黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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前も少し説明しましたが、堕天使幹部のサハリエル。
本作品の容姿イメージは『食戟のソーマ』の 顔芸先輩 叡山先輩で。
 


嵐の前の まったり

「いや…だから、いくら敵だからって、少しは信用して下さよ?

少なくとも今夜は、我々は戦う意思は無いのですが?」

「出来るかよ!!?」

深夜の駒王学園校庭の真ん中で、光輝く巨大な魔法陣が展開される中、その様子を見守る はぐれ悪魔祓いに、監視の名目で その場に立ち会っている転生悪魔の少年が何やら言い掛かりを付けていた。

 

「大体お前の あの夕方の発言のせいでなぁ!俺とソーt…会長は あの後も皆から散々と弄られたんだからな!!」

「文句は あの人に言って下さい。」

 

スッ…

 

そう言いながら、はぐれ悪魔祓い・茂部は ある方向を指さす。

そして その先では、

「皆さん深夜遅くに御苦労様です。

これ、ウチの奥さんが夜食にと作ってくれたサンドイッチですが、宜しければ皆さんも…」

「「「「「いっただっきまぁ~っすぅ!♪」」」」」

黒い仮面の男が生徒会女子達に、夜食を振る舞っていた。

 

「馴れ合い過ぎだろ!!」

「馴染んでますね。」

 

▼▼▼

 

ボゥッ!

 

魔法陣が更なる光を天に向けて放ち、校庭に巨大な光の柱が姿を現した。

そして その中、宙に浮かぶのは6本の剣…聖剣エクスカリバーである。

 

「……………。

7本揃えなくて、大丈夫なのか?」

「ふん…とりあえずの心配は要らぬよ。」

その光景を見ながら、グリゴリ幹部、マユリエルに話し掛けるのは、同幹部のバラキエル。

 

「貴奴の残した資料(レポート)によれば、今回6本の聖剣を統合した後に、改めて最後の1本を組み込むのも可能となっている。

これは私も改めて このレポートを解析してみたが、確かに問題は無い。

それに その7本目も、私の研究員(ぶか)と、シェムハザの諜報部が捜索中だ。

直に見つかるだろうよ。」

「うむ…そうか…」

今回の儀式。

それは自身をグリゴリに売り込む為に、コカビエルの教会を訪ねて来た、嘗て"皆殺しの大司教"の異名と共に教会を追放された老人が提案していた企画。

天界配下の各宗派の教会が管理している6本のエクスカリバー…そして現在所在不明の1本を統合して、この聖剣を本来の姿に戻すと云う物。

さしあたって今夜は、その最後の1本を除く6本を、実験的に1本に纏めてみると云う物だった。

尚、この儀式は既にバラキエルを介し、エクスカリバーの本来の所有であるケルト神話からの承諾は得ていた。

 

◆◆◆

「おう、俺も1つ、良いか?」

どうも。現在アイザックモードのイッセーです。

『エクスカリバー統合計画』とでも言いましょうか、マユリエル様主導の下で行われついる儀式を、生徒会の皆さんとサンドイッチを食べながら見ていると、其処に現れたのはサアザゼル総督とサハリエル様。

 

「ぁんぐ…ん、美味いな。」

この総督、「1つ良いか?」の後、此方の了解も聴かずに、勝手にサンドイッチ(アーシア手製)を摘まんで口に運んでいます。

                  

「あの…此方の方は…?」

此の場に居るという事は、グリゴリの関係者であるのは察せるだろうけど、この緊張感の無い格好…紺色浴衣の髪の毛プリンカラーの男の登場に、生徒会副会長の新羅さんが、少し緊張した顔で尋ねてきました。

                  

『ああ、此の…』

 

ばさぁっ…

 

「おぅ、俺ぁアザゼル。

堕天使共の総督をやってる(モン)だ。

宜しくな。」

それに対する俺の紹介を遮って、背中に6対12枚の黒い翼を広げて自己紹介、挨拶するアザゼル総督。

 

「「「「「……………………。」」」」」

…でっすよねー。

生徒会の皆さん、フリーズしちゃいましたよ。

だって仕方無いよ!

皆、下級の転生悪魔だよ!?

