黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

85 / 106
 
話は一気に飛びます。
 


鬼ヶ島

◆◆◆

やぁ、イッセーだぜ!

あの、グダグダとなった若手悪魔の会合から3日、俺達グリゴリ、…いや、今回は【聖書】の面々…と云うべきかな?…は今、裏京都を経由して、高天原に来ている。

目的は この前に禍の団(カオス・ブリゲード)のアジトに潜入した時に明るみとなった、テロ組織の支援者の討伐の為だ。

 

既にエジプトのセト神や、ギリシャのハーデスは それぞれ、ナイルやオリュンポスの神々の侵攻を受け、その身を封獄されている。

次に、北欧でのテロ組織の協力者とされている、悪神ロキが率いていた巨人族。

此方は真っ先に そのロキが捕まった為、勝てないと判断したのか、自分達の領域である【ヨートゥンヘイム】に堅固な結界を張り、外部からの浸入が不可に。

所謂引き籠りの姿勢を見せているとか。(ロセ情報)

 

そして残りの支援者達の内、最も厄介とされるインドの【アスラ神族】だが、此れにはシヴァ様や帝釈天様が それぞれ自ら軍勢を率い、更にはアースガルズからも、トール様やバルドル様が配下を率いて参戦。

ロセも戦乙女(ヴァルキリー)として、此方の戦闘に参加するそうだ。

他にもケルトやアステカ、メソポタニア等も、此方に加勢する構え。

数の暴力&豪華メンバーで、一気に潰す心算の様だ。

そして俺達【聖書】は、【日本神話】の皆さんと連携して、日本の妖怪(日本神話所属の『妖怪』に非ず)が主力となっている勢力、通称【鬼ヶ島】の殲滅を目指す事になったのだ。

つまり日本とインドへの、同時攻撃だ!

此方の主だったメンバーは、今回の作戦(ミッション)、総指揮を執る事になった素戔嗚尊(スサノオノミコト)様を筆頭に、その配下の神兵の皆さん。

更には天照様の幻影鬼師団から、

「ふぁーはっはっは! 腕が鳴るわい!」

「………………。」

「にょ!」

「そうですね! イッセーさんは どうですか?」

玄州さん、花山さん、ミルたん、そして蘭ちゃんも参加。

 

「わぁ♪ 久し振りの4人パーテーだね!」

「そ…そうだね。」

更には鬼灯さんの推薦で、極楽(てんごく)から、()()桃太郎さんと犬猿雉の4人(1人と2匹と1羽)が!

…これ、絶対に相手が【鬼ヶ島】だって事で、鬼灯さんが洒落の心算で、無理矢理に抜擢したんだと思う。

 

「ふっふっふ…久し振りの出番ですよ、フリード君!」

「応よ! てっきり俺ちん、完全に存在を、忘れられてたと思ってたぜぃ!」

「ヌルフフフフフ…出番♪出番♪」

そして我等が【聖書】からは俺がリーダーの【アイザック隊】、ヴァンヴマル率いる【魍魎】を基とした、堕天使と はぐれ悪魔祓いで編成された小隊が合計10隊程。

そして…

「信用して、良いんですね?」

「…其れを得る為、今回の戦い、名乗り出たのだ。」

何と、最上級悪魔の1人、レーティング・ゲームのトップランカーである、【皇帝】ディハウザー・べリアル氏が、自分の眷属を引き連れて、参戦しているのだ。

 

「…借りは、少しずつ、返す。」

「「「……………。」」」

詳しい事は知らないが、あの戦争で、悪魔社会上層部を執り纏めていた老害が大量に死んだ事により、それで発覚した不正の中に、この皇帝の従妹の謀殺が含まれていたらしい。

その罪人として処分されていた従妹の潔白が証明された切っ掛けが、皮肉にも俺達【神の子を見張る者(グリゴリ)】の勝利に有るとして、その件に関してだけは、凄く感謝しているとか。

今回の参戦は、グリゴリに対して、その"借り"を返す為の一環だとか。

そして一応は、俺の【アイザック隊】に組み込む事になったべリアル眷属だが、これは頼もしく、そして やり辛く。

ぶっちゃけ この人、今回の【聖書】からの参加者中、断トツで一番に強いんですけど!?

