黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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蘭ちゃんのターン!
 


爆烈の上級魔導師(アーク・ウィザード)!!

「誰だ? オメー?」

アザゼルがテロ集団の、先頭に位置する、頭目らしい者に話し掛ける。

 

「フッ…私は禍の団(カオス・ブリゲード)の えいy

「あー、違う違う。お前じゃない、隣だ、隣。」

「なぁっ?!」

それに対して、ローブを纏い、眼鏡を掻けた男が名乗りを上げようとするが、堕天使総督は それを遮り、その隣に立っている、学生服の上に漢服を羽織った若い男を指差した。

 

「…初めまして、堕天使の総督殿。

俺は曹操…と、今は名乗っている。

あの三國の"魏"の覇王、曹操の末裔な…只の人間さ。

そして禍の団(カオス・ブリゲード)の一派閥、"英雄派"を纏めさせて貰っている。」

「「曹操?」」

そしてアザゼルに指名された男の、その三國の王の1人の子孫と云う名乗りに、嘗て その時代を生きた者の魂を受け継いでいる2人が、過剰に反応。

 

「英雄派ですと?!」

「知っているのか、シェムハザ!?」

「はい!」

そして英雄派と云う言葉の方に反応したのはシェムハザ。

 

「英雄派…簡単に言えば禍の団(カオス・ブリゲード)の一派閥。

神器所有者(セイクリッド・ギア・ホルダー)を中心にした人間達から構成されており、『俺TSUEEEEEEEEEE!!』ってイキってる、はみ出し者の集団ですよ。 ≪by諜報部隊情報≫」

「「「「「「「「「あー…」」」」」」」」」

「「「「「「な…何だ、そのリアクションわっ!?」」」」」」

コカビエルの質しに対するシェムハザの説明に、神話同盟側の一同が納得する顔を見せると、それに納得行かないのか、眼鏡の男を基とするテロリストのモブ達が、怒り顔で喰い付いた。

 

「えぇい、貴様等、今の状況を理解しているのか?!

者共、掛かれぃ!!」

「「「「「「「「うおぉぉぉぉおっ!!!!」」」」」」」」

そしてアザゼル達の、「ん。分かる分かる。如何にも そんな顔してるよ、コイツ等www」と良いた気な反応(かお)が お気に召さなかったのか、その勢いの儘、眼鏡の青年の号令でテロリスト達が一気に襲い掛かった。

 

「ねぇ鬼灯君、"今の状況"って、何の事だろ?」

「さぁ? 恐らくは人数的な事や、この造り出された異空間に呼び寄せた事で、所謂"ホームの優位性"みたいな事を、言っている心算なのでしょう。」

 

≫≫≫

「皆様、下がって下さい!」

 

バチィッ!

 

「うふふ…この雷の壁、簡単には破れません事よ?」

先ずは朱乃が、天照や他神話の神々を後方へ下げると、彼女達を守るべく、雷光の防護障壁を造り出し、

『Welsh Dragon Balance Breaker!!』

イッセーも【赤龍帝の鎧】を纏い、臨戦態勢に。

 

ザザッ…

 

そして神殿を襲ってきた其れと同等人数と思われるテロリストの集団に対し、VIP達の護衛の役に就いている他の者達も、戦いの姿勢を構えて前に出る。

その先頭、中心に立っているのは その中でも最年少の少女だった。

 

日本神話(わたしたち)が貴方方を招いた形にも拘わらず、こんな事態になったのです。

本来なら幻影鬼師団(わたし)だけで、何とかすると言いたいのですが、流石に あの人数相手に、私1人で殺るとは言えません。

…が、それでも最低限の意地だけは、張らせて下さい。

それから、あの曹操と名乗った男…

あの男は、私に任せて貰えませんか?」

「蘭ちゃん?」

「あの様な小者が孟徳の…華琳の子孫を名乗ったりするのは我慢なりません。

アイツだけは、この私が斃してやります!」

その紅く光る右の瞳には、恐れも迷いも無く。

 

「…天照様?」

 

コクン…

 

そして少女は一度 後ろを振り向き、何かを確認するかの様に、天照の顔を見ると、日本神話の代表は無言で頷いた。

 

◆◆◆

「私が他の幻影鬼師団(メンバー)と違い、あの部屋に残っていた理由を教えてあげましょう。」

「「お子様だから留守番だったんだろ?」」

「違わいっ! それなら倍達(マー)君も、一緒に残っていたでしょうが!

