黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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原作ヒロインのターン!
 


部長と小猫

「こ…小猫!」

「お久しぶりです、リアス…部長…」

 

◆◆◆

どうも。グレモリー領の管理者となったイッセーです。

管理者として、領主のグレモリー卿に初見の挨拶を済ませて帰ろうとした時、俺を呼び止めたのはグレモリー令嬢の駄肉姫改め、リアス・グレモリー嬢。

 

「小猫は、どうしてるのかしら?」

某・生徒会長さん(駒王のスレンダー眼鏡さんに非ず)の如く『凛!!』とした表情で問い質してくるリアス姫。

評判となっていた、駄肉姫の片鱗は伺えません。

そして小猫…あぁ、白音ちゃんの通名でしたね。

白音ちゃんは元々 彼女の眷属。

それは気になるのも納得です。

しかも、この2人の別れって、半ば俺が白音ちゃんを無理矢理に拉致った感じでしたから、尚の事 心配なのでしょう。

 

「それじゃ…会ってみますか?」

 

◆◆◆

「こ…小猫!」

「お久しぶりです、リアス…部長…」

…白音です。

イッセーお兄様が、リアス部長…ぃぇ、今はリアス・グレモリー様と呼ぶべきでしょうか?

…を連れて帰ってきました。

 

「「小猫ちゃん!」」

「祐斗先輩!ギャー君!」

しかもリアス様の眷属…曾ての仲間である、木場祐斗さんとギャスパー・ヴラディ君と一緒に。

オカルト研究部メンバー勢揃いです。

最初は驚きましたが、懐かしい面々との再会。

今は袂を別れた立場ですが、素直に嬉しいです。

確か…次の私の"順番"は、明後日(withジャンヌさん)でしたね?

イッセーお兄様には その時、お礼の意味を込めて普段以上の大サービス、御奉仕させて頂きます。

 

「それじゃ俺は、邪魔っぽいから出ていくから。

色々と話すが良いよ。」

そしてイッセーお兄様は皆さんを客室に案内した後、久し振りのオカ研の皆さんとの対面に気を利かせたのか、部屋を出ていきました。

 

≫≫≫

「…はい。グリゴリの皆さんも良く接してくれますし、イッセーお兄様も凄く(やさ)しいです。」

「な…何だか『ヤサシイ』って言葉に、凄く違和を感じるのは気のせいかしら?」

最初にリアス様から、今の暮らしについて質問されました。

彼女からすれば、"はぐれ悪魔の赤龍帝"に拉致られた私が、更には連れ拐われた先が、敵対勢力(グリゴリ)だったと云う事で、変な事や酷い事をされてないかが心配だったみたいですが、とりあえず それは杞憂だった事を説明。

外からは武闘派組織と見られているグリゴリ。

いえ、それ自体は間違った認識では無いですが、その正体は大半が仕事から離れれば、悪魔側のシスコン魔王様やコスプレ魔王や研究ヲタ魔王や怠惰魔王みたいな、軽くて面白い方々ですから。

"THE・真面目か?!"のシェムハザ様やワタツミエルさんが、例外中の例外なだけです。閑話休題。

 

「僕は、あのアイザック・カズナ君が、実は(転生)堕天使で しかも赤龍帝だったのに驚きだよ。」

そう言ってるのは祐斗先輩。

イッセーお兄様…アイザッきゅ先輩は学園では完全に、人外(だてんし)の気配とか魔力とかを隠していましたからね。

魔力については以前、ミっちゃんやレイナーレさんにも言われましたが、私やソーナ様達生徒会を含めた学園内の悪魔の皆さん、魔力だだ漏れの正体丸分かりだったとか。

今更な話ですが、学園ではバレてるのバレてない様にするのに、かなり苦労したらしいです。閑話休題ぱーと2。

 

「ぼ、僕は小猫ちゃんが、アイザックさんを"お兄様"って呼んでるのが…」

「そ、それは私も思ってた…

『イッセー』ってのが、彼の本名と云うのは察せるけど、もしかして彼が、そういう風に呼ばせてるの?」

「イッセーお兄様は、黒歌姉様の旦那様(こんやくしゃ)ですから、私にとっては お義兄様。

ただ、それだけです。」

「「「あー、そ、そうなんだ…」」」

それからリアス様やギャー君が、私の"お兄様"呼びに何やら、変な調教(しこみ)をしている疑いを持った様なので、その辺りの誤解を解くべく説明、納得して貰いました。

尚、私もイッセーお兄様の お嫁さんの1人だと言うのは、面倒臭くなりそうなので黙っておきます。

 

≫≫≫

「新しい、眷属…ですか。」

その後、今度はリアス様達の近況の話に。

ライザー様との婚約は解消されましたが、それ以上の我が儘は今後、貴族として許されないとして、御実家から貴族としての在り方を戦闘訓練を含め、改めて厳しく教え込まれているとか。

