この中に一人、ジェダイがおる。   作:七日 八月

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大変長らくお待たせ致しましたァ!!!(ジャンピング土下寝
最初からこの流れを予定していたのですが正直これでいいのか悩みに悩んで足踏みしておりました。
ついでにあまりにも悩み過ぎてフォントで遊びました。


そして投稿が滞っている間にも増えているお気に入りと評価、本当にありがとうございます……


ではどうぞ。


しかし何事にも限度はある。

――私が天に立つ。

 

 

 

 

 

 

「………………!!」「…………………………!?」「……………………。」

 

思わぬ言葉にザワつく周囲、そして沈黙…………からの――

 

 

 

 

 

 

「「「「「「野郎(あやつ)(あいつ)(あの人)めんどくさくなってハショりやがったな(おったな)(ましたね)!?」」」」」」

 

――大混乱である。

 

「えっ!? あれぇっ!? 何かもっと色々大事な話とかっ……戦闘とかありませんでしたっけっ!?」

 

もう一度言おう、大混乱である。

 

割とボロボロで立つのもやっとだった筈の者でさえ先程は思わず叫び声を上げていたほど、と言えば混乱の具合が判るだろうか。

因みに先ほど声高に宣言したこの騒動の黒幕、藍染 惣右介でさえソレに気付いた途端に嫌そうに顔をしかめていた。

 

「ていうかイッチ君の修行回は!? あれ…………雀卓が大いに荒れて……ナナぴょんが……にゃん…………うっ頭が…………?」

 

何かに気付いた片乃が叫び声を上げた、何だか結構大事な内容があったようである。

具体的に言うと原作で大分先に習得予定だった技術の習得前倒しとか、七規の斬魄刀の解放とか。

しかし、それ以上何かを考える事は出来なかった、何故なら――

 

 

 

 

 

 

「片乃」

「はい? ヒィッ!?」

 

比較的柔らかい声色に反応してそちらを向けば、禍々しいナニカを放つ七規と目があった。

位置的にその表情を見ることが出来るのは片乃だけなのだが、その怯え方が七規の尋常では無い様子を物語っていた。

というか、ぶっちゃけ片乃は今軽くチビりかけた。

 

「お前は何も見なかった」

 

……コォォ――……

 

「え、えっ、でも私あの場に居……ピィッ!?」

 

……ホォォ――…………

 

 

 

「もう一度言うぞ、お前は、何も、見ていない」

 

……コオォォ――…………ホォォ――…………

 

ハイ、ワタシハ、ナニモ、ミテ、イマセン……

 

 

 

普通に喋っている筈なのに若干くぐもったノイズ交じりの声を発する七規、威圧感マシマシである。

しかも何やら謎の呼吸音まで聞こえてくる始末、こわい、すごくこわい。

 

因みに当の七規は普通に「スー、フー」と呼吸しているだけである。やっぱりこわい。

 

そんな七規の発する霊圧(殺意)に圧され半泣きの震え声で片言になった片乃は、その場で直立不動でプルプルと震えながら全身から色々なものを決壊させていた。

 

……流石にちょっとかわいそうな気もするが、前々回の一件もあるし、是非もないネ。

 

 

 

その一方、我らが主人公の一護はというと――

 

「む?どうした一護よ?」

 

 

 

――若干遠くを見るような目、そしてその瞳は――思いっきり濁っていた。

 

「……いや、この前俺が見たのここだ、この場面だわ……」

「…………そうか」

 

一護は憤った、「何で予知夢の内容がよりにもよってこんな有様なんだよ!?」と、声高に叫んで地団太を踏んだ。

鑑真の一護に向ける視線も何だか気の毒そうだ。一護はますますヘコんだ。

 

「いやマジで何なんだよ……!? フツー予知夢の類って結構大事(だいじ)な場面がよぎるモンだろうが!?」

「結構大事(おおごと)だと思うが?」

「そういうコトじゃね……ってオイ、唐突に活字ネタとか挟んでんじゃねえよ!!」

 

鑑真のボケに即座にツッコみ調子を取り戻してきた一護、ただし目は濁ったままである。残当。

 

「っていうか、七規達もだが、アレも止めなくていいのか?」

「む?」

 

そんな二人の視線の先には、

 

 

 

「……すまない東仙、本当にすまない……一瞬といえども疑ってしまって本当にすまない……!」

「気にするな狛村、誰にだって間違いはある」

「いや、だが……だかしかし……!」

 

何かずっと四つんばいで謝り続けている頭が狼な大男と、それを延々と慰め続けるレゲエなカンジの人が居た。

 

なんというか、ぶっちゃけとにかく絵面が酷い。(めっちゃ失礼)

そんな光景を目に「どうすんだアレ」と言いたげな一護に対して、安定の「大丈夫だ、問題ない」である。本当にぃ~?

