黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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この小説の桃太郎のベースは、『鬼灯の冷徹』の筈だったのに…
 


因縁の対決、再び!

▼▼▼

「ミルたん・タイフーン!にょーっ!!」

 

バキ!バキバキバキバキバキバキっ!!

 

「あじゃぱーっ!」

「ぎゃぴりーん!」

「ぴっぴ!」

 

◆◆◆

……………………………………。

はい、どーも、イッセーです。

素戔嗚尊(スサノオノミコト)様の振り分けによる、アイザック隊+αのチーム(蘭ちゃんは結局、別チームに)で砦上階に進攻途中、入った部屋(フロア)が またしても妖怪の溜まり場!

戦闘が開始され、先陣を切ったミルたんが、()()()()で次々と敵を吹き飛ばし薙ぎ倒す!

…そう、あれは、魔法なんだ。

一見、どう見ても『大回転Wラリアット』にしか見えないけど、あれは物理でなくて魔法なんだ…

 

≫≫≫

「ちぃいっ!」

「まさか…こんなメジャー?処が、【鬼ヶ島】に!?」

「ヌルフっ!!」

勿論、戦っているのは、ミルたんだけじゃない。

フリード、茂っさん、コロセルや その他、アイザック隊の皆や高天原の神兵の皆さん、そして、

「でぇぇいや!」

「わんゎん!」

「うっきー!」

「ケンケーン!」

桃太郎さんチームも、()()有名な鬼と戦っている!

 

「ド・ラ・ゴ・ン・波ぁあーっ!!」

「ミルたん・ウインド・カッター!にょー!!」

 

ドゴォッ!

 

そして俺も、ミルたんとコンビを組んで、メジャー級?な鬼と、絶賛 戦闘中だぜ!

…なのだが、

 

ドガァッ!

 

「がふっ…!」

「せ、赤龍帝さん!?」

この鬼(コイツ)が、正に『鬼の様に』って表現が似合う程に強い!

今も、ドラゴン波と真空の刃を躱すと同時、強烈な左腕が()()()()()()()()

今迄 戦ってきた中でも、最強と言って良い敵だ!

 

◆◆◆

よ!俺ちんフリード!

俺ちんは日本の伝承なんかは あんまり詳しくないのだけど、茂っさんが言うには俺ちん達、桃太郎君、そしてイッセーきゅん&魔法乙漢さんがバトってるボスっぽい鬼は、それぞれが日本じゃ、かなりな有名人(鬼)らしい。

曰く、桃太郎君とバトってる あのNINJAっぽいのがウラ、んで、イッセーきゅんが相手してる逆髪の凶悪顔が、ラッショーモン。

んで、俺ちん達が今 戦っている、デカい図体の強面が、イバラキドージ…だとか。

こんな海パン一張、もとい、プロレスパンツで腕と脛に ごっついサポーターしてるだけな格好の、パンチパーマの鬼が有名なのですか?

いや…確かに身体も、ごっつくて実際に強いですが…

 

どどんっ!!

 

「にゅやーーーーーーーっ?!」

あ゙ー?!

何て言ってる内に、このパンチパーマ(イバラキドージ)、コロセル君に向かって、あのゴツい角をぶちかます様な、強烈なタックルを!

 

きゅるきゅる…どすん!

 

これによってコロセル君は回転しながら天井近くまで跳ね上げられ、その儘 旋回しながら、頭から床に激突!

 

「ヌ…ルッフ…」

堕天使の翼を広げての、回避や受け身が間に合わない程の強大な一撃だったみたいで、決定的には ならずも、かなりなダメージを受けたみたいで…

 

「ひ、怯むな! 数の上では、俺達が断然 有利なんだぞ!」

「「「「「「「うお~っ!」」」」」」」

あ…ば、バカ!

コロセル君が殺られて(注:死んでいません)、それでテンパったのか、モブの堕天使や はぐれ悪魔祓いや神兵達が、何だかヤケクソ気味に突っ込んでいくけど、

 

バキィッ!

 

「「「「「「「ギャーッス!??」」」」」」」

ほら見ろ!

一瞬で蹴散らされるし!

あーゆーのには俺ちん達小物は、正面からの正攻法でなくて搦め手でないと、マトモに戦り合えないっての!

ってか やっべーマジやっべー!

この鬼、マジに強過ぎ!!

こりゃ俺ちん、死んだかも?

 

▼▼▼

「嬉しいぞ、桃太郎よ!

