黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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急展開?
 


1月からの仕込みです!

「カテレアは悪魔だし、悪魔(われわれ)が管理する地で事を起こしたんだ。

此処は やはり、悪魔側で彼女を引き取るべきだと思う。」

「ケッ!だから さっきから、何度も言ってるだろ?

テメー等、このテロ集団について、何も知っちゃいねえ。

確とした情報を持ってる、堕天使(オレたち)が色々と聴き取るのが、ベストなんだよ!」

 

◆◆◆

どうも、私、【神の子を見張る者(グリゴリ)】所属の はぐれ悪魔祓い、茂部園壱です。

只今、今回の"駒王学園時間停止事件"…とでも銘打ちましょうか?

…の首謀者であるテロリスト集団"禍の団(カオス・ブリゲード)"からの刺客…褐色肌金髪眼鏡の美人さん悪魔、カテレア・レヴィアタンの身柄を、悪魔堕天使(どちら)で引き取り、色々と聴きだすかとか、ウチの総督と魔王様が その処遇で揉めています。

 

「も1回言うぜ?

お前、何も知らない癖に、この女から、何を聴き出す心算なんだ?

心配しなくても、俺達ゃ虐待やΧΧΧΧ(ピー!!)なんざ、しやしねぇよ。

何だったら お前達が聴き取りの場に、立ち会っても構わねぇぜ?」

あくまでも"悪魔"だから…べ、別に洒落てる訳じゃないですよ?…を主張する魔王さんに対して、テロ集団に対して"知っている"を前面に押し出し、一歩も退かないアザゼル総督。

 

「「「「「「「Χ(ピ)ΧΧΧΧ(ピー!!)…」」」」」」」

そして総督の口から飛び出した単語。

そういうのに耐性が無いのか、メイドさんを除いた女性陣…特に話の中心(しゅやく)であるカテレア嬢と、駒王の生徒の眼鏡の お嬢さん(慎ましい胸の方です)が、顔を真っ赤にしています。

ん。総督、セクハラですよ?

  

≫≫≫

「くっ…仕方無い…。

但し、聴き取りの際には、我々からも誰かを派遣して、其の場に立ち会わせて貰う…!」

その後、結局は、 やはり『知っている』というのが大きかったのか、グリゴリの側で身柄を拘束する事に決まりました。

 

「しかし…カオス・ブリゲード…ですか。

その様な者達が、本当に暗躍していたとは…」

「そうだ。だから ぶっちゃけ、聖書(オレたち)の中で謂わば、内輪揉めしてるレベルの問題じゃ、既に無くなっているんだ。

オメー等、それを理解、自覚しやがれ。」

「「「「「「………………………。」」」」」」

そして金髪天使男の呟きに、アザゼル総督がピシャリと一言。

それには、黒髪ツインテなコスプレの お嬢さんや銀髪の美人メイドさん、金髪の女性天使さん、そして匙君達、学生の皆さんも神妙な表情で黙り込みます。

 

◆◆◆

「そうだね…

その辺りについては、本当に はっきりとさせる時期に来たのかも知れない。

…本当に、丁度良いタイミングだったよ。」

「サーゼクスちゃん?」

イッセーだぜ!

アザゼル総督の言葉に、魔王ルシファーが頷きながら、意味有り気に口を開いた。

 

「なっ…?!」

「これは?」

「結界!?」

それと同時に、部屋の…いや、恐らくは学園全体の空間に再び異変が起きる。

さっきの時間停止とは違う この違和感…て言うか、この脱力感は…?!

 

「サーゼクス、テメェ…!!?」

「サーゼクス…貴方は一体…?」

「…会談の場を悪魔(ぼくたち)のホームグラウンドである駒王学園(ここ)に指定した時点で、君達は もう少し用心するべきだった。」

魔王(サーゼクス)が、"してやったり"な表情(かお)を浮かべる!

 

「テロリストに対して、対抗措置が必要なのは、充分に理解出来た。

ならば、聖書(ぼくたち)の中で、どの勢力がトップに立ち、テロと立ち向かうかは、はっきりさせとかないとね…。

ついでにアザゼル、カテレアの身柄だが、やっぱり悪魔側(ぼくたち)の方で引き取りたい。」

「チィッ! この狸魔王め、ついに尻尾を見せやがったな?」

「そもそも この会談、単なる話し合いで終わる…終わらせるとでも、本気で思っていたと云うか、その心算だったのかい?

既に気付いてると思うが、学園外側に張った人払いの結界…その内側に、()()()()()()()を、大いに弱体化させる術式を施させて貰った。

アザゼル、そしてミカエル。

どうする? ()()()()()()()の前提で、今後のテロ対策の話し合いを続けるかい?

それとも…今この場で、殺し合いを始めるかい?

