BADEND嫌いで百合好きな男が奔走します(連載版) 作:死灯
あれから1週間が経ちました。
えっ?時間飛ばしすぎだって?
ただ朝起きてご飯食べてノイズ倒して昼ごはん食べてノイズ倒して晩御飯食べてノイズ倒してただけですけど(脳死)
どこのブラック企業だよこのスケジュール!!
衣食住は保証されてるけどさ…ずっと〇ーソンの鮭おにぎりじゃ飽きるわっ!!
なに、そんなに好きなの〇ーソンの鮭おにぎり!
飽きるって言葉をちょっと辞書で調べてくれるかな?
ねぇ、お願い10円あげるからぁ!
あっ、俺文無しだった。
ダメじゃん。
「やべぇ…こんな生活してるから頭おかしくなりそうだよ」
この部屋じゃテレビもないから外がどうなってるかどうかもわからん。
はぁ…ジョーカーメモリはフィーネが持ってるしなぁ…なんか出る方法ないかなぁ(深い溜息)
『 METAL!!』
突然変身音が流れ銀色の色をしたライダーに変身してしまった。
「なんでメタル?こんなの持ってなかったけどなぁ…とりあえず、今はここから出なきゃな。精神病んじまうよこのままじゃ。」
どこからともなく現れたロストドライバーにメタルメモリを挿しこむ。
「変身…っと。」
『METAL!!』
ジョーカーメモリとはまた違った音が鳴り響き、体が銀色のアーマーで包み込む。
「せいやぁぁ!!」
壁に向かいパンチをしてみると壊れた先には廊下のような場所に出た。
「外に出ないとなぁ…「おい、ここで何してる?」はっ?」
声が聞こえた先にはOTONAがいた。
ここって…まさか二課かよっ!?
「待て待てっ!こっちには敵対の意思はないんだ!」
「では…俺に着いてきてくれないか?君の持つ力はノイズに対抗しうる力だ…協力してくれれば我々としても助かる。俺としては不本意だが内閣府の中には君のことを排除しようとするものもいるんだ…頼む。」
この先の事件を上手く解決するには二課に所属するのは非常に不味い。
正体不明のノイズを打倒できる程の力。
政府はこれを自国に取り込もうとするか…排除しようとするはずだ。
「悪いけどそれは無理だ。こちらにも事情があるからな…。」
「そうか…君の名前を聞いてもいいか?」
風鳴弦十郎は拳を構えてこちらを一瞥する。
「無理だ…っと言いたいところだけど。俺の名前は仮面ライダー…愛(百合)と歌(シンフォギア)を愛する戦士だ。」
「ふっ…愛と歌か…格好つけるじゃないか。」
構えた拳をこちらに向けたまま距離を詰めて来るOTONAに俺は内心焦っている。
まともに攻撃を受ければ変身してるとはいえダメージは避けられないはずだ。
「格好つけなきゃやってられないんだよ…。」
弦十郎は地面を思いっきり蹴りあげこちらに向かってき、蹴りあげられた地面は抉れコンクリートの破片がこちらに飛んでくる。
「目くらましかっ!!」
ドゴオッと轟音と共に弦十郎の拳が俺の腹部を貫こうとする勢いで放たれる。
なんとかメタルのアーマーのおかげで致命傷にはならないが次同じ技を受ければどうなるかわからない。
「んっ…俺なんでこんなことがわかるんだ…?」
知らないはずの技が戦闘経験の皆無なはずの俺にまるで経験していたかのように頭に流れ込む。
そうだ、ノイズを倒すのに夢中で自分が何故戦えているのか疑問にすら思っていなかった。
「ほぅ…俺の前で考え事とは随分余裕だな?」
今はそんなことを考えている暇はない。
なんせOTONAと戦っているのだ。
「余裕なんかあるわけないだろ…。」
今はただ夢中で戦うしかない。
右、左、斜め左から拳が放たれるあまりの威力に当たってないはずなのにダメージがアーマーに蓄積してしまう。
かろうじて見えているが避けることなんてできるわけない。
ノイズ以外では世界最強の人類『風鳴弦十郎』。
でも、俺はこんな所では負けられない。
変えるべき悲劇が…いや、起こってはいけない悲劇を俺は知ってるんだ。
これはワガママだ。
本当なら在るべき時間があるのかもしれない。
天羽奏が絶唱を歌ったからこそ奏者としての立花響が生まれた。しかし、だからと言って見捨てて言い訳がない。そんなクソッタレな結末を認める訳にはいかないんだから。
「はぁぁ…。」
深く息を吸い呼吸を整える。
俺は今は『仮面ライダー』だ。
ならば、この程度の逆境を超えてみせる。
もう『あの頃』の自分とは違うのだ。
『METALMAXIMUMDRIVE!!』
銀色のオーラが体を包み込み一気に弦十郎の懐を飛び込む。
お世辞にもライダーとしてはあまりにも未熟な油断を誘った一撃。
「しまっ!?ぐぅ……。」
さすがに人類最強だろうと今のを受ければ…。
「ふぅ…。いい拳だったな。」
ウッソだろお前!今の明らかに気絶する流れだったじゃん!?
