黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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【前回の あらすじ】
オーフィスたんが やらかしました。
 


アジトにて(仮)

 

「あ、あんたは いきなり、何を言っているんだあぁあああああぁぁ?!」

 

すぱかーんっ!

 

「痛ひ…?」

 

◆◆◆

…どうも。

私、北欧神話に属する戦乙女(ヴァルキリー)、ロスヴァイセです。

…はい?ロセ?

私をそう呼んで良いのは、イッセーさんと お婆様だけですよ?

現在、時刻はPM12:06(ギリシャ時間)。

12:00ジャストに、此の場に集いし各神話の精鋭達と、禍の団(カオス・ブリゲード)拠点(アジト)転移(ジャンプ)する筈だったのですが、それに『待った』を掛けたのは、黒基調のゴスロリ衣裳の幼女。

…の姿を今は している、無限の龍神オーフィス!…ちゃん…とでも、言うべきですか?

兎に角、その『待った』の理由が とんでもなく、()()()()(前話ラスト参照)自体には、私達は何の否定も言い訳も出来ず!

確かに ()()()、別に換気等は していませんでしたが、何だかんだで他の皆さんが集まり始めるであろう、11:00前には きっちりと終わらせていたのですよ?

衣服や髪の乱れも、きちっと整えていたし!

まさか、この広間にイッセーさんの『〇〇(ぴー!)液』や、私やアテナ様、ヘル様の『ХΧ(ぴー!)液』の残り香が、未だ漂っていたとでも?!

ドラゴンの嗅覚、恐るべし!!

このオーフィスちゃんの発言で、集まった皆さんが、私達に生暖かい眼差しを向け、そしてイッセーさんは

「あ、あんたは いきなり、何を言っているんだあぁあああああぁぁ?!」

 

すぱかーんっ!

 

何処から取り出したのか、まるで神器(セイクリッド・ギア)を発動、または武装換装させたかの様にハリセンを手にして、オーフィスちゃんのド頭にキッツい一撃を炸裂させたのでした。

何の躊躇も無く、無限の龍神にハリセン浴びせられるのは、流石は二天龍と言うべきか、それとも今の『彼女』が幼女な容姿だから遠慮が薄れていたからか、はたまた私達同様に、じつは動揺(テンパ)っていたからですか…?

 

「痛ひ…?」

「言いかい、オーフィス?

そーゆーのは、人が大勢居るときは、聞いちゃ駄目なの! 分かった?」

「…ん。分かっ…た?」

「何故に疑問形??!」

参考迄に、アテナ様は別に、動揺等のリアクションは見せなかった事を、付け加えておきます。

 

 

 

▼▼▼

次元の狭間。

その混沌の空間に浮かび、巨大な球状の結界に包まれている、巨大な島。

その島に ぽつんと建つ、正しく島の上の一軒家と表現するに相応しい館。

それこそが、(裏の)世界を震撼させていたテロリスト集団、【禍の団(カオス・ブリゲード)】の拠点(アジト)である。

 

「アテナ様!…紅殿!」

『やぁ。』「…ん。」

このアジトに到着したアテナ達に、館の門の前で見張りをしていた、高天原の神兵が敬礼。

結界内の館を更に、内外の干渉を拒絶する為に施していた、術式封印の結界を解き、アテナ達は その館の中に足を踏み入れた。

 

◆◆◆

「「「「「ぅうっわぁあ…」」」」」

はい、イッセーです。

アジトの内部、一言で表すならば、死屍累々。

紅からの情報となるが、オーフィスはテロリスト構成員を皆殺し?にした後、それを紅に報せ、更に紅が その事を天照様に報告。

それが先日の、緊急の会談の理由だった訳ですが、同時に此方(アジト)の方は、日本神話の手によって、厳重な封印を施していた様で。

 

「館に入った瞬間に感じた、凄まじい死臭の理由は、これか…」

ギルさんが呟く。

美猴に案内された、アジト内部でも最も広い空間と思われる大広間。

恐らくは普段、組織の偉い奴が、何やら「諸君、私は戦争が大好きだ!」とかって、口上を垂れるのであろう この大部屋には、それは もう、床を埋め尽くさんばかりの、沢山の屍が転がっていたのです。

はい、これ等は全て、オーフィスの『゙蛇゙を求めるだけの役立たず』を粛清した結果です。

これには、皆さん どん引き。

 

「…封印の前に、この死体は どうにかして欲しかったですよぉ。」

そう言ってるのはベル君。

ん。俺も そう思うよ。

兎に角、この死体は神兵の皆さんに片付けて貰う事に。

 