単純に、私は天照様から、()()()()()()()()()()()()()()()()()からですよ!

しかし、天照様の許しも出ました。

この異空間なら、何の問題も有りません!」

イッセーだぜ!

天照様から、何かの承諾を得た感じな蘭ちゃんが、自信気に話し出すと、ウチの総督&師匠(オッサンコンビ)に茶々を入れられ、それを顔を赤くして否定。

 

スチャ…

 

「…漫才は終わったか?」

呂布さんが その遣り取りに呆れ顔を浮かべながら一歩前に出た後 槍を構え、

「むん!」

何かの魔力を展開した様なアクションを見せる…が、特に何も起きない。

 

「ふん…赤兎は喚べぬか…

まぁ、良い。」

どうやら あの巨大な馬を召喚しようとしたが、この空間では それは無理な様だ。

 

ぶぅんぶん…

 

それでも それは大して問題が無いが如く、槍を頭上で豪快に振り回しての大見栄のポーズから、

「さぁ、命の要らぬ者から掛かって来い!

元の世界迄、吹き飛ばしてくれるわ!!」

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

……………………………………………。

(なーん)て頼もしいんでしょ!

その一喝の迫力だけで、敵の歩みを一瞬止めてしまいました!

以前ミッテちゃんが この人の事を、「師匠に秒殺の犬神家にされた雑魚」とか言ってたけど、師匠相手になら大抵の人は、秒殺されるからね!…俺も含めて。

だから全然、参考にならないよ!

因みに先日の戦闘にて、一時的に共闘していたジャンヌの感想は、「武人マジ武人」…だそうだ。

 

「でぇいりゃっ!!」

 

ドゴォオッ!

 

「「「「ぬわぁ~~~~~~?!」」」」

その呂布さんの槍の一薙ぎで、複数人の(モブ)が斬られ、流石に元の空間(せかい)は無理だけど、それでも遥か後方に吹き飛ばされる。

それは、甚振るでも無く手加減するで無くもな、純粋な全力の一撃。

 

「ふん! 数を揃えさえすれば、この俺を仕留められるとでも思っていたのか?

笑止!

母親の腹の中から、出直して来るが良い!!」

ん。呂布さん武人マジ武人。

 

「赤龍帝ぇいいっ!」

そして俺には、この敵集団のリーダー格…曹操の子孫を名乗る男が槍を向けてきた!

コイツ、さっき迄は、手に何も持っていなかった筈なのに…

つまり、この槍は、神器(セイクリッド・ギア)

しかも 伝わる波動からして…

『気を付けろよ相棒! あの槍は神滅具(ロンギヌス)

しかも、その"ロンギヌス"と云う呼称の由来となりった、最強1つと謂われる神器(セイクリッド・ギア)黄昏の聖槍(トゥルー・ ロンギヌス)】だ!』

やっぱり そうでしたか!?

 

ガキィッ!

 

曹操が放った槍の一撃を、光の龍爪で受け止める。

 

「……………………………。」

それを見た蘭ちゃんが、「コイツは自分が殺ると言った筈です」みたいな、何か求め訴えるかの様なジト目で こっちを睨んでいるけど、向こうから攻撃してきたんだから仕方無いよね?

なるべくトドメは譲る様に努力するから、それで勘弁してね!

