黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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一応 念の為…
前の話は、読んでますよね?
 


同盟の成果です!

「おらおらおらおら!

さっき迄の勢いは、何処に行った?」

「ちぃっ!」

 

崑崙とケルト、そして日本妖怪の援軍を得て、完全に"波"に乗ったグリゴリの面々。

最初の3勢力に加えて悪魔陣営とグリゴリが喚んだ伏兵により、その人数は既に校庭だけでは収まりきらず、今は学園の敷地内全体が戦場と化していた。

そんな集団戦闘が行われている中、それより少しだけ離れた場所で、アザゼルはバラキエルと共に、魔王・サーゼクス・ルシファーと戦闘行為を行っていた。

 

「フハハハハハハ!

アザゼルよ! 俺も混ぜて貰おうか!!」

其処に、グリゴリ随一の戦闘…もとい、戦争狂が乱入する。

 

「応! 殺っちまうぞ、コカビエル!!

…あ、いや、まだ殺しちゃ駄目か。

こんなヤツでも今 死なれたら、世界のバランスが狂いかねん。」

「ふっ…承知!」

確かにコカビエルは"戦闘"も大好きだが、それ以上に"戦争"が大好きだ。

電撃戦から打撃戦、(…中略…)掃討戦から撤退戦迄、それが戦争と呼べる物なら何でもアリな程に、戦争が大好きなのだ。

故に実は其れ程迄、1vs1には拘ったりは しない。

確かに1人を集団でフクロにすると云う行為に対して、多少なり卑怯で好まないと云う発想は有るが、それでも ()()も戦争の1つだと、決して否定は せず。

寧ろ それで"大将首"を獲れるならば、燃えるゴミと燃えないゴミを分別して捨てるが如く、そんな小さな拘りは普通に捨ててしまえるのだった。

 

◆◆◆

「てぇいゃぁ!」

 

ドシャァッ!!

 

「ぼぼぼぼ?!」

ふん…他愛の無い。

ん?…おっと、挨拶が遅れたか。

初めまして…だな。

私はカラワーナ。

今はイッセー(ボーヤ)の部隊に所属している堕天使だ。

遂に始まった、聖書3竦みの争い。

私も今は こうやって、戦闘に参加しているが、悪魔も天使も、手応えが無さすぎる。

あの魔王も天使長も、我々を舐めているのか?

後から参戦してきた伏兵の悪魔共も、其処迄の強さは感じない。

本当に雑魚しか呼び寄せてないのか?

無論、『わたし様 TSUEEEEEEE!!』なんて心算は無い。

確かに組織内の訓練時での、コカビエル様や部隊長(ボーヤ)の無茶振り鬼畜特訓により、それなりに強くなった自覚は有るが、あの…

 

「フンッ!」

「きゃはははははは!」

「もう お終いですか?」

 

…あの、"ストイック海坊主"や【変態科学者兎女】や『なんだかトランプとか武器にして戦いそうな顔してるヤツ(実際に武器にして戦っている:笑)』の無双っ振りを見てると、そりゃ自信だって失せる!

 

…ヒュン!!

 

…!!?

…そんな事を考えていると、左斜め前方から、光の"輪"が飛んできた。

それは光の熱エネルギーを加えた、斬撃属性の攻撃!…だと?!

 

ガシィッ!

 

その直径約1㍍の巨大リングを術式で精製した槍で受け止め、リングが飛んできた先を見てみると、其処には…

 

「ち…痴女…?」

ボディコン着用の私が言うのもアレだが、その先には、ボディライン丸分かりな戦闘衣(ボディスーツ)を着た女の天使が2人、宙に浮いていた。

 

「「…………………………………。」」

目の部分にだけ穴が開いている、白い仮面を被った2人の女天使。

1人は茶髪の…右腕が無い、隻腕の女。

もう1人は蒼髪で…あれは、聖剣…か?

蒼い刀身の大剣を携えている。

 

「「………………。」」

その痴女天使2人…蒼髪女が剣を、片腕女が また、光の輪を造り出し、私に対して身構える。

2対1か…。

ふん…良いだろう。

今迄のヤツ等よりは、幾分に強そうだ。

あの剣が少し厄介そうだが、まぁ、何とかなるだろう!

 

「カラワーナさん!」

 

びゅん…ガシィッ!