あのオーフィスを相手にするんだ、流石に今回は僕も、衝突は避けたいんだけどね?」

…既に話し合いが、"OHANASHI"合いになってる気がします。

そして窓から空を見れば、上空で待機していた 筈の それぞれの軍勢も、今は悪魔の兵士達が、堕天使と天界の連中を取り囲み、手にした武器の刃先を向けて構えている!

 

「総督!」

「まだだアイザック!まだ、手を出すな!」

「…!!」

この場に及んでも、未だ俺を()()の"イッセー"でなく"アイザック"と呼ぶ総督。

つまり、まだ余裕が有るんですね?

考えてみれば、(うえ)で師匠が抵抗する事無く、大人しくしてるって時点で、まだ大丈夫なんだろうけど。

…ってか、()()()()()()()()()()んですよね?

本当にギリギリ迄、()()()()()()()()()()()()() ()()()()()()()()、「ざまぁwww」って どや顔するのが、大好きなんですよね?

そういうのがカッコいいと、そう思っているんですよね?…この厨二総督わっ!

 

「くくく…」

そう考えていると、総督が笑い出した。

 

「くっくっくっく…

ふっふっふっふ…

どゎぁーっはっはっはっはぁーーーーっい!!!!」

更には3段変則の大笑い!

まるで悪党だ!!

 

「な…何が可笑しいんだ?!」

「ヒッヒッ…そりゃぁ、お前…

流石に禍の団(カオス・ブリゲード)の乱入は想定外だったが、こうも予想通りな展開になるたぁ…て、思ったんでな…」

…その通りだ。

今回の会談に際し…正確に云えば、こういった3大勢力が集まっての話し合いが この学園で行われる事になった場合、最終的には悪魔サイドが この様に強硬に出る事態を、俺達は かなり前から起こり得ると考えて、色々と準備をしてきた。

更に言うなら、魔王ルシファーが発動させた この術式が、予め この学園に仕込まれているのも、とっくの昔に気付いていた。

 

「フリード!」

「はいな、大ボス!」

アザゼル総督がフリードに、掌サイズの黒い箱…側面4面には、ドクロのマークが描かれ、上面には赤いスイッチが付いている…を投げ渡す。

そして、

「…押せ。」

この一言だ。

 

「いえっさ、大ボス!

そ~れでは、イッちゃいますよ~!

♪SWITCH on SWITCH O~N♪

…ぼちっとな♪」

 

カチッ…

 

この総督の指示で、フリードが即興な?歌に合わせてスイッチを押す。

 

「「「「「な…? こ、これは?!」」」」」

その瞬間、またも周囲の空気が変化。

堕天使(オレたち)…総督でさえ抗う事が出来なかった、身体に憑かれていた脱力感が消え失せ、代わりに今度は、魔王を含む悪魔達、そして天使が、身体から力が抜けていく様な反応を見せた。

 

「あ…アザゼル…!? 君は一体、何をしたんだ?」

「はぁ?決まってんだろ?

サーゼクス、お前達悪魔が この学園内に仕込んでいた術式に、俺達が同様な術式を上書きしただけだよ。」

「ば…馬鹿なっ?!

これは そんな簡単に…即興で造った術式なんかで無効化が出来る様な、そんな安易な物じゃないぞ!?」

信じられない様な顔を見せる、魔王ルシファー。

確かに この男の言う通り、堕天使総督や天使長にも効果が現れたんだ。

即興の術式で無効化、そして別の術式が上書き可能な、安い仕込みでは無いのは解っている。

 

「ふん…アイザック…いや、()()()()

説明してやれ!!」

動揺を隠せない魔王を前にして、総督が、悪魔や天使共、部外者が居る中で、ついに俺を本名で読んだ!

 

「ぃ、イッセー…?

…! ま、まさかっ!?」

その名前にミカエルが気付いたのか、驚きの顔を見せるが、今は無視。

 

「…答えから言えば お前達悪魔が、この学園に仕込んでいた あの術式は、昨年末の時点で既に気付いていた。」

「何だって…?」

「そう、去年の12月、この学園の編入試験を受けに、やって来た時にね!」

 

カパ…

 

そう言って俺は、仮面を取り外し、素顔を見せ、更には分かり易く、赤い髪を金髪に眼を碧に変えた。

 

「な…? お、お前は…?!」

「「「「「あ…アイザッ…きゅん…?」」」」」

それを見て、匙や生徒会 女子の皆さんが、驚き、或いは戸惑いの顔を見せる。

 

「て…テメェ…!」

「今日はヴォイスチェンジャーを使ってなくて、それで確かに何となく声が似てるかなって思ってたけど…」

「…色々と言いたい事は解るが、匙元士郎、それは後にしてもらえるか?

…だからこそ()()は、今年の1月に編入した時から、悪魔が仕込んだ術式に、バレない様に上書き出来る様、ゆっくりと少しずつ、()()()()()()()()にのみ影響が及ぶ、弱体化の術式を組み上げてきていたんだよ!