「叔父様!どうしたのですか!?それにしても今の音は…き、貴様は奏からの報告にあった戦士!」
SAKIMORI!?さすがにSAKIMORIとOTONAを相手にできる自身はないぞっ!?
「叔父様に一撃を当てた敵…鞘走られずにはいられない!!」
や、ヤメロォ!!えっ、奏さんが生きてる時のあなたってもうちょい乙女だったくない!?
これじゃ本当にSAKIMORIじゃねぇかっ!!
「風鳴翼っ!いざっ参る!!」
『蒼の一閃』
「ちょまっ」
狭いところでそんな攻撃打たれたら避けれるわけないだろ。
「やったか…?」
「翼…それフラグっ言うんだぞ?」
「奏…!?駄目だわリンカーの使用制限がある貴女ではノイズ相手以外に使用するのはっーーー。」
やった話がわかる奏さんが来たよっ!(歓喜)
あっ、奏さんトレーニング後かな?
スクール水着見たいでなんかe「貴様…奏に不埒な目を向けてないか…?」SAKIMORIさんなんで心ナチュラルに読むの…怖っ。
「まぁまぁ、翼落ち着きなって。奴さんも全力で否定してるらしいし第一私なんて私の体なんて色気なーーー。」
「そんなことは言っては駄目。奏は魅力的よ!程よく鍛えられ僅かに割れた胸筋!普段は職員共用のシャワールームを使ってるはずなのに何故か体から匂ういい匂い!そしてそのバストよ…そんなの見せられたら私だっ…。ゲフンゲフン!つまり私が言いたいのはそんな無褒美な格好で敵の目の前に現れるのは危険だということよ。」
んっ……?
翼さんもしかしてそっち系の人。
つばかななの?
合法的に百合カップリングが見れる可能性が浮上してきた…だとぉ!!!?
イヤイヤイヤ今は翼さんは絶賛思春期だからまだ判断するのは時期尚早だよねっ!
でも百合好きオタクしてこれだけは言える。
み・な・ぎ・っ・て・き・た
「何だこの気迫はっ!!?」
(弦十郎の旦那…たぶん違うと私はおもうんだけどなぁ)
「しゃぁああぁあぁぁあああっ!!!!」
俺は全速力で逃げた。
時折OTONAが手を伸ばそうとしてきたがそんなことは関係ない。
全力で一直線で逃げるのみ!!
「行っちまったか…あの時の礼を言いそびれちまったな」
変身する前の彼の顔を頼りに私は緒川さんに頼んで捜索を頼んだ。
謎の戦士…どうにも気になって仕方がなかった。
(仮面ライダーね…まるで子供が描く正義の味方じゃないか…それにしても緒川さん曰く該当する人物を発見したらしいけど…その人物はあの日から5年も前に死亡が確認されている。でも、死亡原因は明記されてなかった…どうにもきな臭いね。)
「奏…どうしたのボーッとして?」
「いや、なんでもないさ。翼は明日も早いだろ?奴さんは旦那に任せよう」
「そ、そうね…」