黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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◆前回の あらすじ◆
 
「"Θаγεε=Μυζтёёπ
赤と黒の旧支配者達よ!
太古の記憶の下、その衝動を解き放て!!"
天崩地壊超死滅爆烈交響曲(シンフォニー・オブ・デストラクション)】!!」
 
 
◆今回の予習◆
…37話?
 


鬼ヶ島の最期…そして!?

 

ドドドドドドドド…

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

「ひっ!ひぃぇえ?!

ななな、何なのですか?!」

スサノオの指示で砦の外で待機していた高天原の神兵・蘇之汰営 他数名は、目の前の事態に驚愕していた。

 

「「「「ぬゎっ!??」」」」

石壁造りだった砦が突如、赤い肉の塊に変化…それが鬼ヶ島の正体だった訳だが、周辺も どろどろの血を思わせる沼地状となり、慌てて彼等は安全圏まで退避。

かなり離れた場所から成り行きを窺っていたら、今度は砦内部から夥しい魔力が噴き出したと同時、上空に暗雲が立ち込め、凄まじい落雷の雨と共に、激し過ぎる程の大地震が。

それは どう見ても、砦を破壊する意思にしか見えなかった。

 

◆◆◆

我が名は春日蘭!

天照大神の幻影鬼師団所属の上級魔術師(アーク・ウィザード)にして、古代中国・三國時代の英傑が1人、夏候惇元譲の魂と記憶を引き継ぐ者!

只今、正体を晒した鬼ヶ島に対し、その砦だった…多分、外観も生物っぽくなっているのでしょう…本体に私が唱えた魔法で攻撃中です。

 

『ぐぇおわお~~~~~~っ?!』

苦し気な声を出す鬼ヶ島。

…ふふん。

かなり、効いているみたいですね。

"建物"を倒壊させるのには、やはり地震と落雷でしょう。

内側からじゃあ確認出来ませんが、外から見た画も、かなりエグい天災の図に なってる筈ですよ?

 

どっごごごぉお~~んっ!!

 

ほら、外で聞こえる雷の轟音も、半端無いですし。

 

ごっごごごごごごごごごごごごご…

 

「い~やいや、おっぢょ~ちゃん?

既に この揺れが、パねーからね!?」

…白髪の悪魔祓いさんは、無視です。

 

『おのれ、小娘えっ!!』

 

ぶっしゅわぁっ…!

 

そして鬼ヶ島は この状況を作った私(及び周辺の人達)に向けて、酸性の体液を吐き付けてきましたが、既に私達はスサノオの作り出した結界(バリアー)に護られており、それは完全に遮断です。

 

「流石に姉者の眷属は、規格外だな。」

いえいえスサノオ様?

それほどでも、ありますよ?

そして私の【天崩地壊超死滅爆烈交響曲(シンフォニー・オブ・デストラクション)】は、単なる天雷と地震の魔法では ありません。

この性質が異なる2種の魔力が完全に融合した その時、その場に凄まじい力場が発生するのです!

そーゆー意味でも、スサノオの この結界(バリアー)は、ファインプレーですよ。

でないと術者である私は勿論の事、味方全員が倒壊に巻き込まれて全滅でしたからね。

…尤も、その心配が無くなったからこそ、心置き無く こんな大きい魔法(ヤツ)を屋内…この場合は体内とでも言うべき、ですかね?…で、放つ事が出来たのですが。

と・に・か・く…

さあ、既に我が手を離れ、暴威を轟かす魔の力よ!

その銘に相応しい、破壊と狂乱の交響曲を、奏でなさい!!

 

▼▼▼

『ぐおぉ…お…おのれぇい! おのれ!おのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれえぇ~…ゎらばっ!!』

  

ブワッシュアァッ!!

 

「ひぃぃいぇっ?!」

高天原の神兵、蘇之汰営は大絶叫した。

外から見ていた彼からすれば、いきなり鬼ヶ島本体に落雷と地震による集中攻撃が浴びせられた思えば、巨大な球状の魔力結界に閉じ込めらる。

そして その中、超重力が働いた様な力で押し潰されるが如く、徐々に縮み始めた様に見えたかと思えば、今度は突然大きく膨れ上がり、低く重い怨みの籠った叫び声が響いた後、最後は其が大爆発を起こしたのだ。

 

「ほ・ほ・ほ…〇斗神拳ですか?!」

飛び散る血や肉片は結界により その内側に貼り付く様に留まり、それより外側に噴き出す事は無かったが、その巨大な肉塊が内から爆裂するスプラッターな場面に へなへなと へたり込み、そして立てなくなってしまう。

 

「な…何が起きたというのだ…?」

そして彼程に無いにしろ、一緒に外で待機していた数名の神兵達も、戸惑いは隠せない。

 

ボゥワァッ!

