ピュートーンさん!?d×d 作:塩で美味しくいただかれそうなサンマ
神撃のバハムート、ピュートーンのフレーバーテキストより
あれから…どれほどの年月、世界を回っただろうか。
色々なものを見てきた。
だが…その全てを知っていた。
しかたのないことだ。
だが、そのおかげで一つ発見をした。
俺は《選択権》を手に入れていた。
無数に広がる可能性という名の《運命》の枝分かれ。
その全てを俺が知っているわけだ。
以前は神託に従ってその無数の運命を《宣告》し、一つの《必然》に変えることが俺の使命であった。
だが、その使命がなくなったいま、俺はその無数の運命の中から一つ、自由に選べるのだ。
それだけでも、晴れ晴れとした気分で世界漫遊を楽しめるものだった。
哀れな獣は未だに運命に縛られている。
しかし、神託という名の鎖はもう無い。
縛られる運命くらいは、選べるようになっていた。
はるか空の上、輝く雲間である対談が行われていた
「ピュートーンよ、放浪する天蛇よ。その力を見受けて一つ依頼がある。我らに力を貸してくれまいか?」
そう言ってきたのは聖書の神と悪魔の魔王達、あとその配下の上位の者達あった。
何やら大戦が起きていて、その中で「二天龍」というドラゴンが暴れているから倒すのを助けて欲しいとのこと。
「異教の人々よ。この老害に何ゆえ助けを求む?」
「皆を救うためだ。たとえこの命に変えてでもな。」
そう言ったのは魔王のうちの1人。
いや、次の魔王の1人、か。
かなりの善人のようだ。
いや、悪魔の時点で悪人か…
まぁ、この答えも知っていたけども。
「そうか…フハハ、自分勝手に生き残る為と答えてもよいものを。よほどの阿呆だな。魔王、ルシファーよ。」
「なっ、なにを!それに俺はルシファーではない!サーゼクス・グレモリーだ!魔王様に交渉を任された!」
「良い良い。それもまた一興。底抜けの善人ほど阿呆で良いものはない。…分かった。手を貸そう。俺をその戦場に連れて行け。そしたらそなたらにある《神託》を授けよう。」
「神託…だと?」
聖書の神が尋ねてくる。
「あぁ、神託さ。ピュートーンという神からの神託だよ。頼りないかな?」
「いや!ありがたい!さっそく戦場へ…」
「いや、待ってくれ。少し伝えたいことがある。」
「なんだ?早くしないと戦場が!」
「まぁ待て、若さは力だが焦りはいただけないな。サーゼクスよ。俺はあくまで神託を授けるだけ。そして、俺が告げる運命は、あくまで《結末》だけということを知っておけ。そこまでの過程は、お主らがその努力で、力を持って決めるのだ。そうでなければ、この戦は意味がないものとなってしまうだろう?それだけは避けねば報われない魂が出よう。」
威厳をもって、荘厳にそう言葉を発した。
悪魔も、聖書の人々も、息を飲んでいた。
神からの絶対的な要求、警告。
神の、戦死者への気遣い。
そして、戦場にて生きているものへの無慈悲な言葉。
それは神からの試練に等しかっただろう。
「さぁ、戦場へ行こうか。」
結末はわかった。
だが過程はどうなるであろうか。
どのようなパターンを、この者達は選択するであろうか。
天蛇は心を躍らせていた。
「お主らは、運命に打ち勝てるかな?」
そう、問いを発しながら空間転移用のゲートをピュートーンが開く。
その魔力は絶大であり、その場の全てのものが力の差を悟った。
二天龍など足元にも及ばないほどの強者。
全能、万能、そのような言葉がふさわしいほど強大な存在。
「さぁ、覚悟を決めよ。自由なもの達よ。」
その激励は、皆に恐怖と昂りを与えた。
ゲートをくぐり、次々と戦場へと出て行く。
今、ここに二天龍の敗北が決まった。
はい、ピュートーンさんのチートさが発揮されるのは次の回です。
これからも、よろしくお願いします。
一度間違って東方の方に投稿しました…お騒がせしてすいません