黒翼の赤龍帝   作:挫梛道

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平和回です。
もしもし、ポリスメン?
 


夏休みの日常(仮)

 

ピーンポーン…♪

 

鬼ヶ島での戦いから数日後の、8月の とある平日。

現在時刻AM6:25。

朝早くから、駒王教会の玄関のチャイムが鳴った。

 

カチャ…

 

「はいはーい? こんな朝早くから、誰っスk…」

これに対し、この日の朝食当番で早起きしていたミッテルトが玄関の扉を開き、

「……………………………。」

「ほんげぇ~~~~っ!!?」

その扉の前に立っていた人物を見て、まるで巨大モンスターにでも出会したかの様な、盛大な悲鳴を上げた。

 

ドタドタドタドタ…!

 

「みみみ、ミッたん、どうしたのだ?!」

その叫びを聞き、薄いピンク色のパジャマを着て同色の三角の睡眠帽を被った、彼女の父親(…の設定)のコカビエルが、

「ミッテちゃん、何が有った!?」

そして上半身は裸、下は慌てて身に着けたのか、ハーフジャージを前後 逆に履いたイッセーが、玄関に駆け付ける。

すると其処には、白のスーツで身を固めた、巨躯の男が1人。

 

「…………………………。」

「む? 貴様は確か、アマテラスの…」

「花山さん?」

そして この早朝からの客を見て、この対応。

教会の来訪者は、【日本神話】の主神、天照大神の私兵『幻影鬼師団』の1人、花山薫だった。

 

「…で、こんな朝早くから、何用だ?」

「………………。」

 

スゥッ…

 

予定外に早く起こされ、やや不機嫌顔なコカビエルが花山に尋ねると、この男は無言で、まだ詮が空けてないワイルドターキーを差し出す。

 

「ミッたんや、何をしているのです?

この人を早く、客間に案内してあげなさい♪

イッセー、お前も着替えてから来い。

それから、グr

「グラスと氷…っスよね?」

そのボトルを見た瞬間、満面な御機嫌顔になったコカビエルが言い終える前に、ミッテルトが応対。

 

「ミッテちゃん、それから朝食、3人分ね。」

「了~解っス。」

 

◆◆◆

「あ、あの…さっきは驚いちゃって、ごめんなさいっス…」

「…気にしてない。」

…ミッテルトっスよ~。

この花山…さんを客間に案内する途中の廊下、初対面で いきなり大声出した事を謝ると、すんなりと許して貰えたっス。

自分でアレっスけど、かなり失礼な態度だったのに、ガタイに比例して、器、デカイっスよ!

…因みに このヒトの事は、イッセーや蘭から聞いていたけど、リアルに間近で見ると、やっぱり怖いっスよ!

 

カチャ…

 

「そのソファに座って、待ってて下さいっス。

直に、コカb…お父様やイッセーが来るっス。」

「ん…」

そう言って、3人掛けのソファに どっしりと座る、ハナヤマ=サン。

…………………。

このソファがシングルに見えるのは、目の錯覚じゃないっスよね!

 

≫≫≫

◆◆◆

イッセーだ。

今はコカビー師匠、花山さんの3人で、朝食を食べながら話している。

因みに今日の朝のメニューはミッテちゃん作、トースト、スクランブルエッグにベーコンとソーセージ。

それと野菜サラダ…に、俺はアイスカフェオレだ。

師匠と花山さんは、これに花山さん持参の お酒をロックで飲んでいる。

はい、朝っぱらから。

尚、師匠は この後、普通に教会の お仕事が待っています…。

 

「…駒王駅前のテナントビルの1室に、部屋を構える事になった。」

「ヤ〇ザの組事務所か?」

「表向きはな。」

そして本題。

細かい経緯は知らされてないが、【日本神話】は悪魔に代わって、この町を本格的に管理する事が決まったらしく、その代表の"1人"として、花山さんが この町にやってきた…今日は、その報告と挨拶らしい。

曰く、後々に更に何人か、日本神話関係者が駒王入りするとか。

 

コンコン…カチャ…

 

「あ…あの~…」

そんな話し合いをしてる中、ノックと同時に1人のシスターが、顔を出してきた。

一昨日、職場(アースガルズ)上司(オーディン)様に辞表を叩き付け、昨日、この教会に大量の荷物を背負って押し掛けてきた、元・ヴァルキリーのロスヴァイセ…愛称ロセだ。

 

「どうかしたのか?」

師匠が何事かと尋ねると、ロセは、

「お…おまわりさんが…」

…の一言。

 

「イッセー…お前ってヤツは…」

「赤龍帝…」

ちょ…?!待ってよ!?

何で いきなり、そうなるんですか?

俺、おまわりさんに捕まる様な事、してな…(い、です・よ…)

 

「…失礼する。」

そんな事を話していたら、マジに制服警官(おまわりさん)が部屋に入ってきちゃったよ!…って?