そして、新しい眷属の話。

私も少し前、新しい人を迎え入れたと云う話は聞いていました。

女王(クィーン)戦車(ルーク)僧侶(ビショップ)が各1人、そして兵士(ポーン)が2人。

今回は連れて来てないですが、各人が かなりの実力者らしいです。

 

コンコン…カチャ…

 

「懐かしい話が弾んでいる中、失礼させて貰うよ。」

入ってきたのはイッセーお兄様です。

 

「リアス嬢、白音ちゃん。申し訳無いが、そろそろ時間だ。」

「そう…

いいえ、ありがとう。

この子と久し振りに会えて、凄く嬉しかったわ。」

聞けば、リアス様達を堕天使領に連れて来る前に、グリゴリ本部に連絡。

まぁ、普通に考えて、部隊長の地位でしかない お兄様が、勝手に悪魔貴族を領内に招き入れる事が出来る筈も無くですね。

報連相は大切な事です。

それで、1時間という条件で、入領の許可を得たとか。

イッセーお兄様には、本当に感謝です。

リアス部長、祐斗先輩、ギャー君、皆 名残惜しそうな顔をしていますが、これは仕方有りません。

勿論、私も残念です。

 

「それじゃ最後に…

小猫? 貴女 今、幸せなのよね?」

「はい! 凄く!!」

そして このリアス部長の質問には迷う事無く、速答です!

 

◆◆◆

「これは、返しておきますよ。」

「こ、これは…!?」

イッセーだ。

グレモリー城にリアス嬢達を転移で送っての帰り際、彼女に渡したのは、紅のチェスの駒。

白音ちゃんの体内に埋め込まれていた【悪魔の駒(イーヴィル・ピース)】だ。

 

「そう…やっぱり あの子も、悪魔を止めていたのね。」

全ての者では無いが、不当な契約、或いは不本意に悪魔に転生されられた者が、人工神器(セイクリッド・ギア)の【輝く医神の手(グレート・ドクター)】で体内の【悪魔の駒(イーヴィル・ピース)】を抜かれ、元の種族に戻っているのは、既に悪魔社会でも周知の事実。

 

「あの子が悪魔になった経緯は、承知の筈だ。

そして黒歌が はぐれ悪魔になった切っ掛けの真実を知れば、悪魔という"種"に不信感を募らせるのは、当然でしょう?

今回の件で あの『家』の当主や、その時に白音ちゃんの処分を推した、老害共の殆どは滅したとは云え…ね?」

「………………………………。」

「フォローって訳じゃないが、それでも、貴女や魔王ルシファーへの恩義は忘れないって言っているよ。」

「そう…その…ありがとう。」

俺の台詞に、落ち込んでいた表情に若干の笑みを浮かべ、お礼の言葉を言うリアス嬢。

いや、俺は何もしてないよ?

とりあえず白音ちゃんには、そう伝えとくけどね。

 

ヴォォ…

 

「あ、ちょっと待って!」

そして転移魔方陣を開き、堕天使領に帰ろうとした時、またもリアス嬢が呼び止める。

 

「小猫を…よろしく頼むわよ。

もしも あの子を泣かしたりしたら、立場とか関係無く、滅ぼしに行くからね?

イ・ッ・セ・ー・お・兄・様?♪」

 

ごごごごごごごご…

 

「き…肝に命じておきます。」

右手に凄まじい容量の黒紫の魔力を溜め、凄く()い笑顔で話し掛けるリアス姫様。

ん。これは俺と白音ちゃんとの関係、絶対にバレてますね…

 

「そりゃぁ、もぅ。

これでも あの子の、元・(あ・る・じ)…ですから♪」

 

≫≫≫

『応、イッセー。

悪いが、直ぐに本部迄 来てくれんか?

緊急事態だ。』

あの後 自宅自室にて、PC相手にデスクワークしていたら…いや、これでも一応、部隊長だったりグレモリー領管理者だったりするから、書類仕事も それなりに有るんだよ!…アザゼル総督から呼び出しが。

緊急事態…って割には、何だか落ち着いた口調だけど、何か有ったのかな?

 

≫≫≫

「「「『………………。」」」』

「…………………。」

そしてグリゴリ本部に到着。

 

「応、来たか、イッセー。」

師匠が出迎えてくれた その正面門には、【もう特攻(ぶっこみ)ません】と書かれたプレートを首から ぶら下げた、身の丈推定20㍍弱、身体の質感が鉱石っぽい巨人、幻影鬼師団の蘭ちゃんの様な、所謂"魔女っ娘ルック"の美少女(おんなのこ)、そして この前の眼鏡(アーサー)美猴(サル)

この4人が仲良く並んで凹み顔、地面(アスファルト)に正座していました。

 




 
リアス嬢、御実家の 調教 教育の賜か、脱・無能、脱・駄肉姫化が進んでいます?
 
次回予告:『白龍皇と愉快な仲間達』(仮)
感想、評価よろしくです。
 
感想で知りましたが、タイムリーなリアル・中の人ネタになっていた様で…
梶氏、竹逹サン、おめでとうございます。
そして日笠さん、落ち着きましょう(笑)
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