 

場の空気が緩んで正直ゲンナリしてきた一護だが、その傍らに存在する光の柱、大虚(メノス)が同族を助ける際に放つという反膜(ネガシオン)の最後の一つが先ほどから野放しになっている事に改めて注目した。

 

「……なぁ桑井サン、結局コレなんなんだ? 発動に失敗でもしたのか?」

 

その反膜はこの場に「中に誰も居ませんよ?」と言わんばかりに佇んでいた。

他の裏切り者の隊長2名はさっさとコレで上に上がったというのにずっとそのまま、はっきり言って意味不明である。

というか、時間稼ぎの長台詞を藍染が喋り終えたというのに未だに「しかし 何も おこらなかった!」は流石にどうなのか。

 

「ふむ、もうそろそろだと思うのだが……」

「もうそろそろって、俺ら舞台の出番待ちじゃねえんだぞ」

「ふむ、言い得て妙だな」

「どこがだよ!?」

 

とりあえず鑑真には何かが見えているようだ。

 

「大体あっちの2人がさっきからグダグダやってるの、コレ挟んで相手を見て見間違いをしたのが原因だろ」

「あぁ、見事なトロンプ・ルイユだったな」

「そういう事言ってんじゃねえよ!!」

 

今の絶対に専門用語使いたかっただけだろ、という言葉を一護は飲み込んだ。

簡単に説明すると、『トロンプ・ルイユ』とはいわゆるトリックアート――騙し絵等の事である。

 

――日本の一部地域にはそれ専門の美術館があるぞ! デートスポットにオススメだ!

 

閑話休題。

 

 

 

「ったく、いつまで経っても話が進まねぇじゃねーか…………ん?」

 

いい加減このグダグダした空気にウンザリしてきた一護であったが、ふと反膜の内側の地面が蠢いている事に気付いた。

 

「ふむ、来たか……」

「はァ!?」

 

蠢いていた地面に罅が入り地面が割れ、砕けた岩の塊が複数上へ上へと上っていく……

一護は宇宙から来たデカイウニみたいな寄生虫(ラ○ォス)を思い出して眉間どころか顔面全体のシワを深くした。

 

そうして地面に開いた穴から、

 

 

 

「おっと、どうやら随分待たせてしまったようだ」

 

 

 

ユ○ン・マクレガー似の髭面の男が、頭に畳んだ手ぬぐいを乗せ、腕を組んだ仁王立ち(ガ○ナ立ち)で登ってきたのだった、

 

 

 

「私が最後の1人――」

 

 

 

 

 

 

全裸で。

 

「――濃尾(のうび) 弁慶(べんけい)だ」

 

「服着ろ――――!!!」

 

双極の丘に、額に青筋を浮かべた一護の全力の叫び声(ツッコミ)が響き渡った……。

 

 

 




改めまして、大変長らくお待たせ致しました。(土下寝継続

そして、中には全裸待機していた方もいらっしゃったと思われますので、自分も全裸に致しました。

新キャラを。

はっはっは、ひでぇオチだ(自己嫌悪

はい、満を持して(?)ついに「濃尾 弁慶(ベン・ケノービ)」を登場させました。
いやまぁ、4話辺りで存在自体は仄めかしてましたけども。
ぶっちゃけオビ=ワンの名前どうするかスゲー困ったんですよね……これも地味に投稿が遅れた理由です……
大体毎度名前で困ってんな自分。



最後に、ダイナミック(全裸)リフトオフした彼を見た各々の反応を一部抜粋。



七規は ひたいに手をあて 天をあおいだ。

夜一「ほぅ……」
夜一は あごに手をあて じっと見ている。

砕蜂は こんらんした!

白哉「……そなたにはまだはやい」
白哉は とっさに ルキアの両目を 手でふさいだ!

片乃「ワァオ!?」
片乃は とっさに じぶんの両目を 手でふさいだ!
しかし 指にはスキマがある!

藍染は 真顔で とおい目をしている。

ギンは すずしい顔で 必死に笑いをこらえている!

ミス!
鑑真は ダメージを うけない!



控えめに言っても大惨事だコレ。

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