 

「この教会に、年端も往かぬ少女に淫らな行いをしている男が居る…と、そう聞いたのだが?」

「「おまわりさん、こいつです。」」

「よし、逮捕だ。」

ちょっと!師匠も花山さんも、何言ってんの?!

…って、ゆーか!

 

「斎籐さん!アナタは何やってるんですか!

こんな所で!!?」

…入ってきたのは花山さんと同じく、幻影鬼師団の1人、斎籐一さんでした。

 

「フッ…俺も花山と同じく、暫くは この町の派出所に勤務する事になったのでな。」

「ふん、片やヤク〇゙、片やケーサツとして駒王町入りか…

日本神話(アマテラス)も中々、洒落を効かせているな。」

そーゆー問題??!

 

▼▼▼

数日後。

 

◆◆◆

はいは~い♪

ミッテっスよ~♪

今日は普段から仲好く駄弁ってるクラスメートと、あちこち遊び回る予定。

 

「小猫ちゃん!心配してたんだからね!」

「何の連絡も無いなんて!」

「小猫ちゃ~ん~!」

「ん…ごめんね…皆…。」

そして今日は、5月に外国に引っ越した事になっている塔城小猫(しろね)も、一時帰国した事にして引っ張り出した。

前々から約束していた、スィーツのハシゴっスよ!

待ち合わせ場所に居た白音を見た瞬間、何時かのウチみたいに、真剣に叱る雪村と矢田、大泣きする倉橋。

白音も それを感じてか、素直に謝ってるっスよ。

 

「まーまー、3人共、その程度にしといてやるっスよ。」

「それにしても昨日、ミッちゃんが『明日はサプライズがあるっスよ~♪』とは言ってたけど…」

「本当に驚きだわ。」

「…だよね~♪」

 

≫≫≫

そして2軒目の お店。

駅前のデパートの中に在る この店は朱乃んとバイサーが『レモンケーキがお勧め』と言ってたから皆で注文してみたけど、本当に美味しかったっス!

尚、少し離れた席で、イッセー(アイザック・カズナver)と八坂さん、そして九重が、一緒に食事していたのは、別の話っス。

 

「…あのアイザッきゅ先輩と一緒の2人って、親子…だよね?

この前は金髪の女の人、2人と町を歩いてたの見たけど…」

「私も それとは多分、別の女の子3人とデートしてるのを…

背の高い人と、小さな女の子、2人…」

「私も少し前に、見るからに年上で、お色気む~んむんな(ひと)2人と…

アイザッきゅ先輩って、もしかしてプレイボーイ~?」

…イッセ~? 結構 見られてるっスよ?

そして、言われてるっスよ~♪?(笑)

 

…ついでに花山さんがカウンター席で1人、特盛のオムライスを美味しそうに食べていたのも、別の話っス。

 

▼▼▼

更に、数日後。

 

◆◆◆

レイナーレよ。

夏休みも残り僅かとなった今日は、イッセー君、そして同じクラスの桐生ちゃん、村瀬さん片山さんと朝から遊ぶ約束をしてた。

最初にボーリング等で遊んだ後、イッセー君には女の子4人の買い物に付き合わせりで、少し早い昼食。

その後、桐生ちゃんは午後から家の用事が有るとか、村瀬さん片山さんも、昼から部活らしく解散。

イッセー君と2人きりに。

何となくで、町をぶらりと歩いていると、女性数人の怪しげな…如何にも誰かを尾行しています…な、一団と遭遇したわ。

壁に張り付いたり、電柱の陰に身を潜めたりと、兎に角、怪し過ぎる。

 

「…アンタ達、何やってんのよ?」

「「「「「「「(ひゃあぁぁあっ?!)」」」」」」」

一番前に立っている人物が知ってる者だったので、声を掛けると、この集団は声を殺した悲鳴を上げた。

 

「ちょ…レイナーレ?ボーヤ?

脅かさないでよ!」

「あ…アイザッきゅんと、天野さん?」

…この一団、カラワーナと、生徒会(の一部)の皆さんだったわ。

一瞬 何故、この組合わせ…とか思ったけど、前の戦争の後、カラワーナがシトリー領の管理に なってたのよね。

その辺りの関係かしら?

因みに このシトリー眷属は、町の管理者からは外されたけど、只の学生として、学園卒業までは、一応 駒王町に住む許可は貰っているみたい。

それと、新規開拓をしない条件で、今迄の顧客相手の悪魔的活動の許可もね。

 

「…で、何をやってるんですか?」

「シィーッ!ボーヤ、声が大きい!」

改めて何してるのか、イッセー君が聞いてみると、カラワーナは小声で突っ込み、

 

チョイチョイ…

 

商店街の、遥か前方を指差した。

そして その先には…あれは確か、生徒会の匙君と、そして生徒会長(ソーナ・シトリー)の姿が!