 

その時、地上(した)から私を呼ぶ声がしたと同時に、此方に飛んできたのは、一振りの剣。

しかも、かなり業物な聖剣だ!…って、

「ジャンヌーっ!危ないだろ?!」

それはジャンヌが、自らの神器で創ったくれた聖剣だったが、いきなり刃物を堕天使(ひと)に向けて投げ付けるのは止めてくれ!

タイミングが狂って刀身の部分を掴んでしまい、怪我したら どうするのだ!?

いゃ、有り難いけど!

 

「え~? それはカラワーナさんがカッコ付けて、振り向かずに"気配"だけでキャッチしようとしたからじゃないですか~?」

こ…この娘わ…!!

ボーヤの嫁じゃなかったら、軽くOHANASHIした後、 喰べてる 〆てる処だぞ!

 

▼▼▼

「な…何だって…?!」

ミカエルは焦っていた。

この混戦で、自身の護衛を兼ねていた秘書天使は既に己の身代わりに、悪魔が手にした剣で胸を貫かれて死亡。

上空に居た戦闘天使の1人を呼び寄せ、新たに護衛とした上で戦闘区域から離れた場所で、悪魔や堕天使に遅れ、天界に援軍を要請。

しかし、自分と同格の熾天使(セラフ)・ウリエルからの返答は、「今は其れ処では無い」と。

 

「オリンポスとアースガルズ…それに、天竺だって…?!」

聞けば、ギリシャ神話と北欧神話、そしてインド神話の軍勢が、同時に天界に攻めて来て、その対処に逐われているらしいのだ。

しかも、北欧勢の先頭に立っているのは あの雷神トール。

オリンポスからは戦の女神アテナが巨大な光刃の処刑鎌を振り翳し、そしてインド神話からは、善神ヴィシュヌが自身の化身の1つ、英雄クリシュナに変化して暴れていると云う。

  

「何が…どうなっているんだ…?」

ミカエルは知らない。

グリゴリがテロリスト対策の為、そして この日の為に、世界中の各神話勢力と同盟を結んでいた事実を。

 

≫≫≫

「何ですって?! そんな、ウソでしょ…?」

一方、やはり大乱闘の場を避けていたセラフォルーも、冥界の悪魔陣営に、応援を要請していた。

しかし、悪魔領も天界と同じく、ケルト、中国、エジプト等の各神話勢力からの奇襲を全土に受けており、その対応で手一杯だと云う。

ホルスに主神の座を渡し、隠居していたエジプトの前主神、太陽神・ラーが出張り、悪魔領全土に その象徴、代名詞である強烈な太陽の光を浴びせる。

太陽光は悪魔の弱点の1つ。

それにより、最上級悪魔でさえも体の力を奪われ、その戦闘能力を十全に活かせず。

そして猫頭の女神バステトが、その前身である狂牝獅子(セクメト)に変化、大王家・バアルの領地の民を兵・民間の者を問わず、無差別に喰い殺す。

ラーの陽の光は より濃い影を生み、其処からケルト主神・スカアハの眷族である、"影の兵士"が大量に出現。

悪魔領全土に、進撃を開始した。

悪魔領重要都市の1つであるルシファードでは、伏羲を中心とした崑崙の仙道達が、悪魔兵団を一蹴。

更には元々 悪魔領各地に身を潜めていた、グリゴリ副総督シェムハザ配下の諜報部隊も、破壊工作部隊へとシフトチェンジしての暗躍。

冥界の悪魔陣営は、天界以上に混乱を招いていた。 

 

「何が…一体 何が、どうなっているのよ…?」

…ミカエル同様に、セラフォルーも知らない。

グリゴリが各神話勢力と同盟を結んでいるのを。

そして彼女は、理解・自覚していない。

悪魔(じぶん)達が彼等の眷族を悪魔の駒(イーヴィル・ピース)による無理矢理な転生で悪魔に変える等の行為で、他神話勢力の殆んどから、敵視されている事実を。

 




 
①諸君、コカビー師匠は戦争が大好きだ!
 
②危うくカラワーナさんに"美味しく戴かれてしまう"処だったジャンヌさん。
 
③カラワーナさんの守備範囲…
・11~14歳の美少年
・30オーバーのイケメンDT
・美女美少女美幼女美熟女(年齢不問)
 
④かなり有能な、シェムハザさんの諜報部隊。
 
⑤活動報告にて、少し言い訳めいた書き込みしています。
 
次回:『魔槍vs聖剣!』(仮)
感想よろしくです。
 
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