いきなり敵対勢力の大ボスが どや顔で登場してきたら、そりゃ固まりもするよ!!

 

「ククク…全く総督にも困った物だ。

あ、ついで私も、1つ良いかな?」

『ぁぁ…はい。』

新羅さん達の処理落ちに苦笑しながら、そう言ってきたのは、アザゼル総督と一緒に登場の幹部、サハリエル様。

サンドイッチを1つ手に取り、一口。

 

「んぐぶごばでぃなっ!!!!?」

すると このサハリエル様、奇妙な叫び声と共に、一瞬に顔が赤くなり、額辺りに無数の血管を浮かび上がらせ、目を大きく見開いて頬を思いっきり膨らませてしまいました。

 

『あ、"当たり"ですね。』

「ケホッ、ケホッ…あ…当たりって何なのだ?」

『これ作ったの、アーシアなんですけど、この中に1ヶだけ、洋辛子の代わりに和芥子と山葵のキッついのを塗ったヤツを入れてたそうなんですよ。

所謂ロシアンルーレット?…みたいな。』

ん。実はアーシアって…多分、ミッテちゃんや黒歌の仕込みだろうけど、最近は こういう お茶目な面も見せてるんだよね。

可愛いでしょ?

 

「そ…そんな可愛さ、要らねーっ!…ケホッ…ケホォッ…!!」

とりあえずサハリエル様、お茶をどうぞ。

 

▼▼▼

「驚いたよ。

まさか、アザゼルも来てるとはね。」

「えぇ…。彼等堕天使達からすれば、今回のアレは、それ程な儀式なのでしょう。」

一方、学園本校舎の生徒会役員室。

この部屋から校庭を眺めているのは、ソーナ・シトリーと、彼女から儀式の報告を受けて、地上に足を運んで来た、魔王・サーゼクス・ルシファー。

 

「幹部が3人も地上に揃うって時点で、そもそも大事態なんだけどね☆」

そして もう1人。

黒髪をツインテールに結い、何処かのアニメの世界から飛び出してきた様な、奇抜な衣装を着込んでいる少女…ん?少…女?

 

「むむっ!? 何だか今、誰かに物凄く失礼な事、言われているってか思われている気がするよ?!」

「お姉様?」

…彼女はサーゼクスと同じく、悪魔社会にて四大魔王と呼ばれる内の1人、セラフォルー・レヴィアタン。

本名、セラフォルー・シトリー。

ソーナの実姉である。

 

「今回の儀式って、やはり…」

「ん~、あの光景からするに、6本の聖剣を1つに纏める以外には、もう考えられないよね☆」

「"真のエクスカリバー"に近付ける心算か…

我々にとって、驚異な武具の数が減ると受け止めるか、更なる驚異が生まれると解釈すべきか…」

「アザゼルちゃんにサハリエルちゃんにマユリエルちゃん…

堕天使の変人3巨頭が揃ってる時点で、凄く嫌ぁ~な予感は、してたんだけどね…★」

ソーナの何気無い呟きに、2人の魔王が慎重な面持ちで言葉を繋げる。

                  

「それにしても、エクスカリバーか…

遠くからでも、僕達からすれば、不快な波動を放ってくれる…」

「…直ぐ傍で様子を見ている匙…皆は大丈夫なのでしょうか?」

「ん~?ソーたん、あの兵士君だけ、やけに特別に心配してない?」

「え゙!?」

「うん。僕も今、そう感じたね。」

「え…いぇ…それは…その…」

サーゼクスが校庭の聖剣に向けて述べた、不快な感想に、ソーナも言葉を続けるが、それが きっかけで、眷属の1人に特別な感情を持っている事を、2人の魔王に見抜かれてしまったソーナ。

 

≫≫≫

「う…ぅう…」

その後の軽い尋問(笑)で、最終的に匙との現状をソーナは認めてしまう。

 

「ん~、別に良いけどさ?

ソーたんも『彼氏欲しい』とか、そういう年頃だし?

ただ お姉ちゃん的には、ソーたんの初めて☆は、お姉ちゃんが欲しかったんだけどな~?☆」

「な、何で そうなるのですか!!?