 

そんな中、結界内の鬼ヶ島だった肉片が突然、紅蓮の炎に包まれた。

当然この炎も結界の外に出る事は無く、鬼ヶ島の残骸を確と焼き焦がしていく。

 

「あ、あれは…」

そして数分後、その骸が完全に灰も残らぬ程に燃え尽き、炎も鎮まった時、1人の神兵が結界を指差した。

その先には、スサノオを基とした砦に突入していた勇士達が、無数の球状の結界に護られ、宙に浮いていたのだった。

 

≫≫≫

「…………………………………。」

鬼ヶ島が在った跡を見ながら、スサノオは沈痛な面持ちを浮かべていた。

結果的には、今回の戦闘は勝利を収める事が出来た。

しかし、負傷した者は勿論、命を落とした者も、決して少なくはない。

死んだ者達は皆、その亡骸を鬼ヶ島に取り込まれ喰われた。

それは鬼ヶ島が正体を晒す前、それ以前のフロアで斃れた者達も同様だった。

『必ず連れて帰り弔う』と言った約束を、果たす事が出来無くなったのだ。

 

「…よし、引き上げだ。」

「「「「「「「「おお~~~~~~~~っ!!」」」」」」」」

しかし、何時迄も それを引き摺る様子を表に出す事は せず、残った者達に撤収を指示。

この戦に参加した、神兵を基とする生き残った者達は、勝利の雄叫びを以て それに応えた。

 

◆◆◆

イッセーだぜ!

いや、何とか?勝つ事が出来たぜ。

俺は最後辺り、てんで役立たずだったからな~…

 

「「「「「えいえい、おー!」」」」」

現場は今、勝利を鼓舞する掛け声が響く中、高天原の術者さん達による、集団転移の準備中。

スサノオ様の感情を圧し殺しての撤収の呼び掛けに、高天原の神兵の皆さんも それを察した上で、敢えて気分を高めて応えている感じだ。

 

「しかし今回は、そちらの お嬢さんの魔法で始まり、魔法で終わった…

そんな感じですね。」

茂っさんが蘭ちゃんに話し掛ける。

 

「ふっ!分かっているじゃあないですか!」

最後の魔法で、再び魔力も体力も使い果たし、俺に背負われている蘭ちゃんは、得意気な口調で応えた。

きっと今、この眼帯少女は どや顔になっている事だろう。

 

「…で、イッセーさんは、誉めてくれないのですかぁ?」

そして俺の耳元で囁く蘭ちゃん。

 

「いや、本当に、よく頑張ったと思うぜ?」

ん。実質、一番最初と一番最後の、一番美味しい場面しか働いてないって事を差し引いても、よくやったと思う。

 

「だったら御褒美に、私の『初めて』奪って下さい!…2人っきりプレイで!」

「「「「「「「「ぶっふぁあぁっつ???!」」」」」」」」

この発言に、俺だけでなく、それを聴いてた何人かが噴いた。

…って、いきなり何を言ってるの、このコは?!

 

「いやいや、蘭ちゃん、前も言ったでしょ?

そーゆーのは せめて、15歳になってからって…」

周囲の冷やかしやら蔑みやら嫉妬やらの視線の中、慌てて それ以上は喋るのを止めて貰おうと思ったけど、

「今更 何を言っているのですか?

この前のアテナ様や おっぱいヴァルキリーと一緒の時だって、私には()()()()()()()() ()()()()()()()()()()()()()()Χ()Χ()Χ()Χ()Χ()()()()()()()()()()()()()()()()() ()()()()じゃあないですか!!?」

あ゙ー、言っちゃったよ、この娘!!

…って、フリードに茂っさん、コロセルにヴァン!…それから その他大勢!!

何故に其処で集団で、スマホを取り出している?!

 

▼▼▼

 

「あらら…勝っちゃいましたか…」

次元の狭間とは また別次元の、混沌が渦巻く空間から、"彼女"達はイッセーやスサノオ達が、転移術式で鬼ヶ島から去る様子を見ていた。

 

「まさか大昔、軽いジョークと言いますか、ノリとギャグで人間に伝えた心算の超絶破壊呪文を、今頃になって本当に唱える事が出来る程の魔力の持ち主が現れたのに、驚きを隠せませんよ。」

「…でも、どうするの?」

「彼等のピンチの時にカッコ良く駆け付け、敵を蹴散らして味方アピールして、仲好くなる計画は失敗。」

3人の若い?男女は話し続ける。

 

「こうなったらプランB。

最初は一般人を装って近付き、普通に お友達に。

その後、何かの厄介事(イベント)が起きた時に、『実は私達、味方でした~!』って正体を明かしてイベントを解決、その儘 彼等の輪の中に入れて貰う方向で、いってみましょう。」

「…うん。」

「それで、何時にするの?」

「そうですねぇ…

流石に9月早々…は、少し早過ぎますから…」

 




次回より新展開!
…もしもし、ポリスメン?
 
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