まさか貴様と再び、刃を交わす日が来ようとはな!」

「俺は、嬉しくない!」

 

ガィィン…

 

黒装束に黒い仮面…少し前迄イッセーが使用していた"嗤う黒仮面(アイザック・マスク)"を無表情にした様な造型(デザイン)の仮面…を被った鬼が、桃太郎に向けて双戟を振り下ろす。

この鬼の名は温羅(ウラ)

 

「まさか、まだ生きていたとはな!温羅(ウラ)!」

「お前は、極楽(あのよ)暮らしか?」

昔々、桃太郎に討伐されたと云われる、()()鬼ヶ島に巣食っていた、鬼の頭目である。

 

「うゎおーん!」

「うっきっきー!」

「ケーン!」

 

ズバァッ!x3

 

温羅(ウラ)の攻撃を桃太郎が手にした太刀で受け止めると同時に、彼の お供の犬・猿・雉が、散開しての三方向からの一斉攻撃…牙、爪、觜での一撃を放ち、直ぐに距離を開ける戦法で、嘗ての敵を翻弄。

 

「ぬぅ!相変わらずの、小賢しい畜生がぁっ!!」

 

ぶぅん…!

 

「危なっ!」

その攻撃を煩わしく感じた温羅(ウラ)が、双戟を横凪ぎで振るうが、猿の柿助は、これを寸前で回避。

シロ、柿助、ルリオ。

桃太郎の眷属(おとも)とされる3匹だが、実は彼等も只の動物では無く。

"神ですら殺す"牙と爪を備えていた、北欧の魔狼フェンリル。

それと同様に、その牙と爪、觜や鍵爪に、産まれながらに"討魔"の能力(チカラ)を宿す、謂わば"聖獣"。

桃太郎の鬼退治に加わったのも、その出逢いは決して(きびだんご)に釣られただけで無く。

当時、そして未だ当人(当犬・当猿・当雉)は当然 無自覚ながらも、その生まれ持った能力(チカラ)によって引き寄せられた必然であり、その能力(チカラ)故に、桃太郎と共に『鬼退治』という偉業を成し遂げる事が出来たのだった。

そして彼等は天命を全うした後、鬼灯に その能力と実積を買われ、今は不喜処(じごく)の獄卒として、亡者に責め苦を与える日々を過ごしている。

因みに桃太郎は()()()()()、今は極楽(てんごく)で とある薬剤師の下に就き、その見習いとして働いている。閑話休題。

 

「あの時の怨み、今こそ晴らさん!」

「黙れ!此方こそ あの時に お前を逃がした清算、今こそ取らせて貰う!!」 

昔々に敗れた怨みを込め、双戟を両手持ちでの一刀両断の構えで温羅(ウラ)が振り降ろす。

それに対して桃太郎は、記述こそ自分達の勝利とされているが、その時に この当時の鬼の王の改心を誓う必死の命乞いに仏心を見せた末が、今の【鬼ヶ島】の暗躍の要因、則ち自らにも その責任の一端が有るとして、それを払拭させる意味を込め、太刀での迎撃の姿勢を取る。

 

バキィイィ…

 

「「………………………。」」

結果、桃太郎の太刀は粉々に砕かれ、温羅(ウラ)の双戟も、寸断された。

 

≫≫≫

「ふははは!

さっき迄の勢いは、どうした?」

「…くっ!」

互いに得物を失った形となり、戦闘は必然と打撃を基本とした近接の格闘となる。

しかし、それは体格に勝る温羅(ウラ)が、あらゆる面で有利な展開に見え、

 

ドゴッ!

 

「か…は…」

「も…桃太郎さん?!」

懐に入れる事を許さず、自分の間合いを保つ温羅(ウラ)の鋭い前蹴りが、遂に桃太郎の鳩尾に突き刺さった。

 

「ふははははははは!チャーンス!!」

苦悶の表情を浮かべ、体勢を崩す桃太郎に、温羅(ウラ)は好機と見て追撃。

 

「「「も、桃太郎~?」」

        さん!」

「え~い! 邪魔するでないわ!」

 

バキッ!

 

「「「ぎゃん!」」」

慌てて援護に入った お供達を大振りの裏拳で纏めて払い飛ばし、トドメとばかり、両手を組み合わせ、ダブル・スレッジ・ハンマーを桃太郎の頭部目掛けて振り落とす温羅(ウラ)

 

ガシィッ…!!

 

「何…と…??!」

「その()の攻撃を…待っていた…!」

しかし このタイミングで桃太郎は狙った様に立ち上がり、自身の腕を交差した形で温羅(ウラ)の両腕を掴み、その攻撃を受け止める。

 

バッ

 

「!?」

そして次の瞬間、その儘 自分の腕を左右に開き、必然的に今度は温羅(ウラ)の両腕が、交差して極められた状態に。

 

「でぇぇいやぁっ!!」

 

ズバァッ!…ドカァアッ!!