 

「答えろ! 何故、高天原を襲う?」

「ふっ…只の、人間としての挑戦さ。

単純に日本神話が組織として邪魔ってのも理由の1つだが、それ以上に只の小っぽけな人間が、最強最恐と謂われる日本神話を墜とせたとするなら、それは最高に爽快だと思わないかい?」

「そ、そんな下らない理由で!?」

そんな下らない理由でコイツ等は、何度も高天原に襲撃を仕掛けてきたって云うのか?

自分達の被害の方が、甚大だっただろうに?

 

「皆さん! 今から一発、(おっ)きいの撃ちますから、少しだけ時間を稼いで貰えますか?」

この遣り取りの中、まだ少し納得往かない顔をしている蘭ちゃんが俺達(みな)に叫ぶ。

どうやら、永い詠唱の呪文を唱えるみたいだ。

蘭ちゃんは上級魔導師(アーク・ウィザード)

前衛が戦っている間に長い呪文を唱え、強力な一撃を放つと云う、典型的な後衛だ。

 

「ふっ…」

 

バキッ!

 

槍を振るいながら、呂布さんが了解したかの様な、不敵な笑みを浮かべた。

 

「了解ですわ!」

「さっさと やるにゃ!」

「…です!」

朱乃ちゃん黒歌白音ちゃんも、そして天竺や その他のアジア圏の神話勢力の皆さんも、武器を翳しながら頷いた。

当然 俺も、

「蘭ちゃん!ぶちかましてやれ!」

神滅具(ロンギヌス)の槍と光の爪を交差させながら、思いっきり叫ぶ。

 

「…有り難う御座います。

それと、もう1つ…出来れば此奴等、1ヶ所に纏めて貰えると嬉しいです!

では…

 

コホン…

 

"暗黒よ、闇よ、廃界の混沌より禁忌の黒炎を喚び起こせ!

βαдヰαζ・η∂ολο∂ι・ξοгЖмоψ・βггцг・йё…」

すると蘭ちゃんは咳払い1つするとマントを翻し、決めポーズを構えた後に、常人には聴き取りも発音も困難な言霊を呟き始める。

 

「そ…! その呪文は、まさかっ?!」

 

ドン!ドドン!

 

この呪文に覚えが有るのか、テロ集団の後方に居た眼鏡が最高にヤヴァい顔をして、蘭ちゃんに対し、魔力の光弾を連続で放つが

 

バスッ…

 

「野暮は、させん!」

呂布さんが盾の様に その前に立ちはだかり、その全てを受け止める。

 

「なぁ?!」

「ふん!!」

これに対して眼鏡は、全くダメージを受けてない様子の無い呂布さんに、驚きの表情だ。

 

「せぇいっ!」

 

ドガッ!

 

「うぐっ!?」

そして俺も、曹操の腹に蹴りを放ち、蘭ちゃんのリクエスト通り、モブの集団の中に吹き飛ばした。

 

≫≫≫

「…Наθνσп・Π・ηεЯ・∝ÅιÅιππмйЮ・Ψуомι・Юыуεα・оζλμБ!!

 

…御待たせしました! 逝きます!!」

「「「「「「!!!」」」」」」

蘭ちゃんの詠唱も終わったみたいだ。

小さな身体全体から、凄まじい魔力が漲っているのが分かる!

巻き添えを避ける為、戦っていた皆が その場から離れ出す。

 

「ま、不味い!」

当然、それを見た眼鏡や曹操達も逃げようとするが、

 

バチィッ!

 

「「「「「「!!?」」」」」」」

「あ~らあらあらあら? 何処に行こうと?」

朱乃ちゃんがテロ集団を囲う様に雷光の壁を造りだし、奴等を完全に閉じ込めた!

 

「爆ぜろ! 我が魔力よ!!

喰らえ…!」

そして蘭ちゃんが、遂に魔力を解き放った!

 

「【死黒核爆烈安息日(ブラック・サバス・エクスプロージョン)】!!!!!」

 




 
次回:『この不山戯た異空間に終焉を!』(仮)
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