こんな事も有ろうかと!…てね。」

「何…だと…!?」

俺の説明を聞いたルシファーが、また信じられない顔をしている。

そう。

この術式は、確かに俺1人で簡単に完成させる程、簡単な代物じゃない。

特に俺は、そういう複雑な術式の作成なんかは、余り得意じゃないんだ。

これは1月に、一緒に編入生として学園入りした、そういうのを得意としているレイナちゃんと、そして4月からは、やはり学園に入学してきたミッテちゃんとも一緒に、少しずつ時間を掛けて、本当に5月の半ば、あの"エクスカリバー騒動"が起きる前に、漸く完成させていたのだ。

俺達が学園入りした最大の理由の1つには、この術式を組み上げると云うのも有ったのだ。

因みにアザゼル総督やコカビエル師匠にバラキエル様なら、あっと言う間に術式完成も可能だろうけど、あの堕天使(ひと)達、存在感アリアリだし、急な仕様変更は、それこそ直ぐにバレる可能性も有ったから…

 

「う…★ 動けない…?」

「まさか、此れ程の威力が…」

そして その威力たるや、魔王や天使長相手にも有効(ごらんのとおり)だ!

 

「くっ…兵藤一誠…

まさか、生きていて、堕天使の下に身を寄せていたとは…

しかも、あのアイザックの正体が、キミだったとは…!!?」

「ふん…そもそも この仮面は、天界(キサマら)から正体を隠す為の物だったからな!

そして…総督、もう、良いですよね?」

「応、ぶちまけてやれイッセー!

そしてサーゼクス…先程の弱体化の術式、悪いが悪魔(テメーら)堕天使(オレたち)に先に喧嘩売ってきた…そう解釈させて貰うぜ。」

 

よし、総督の許しも出た!

 

バサァッ!!

 

「「「な、何ぃ!?」」」

「「「「だ、堕天使の翼?!」」」」

背中から3対6枚の漆黒の翼を広げると、悪魔達が驚きの声を上げる。

でも、この程度で驚いて貰っちゃ、少しだけ困る!

 

「行くぜドライグ!

ブーステッド・ギア!!」

『Boost!!』

俺の掛け声に呼応して、左手の甲が翠色に光ると同時に電子音の様な雄叫びが木霊し、左腕が真っ赤な籠手…この世に数有る神器(セイクリッド・ギア)の中でも神滅具(ロンギヌス)と呼ばれる1つ、【赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)】に包まれた。

 

「え…そ、その神器(こて)は、まさか…?」

「せ…赤龍帝? しかし今代の赤龍帝は、今は はぐれ悪魔だった筈じゃ…」

「そんな…これって…?」

「あの野郎が、赤龍帝…だと!?」

この籠手が何なのかを理解している2人の魔王が、そして、グレモリー家とフェニックス家の婚約パーティーに乱入、その場を荒らしまくった赤龍帝は、はぐれ悪魔という認識を持っていた生徒会の皆さんが、更なる戸惑いの顔を見せるが、

「その辺りも、後で説明してやる!

但し、()でも生きている事が出来ていたならな!」

『Welsh Dragon Balance Breaker!!』

そんなの お構い無しに俺は禁手化(バランス・ブレイク)の鎧を装着。

 

 

『久し振りの実戦だ!

大暴れするぞ、相棒!

Boost! Boost Boost Boost Boost

Boost Boost Boost Boost Booooooooぅstおぉっ!!!!!!!』

そして神器に宿る赤き龍帝(ドライグ)も雄叫びを上げ、この神器の最たる特性である、力の倍加を発動させて、その幾重にも力を重ねた魔力を集中させる!

 

「ま…不味いぞ?! グレイフィア、セラフォルー!防護障壁だ!ソーナ君達も!!」

「ぅ…うん☆!」

「承知しました!」

「「「「「「「は…はいっ!」」」」」」」

すると俺の狙いを察したのか、悪魔と天使達が、魔法防御の障壁を造り出す。

それは賢明な判断…と、言いたいけど?

「行くぜ!」

 

どっごぉぉぉ~~~~~~~~~~っん!!!!

 

溜めた魔力を全て破壊の力に変えた上での、全解放させての大爆発。

特に、技の名前は考えていない!

 

「はっはっはー!

派手に やったな!イッセー!」

…俺の この一撃で、駒王学園の新校舎は殆ど全壊した。

 

 




 
①念の為…ソーナさんは、"腐"じゃあないです。
 
②しかし、イッセー(アイザック)のスィーツによる餌付けは、施されています(笑)。
 
③今更ですが、一部の人(ガラケー?)によっては、かなり不自然な改行になっている場合が有るみたいですが、それは其方のケータイの仕様ですので、了承願います。
 
次回:『第一次駒王戦役』(仮)
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