俺やヴァン以上に!!

 

≫≫≫

「此処…か…」

「不気味な所ですね…」

集団で転位(ジャンプ)したのは、鬼城山(岡山県)でも無ければ、女木島(香川県)でも無く。

【鬼ヶ島】のアジトとされる地は、中国地方某県近海の、やや大きめの無人島だった。

人払いと認識障害の結界を島全体に張った この地は、普通には見付ける事も上陸も不可能。

此処を見つけ出したのは、日本地獄が所有する『浄玻璃の鏡』と云うアイテムだそうだ。

 

「硬い…」

そして俺達は今、島の北端の崖の下に聳える、巨大な鉄製の扉の前に居る。

実は上陸早々に、小型の妖怪の集団の襲撃を受け、此れは難無く退けたけど、それで俺達が乗り込んだのが連中にバレてしまった。

…が、その後は新手も現れず。

島中央の山の上に、大きな砦の様な建物を確認した俺達は、"桃太郎チーム"の1人(羽)の雉のルリオ君に偵察を依頼。

しかし、帰ってきた答えは、

「出入口らしき物は、見付からないぜ。」

…だった。

そして その後、幾つかのチームに別れて島を探索、スサノオ様配下の神兵が見付けた大扉の前に、全員集合となったのだ。

  

「硬いし重いし、ついでに鍵も掛かっているな。」

「…それ以前に この扉の向こうの妖気、大量の妖怪が待ち構えているぞ!」

「やはり、俺達の上陸は、バレていたみたいだなぁ…」

皆さんの呟きの通り、扉の奥からは大勢の妖怪の気配が。

多分、俺達が無理矢理に扉を開いた瞬間、襲い掛かる心算でいるのだろう。

 

「ふっ…ならば此の場は、私の出番ですね!」

「「「「!!!?」」」」

そう言って、皆の前から一歩、マントを翻しながら扉の前に立ったのは、 

「ら…蘭ちゃん?」

「皆さん、私が扉を(ひら)きますから、それと同時に、突入お願いします。」

そう、天照様の幻影鬼師団の1人、上級魔導師(アーク・ウィザード)の蘭ちゃんだ。

 

「皆さんは下がっていて下さい!

どうせ我々の事がバレバレなら、少し派手に行っても問題無いでしょう!」

「ふん…面白い!

ならば、姉者の処の小娘よ、この儂が赦す!

かましてやれ!」

「はいっ! はぁぁっ…!」

これにスサノオ様の許しも得て、蘭ちゃんが魔力を高ぶらせ、集中させる!

 

「"ΚΛιζαД-ΑЯζагД・κ・ΨΚ・ΠΘηСЁ-Югоξ・ΧΙУЯк!

塵芥と化せ! 黄泉比良坂の道士、七ツの大罪を鍵として、煉獄の鋼鉄門を開けたもう"!! 」

 

ヴィィン…

 

そして右手を前に翳して詠唱。

右掌の前に、幾何学的な魔方陣が浮かび上がり、蘭ちゃんの魔力が更に増大する!

その迸る波動から、何時かの魔法に匹敵する、尋常じゃない破壊力なのが解る!!

 

「【(キーパー)(・オブ・ザ)(・セブン)(・キィズ・)10/31(ハロウィーン)】!!!!」

 




 
【鬼ヶ島】突入主要メンバー
 
☆日本神話☆
素戔嗚尊
春日蘭
玄州修治
花山薫
ミルたん
桃太郎
シロ
柿助
ルリオ
…他
 
☆聖書☆
兵藤一誠
ヴァンブマル
ディハウザー・べリアル
コロセル
フリード・セルゼン
茂部園壱
…他
 
嫁さんズ「解せん。」
 
 
※①桃太郎と犬猿雉の容姿は、『鬼灯の冷徹』の同キャラのイメージで。
 
※②覚えていない人の為に…
幻影メンバーの詳しくは、『天照の幻影鬼師団!②』参照(笑)

 
次回:『鬼王!温羅!!』(仮)
感想、評価よろしくです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。