大体、げんしろーとは、まだ そんにゃ§∀∬(」゙O゚L)£ゐ¶ΠДЮ#¥◎ヰЫий@…

と、兎も角、彼とは学生らしく、健全な お付き合いを、ですね…」

「へ~☆? そーなんだ、へ~?♪☆」

「ん、青春だなぁ~。」

尚、イッセー曰わく、"小"学生らしく…らしい。

 

「いや、リーアたんにも、そういう出逢いが無いかなって思うよね。

僕としては この際、木場君でも良いのだけど、2人とも そういう雰囲気には掠りもしないからね。

それにしても、改めて青春だなぁ。

僕とグレイフィアが付き合い始めた頃を思い出すよ。

僕達も最初の頃は、そりゃあもう、初々しk

「サーゼクスちゃん?

その話、多分100回は聞いてるから、もう話さなくて良いよ?☆

それに、後ろでグレイフィアちゃんが、お顔真っ赤にして黙り込んでるし☆」

「…………………………………。」

現在、この部屋に居る4人目の人物。

サーゼクスの後ろに控えている、メイド服を着た銀髪の美女が、セラフォルーの言葉通りの状況で固まっていた。

 

◆◆◆

「…それにしても、あれから全然変化が起きないわね。」

「うむ。まぁ こういう物は、時間が掛かるのが常…む?」

「およ?」

うぃーっす!俺ちんフリードだぜぇーい!!

今回の聖剣統合儀式、俺ちんも見学の立場で、カラワーナ姐さんやドーナシークの旦那と共に、参加してたぜぃ!

しかし、儀式は結構な時間が経つにも拘わらず、展開された魔法陣が作り出す光の柱の中、ずっと宙で聖剣が浮きっぱなだけで何の変化も全然訪れず。

ぶっちゃけ飽きてきたなぁ~?…と思っていた時、遂にエクスカリバーに異変が!

6本の聖剣が それぞれ、赤・黄・橙・緑・青・藍の光を放ち出し(これ、剣が7本だったら、絶対に7本目は紫色だぜ!)、徐々に重なり合う様に融合…唯1つの剣へと、その姿を変えていく!

 

「むぅ?! こ…これはっ!!?」

「ふははははははははははははははは!!!!

どうだ、見たかバラキエル!

どうやら儀式は…実験は成功したみたいだな!!」

堕天使幹部のバラキーさんが驚き、マユリさんが嬉しそうに高らかに笑う中、6本の聖剣は1つに…半月型の片刃の刀身、柄の造りは十字架を思わせる形状の…全身から眩い程の白い光を煌めき放つ、大剣に姿を変えた。

 

「待て!其処迄だ貴様等!!」

「エクスカリバー、返して貰うわよ!!」

「「『「「「「「「「「「!!!?」」』」」」」」」」」」

そして その時、グランドに2人の女の声が響き渡った。

声がした先を見てみると、其処には えっちな服装をした びっちが2人。

あれは、聖剣か?…を構えて立っている!

あー、あれがイッセー君や茂っさんの話してた、教会が派遣してきた"エクスカリバー奪還し隊(笑)"の2人組ですね!

 

「「『「「「「「「「「「…………………………………。」」』」」」」」」」」」

そして これには、アザゼルの大ボスやマユリさん達幹部さん、イッセー君や姐さんに旦那達な その他・堕天使の皆さんや俺ちん達はぐれ悪魔祓い、更には儀式の監視の名目とやらで此の場に居合わせている糞悪魔共も、目が点さ!

 




 
①儀式の参加者
※グリゴリより…
・厨二総督
・マユリ様
・バラキーさん
・サハリエル先輩
・イッセー
・カラワーナ姐さん
・ドーナシーク
・その他 堕天使さん数名
・フリード
・茂っさん
・その他はぐれ悪魔祓い数名
 
※悪魔より…
・シスコン魔王1号
・シスコン魔王2号
・銀髪美人メイドさん
・生徒会の皆さん
 
※教会より…
・聖剣(笑)遣い2名
 
②アイザック(イッセー)に完全に餌付けられている、生徒会女子(笑)
 
③尚、コカビー師匠は「聖剣?興味無ぇ」という訳で、今回はサボリです。
 
 
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