…尚、イッセーが黒歌達と『さあ、これから!』…という時に、フリードの外出を不審に思って飛び出した為、フリードには既に、所謂()()()させられた形の彼女達によって死亡フラグが立てられている事を、この2人は まだ知らない。

 

 

プォンプォン…ドッドッドッドッドッ…

 

「ぎゃはっ!お兄さん達、面白い格好してるね~?コスプレ?」

「「「「「「ぎゃはははは!!」」」」」」

「「……………………………。」」

そんな2人に、けたたましいエンジン音を響かせながら、話し掛ける若者の集団。

それは週末の夜の度に近所を騒がせている、暴走族だった。

 

◆◆◆

イッセーです…

珍走族に着ている服、コスプレって言われたとです…。

確かに黒い礼服の上に白い法衣纏って金のロザリオとか、血管ラインの黒スーツとか…コスプレと思われても仕方無いかも知れないけど、これ、歴とした組織(かいしゃ)支給の仕事着なんです!!

大体 他人から見れば、アンタ等の着ているダッサい特攻服(ソレ)だって、はっきり言って同レベルなコスプレだと思いますよ?

イッセーです

イッセーです

イッセーです…

 

「どぅするイッセーきゅん、処す?処す?」

そして このコスプレ扱いする暴走族(バカ)に、キレている殺人狂(バカ)が、約1名。

しかも、マジに殺る気だよ!

 

「ねぇねぇイッセーきゅん?

コイツ等、もう殺っちゃっても良っしょ?

…って、良いですね良いですよね寧ろ殺れ!…ですよね?

こんな町のダニちゃまシラミちゃまGちゃま、ブッコロした処で世の為 人の為、良い事だらけで問題無いでさぁね~?」

「んだと固゙羅ぁ!?」

「誰がGだ、誰が?!」

「殺すだぁ?誰に向かって言ってやがる!?

テメー等こそ、ぶっ殺されたいのか?!」

フリードの台詞に、容易く()れる暴走族の皆さん。

…って、「テメー等」って、俺、何も言ってないよ?

何で俺迄、殺害対象な訳?

 

ザザッ…

 

「「……………。」」

…とか考えていたら、この1、2…7人か…に囲まれてしまった。

全員がナイフやらチェーンやら持って、殺る気満々みたいだ。

 

「オラ、財布 置いてけ。

今日は それで、勘弁してやる。」

「「「「「「ぎゃはははは!!」」」」」」

…撤回。集る気満々だったみたいだ。

 

「…………………。」

「…………♪」

チラッと隣を見ると、フリードのヤロー、如何にもなワクワク顔してやがる!!

尤も俺も、当然ながら有り金渡す心算なんてサラサラ無い。

仕方無い、少し痛めつけて お帰り願おうとか考えていると、

 

ヴォン…

 

「うっひょー?

何?そのライト〇イバー?かっけー!!」

「きゃ、怖い~!♪」

「「「「「ぎゃははははは!!」」」」」

げ?! この大馬鹿ヤロー、一般人相手に光の剣、取り出しやがった!!

思ってた以上に、キレていた!

そして あっちの暴走族(バカ)共は、それをオモチャと思い込んで、更にバカ笑いしてるし!

まぁ、確かにアレを直ぐに本物だと気付く人のが、稀でしょうけど!!

 

「はぁ…」

俺は溜め息1つ吐くと、人払いの結界を展開して、

「…証拠は残すなよ?」

「あらほらさっさー!!」

最近の日頃は、平和な日常だ。

この快楽殺人主義者にストレスが溜まってたのは、解ってたからなぁ~。

それで、さっきの悪魔契約者や悪魔と、立て続けに殺すのを、俺に止められてるんだ、不満も限界なのだろう。

ん。これはガス抜きだ。

3勢力とは無関係な奴等だけな筈だから、殺っても大して問題は起きない。

それにフリードも言ってたが、こんな町の害虫、駆除しても何の問題も無いだろう。(刑事事件的には大問題)

そんな訳で仕方無く、本っ当~に仕方無く、戦闘(コロシ)の許可をした。

 

「お兄ちゃんよぉ…本当に この人数に、しかも そんなオモチャで、俺等とヤルって言うのk」

 

斬!…ぼとっ

 

「「「「「「ひぃえっ??!」」」」」」

そして何か言いながら、ニヤケた顔でフリードに近づいてきたバカ1人の()が、地面に落ちた。

 

「な…まさか、本物かよ?!」

「ひぃい、ひ、人殺しっ!?」

そして それを見て、暴走族達の顔が一気に青ざめる。

腰を抜かしたのか尻餅を搗く者、立った儘で固まっている者、

「ぅわぁあっ!」

 

ダダダッ…

 

そして走って、逃げようとする者…って、

「逃がすかよっ!」

「ひぇっ!?」

逃げようとしたヤツにダッシュで追い付くと、俺はソイツの後頭部を鷲掴み、

 

ガンッ!!

 

「うぶぷっ?」

傍に立っていた電柱に思いっきり顔面を叩き付け、その儘の勢いで、頭蓋骨を完全に破壊してトドメを刺す。

こうなったらフリード1人、手を汚させる訳には往かないからね。

さっきから『甘い』連発されてたけど、俺だって殺る時は殺るんだよ!

 

「ひゃぁっはろぅ~ぃ!!」

 

斬!

 

そうしてる間にフリードも、最初の"人死に"の恐怖で、体が固まって動かせない奴等を、斬り棄てていた。

                  

「や、止めろ!

俺は〇〇党の、ΧΧΧΧΧの親戚だぞ!

俺を殺して、只で済むと思っt

「そんなの知るかよ、タァーッコぉ!」

そして何か意味不明な発言をしているヤツを、永久に黙らせる。

ん。明日は『〇〇党のΧΧΧΧΧの親戚の"暴走族"が惨殺死体で発見される』って、全国に流れるんだろうなぁ。

                  

「わ…わああぁーーーーーっ!!?」

 

ブロロォォァオオオ…!!

 

「あっ!」

「逃げたっ!」

そんな中、残る1人がバイクに乗って逃げ出した!

拙い!これは色んな意味で拙い!!

殺人云々は、組織で誤魔化…揉み消せるけど、それは目撃者とかが居ないのが、最低の条件だ。

特にフリードは、光の剣を見られている。

この儘アイツを逃してしまい、その辺り色々が外に漏れるとなると…

「…俺ちん達、組織(グリゴリ)クビっすかね?」

クビで済む訳無いだろっ!!

 

ブルルル…

 

「お前も早く乗れ!フリード!!」

「合点承知之助ぃ!!」

持ち主が死んだバイクの1台にエンジンを掛けると、フリードにもバイクに跨がるのを指示。

え?免許?

駒王町に戻ってきた時に、きちんと(偽造戸籍"アイザック・カズナ"名義で)自動車学校に通って、2年に進級する前に所得したよ!

尚、フリードが免許持ってるかは、俺は知らない。

俺の『乗れ!』の指示に、迷う事無くバイクに跨がったから、少なくともマトモに運転は出来るんだろうけどね。

兎に角これで、逃げたヤツを追い掛けて、確実に始末しないと!

…って、ノーヘルは流石に拙いよなぁ。

だってアイツ等、ヘルメット持ってなかったんだもん…

それと、こんなバイクでのバカ走行、凄く恥ずかしいんですけど!!

アイツ等、もしかして、メンタル滅っ茶、強いんじゃないの?

とりあえずマスク着けて、顔隠しとこ…

 

 




 
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