≫≫≫

「う~む。全員を知ってる訳じゃないが、やはり数人、この場に居ない奴が居るぜぃ?」

「我、『全員集合』って言ったのに?」

「そりゃ、"なんちゃってボス"の言う事を、全員が素直に聞く訳が無いんだぜぃ…」

「なんちゃって…ボス?」

死体の片付けと並行で、美猴が知ってる範疇での 、メンバーの確認をしているが、どうやら やはり、オーフィスの呼び出しに応じず、その難を逃れた者も居る様だ。

ついでに言えば、オーフィスもテロリスト構成員の覚えは殆ど無いのも分かった。

この"見た目幼女"からすれば、末端の雑魚の顔や名前迄、一々覚えてない、気が付けば勝手に手下が増えていた…って処だろう。

 

「とりあえず"英雄派"の連中は、来てない様だな。」

確かに。あの、自称・曹操や眼鏡の死体は見つからない。

 

「それから…堕天使のボスには話したが、悪魔派閥の奴にヤベーのが居るが、そいつ等も居ないみたいだぜぃ?」

「ヤベー奴?」

「ああ。尤も奴等、一応、組織に名前を置いてたってだけで、普段から このアジトにゃ居ないからな。」

 

≫≫≫

 

ばきぃっ!

 

「「「「…!!?」」」」

あの後 俺達は、美猴の案内で、禍の団(カオス・ブリゲード)"英雄派"が屯している区間(エリア)へ。

扉は鍵が掛かっていたので無理矢理に開けてみると、中に居た奴等が驚いた顔で、俺達に注目だ。

 

「な…何だ、貴様等…って、お、オーフィス?」

その中の1人が、先頭に居たオーフィスに気付く。

 

「お前達、我が『全員集合』って言ったのに、来なかった。」

それに対して、オーフィスは冷めた表情で、自分の呼び出しを無視した事について問い質す。

 

「いや、我々は、負傷した曹操様とゲオルグ様の世話をしていt

「そんなの、知らない。」

英雄派の1人が組織首魁の登場に、体をガクガクブルブルしながら応えようとするが、オーフィスは その言い訳の途中で、『そんなの知った事では無し』とばかり、その言葉を遮る。

 

「我の言う事を聞かない奴等は、もう、要らない。」

 

どん…

 

「ぁ…ぃあいあ?」

そして この男は、オーフィスの前に翳した右掌から放たれた光弾に左胸(しんぞう)を抉られ、その場に倒れ、動かなくなった。

 

「「「ひぃいっ?!」」」

それを見た、残りの英雄派メンバーが、更にガクブルとなり、

「た…助けて…!」

「だったら今直ぐ、グレート・レッドを倒しに行く。」

「な…?!」

命乞いをするが、その条件は やはり「死ね」と同意語な、無茶振りその物だ。

 

「それが出来ないなら、死n

『まあまあ、ちょっと待とうよ?

少しくらい、話を聞いてあげても良いと思うぜ?』

「すえぞー…?」

そして その、震えて動けない英雄派メンバーを、先程の男同様に始末しようとする、このブラック組織の頭目の横暴を止めたのは、同格の(おなじ)ドラゴンである紅だった。

 

≫≫≫

「…そ、そんな訳で、仕方無く、だな…」

この生き残りの英雄派の男達曰く、この前の高天原での戦闘…

その時に蘭ちゃんの爆烈魔法を浴び、瀕死の状態で帰還した曹操(自称)と眼鏡…この2人の看病を優先させて、オーフィスの招集には応じなかったとか。

 

「「………………………。」」

確かに部屋の角の2つのベッドには、それらしい全身包帯なミイラ男が2人、俺達を睨んでいる。

兎に角それが幸いして、曹操&眼鏡を含む この部屋に居る連中は、オーフィスの粛清を受けずに済んだ訳だ。

…たった今、1人程 受けて死んじゃったけど。

 

「…で、どうするんですか? この人達?」

「…アテナ、様?」

「…ん。」

 

≫≫≫

「しかし…思った以上に…」

「うむ。」

あの英雄派の残党は結局、オーフィスを止めた紅に…則ち日本神話に責任を持って、捕虜として身柄を 押し付けた 預かって貰う事に決まった。

そして次は、旧魔王派や魔法使いと呼ばれていた派閥が生活していた空間(エリア)物色(たんさく)したのだが、これが出てくる出てくる。

各神話にて、所謂"悪役"とされている存在と、禍の団(カオス・ブリゲード)との繋がりを示す、証拠の物品や資料が次々と出てきた。

その顔ぶれは、インドのアスラ神族やギリシャのハーデス、そして あの北欧の悪神ロキが率いる巨人族。

エジプトのセト、更には日本神話の『妖怪』とは別の、日本神話に所属していない妖怪達…鬼族(日本地獄の獄卒の皆さんとは別物)を中心として成り立つ集団、通称【鬼ヶ島】も、このテロリスト集団に汲みしていた事が判明した。