…成る程、そーゆー事か。

 

ニョキ…パサ…パタパタ…

 

察し悟り、堕天使で在りながら、悪魔の様な角と羽を生やす(当然、イメージよ)、イッセー君と私。

そして2人揃って、()い顔をしてのサムズアップ。

それに対し、カラワーナ達も同じ顔をして、親指を上に向けて応えてくれた。

さぁ、尾行開始よ!

…って、(わたしたち)、暇人よね~?(笑)

 

「違うのよ!私達は只、会長と元ちゃんが、間違いを起こさない様に…」

…はいはい。

 

≫≫≫

「まるで進歩していない…」

…そう言っているのは、イッセー君。

今あの2人、並んで歩いてるんだけど、手を…ね…

本当に、指先が本の少し触れてるだけ…僅かに引っ掛かってる程度な、『あれ、もしかして繋いでる心算なの?』…なレベルの繋ぎ方!

ちょっと初々し過ぎ!

今時 小学生でも、もっと確と繋いでるわよ!

 

「ねぇ? 確か あの2人って、6月位から付き合ってるって聞いたけど?」

「…2人して、ヘタレなんです。」

私の質問に応えてくれたのは、生徒会副会長さん。

彼女は今、自分の使い魔を2人の前側に こっそり送って様子を見ているそうだけど、あの2人、あの程度の手の触れ合いだけで、顔を真っ赤にして、何も喋れないそうよ。

いや、本当に初々し過ぎるわよ!

これ、心配しなくても間違いとやらが起きるのに、100年は掛かるわよ?

 

「でも、天野さんとアイザッきゅんは、引っ付き過ぎだからね!」

「羨ましいのよ!」

そして2年の女の子達が、私達に抗議。

そう。今の私はイッセー君の左腕に、思いっきり 胸を押し当てて、しがみ付いてるのだ。

イッセー君に「出来るなら この儘、腕になってしまいたい!」…と言わしめる程に! 

堕天使と判明する前からイッセー君(アイザッきゅん)のファンだった この娘達からすれば、今の状態が赦せないらしい。

…どうやら この娘達は まだ、カラワーナの毒牙(笑)には掛かってないみたいね。

ん。健全で何よりよ。

  

「…ふっ!」

 

むぎゅぅ…

 

「れ、レイナちゃん?!」

「「なぁああ~っ?!」」

だから私は勝ち誇った顔で、更に胸の中に沈めるが如く、イッセー君の腕に しがみ付く。

 

「うっさい!見つかるでしょ!」

此処でカラワーナが、私達に注意。

 

「よーし、レイナーレとボーヤ?

あんた達、偶然を装って2人の前に立ち、ラブラブ振りを見せ付けて、挑発してきなさい。

少しは発破が掛かるでしょう。」

「頼んだわよ!アイザッきゅん、天野さん!」 

アナタ達、実は間違いが起きるの、期待してたでしょ?!

…まぁ、任せなさい!

 

▼▼▼

◆◆◆

「よ♪ 匙と…会長さん?」

「げ…? アイ…ザック…!?」

「あ…ぁゎゎゎ…」

イッセーだぜ!

カラワーナさんの指示で、俺とレイナちゃんは、この2人の前に出た。

すると2人は、デート現場を抑えられたのに動揺したのか、完全にテンパってしまっている。

レイナちゃんが俺の腕に組み付いてるのなんて、全然 目に入ってない感じだ。

 

「2人も、デートなの?」

「「あ…ぅぅう…」」

レイナちゃんが声を掛けても、まともな受け返しが出来ていない。

…しかし、

「あ、急用を思い出した!会長!」

「え?…匙?」

 

ガシッ…ダダダッ…!

 

「!!!!!?」

兎に角、この場から逃げ出したかったのであろう、匙は()()()()()()()()()()()と、2人してダッシュで走り出した!

何だ匙、やれば出来るじゃん。…って、しまった!逃げられた!

結果から言えば、標的(ターゲット)に逃げられた事になり、俺的には任務失敗と思っていたが、カラワーナさん達からは「よくやった!」って、誉めらた。

…尚、この一部始終は、後ろからはカラワーナさん&生徒会の皆さん、前側も副会長さんの使い魔による視線(カメラ)で、完全に網羅していたのだが、副会長さん曰く、2人共 顔が さっき以上、完全に真っ赤になっていたとか。

 

「ボーヤ、御苦労さん♪」

ん~、2人の進展具合を考えたら、任務成功?

 

≫≫≫

そして、夏休み最後の日。

この日は溜まりに貯まったミッテちゃんの宿題の手伝いに逐われ、何のイベントも無く、1日が終わった。

…明日から新学期だ。

 




 
【次回予告】
…あの戦争の後、駒王学園の悪魔関係者は殆どが学園を去った。
そして、学園理事長だった魔王ルシファーに代わり、新たに理事長になったのは、まさかの あのヒト。
そして、俺達のクラスの担任も…
 
 
 
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