 

更に直後、桃太郎は その交わった肘に、零距離からの突き上げる様な膝蹴りを、そして それを支点、勢いにして、後方に弧を描くかの様な、豪快な投げ技を繰り出し、温羅(ウラ)の頭は垂直に石煉瓦の敷かれた床に激突。

 

「ぐぁぁ…も…モタ、ろォ~っ!!」

「へへ…どうだ、温羅(ウラ)

奥の手、その①…だぜ…!」

悪魔や堕天使同様に、『人』の型をしている以上、脳天は鬼からしても、身体に於ける急所の1つである。

その急所を痛打、更には巨体で有るが故に その全体重が激突の際、常人以上にダメージとして頭に大きく のし掛かり、温羅(ウラ)は辛うじて起き上がるも、膝はガクガクと震え、仮面の裏の眼も虚ろになっているであろう…既に とてもでは無いが、まともに動ける状態では無く。

只唯、目の前の仇敵に対する執念が、体を動かしているに過ぎず、その動きも戦闘時の其れとしては、余りにも ぎこちなく、そして鈍く。

 

「…っ!!」

しかし桃太郎も、子供と大人程の体格差の有る相手を無理に投げた為、腰や膝に、相当な負荷を被ってしまっており、その表情を苦痛に歪める。

…が、それを差し引いても、既に決着は着いたと言って良かった。

 

ガシィッ…

 

「…!?」

しかし御伽噺の英雄は、過去の反省(あまさ)からか、それでも攻撃の手を休めようとしない。

先程 破壊された太刀の柄を拾うと、

「哈ァァア…ッ!」

「…??!」

身体全体で"氣"を練り始め集中、やがて それは、彼の背後で具現化、お供である犬・猿・雉…更には龍に虎に獅子、麒麟や鳳凰等、幾多の聖獣や幻獣を象る。

 

「ぐばぁあ…そ、それは…?!」

やがて その獣の(オーラ)は、刃の無い柄に纏わり、鋼の代わりに刃を生成。

しかも その攻撃力(きれあじ)は、従来の鋼鉄製の それよりも、遥かに勝っているのは明らかだった。

 

「ま、待て、桃太郎!俺が悪かった!

もう、悪さは しねえ!

そ、組織からも抜ける!

だ、だから… 許してくれ!

頼む、命だけは…!」

それを見た温羅(ウラ)は己の生命の危険を感じ、両膝を床に着け、祈るかの様な仕種で、()()()と同じ様に許しを乞うが、

「生憎だが この桃太郎、"仏"では無い!

何より今回の進攻、【鬼ヶ島】の殲滅掃討が目的だ!

今更 俺に、命乞い(そんなもの)が通用すると思ったか!」

その嘆願に、全くの信用を持たない桃太郎は、腰を低く落とし、其処から闘氣の太刀を袈裟斬りの姿勢に構え、

「桃源流奥義!【暹氣獸魂】!!!! 」

 

ブゴォッ!!

 

やや距離が空いての一閃。

刃を振り降ろすと同時、その氣の刃は再び数多の獣の型となり、

「ぐっぎゃぁあぁあっ?!…ああぁ…」

温羅(ウラ)目掛けて襲うかの様に飛び掛かり、その身をこの世から欠片一片すら残さずに、喰らい尽くしたのだった。

 

「へへ…ざっまぁ…」

 

バタ…

 

「「「も、桃太郎~?」」

        さん~?」

「…………………。」

しかし それと同時、桃太郎も今迄 蓄積していたダメージか、或いは疲労からか、その場に前のめりに倒れ込み、その儘 眼を閉じる。

 

「悪ぃ、ちょっち、休憩…zzz…」

そして静かに、寝息を吐くのだった。

 




 
温羅(ウラ)の容姿は穏行鬼(真・女神転生シリーズ)のイメージで。
 
②今回 書いてる途中で、桃太郎(『冷徹』ベースでなく、某・鉢巻きの学生さん、或いは某・覆面レスラー)とフェンリル、美猴、レイヴェルたんの冒険話の設定を思い付いたのですが(設定のみ)、誰か書いてみませんか?(笑)
 
③前書きでも触れたが、あの『冷徹』の"下膨れ"桃太郎が、カッコ良すぎる…(当社比)
 
次回:『悪魔祓いの鬼退治!』(仮)
感想、評価よろしくです。
 
同時執筆の『PhoeniX』も、よろしくです。
 
 
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