そして…

「俺っち達ん処には、何も無いぜぃ?」

美猴が所属していた、"ヴァーリ・チーム"の生活空間(エリア)からは、そう云った重要な証拠は見付からず。

強いて言えば、日本だけでなく、世界各地のレアなカップ麺が大量に見付かった位だ。

 

「ん…これ等は証拠品として、全部 妾が没収する。」

食べるんですね…アテナ様?

 

 

こうして、アジトの全探索は終了。

良く言えば恙無く、多少 不謹慎に言えば、此だけの精鋭を集めたにも拘わらず、特に生き残った構成員残党との衝突も無く やや肩透かしで、無事に終了したのだった。

帰還後は、各神話の主神達に調査内容を報告する事になる。

そして今後は、各神話の はみ出し者達が、テロ組織に内通していた事について、対策等を話し合う事になるだろう。

 

▼▼▼

◆◆◆

 

バシャァ…

 

「む…また、溢れた…?」

「ちょ…? オーフィスちゃん、タオル、タオル!」

「「「「「……………。」」」」」

レイナーレよ。

イッセー君が教会に戻り、久し振りな普通の日常を満喫しているのだけど、どういう訳かオーフィスも教会(ここ)に居るの。

そしてタピオカ入りアイスミルクティーを手に取った この(見た目)幼女、無謀な挑戦に!

結果は当然ながら玉砕。

アーシアが慌てて、びちょびちょになったゴスロリ衣裳の胸元をタオルで拭いるけど、貴女は ()()、無理に決まってるでしょ?!

それってアーシアでさえ、成功率3割程度なのよ!

…因み私やジャンヌは ほぼ10割。

朱乃、黒歌、バイサーは言う迄も無く。

え? ミッテに白音?

それは、聞いてあげないで(T-T)…閑話休題よ!

…って、何故に此処に?

 

「ん、我、この前 赤龍帝(ドライグ)にハリセンで頭叩かれた時、痛いと思った。

あの時 我、()()()『痛い』を感じた。

そーゆー感覚は、初めて。

何だか不思議な気分だった。

何故、そんな気分に なったのか、その理由も分からない。

それで我、考えた。

赤龍帝(ドライグ)と一緒に居れば、もっと色々な『初めて』を知る事が出来る気がする。

我は きっと、色々な『初めて』を知りたいと思っている、そう思った。

だから我、今日から 此処に住む事に決めた。

…そーゆー事で、よろしく。

赤龍帝(ドライグ)、これからは ずっと一緒。」

「「「「「「「はぃいい~!??」」」」」」」

これには この場の皆が、ハモって驚きの声。

 

「いぃぃ…イッセー様?

流石に この子は、アウトだと思うの…」

「最近ロリ枠、多いっスよ!」

「大丈夫だ主よ。皆に平等に接してくれるならば、私は文句は何も言わんぞ。

…唯、人数が増える事で、順番(シフト)の間隔が広がるのは、少し不満だがな。」

「あらあらあら?

また、シフトの組み直しですわぁ♪」

「いや、ちょっと待って?!

オーフィスは一緒に住むって言ってるだけでしょ?

彼女は ()()()の心算は、全く無いと思うのですが?!」

イッセー君は必死に弁解してるし、確かにオーフィスも、其処迄考えてない(…てゆーか そっちの知識は絶対に持ってない)と思うけど、ほら、其処…

 

「おう、アザぜルか!?

今 目の前で起きた事を、有りの侭 話すぜ!!

どうやらイッセーの野郎が あのオーフィスを、ビンタならぬハリセン落とし、しやがったみたいだぜ!! 」

少なくとも これからは堕天使社会(せけん)じゃ、そういう風に見られるのは、確定みたいね…。

だ、大丈夫よ、イッセー君!

いくら貴方が世間から□リ認定されても、皆はイッセー君の味方よ!! 




 
参考迄に…
八坂さん、ロセさん、ヘルは、当然10割。
九重たん、蘭ちゃん、アテナ様は…察してあげて下さい…(T_T)
 
次回:『レーティング・ゲーム』(仮)
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同時執筆中の【ガルーダ】と【PheniX】も、よろしく!
 
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